2018年4月1日日曜日

AKG(アーカーゲー)のイヤホンN5005を買いました。N40やN30に比べどんな音が出るのでしょうか?評価レビューしてみました。

AKG「N5005」5ドライバーユニット搭載
密閉4ウェイ5ドライバーハイブリッド型

(ダイナミック x1 / BA x4)AKGN5005BLKJP

AKGファンです。現在、AKGのイヤホンとしてはN30N40を所有しています。そしてN40の上位(N50?と予想)、又はK3003の後継(K4004?と予想)が出たら”絶対買う”と心に強く決めていました。そうして、とうとう出ました!何とN40からすると、3ドライバーも増量の5ドライバー!そして価格も増量のほぼ10万円!ドライバーも価格も倍以上ですから期待に胸膨らみます。しかもN50でもK4004でもないN5005です。(笑

N40SONY MUC-M12SB1NW-WN1Z
低音域を(ダイナミックドライバーx1)で、高音域を(BAx1)で、と言うシンプルな構成で、切れのいい低音と雑味のない澄んだ高音をスッキリとバランスよく聴かせてくれます。多少中音域が弱いですが、キンバ―ケーブルやコンプライ・イヤーチップのチューニングで音圧UP・解像度UPを行い中音域の段付きを改善。低音から高音まで深くシンプルに澄んだ高音質に包まれ、一歩前に出てくるボーカルの安心感と美しさは魅力です。

N30AKG CN120-3.5NW-WN1Z
低音域を(ダイナミックドライバーx1)、高音域を(BAx1)、とN40と同じ構成です。しかし、チューニングは少しN40とは異なっています。元気の良い中音域を軸に雑味のない澄んだ高音域につながっています。深い低音域は弱いですが、高音域の美しさはN40譲りです。また、音量が取りやすいので全般的にどんなプレイヤーでも聴きやすい優れものです。


さて、N5005はN40やN30と比べどんな音になるのでしょうか?低音域のダイナミックドライバーは少し大きくなり、中音域のBAは4つに細分化されています。ドライバーが増えると音造りが難しくなる気がしますが、AKGがどんなチューニングで臨んでいるのか、楽しみでなりません。
N5005の構造 AKGホームページより)
N5005もN40/N30と同様に各ドライバー間に電気的ネットワークを持たない構造です。よくも5個の音のバランスがアコースティックに取れるものです。写真ではBA型が2個しか見当たりませんが、一つの中に2BA入っているのでしょうか?真ん中のBAは横を向いていますが大丈夫なのでしょうか?素朴な疑問が浮かんできます。

