2023年4月16日日曜日

AVIOT(アビオット)TE-Z1PNK ダイナミック型ウーファーと平面磁気駆動型ツイーターを搭載したHi-Res Wireless対応完全ワイヤレスイヤホンを評価レビューします。

 

AVIOT(アビオット)TE-Z1PNK
つい最近「TE-J1(ダイナミック型+BA型x2)」のハイブリッド型完全ワイヤレスイヤホンを購入したばかりなのですが、今回「TE-Z1PNK」(ダイナミック型ウーファー+平面磁気駆動型ツイーター)と言う組み合わせに惹かれ衝動買いしてしまいました。AVIOTの中ではZシリーズとして上位に位置するイヤホンの様です。
個人的には「Nura(ニューラ)True Pro」と言う完全ワイヤレスイヤホンが個人史上最高に良い音がすると思っています。「TE-Z1PNK」がどんな音なのか期待に胸がはずみます。


★AmazonAVIOT TE-Z1PNK ノイズキャンセリングイヤホン
ワイヤレスイヤホン平面磁気駆動型ドライバー搭載 マルチポイント対応 最大18時間 長時間再生 IPX4防水 PSYCHO-PASS ボイスガイダンス

キャッチコピー
ツイーターとなるこの平面磁気駆動型ドライバーに加え、ウーファーとしてダイナミック型ドライバーを同軸上に配置。超薄型ドライバーの利点を生かし、振動面の差を2mmで配置、ドライバー間の位相差を極限まで低減しました。この“コアキシャル2wayドライバー構成”により、低音から高音までスムースにつながり、低歪で位相乱れの少ないレスポンスを実現。

仕様
■ドライバー:コアキシャル2wayドライバー構成
 (10mmダイナミック型ウーファー+平面磁気駆動型ツイーター)
■通話用内蔵マイク:高性能MEMSマイク
■バッテリー容量:イヤホン片耳 60mAh、チャージングケース 400mAh
■最大通話時間:約3時間
■最大連続再生時間:イヤホン単体 約7時間
 チャージングケース併用時 約18時間
 ※ 使用環境により変動する可能性があります
■イヤホン本体充電時間:約1.5時間
■チャージングケース充電時間:約1.5時間
 ※ 約10分の充電で最大60分再生可能な急速充電対応
■充電ポート:USB Type-C
■防水性能:IPX4相当※イヤホン本体のみ
■Bluetooth version:5.2
■マルチペアリング:8デバイス
■マルチポイント:2デバイス
■対応コーデック:AAC,SBC,LDAC
■対応プロファイル:A2DP,HFP,HSP,AVRCP
■ノイズキャンセリング:搭載
■高音質ハイレゾ対応:帯域不明

(同梱物)
シリコンイヤーピース:XS/S/M/L 各サイズ1、ウレタンイヤーピース:S/M 各サイズ1、USB Type-Cケーブル1本、ユーザーマニュアル、製品保証登録カード、セミハードケース、カラビナ
詳しくはメーカーホームページをご確認ください





【開封】
全体的にDARKでブラック&ゴールド色が基調でカッコいいです。本体は比較的大きく、標準でついているイヤピースが豆粒のようです。トップはシボの塗装で下部はダーククリアなスケルトンです。スリットの下でランプが怪しく光ります。また、ケースはサラサラしていて落としそうです。注意が必要!