比較表
製品名 N5005 N40 N30
タイプ 密閉4ウェイ5ドライバーハイブリッド型(カナル) 密閉2WAYハイブリッド型(カナル) 密閉2WAYハイブリッド型(カナル)
カラー ブラック クローム マットブラック
ユニット (中高域用)バランスド・アーマチュア・ドライバー×4
(低域用)9.2mm径ダイナミック・ドライバー×1
(中高域用)バランスド・アーマチュア・ドライバー×1
(低域用)8mm径ダイナミック・ドライバー×1
(中高域用)バランスド・アーマチュア・ドライバー×1
(低域用)8mm径ダイナミック・ドライバー×1
周波数特性 10Hz ~ 40kHz 10Hz ~ 40kHz 20Hz ~ 40kHz
感度 99dB/mW 109dB/mW 86dB/mW
インピーダンス 18Ω 20Ω 32Ω
入力プラグ φ2.5mmツイストバランスケーブル、φ3.5mmリモコン付ツイストバランスケーブル、
Bluetoothケーブル、AKG純正アップグレードケーブル(φ3.5mmストレート)
φ3.5mmミニプラグ(ストレート型) φ3.5mmミニプラグ(ストレート型)
ケーブル長 φ2.5mmツイストバランスケーブル:1.2m、φ3.5mmリモコン付ツイストバランスケーブル:1.2m、Bluetoothケーブル:左右間長さ0.7m、AKG純正アップグレードケーブル:1.2m 着脱式(MMCX:直径約65㎜)/1.2m 着脱式(MMCX:直径約4.5㎜)/1.2m
重量
(ケーブル含まず)
11.4g 22g 19.5g
≪付属品≫ イヤホンケーブル3種(リモコン付ツイストケーブル、ツイストバランスケーブル、Bluetoothケーブル)、AKG純正アップグレードリケーブル「CN120-3.5」、メカニカル・チューニング・フィルター4種(HIGH BOOST、MID-HIGH BOOST、REFERENCE、BASS BOOST)※ REFERENCE装着済、
イヤチップ(XS/S/M/L) ※Mサイズ装着済、スピンフィットイヤチップ(S/M/L)、専用キャリングケース、フライトアダプタ、クリーニングツール、USB充電用ケーブル、シリアル番号プレート
イヤホンケーブル2種(ストレートタイプ・4極プラグ対応スマートホン用マイク付3ボタンリモコン搭載ケーブル)、メカニカル・チューニング・フィルター(HIGH BOOST、REFERENCE、BASS BOOST)※ REFERENCE装着済、イヤチップ(XS/S/M/L) ※Mサイズ装着済、専用キャリングケース、フライトアダプタ、クリーニングツール ヘッドホンケーブル(4極プラグ対応スマートホン用マイク付ユニバーサル3ボタンリモコン搭載)、
メカニカル・チューニング・フィルター(REFERENCE※装着済み/BASS BOOST)、
イヤチップ(XS/S/M/L)※Mサイズ装着済み、フライトアダプタ、専用キャリングケース、クリーニングツール
HARMAN
公式通販価格
¥99,880(税抜) ¥39,880(税抜) ¥29,880(税抜)
おすすめ
φ2.5mm
バランスケーブル
AKG CN120-2.5
イヤホンケーブル 1.2m /Φ2.5mmバランス/4極/高純度6N-OFC導体
AKG CN120-2.5
イヤホンケーブル 1.2m /Φ2.5mmバランス/4極/高純度6N-OFC導体
AKG CN120-2.5
イヤホンケーブル 1.2m /Φ2.5mmバランス/4極/高純度6N-OFC導体
おすすめ
φ3.5mm
アンバランス
ケーブル
AKG CN120-3.5
イヤホンケーブル 1.2m /Φ3.5mmアンバランス/高純度6N-OFC導体
AKG CN120-3.5
イヤホンケーブル 1.2m /Φ3.5mmアンバランス/高純度6N-OFC導体
AKG CN120-3.5
イヤホンケーブル 1.2m /Φ3.5mmアンバランス/高純度6N-OFC導体
おすすめ
φ4.4mm
バランスケーブル

2.5mm 4極バランス→4.4mm 5極バランス変換




AKG 2.5mm 4極バランスケーブル


SONY MUC-M12SB1
ヘッドホンケーブル
接続安定性の高いΦ4.4mm5極バランス標準プラグを採用
KIMBER KABLE(R)社との協力によって開発された8芯Braid(編み)構造/1.2m

2.5mm 4極バランス→4.4mm 5極バランス変換




AKG 2.5mm 4極バランスケーブル





■■■ AKG N5005 イヤホン ■■■

はこデカいです!(@_@)

NW-ZX300と比べてみました。

AKG CN120-3.5(イヤホンケーブル 1.2m /Φ3.5mmアンバランス)が付いてます。

保証書・取説・ケーブル・本体箱

更に化粧箱。箱の多さに少し疲れます。


出ました!

ケーブル・イヤーチップ各種標準添付


フィルター4種類

ケース、シリアル3千番台が刻まれてます。

美しい艶やかなブラックです

光の反射が難しくて写真が撮りずらいです。




本体はセラミック筐体です。美しいです。クリアで雑味のない音を予感させます。





■■■ イヤーチップの交換とリケーブル ■■■

イヤーチップ
Nシリーズはイヤーチップの選択によっては音がスカスカになるので要チェックです。
Comply(コンプライ) イヤーピース
Tsx-500 ブラック Mサイズ 5ペア


AKGイヤホンケーブル 2.5㎜ 及び 3.5㎜
共に高純度6N-OFC導体を使用しています。線が比較的細いので心配したのですが、音質は良好!スッキリと抜け感があり、それでいてズシッとした低音から伸びのある高音を聴かせてくれます。シッカリとしたケーブルは程よい弾力と断線しにくい構造と素材でタッチノイズもほとんど感じません。
SONYのキンバ―ケーブル「MUC-M12SB1」は野太い音質で特に低音域の音圧は凄いです。フラットで全域で見通しの良い濃厚な音を出すAKGのケーブルとは方向性が違います。多分無理ですが、いつかキンバ―ケーブル+N5005で聴いてみたいと思います。
AKG CN120-3.5 イヤホンケーブル 3.5mm(本体添付)
高純度6N-OFC導体/ステレオミニ ダークグレー AC-3.5M-MMCX-1.2M
AKG CN120-2.5 イヤホンケーブル 2.5mm(写真左 オプション)
4極/高純度6N-OFC導体/バランス ダークグレー AC-2.5M4-MMCX-1.2M