【SpinFit(スピンフィット)イヤーチップに交換】
TE-Z1PNKのノズルは絶妙の長さです。音や装着を安定させるのには適切に耳に合うイヤーチップが重要となります。もちろん愛用の「医療用シリコンを採用したSpinFit スピンフィット CP360(L)」に交換しました。耳も痒くならない、低音域も高音域も綺麗に出る優れものです。装着してみるとピッタリでした。首を振っても落ちる事はありません。ケースにも計ったようにピッタリ収まります。

SpinFit スピンフィット CP360 完全ワイヤレスイヤホン向けイヤーピース 医療用シリコンを採用 (XL/Lサイズ各1ペア)










【マルチポイント接続】
スマホは、オーディオ専用プレイヤーにしているSnapdragon Sound 対応のASUS Zenfone9(プロセッサ:Snapdragon8+ Gen1)と、Google Pixel7Pro(プロセッサ:Tensor G2)に接続させました。コーデックはLDACとなります。



Androidアプリ「AVIOT SOUND ME」をインストールすると、アップデートや操作ボタン設定、ノイズキャンセリングの設定などが出来ます。





音声ガイドには「PSYCHO-PASS サイコパス」常守朱(CV.花澤香菜)ボイスを採用。また、アプリ「AVIOT SOUND ME」と接続すれば、狡噛慎也(CV.関智一)、ドミネーター(CV.日髙のり子)ボイスと切り替えることもできます。カッコいい女性の声で「接続しました」とガイドしてくれます。
緊急事態!
ケースに戻しても電源が切れません!Bluetoothも切断されません!

ケースから取り出すと青色と赤色が点滅してペアリングモードになります。音楽を聴いてケースに戻しても音楽が鳴りっぱなしです。大抵はケースに戻すと接続が解除され電源が切れ充電が始まるはずです。なのに切れない、Bluetoothが接続しっぱなしです。
充電もされないし、ランプ類も何もつきません。「取扱説明書」を何度も確認し何度リセットを繰り返しても症状は同じです。充電もされないのでイヤホンの電池もドンドン減ります。

_| ̄|○ ・・・不良?! 私はデジタル機器を買うとき比較的アタリが悪いのです。
「(´Д`)ハァ…またか」取りあえずAVIOTに症状を色々書き添え「返品しても良いですか?」メールをしました。もう夜中なので、憂鬱な気持ちで眠ることに・・。

 しかし、TE-Z1PNKの事ばかり考えて眠れません。・・
「ケースの充電接点が全てのスイッチのはず・・なぜ通電してない?・・」
「Σ(゚□゚;)ハッ まさか! Σ( ̄ロ ̄lll)ガーン」



(^^ゞ 接点保護のシールを取ってませんでした。(笑
早々AVIOT様にはお詫びのメールをしました。






【ノイズキャンセリング】
ハイブリッドアクティブノイズキャンセリングと言うのを搭載しています。効き目は自然です。また、ノイズキャンセリング(ON/OFF)時で音質にそう違いはありません。

ノイズキャンセリングはOFFがデフォルトの様です。
平面磁気駆動型ドライバーは比較的電力を消費すると言われています。なので少しでも電力を節約するためノイズキャンセリングはあまり使わないようにしています。TE-Z1PNKはイヤーチップがきちんと合えばよく密閉するのでノイズキャンセリング機能はOFFでも問題ないと思います。ただ、騒音の激しい場所ではONが良いと思います。





【タップ操作】
タップ音はしません。シングル・ダブル・トリプルタップは良好であまり失敗はしません。タップ機能はカスタマイズすることが出来ます。





【TE-Z1PNKが対応する高音質コーデック】

コーデックとはBLUETOOTHで音声を無線伝送する際に使用する「音声圧縮変換方式」のことです。TE-Z1PNKは高音質コーデックにLDACを採用しています。
プレイヤーのZenfone9は下記コーデックに対応しています。音楽再生の接続(A2DP)時にはスマートフォンとワイヤレスイヤホンが同じコーデックに対応している必要があります

コーデック サンプリング  ビットレート
SBC 48kHz/16bit         192kbps
AAC 48kHz/16bit         非公開
aptX 48kHz/16bit         384kbps
aptX HD 48kHz/24bit     576kbps
aptX Adaptive 48kHz/24bit     280kbps~420kbps可変
aptX Adaptive 96kHz/24bit     260kbps~640kbps可変
LDAC         96kHz/24bit     990kbps/660kbps/330kbps
aptX Lossless           44.1kHz/16bit     最大1200kbpsでビットレート可変





【評価に使う楽曲】
評価にはいつものようにYouTubeの「お洒落なミュージック」に掲載しているような楽曲を使います。音源データのサンプリングレートは(44.1kHz)(48kHz)(96kHz)(192kHz)のハイレゾがメインです。ファイル形式はFLAC又はAACです。


プレイヤーは「Neutron Music Player」を使用します。
機能が豊富で音質も良いです。
※ノーマライゼーション(OFF)・イコライザー(OFF)に設定







【ファイル形式:ACCとFLACの音の違い】

<私は音源をmoraで購入>
・数が多いのはCD音質の(ACCデータ)
・数が少ないのがハイレゾ音源(FLACデータ)

<ACCデータとは>
CDに近い高音質で、ファイルもコンパクトです。
一度圧縮(変換)すると、元に戻せない非可逆圧縮のファイル形式です。
・ACC-LCファイル拡張子.m4a
・対応Bluetoothコーデック:ACC

<FLACデータとは>
ハイレゾ(高解像度)音源の1つで高音質。ファイルサイズは大きい。
音声の劣化が無い可逆圧縮方式のファイル形式です。変換後も元に戻せます。
・FLACファイル拡張子.flac
・対応Bluetoothコーデック:aptX Adaptive、LDAC

<TE-Z1PNKで利用できるコーデック>
ACC又はFALCデータをBluetoothで送信する為には
下記のコーデックが必要となります。

ファイル  コーデック    サンプリング  ビットレート
.m4a          AAC        48kHz/16bit  最大384kbps
.flac    LDAC      96kHz/24bit  990kbps/660kbps/330kbps

<ACCの音質>
音質は十分良いと思います。普通に効く分は問題ないと思います。

<LDACの音質>
ACCに比べるとハイレゾ音源は情報量が多く音場が広がり繊細な音まで聴こえます。解像度も上がり音質はさらに良くなります。TE-Z1PNKで聴くと深く豊かな低音、スーッと伸びてゆく超高音、出来れば全てハイレゾ音源のFlacで聴きたいです。

<ACCをFLACに変換してみた>
ひょっとしてビットレートが上がって音が良くなるかもと思い「非可逆圧縮ファイル形式であるACC」を「可逆圧縮ファイル形式のFLAC」に変換して音を聴いてみましたが、変わりませんでした(笑





【今まで購入したAVIOTは】
TE-BD21j-ltd」と「TE-J1」です。
共にダイナミック型とBA型のハイブリッドです。

●TE-BD21j-ltd(ダイナミック型+BA型x2:ハイブリット)
中音域~高音域~超高音域までを2つのBA型ドライバーが中心になって受け持ち、ダイナミック型ドライバーが低音~中音域をとりまとめます。繊細で美しい高音域と、豊かな低音域が魅力です。




●TE-J1(ダイナミック型+BA型x1:ハイブリット)
見通しの良い美しい高音域を中心に低音・中音でまとめ上げたチューニングに思いました。メリハリのある美しい音質が好きな方、ドンシャリ系が好きな方にはお勧めです。しかし、フルフェイスのヘルメットに見えて仕方ない。

今回購入したAVIOT「TE-Z1PNK」は3種類目となります。





【聴いてみます(ノイズキャンセリングOFF)】
さて「TE-Z1PNK」は低音域があまり得意ではない平面磁気駆動型ドライバーをダイナミック型ドライバーで補う組み合わせを思われます。どんな音質なのか楽しみでなりません!