■■■ 少しイライラする ■■■

AKG純正の3.5㎜高純度6N-OFC導体ケーブルですが、ケーブルをあごの下でまとめる、上下するリングの様な物が付いていません。なので耳掛けで装着するのですが、すぐ耳からポロンポロンとケーブルが外れます。イライラします。
しかし、スタバで突然耳から外れない技を見つけました。あらかじめある程度(Lコード)(Rコード)を軽く優しく交差させネジネジしておきます。そうすると全く外れないようになりました。でも何か違う気がする・・・?



 ■■■ 聴いてみる ■■■

N5005はφ4.4㎜バランス(キンバ―ケーブル)が装着できません。残念ですがAKG純正のφ3.5㎜のアンバランス及びφ2.5mmバランス接続での評価となります。DAPは手持ちの物を色々使用してみました。


① N5005AKG CN120-3.5NW-WN1Z ( φ3.5㎜アンバランス接続

【ヘッドホン実用最大出力(JEITA 16Ω/mW)】
アンバランス出力:60mW+60mW
バランス出力:250mW+250mW

【高音質設定】
トーンコントロール  0
DSEE HX     スタンダード
DCフェーズリニアライザー オフ
ダイナミックノーマライザー オン

アンバランス接続ですか、NW-WN1Zの音の特性をシッカリと出していると感じました。ほぼエージング0時間ですが。深く澄んだ音場と豊かな沈み込む低音、優しく煌めく高音域は素晴らしいです。解像度も高く全体的に濃厚な音になっています。

高音:煌めき優しく解像度の高い色んな音が聴こえます。
中音:シッカリと上品に段付きのない中音です。
低音:良く出ています。でもまだ切れがありません。エージング待ちでしょう。
音場:バランスではないので程よい広さです。音の広がりはあまりありません。
ボーカル:女性ボーカルが綺麗です。中央に位置し、楽器より気持ち前に位置してます。
ボリューム:85(少し音量が取りにくい)



エージング30時間
イヤホンのエージングと合わせ、NW-WN1Zの3.5㎜アンバランス側のエージングも進んだのか、いきなり音が良くなりました。音の輪郭がスッキリして、音場が少し広がり音の余韻が出てきました。雑味が無く切れがあるのに柔らかい音質、ボーカルも少し前に出てきました。アタック感も強くドラムスなどの打楽器の切れが良くなりました。

高音:柔らかくもシッカリと輪郭があり、高音の余韻の伸びか美しいです。
中音:ドラムスやパーカッションの音がシッカリとしてきました。
低音:低音のパンチ力と切れが出てきました。
音場:音の広がりが少しアップしました。各楽器の場所もシッカリと分かります。
ボーカル:力強く綺麗なボーカルになってきました。また、今まで聴こえなかったコーラスも聴こえます。
ボリューム:82



エージング100時間
NW-WN1Zの特徴である余韻、空気感、音の粒感が出てきました。
N40+バランスの場合はアンバランスの倍ほど全体に広がっり、音は音場の外に向かってスーッと広がってい来ます。しかも、各楽器の音やボーカルは拡散せずシッカリと存在感もあります。
N5005+アンバランスの場合は、音場の広がりはあまりありませんが、奥行きが感じられます。凄いのは楽曲にもよるのですが、例えば「ベース」「ギター」「ピアノ」「ドラムス」それぞれの解像度がクッキリとしており、それぞれの音の粒が見えそうです。さらに各音の余韻がスーッと深く沈んでいく感じでどこか立体的にも感じました。これだけ色んな音が出ているのに雑になる事もなく、バランスしているのには感心しました。

高音:高音の最後の余韻までキッチリ確認出来そうなくらい美しいです。
中音:低音~高音までのつながりが良いのでどこが中音かもう分かりません(笑
低音:必要十分の低音が出ています。切れのある良い音です。
音場:奥行が出て、楽曲によっては音に立体感も感じます。
ボーカル:決して聴こえずらい訳ではなく、とても美しいボーカルですが、あまりにも楽器の音が色々キッチリと出ているので、N40よりボーカルが目立ちにくく感じます。
ボリューム:80(ボリュームを下げても十分聴きごたえがある)