(0時間程度エージング済み)

・「ダイナミック型ウーファー」低音域は締りが無くボアっとしている
・「平面磁気駆動型ツイーター」繊細ではなく硬めの中高音で美しくない
・中音域が弱いのでボーカルが埋もれ気味。
・中心に高音域があり周りを低音域でくるんだ様な音。
・柔らかく切れのない低音域と、硬めで伸びのない高音域が混在している
・解像度は高そうだが見通しが悪く籠った感じでハッキリとしない
・音圧は程よくあるがあまり迫力を感じない。音の粒感を感じない。
・音場はあまり広くなく、奥行きもあまりない。音の共鳴や伸びがない。
・ドラムスのタムタムやスネアなどが鉄板を叩いたような音がする事がある。
・再生周波数帯域の段付きは感じられませんが、出の弱い帯域がある気がする。

現状、正直「パッとしない」が第一印象です。このままでは正直4万円も出す価値は無いです。個人的に世界一良い音を出す完全ワイヤレスイヤホンだと思ている「NuraTrue Pro」が100点だとすると「TE-Z1PNK」は30点くらいでしょうか。経験上、ダイナミック型ドライバーは50時間以上、基平面磁気駆動型ドライバーは100時間以上のエージングが必要と思います。変化が楽しみです。




(30時間程度エージング済み)

・エージング20時間あたりから急に高音域の抜けが良くなり始めました。
・音場が左右にかなり広がりました。端の方で鳴る繊細な高音も確認できます。
・ボーカルの位置はそのまま、各楽器に奥行が少し出て聴きやすくなりました。
・低音のボア付きが少なくなり、締りのある低音が出はじめました。
・ドラムスも自然な音になってきましたが、曲によっては少し鉄板ポイ音になる。
・中音域はまだ弱いですが、色んな音が聴こえ始めました。
・高音域がスーッと伸びて広がるようになりました。繊細で綺麗です。
・全体的に見通しが良くなってきました。解像度もかなり上がりました。
・時々微かに「ポコッ」とか「パキッ」か聴こえる時がある。
 これが実際に録音されている音なのか、特定の再生周波数帯域で
 起こる音なのか定かではない。わたしの顎の音かもしれない(笑
・アコースティックなクラシックやジャズ、古い楽曲はイマイチでした。
 EDMやロック、ポップス、など電子楽器を多用するものは元気です。
 以外にもフォープレイのOnce In The A.M.などスムーズジャズ系も良かったです。





(100時間程度エージング済み)

全体的に引き締まった切れの良い音になりました。「平面磁気駆動型」らしい立ち上がりの良さとダイナミックの押し出しの強さが見事にマッチしています。全面に低音を主張しますが他の音を邪魔しません。また、楽曲によって深い重低音が出ます。低音好きにはたまりません。更にスーっと伸びて行く超高音域の余韻・空気感には感動します。中音域の解像度や抜け感については個人的にはもう少し欲しい所ですが、必要最低限は出ていると感じます。本当に今まで聴いたことの無い音が聴こえるんです。古い楽曲も含め色々聴いていますが興奮しっぱなしです。

「深く豊かな切れの良い低音」「煌めくような繊細な高音域」「解像度の高さ」「抜けの良さ」「切れの良さ」「スピード感」「艶感」「粒感」「音場の広さ」「音の厚み」などがエージングによりシッカリ感じられるようになりました。更に今まで完全ワイヤレスイヤホンでここまで綺麗な音場を体験したことがありません。高性能のバランス有線イヤホンなみです。特に96kHz/24bit以上の音源の場合の音源の広さと共鳴の美しさは素晴らしいです。楽曲によっては後ろの方から音が聴こえる感覚になったり、ファ~と音が拡散する様な音場の感覚を覚えます。この辺りは平面磁気駆動ならではの個性でBA型のドライバーでは中々味わう事が出来ません。

また、不思議と長時間音を聴いても疲れません。先日は音楽を聴きながら寝落ちしてしまいましたが、耳も頭も痛くなりませんでした。価格に見合うイヤホンだと感じました。
最後にどんなイヤホンもそうですが、イヤーチップは重要です。TE-Z1PNKはノズルとイヤーチップで安定させるタイプですので、イヤーチップが合わないとスカスカの音になったりします。ご注意ください。






【比較してみます】その①
まず比較しないといけないのは平面駆動(平面磁気ドライバー)でしょう。現在所有している「RHA CL2 Planar」との音の違いを比較検証してみます。




■ハウジング素材:ジルコニア
■周波数特性:16 - 45,000Hz(有線接続時)
■ドライバー:平面駆動(10mm平面磁気ドライバー)
■ケーブル:onso (音素)バランスケーブル 05(PCOCC+銀メッキ4N-OFC)
■イヤーチップ:スピンフィットCP100+(医療用グレードのシリコン採用)


プレイヤー評価環境
無線レスイヤホンと有線イヤホンの比較になるので、公平な評価の為になるべく環境を合わせます。RHA CL2 Planar は「FiiO(フィーオ) BTR7」を利用して無線環境にします。プレイヤーは共にZenfone9、接続コーデックはLDACに統一します。プレイヤーアプリは「Neutron Music Player」を使用します。


それではRHA CL2 Planarを聴いてみます。
思わず笑みがこぼれます。「はぁ~やっぱり平面磁気ドライバーの音だわぁ~」音が一枚板の上で一気に歪みなく立ち上がる様は、はやはりTE-Z1PNKと同じです。中音~高音域の音の出方は正直そっくりです。大きな違いはやはりチューニングでしょう 。RHA CL2 Planarは中音域を中心にしたチューニングです。どっしりとした中音、ボーカルが中心となります。なので逆に低音や高音域が少し落ち着いた感じになります。(低音と高音に効くケーブルに交換して少しチューニングしてます)繊細な超高音まで表現しないので音場は普通に感じます。また、周波数特性:16 - 45,000Hz(有線接続時)のスペックは出し切れていないと感じます。

TE-Z1PNKは重低音と超高音域が売りです。
さて「RHA CL2 Planar」と「TE-Z1PNK」のどちらが音が良いか決めないといけません。
個人的な見解ですが、結論から言うと「TE-Z1PNK」に軍配が上がります。包み込むような豊かな重低音と繊細に伸びてゆく超高音、そして音場の広さと共鳴の美しさ、完全ワイヤレスイヤホンでここまで出せる事に拍手を贈りたくなります。

ただ、「RHA CL2 Planar」の名誉の為に言っておきますが、専用DAP(SHANLING M6 Ver.21)と有線接続と行った時の音質は別物の様に美しくなります。低音はそう出ませんが、音場は広がり繊細な高音域が表現されます。また、ボーカルの抜けの良さと押しの良さは「TE-Z1PNK」を超えます。







【比較してみます】その②
次はAVIOT(アビオット)ブランド同士の比較です。
・TE-Z1PNK(ダイナミック型ウーファー+平面磁気駆動型ツイーター)
・TE-J1(ダイナミック型+BA型x1:ハイブリット)
との比較です。
まず思うのは使いやすさです。ケースから出す時、戻す時、耳に装着する時、本体のデザインもケースのデザインも違うのに、どちらも非常に使いやすいです。よく考えられており日本ブランドの安心感を感じます。

最近は「TE-Z1PNK」ばかり聴いているので「TE-J1」で聴くのは久しぶりです。
ダイナミック型+BA型x1らしくシッカリとした低音~中音の上で高音域が鳴ります。バランスも良く解像度も高く音圧もあります。個人的に好きな音なのですが、TE-Z1PNKの音を知ってしまうとスッキリし過ぎており、非常に淡白な音に感じてしまいます。

まず低音域ですが、TE-J1のダイナミック型ドライバーは(Φ10mm)となっています。これはTE-Z1PNKに搭載されているダイナミック型ドライバーと同じサイズです。同じドライバーを使っているかどうかは分かりませんが全くの別物の音質です。TE-J1は切れがありシッカリとした低音を出します。TE-Z1PNKの低音は厚みがあり深く豊かな重低音まで出します。厚みや深さが全然違います。