エージング150時間~
N40+バランスの組み合わせでは聴こえてこなかったコーラスが聴こえてきます。メインボーカルの陰で、本当に微かにハモっている声まで聴こえました。ビックリしました。
ボーカルも少し前に出てきました。今までにN40+バランスで聴いていた楽曲を聴き直していますが、全ての楽曲において新しい音が発見できます。本当に価値のある逸品です。
この辺りでエージングは終わったと思います。






② N5005AKG CN120-3.5NW-ZX300 ( φ3.5㎜アンバランス接続

【ヘッドホン実用最大出力(JEITA 16Ω/mW)】
アンバランス出力:50mW+50mW
バランス出力:200mW+200mW

【高音質設定】
トーンコントロール  0
DSEE HX     スタンダード
DCフェーズリニアライザー オフ
ダイナミックノーマライザー オン

NW-ZX300の音は大筋、NW-WN1Zから音の「深み」「艶感」「空気感」を無くし、代わりにアルミボディーらしい「爽やかで解放感のある音」がプラスされます。特に中高音の優しいキラキラ感は心地よいのです。N5005はそんなNW-ZX300の特性を高い解像度で表現します。中高音は予想通りでしたが思いのほか低音が切れ良くシッカリ出ていました。N5005とNW-ZX300の相性は非常に良いと感じました。そう言えば価格も大体同じくらいですし。N5005はNW-ZX300の性能をフルに引き出せると思いました。

高音:優しく爽やかの美しい高音です。特にギターやピアノの音が素晴らしい。
中音:N40では味わえない解像度で素晴らしいです。
低音:思ったより切れもよくシッカリ出ています。十分です。
音場:広くはありませんが、程よい空間です。音の出方はフラット。
ボーカル:中音域の解像度が高いのでボーカルは、ほぼ楽器と同じ位置にいます。
ボリューム:80(ボリュームは少し上げ気味の方が良かったです)







③ N5005AKG CN120-3.5XDP-30R ( φ3.5㎜アンバランス接続

【ヘッドホン実用最大出力(JEITA 32Ω/mW)】
アンバランス出力:75 mW +75 mW
バランス出力:150 mW +150 mW

【高音質設定】
アップサンプリング:オフ
Hi-bit32:オン
デジタルフィルタ:SLOW
ロックレンジアジャスト:Normal
ゲイン:Normal

XDP-30Rはコストパフォーマンスの非常に高い商品です。良い音への入門機としては大変お勧めです。ボディーはアルミでスッキリとしたアタック感のある音を出します。同じアルミボディーのNW-ZX300とはDAC(D/Aコンバーター)やアンプの違いもあり、音の方向性が違うと感じました。また。価格差があるので仕方ないのですが、NW-ZX300に比べるとXDP-30Rのの音は、「解像度が低い」「音の奥行広がり余韻が無い」「少し薄っぺらい」「音全般がこもっている」「低音が出てない、少しぼやけている」と感じます。正直N5005で使うには役不足です。XDP-30RにはAKG N30の方が合うと感じました。

高音:綺麗に良く出ていますが余韻とか伸びがイマイチです。
中音:中音域の解像度があまり高く感じません。
低音:程よく出ていますが、N5005を鳴らしきれていません。
重低:あまり出ていません。
音場:狭いです、こじんまりと目の前でまとまっています。
ボーカル:シッカリと認識できます。ほぼ楽器と同じ位置にいます。
ボリューム:38







④ N5005AKG CN120-2.5XDP-30R ( φ2.5㎜バランス接続

【ヘッドホン実用最大出力(JEITA 32Ω/mW)】
アンバランス出力:75 mW +75 mW
バランス出力:150 mW +150 mW

【高音質設定】
アップサンプリング:オフ
Hi-bit32:オン
デジタルフィルタ:SLOW
ロックレンジアジャスト:Normal
ゲイン:Normal

さて、φ4.4㎜のバランスケーブルが無い以上、取りあえずφ2.5㎜のバランス接続を試す必要があります。と言うわけでAKG CN120-2.5を購入しました。
音の変化はどうでしょうか?まず音場が広がり、音圧が少し上がりました。解像度も少し上がり音もスッキリと、切れも良くなりました。アンプパワーの違いは歴然でかなり音は良くなりました。ただ、何でしょうか?あまり感動が無く、音楽に没頭できません。全体的に薄っぺらい音なのはあまり変わっていない様な気がしました。やっぱりXDP-30RにN5005とは味付けの異なるAKG N30の方が合うと感じました。

φ3.5㎜に比べφ2.5㎜はかなり細く感じます。
 高音:綺麗に良く出ています。余韻も出ています。
中音:解像度が上がり生き生きしています。
低音:低音域の切れば出てきました。
重低:あまり出ていません。
音場:広がりました。全体の音の響きも出てきました。
ボーカル:ボーカルの音圧も上がり聴きやすくなりました。
ボリューム:38






⑤ N5005AKG CN120-2.5変換NW-WN1Z ( φ4.4㎜バランス接続

【ヘッドホン実用最大出力(JEITA 16Ω/mW)】
アンバランス出力:60mW+60mW
バランス出力:250mW+250mW

【高音質設定】
トーンコントロール  0
DSEE HX     スタンダード
DCフェーズリニアライザー オフ
ダイナミックノーマライザー オン

音場がアンバランス接続に比べ広がると思いきや、想像よりも広がりはありませんでした。ボーカルを目の前において各楽器は半歩下がった感じです。各楽器はバラつくこともなく、シッカリと認識でします。ビックリしたのは今まで聞いたことのない音が更に聴こえてきたことです。N5005のアンバランス接続では聴こえない音がまだあったのかと感心しました(逆に演奏ミスも全部聴こえそうです)。解像度が高く深み・艶があり、優しい煌めきのあるNW-WN1の個性を存分に引き出していると感じました。






⑥ N5005AKG CN120-2.5変換NW-ZX300 ( φ4.4㎜バランス接続

【ヘッドホン実用最大出力(JEITA 16Ω/mW)】
アンバランス出力:50mW+50mW
バランス出力:200mW+200mW

【高音質設定】
トーンコントロール  0
DSEE HX     スタンダード
DCフェーズリニアライザー オフ
ダイナミックノーマライザー オン

音場については上記のNW-WN1Zと同じ感覚です。NW-ZX300らしいスピード感のあるキラキラとした音が楽しめます。全体的に音は更にスッキリと雑味がなく、特にボーカルが美しく感じました。解像度はアンバランス接続比べかなりアップします。


今回、最後にN5005をNW-WN1・NW-ZX300とバランス接続で楽しんだわけですが、素晴らしいの一言に尽きます。低音から高音まで段付きが無く非常に高い解像度で、しかも一つ一つの音を確実に聴きとれそうなほど鮮明です。勿論、男性女性問わずボーカルも美しいのです。どんなジャンルの楽曲も見事に表現してくれます。音に包み込まれる喜びを感じられる組み合わせと感じました。




■■■ 2.5mm 4極バランス→4.4mm 5極バランス変換 ■■■

2018年6月現在、N5005に直結できる4.4mm 5極バランスケーブルは存在していません。今回、この変換ケーブルを見つけたのでご紹介します。NW-WN1・NW-ZX300ユーザーには必須商品と思われます。


musashino LABEL【CP-4425P1/CB】
2.5→4極バランスメスプラグ→4.4mm5極バランスL字プラグ変換ケーブル
4.4mmプラグには、日本ディック製の高性能プラグ「Pentaconn」を採用しており、線材はシルバーコーティングを施したOFCとの事です。
適度な長さで取り回しも良く、見た目にも重厚感・高級感に溢れ、コネクタとケーブルの接続部の断線防止の処理も素晴らしいです。NW-WN1・NW-ZX300共にスッと接続できグラつきもなくホワイトノイズもありません。価格は少々高めですが満足度は高いです。
NW-WN1と並べても見劣りしません


各コネクタのシッカリ感は素晴らしく安心感があります。
AKG CN120シリーズとの見た目、音の相性もいい感じです。

音の劣化は感じません。カッコいいです!