次に高音域ですが、TE-J1の高音域は綺麗でスッキリとしています。ただ、微細な高音域までは出ていません。TE-Z1PNKの高音域は繊細で解像度が高く非常にリッチな音を出します。どこまでも伸びて行く超高音域の共鳴は素晴らしいです。

最後に中音域ですが、TE-J1の場合ダイナミックドライバーとBA型ドライバーの両方でバランスよく出しているように感じます。ボーカルはBA型らしく言葉をシッカリ聴き取れます。TE-Z1PNKの場合は重低音と高音域に挟まれ一見、中音域が大人しく感じますが、実際は重低音と超高音に埋もれることなくシッカリと出ています。また、どちらかと言うと少し高音寄りの中音域です。この中音域も好みにはなります。

結論としては、TE-Z1PNKを聴いてしまうとTE-J1の音質は迫力もあり綺麗なんですが感動が少ないのです。TE-Z1PNKは「ズット音楽を聴いていたい」ハッキリ言って病みつきになります。TE-Z1PNKにはお値段に見合うだけの価値があると感じました。






【比較してみます】その③
AVIOT(アビオット)TE-Z1PNKと比べるのは下記の2品です。共にダイナミック型ドライバーx1です。メイン比較は、Nura True Proになります。Victor HA-FW1000Tとは主に低音域を比べようと思います。


Nura(ニューラ)True Pro
低音・中音・高音・音圧・音場など非常にバランスが取れ「死角なし」と思われます。パーソナライズすることができ色々な音の変化も楽しめます。正直「これ以上の音を出せるイヤホンはもうないのでは?」と思ってしまうレベルです。

・Victor(ビクター) HA-FW1000T
日本の誇るWoodドライバーです。「耳が疲れたかな?」と思ったらこれで音楽を聴きます。柔らかくホッとする音を出します。また、深く優しい低音が心に染みます。マルチポイントに対応していないので常用しませんが手放せない逸品です。