■イヤーピース(イヤーチップ)の変更
素晴らしい遮音性と吠える低音、長年にわたって利用してきたコンプライのイヤピースですが、近年耳にかゆみを覚えるようになり変更することにしました。刺激の少ないシリコンを使った「スピンフィットCP100+」と言う商品です。音質についても中々のものです。







【総括】
N5005に関して最も大きな興味は
N40・N30(ダイナミック x1 / BA x1)→ N5005(ダイナミック x1 / BA x4)
各ドライバーの増量化による音の変化です。「各ドライバーのバランスはどうか?AKGらしいN30やN40の音を継承するのか?または全く違う音になるのか?」

そして、はじめてN5005の音を聴いたとき思わず「ほぉ~」と声がもれました。音の程よい抜け感や、レスポンスの良さ、その美しい音質と表現センスはAKG Nシリーズの特徴をしっかり継承していました。エージングが進むにつれて密度が高く透き通った切れのある低音域から高音域まで、N40やN30でも聴こえなかった音が聴こえてきます。各楽器の位置もハッキリと分かり、まるで立体的に感じることが出来るようです。また、セラミック筐体による雑味のないシットリとした美しい音と余韻は、間違いなくNシリーズの延長上にして最高傑作と思いました。

ダイナミック型x1+BA x 4 のN5005の音質は素晴らしいの一言です。SONY NW-WN1Zの出す深く艶のある音を忠実に再現してくれる逸品だと感じました。打ち込み~アコースティックまであらゆる楽曲を幸せにしてくれる組み合わせだと感じました。ただし、N5005は受け取った情報を素直に表現する傾向にある気がします。N5005には良い音源と良い環境が必要だとも感じました。

プレイヤーの相性としては(No1:NW-WN1Z No2:NW-ZX300)と言った所でしょうか!最近は音楽をNW-WN1ZとNW-ZX300を一日ごと交互に聴いて楽しんでます。どちらも良い音なんですよね!

そう言えばN5005の音を聴いていて、以前使っていた同じ価格帯の「テスラ(TESLA)テクノロジーを搭載したダイナミック型イヤホンのAK T8iE MkII」や「SHURE(シュア)のBA型x4 SE846CL-A」思い出しました。共に全域で解像度の高い美しい音を出しますが、N5005はその音質をはるかに超えています。「モニターとしても、リスニングとしても使えそうな、良いとこ取りのイヤホン」と思えました。決して安くない商品ですが、AKG Nシリーズファンの方は買って後悔のない商品だと思いました。









AKG N5005への乗り換えると幸せになれる理由
現在、私の中でAKG N5005は間違いなくダントツのイヤホンであります。過去に使っていたイヤホンからAKG N5005に乗り換え幸せになれる理由独断と偏見で考えてみました。あくまでも私的な考えなので“お叱りは一切拒否“いたします(笑

Astell&Kern(アステルアンドケルン) AK T8iE MkII
これはbeyerdynamic(ベイヤーダイナミック)のテスラ(TESLA)テクノロジーを搭載したダイナミック型イヤホンで低音から高音域まで素晴らしい解像度で、「もうこれ以上良い音は無いのでは何のかな?」と思えるくらいダイナミック型イヤホンの素晴らしさを改めて知ることになる逸品です。音はフラット気味で、深い低音は出ませんが高音域はキラキラと美しいのです。

乗り換え幸せポイント
AK T8iE MkIIを好きな方であれば全く違和感なく乗り換えできます。解像度は更に濃厚になり、低音域のアップ中音・高音域の鮮明さもアップ。ハイブリットとは思えない、段付が無く、すべての音が聞き取れそうなバランスされた音です。
AK T8iE MkIIの音が好きな方であれば乗り換えて絶対に幸せになれます。



SHURE(シュア)SE846CL-A クリスタルクリアー
SE846は純粋なBA型イヤホンです。(ツイータ×1・ミッドレンジ×1・ウーファ×2)という構成で、今までダイナミック型イヤホンしか聴いてこなかった私にはカルチャーショックでした。各楽器の音を忠実に再現するような、繊細でどこまでも細やかな音は今まで聴いたことが無い音でした。しかし、個人的には「音に心が包まれる」「音楽を楽しみ、癒される」と言った感覚を得ることができず手放しました。

乗り換え幸せポイント
N5005はSE846にも負けないモニタ的正確さと、心を感動させるリスニングの両方を併せ持ったイヤホンです。AKGの高性能イヤホンは原音を忠実に表現しながら、音楽に感動をもたらしてくれるチューニングをしていると思います。
SE846に音のスカスカ感を感じている方、「音楽に身を包まれる感覚で感動したい!」と考えている方であれば乗り換えて絶対に幸せになれます。




JVC HA-FX850 ウッドドームイヤホン
 JVC HA-FW01 ウッドドームイヤホン
JVC HA-FX850 と HA-FW01 は共にウッドドームを採用した温かみのある音と低音が魅力のイヤホンです。まずHA-FX850は暴力的とも思える低音で低音好きにはたまらない商品です。しかし、反面高音域が苦しく粗い音になります。 HA-FW01はHA-FX850の筐体の長さを変更したり全体的にブラッシュアップしたイヤホンだと思いました。激しすぎた低音は少し落ち着き、逆に高音域がクリアにシッカリとして全体的にバランしており、ウッドシリーズの完成形とも思える仕上がりです。

乗り換え幸せポイント
N5005はHA-FW01 にも負けない低音をだします。「音の温かみ」という意味では及びませんが、決して冷たい音ではありません。はじめてJVCウッドシリーズからN5005の音を聴くとその解像度の高さ、全てがクリアな音、余裕の中高音域にビックリするでしょう。また、JVCウッドシリーズの「低音域が命」と考えている方もN5005の低音には満足できると思います。特にNW-WN1Zとの組み合わせでは深く輪郭のシッカリした低音が出るんですよ!
JVCウッドシリーズには満足しているけど、もう少しクリア感とゆとりの中音&高音域が欲しいと感じている方、更に上の別世界が待っていますよ!乗り換えて絶対に幸せになれます。



JVC HA-FD02フルステンレスボディCLASS-S SOLIDEGE
JVC HA-FW01 はウッドドームを採用し、「キッチリとでる高音と温かみのある音、そして、低音が魅力」のイヤホンです。しかし、JVC HA-FD02はそれらとは対極にあり、「クリアな中高音域が魅力」のイヤホンでしょう。そのクリア感は今まで私は味わったことのない「冷たくて、まるで無機質」な不思議な音なのです。そして、ダイナミック型・高周波数帯域からは想像もつかないくらい”低音が出ません”。私の肌に合わないイヤホンでした。
_| ̄|○

乗り換え幸せポイント
N5005はJVC HA-FD02 にも負けないクリアな音質です。また、解像度が高く本来アコースティック楽器の持つ雑味や優しさもシッカリと表現します。HA-FW01 に勝るとも劣らない「低音」も表現します。
JVC HA-FD02の無機質感と低音の無さに不満を感じている方、これ以上待っても暖か味も低音も出ません、早々にN5005に乗り換えましょう!絶対に幸せになれます。N30でも幸せになれます。



SONY XBA-Z5(16mmダイナミック+BAx2)ハイブリット
 SONY XBA-N3( 9mmダイナミック+BAx1)ハイブリット
SONY XBA-Z5は2015年頃のハイスペックイヤホンです。SONY XBA-N3はXBA-Z5の下位クラスになると思いますが2017年と最新技術の商品です。
何れもSONYらしい音です。低音もシッカリ出るし高音もシッカリ出ています。ウォークマンとの相性は良いと思います。SONYはいつも最新の技術を駆使して良い音を作り出す努力をしていると思います。「SONYの音は良いんだ!」と私の心には絶対的信頼感とSONY神話がありました。AKGを知るまでは・・・。

乗り換え幸せポイント
SONYの音に満足しているけど違う世界を聴いて見たいと感じている方、心の中のSONY神話が崩壊する音が聴こえるでしょう。SONYの音は悪くはないんです。でも、世界には本当にもっと良い音が存在するのです!AKGに乗り換えて絶対に幸せになれます。もう、SONYのイヤホンには戻れないかもしれません。



AKG(アーカーゲー)N30
 AKG(アーカーゲー)N40
現在、AKG N30やN40をご利用の方はかなり満足されていると思います。そんな方は「更に高いN5005を買う必要があるのか?」もし、N5005を買って音が良かったら「N30やN40はもう要らないじゃん!勿体ない!」と思われているかもしれません。
(;´・ω・)

乗り換え幸せポイント
(*^-^*)心配しないでください!N5005はN30やN40よりも良い最高の音を提供してくれます。N30やN40と同じネットワーク回路を持たないチューニングの音質は一貫してAKGの音です。しかし、N5005の音は最高なんですが、また、N30やN40の音を聴きたくもなります。一貫したAKGの音なのですが、個性が違うのです。
安心してN5005に!乗り換えてください!いや追加してください!N30・N40・N5005は気分で使い分けできます。3つ持ってると絶対に幸せになれます。


追伸
N5005で幸せになるには、必ずハイスペックのADPとバランスケーブルを利用してください。そうしないと勿体ないです。スマホや低スペックのDAPで聴くのであれば、N30で十分だと思います。