性能比較 TE-Z1PNKNuraTrue ProVictor HA-FW1000T



デザイン 何処かレトロ感があり、シボ塗装で高級感もあります。カッコいいんですが、お洒落なデザインではないかなぁ。 シンプルなデザインですがデカイ!これはもう耳のアクセサリーとも言えると思います。お洒落度はNo1です。 ニッパー君が主役です。知ってる人はビクターとすぐ分かります。デザインはおにぎり型でシンプル。
ドライバ 10mmダイナミック型ウーファーx1
平面磁気駆動型ツイーターx1
10mmダイナミック型ドライバー(低歪み)
多分、チタンを使用したデュアルコイルか平面磁気駆動ではないかと想像してます
11mmダイナミック型ドライバー(ウッドドーム)
Bluetooth Bluetooth Ver.5.2 Bluetooth Ver.5.3 Bluetooth Ver.5.2
コーデック SBC,AAC
LDAC(96kHz/24bit)
SBC,AAC,aptX
aptX Adaptive(96kHz/24bit)
aptX Lossless
(44.1kHz/16bit)
SBC,AAC,aptX
aptX Adaptive(96kHz/24bit)
ホワイトノイズ なし なし なし
ノイズ
キャンセリング
あり(効き目:自然)
ON/OFF音質変化:低
あり(効き目:自然)
ON/OFF音質変化:低
あり(効き目:自然)
ON/OFF音質変化:低
電波干渉
時の挙動
たまにある
強力な電波干渉のあ場合バリっと途切れる時がある。ただ、すぐ戻る。
ほぼ無し
特にaptX Losslessで接続されている時は、ほぼ音切れ無し。音質の変化は少しある。
ほぼ無し
あっても、音質の変化が起こる程度で、音切れはしにくい。
マルチポイント
2つの端末に同時接続
あり あり なし
ペアリング時の
ボイスガイド
あり(日本語)
本機のために新たに録りおろした「PSYCHO-PASS サイコパス」常守朱(CV.花澤香菜)ボイスを採用
あり(日本語)
「おかえりなさいブルートゥースが接続されました」低いトーンで、個人的には萌えません
あり(英語)
「パワーオン」「コネクティット」
タッチスイッチ
の操作性
良い
タップ音がしないので最初不安でしたが、ほぼ失敗しません。とても操作しやすいです。
良い
タン・タンとタップ
ポンパンと反応
中心部にヒットすれば、ほぼ失敗はない。
良い
タン・タンとタップ
ピッポォと反応
こちらも失敗は少ない
周波数特性 不明ですが多分最低でも
20Hz-40,000Hzでしょう。ひょっとしたら
10Hz-45,000Hzくらいかもしれません
20Hz-40,000Hz
反響モードが素晴らしいので数値以上に帯域が広く感じます。
20Hz~48,000Hz
Woodドライバーと言う事もあり高音域はあまり主張しません。
DAC・アンプ 不明不明ですがQualcomm Qualcomm QCC514
Qiワイヤレス充電 非対応 対応 非対応
装着センサー 非対応 対応 非対応
フィット感 見た目大きさから想像できないほど”スポッ”と入ります。フィット感も良いです。 正直どうつけて良いのか正解が良く分かりません。かろうじてイヤーチップで刺さっている感じ コンパクトでは無いですがスポッと装着できます。フィット感は良いです。
イヤーチップ 医療用シリコンを採用したSpinFit スピンフィット CP360(Lサイズ) SpinFit スピンフィット CP100+(Lサイズ)又はCP360(XL) 医療用シリコンを採用したSpinFit スピンフィット CP360(Lサイズ)
高音質時の
バッテリー
(ノイキャンなし)
最⼤7時間
 (イヤホン本体のみ)
 約18時間
 (充電ケース使⽤時)
最⼤8時間
 (イヤホン本体のみ)
 約32時間
 (充電ケース使⽤時)
最⼤9時間
 (イヤホン本体のみ)
 約27時間
 (充電ケース使⽤時)
防滴仕様 IPX4 IPX4 IPX4
着脱時の落下率
いずれも気を抜くと
落ちる可能性は
あります
普通
ケースからは比較的出しやすいです。ただ、ケースはツルっとしていて落下しやすいかもしれません。
高い
ケースから出しにくい、大きく持ちやすそうだが落としそうになることもある。油断は禁物
低い
おにぎり形状で少し大きめ、全体的に丸いが持ちやすい。ケースからも出しやすく落下率は低い
重量
不明 軽い 片方 86g 不明 重くはない
メーカー通販価格
あくまでも参考価格
¥39,600- ¥45,980- ¥31,536-
音質比較
音場
ワイヤレスイヤホンは
ビットレートの関係か、
たいてい場が頭の周りで
”こじんまり”広がります
それを基本3とします。
音場レベル5
エージング30時間あたりからいきなり広がりました。端っこの方で鳴る微かな高音も認識できます。自然な共鳴も素晴らしいです。
音場レベル5
ニュートラルとパーソナルと言うモードがあります。いずれも音は広く歴代の完全ワイヤレスイヤホンの中では最高得点!
音場レベル3
広くはないですが、左右・上下・奥行ともに程よく広がります。各楽器の位置はつかみやすいです。
音圧 十分な音圧があります。迫力満点ですが、古い楽曲やサンプルレートの低い楽曲では若干おとなしくなる気がします。 十分な音圧です。多少音量を絞っていても十分な音の存在感を感じます。低音~高音まで一気に歪みなく音が立ち上がります。 ズンときます。ただ、他のイヤホンに比べるとボリュームを少し上げ気味になります。ドライバーがWoodで大きい分、インピータンスが高い?
解像度 平面磁気駆動の特性として「歪みのない高い解像度」を感じます。特に高音域の解像度が高く感じます。楽曲にもよりますが、音源のサンプルレートによってはビックリする様な解像度が出ます。 ダントツに高いです。ハイブリッド型なみに繊細な小さな音まで聴こえます。低音~高音まで微細な音まで聴こえます。aptX Losslessテクノロジーの凄さです。 音質がマイルドなので購入当初はフォーカスがボケ気味で繊細な音が聴こえにくかったです。しかし、エージング後はかなり解像度の高さを感じます。
クリア感 クリア感4.8
最低30時間程度のエージングが必要です。BA型ドライバーより更にクリアです。周波数帯域も広く抜け感もあり、素晴らしいです。
クリア感はNuraTrue Proと肉薄します。
クリア感5
BA型ドライバー並みのクリア感を持ちますが、硬く冷たくはありません。優しさ、暖かさ、もあり抜け感も最高です。過去の古いパッとしたない録音状態の音源もクリアに抜け良く鳴ります。
クリア感3
「クリア=クール・硬質」と定義するとクリア感は高くありません。Woodドライバーはある意味クールとは真逆の「柔らかく暖かみのある」音質だからです。
高音 微かに聴こえる超高音まで表現します。そして、耳にも刺さりません。拡散するように広がる高音域はNuraTrue Proとは一味違います。 高音~超高音域用のBA型並みにキラキラした超高音がでます。微かな音まで美しい。スーッと伸びていく共鳴が美しい 「Woodドライバーだから高音が出ない」とう先入観は不要です。柔らかい、綺麗な高音が出ます。
中音重低音にも超高音域にも埋もれることなく出ています。ただ個人的にもう少し解像度と音圧が欲しい気もします。 低音と高音の間に埋もれることもなく存在感のある中音です。男女ボーカルもシッカリと美しいです。 よく出て言いますが、低音が強いので、低音寄りの中音域になっています。
低音 全体の音を邪魔せず包み込むような低音が出ます。HA-FW1000T並みの重低音が出ています。しかも切れがいい。 切れと深みのある濃厚な低音がでます。カッコいいベースに聴き惚れます。TE-Z1PNKの低音と比べてもぜんぜん負けていません! 深く、暖かく、唸る、脳裏に残る低音です。また、低音に体を優しく包み込まれる感覚を味わえるのは他にはありません。
打楽器 中高音域の帯域で鳴る打楽器は全体的に少し硬質になります。 ドラムスやパーカッション、シンバルまで繊細で切れもいいです。 Woodドライバーと言う事もあり打楽器の相性は抜群です。
ボーカル 男女ボーカルもシッカリと美しいです。中音域が少し大人しいのでボーカルも各楽器とほぼ同じ位置にいる感じです。 全体的に美しいボーカルです。半歩くらい前にいるので非常に聴きやすいです。 低音域が強いので、少しボーカルが弱く感じます。特に女性ボーカルがもう少し前に出ると良い。
相性の良い
楽曲ジャンル
EDM、ロック、ポップス、フュージョンなどが似合います。アコースティックなクラシックやジャズには向かないかも。 オールラウンドです。60年代などの古い楽曲も生き生きした音に蘇ります。音に歪みが少なく全帯域の音をきちんと表現します。 やはりアコースティックなクラシックやジャズが似合います。もちろんEDMもロックも問題はありませんが、穏やかな演奏になります。
一押しポイント 深い迫力の重低音と煌めく超高音の融合が見事!
平面磁気駆動型の個性を生かしながら独特な癖をあまり表に出さないチューニングは見事です。切れがあり深く切れのある重低音、とどこまでも伸びてゆきそうな繊細な高音域は美しいの一言です。
■音源のサンプルレート48kHz/24bit~96kHz/24bitでは音場も広がり更に良い音になります。
完全ワイヤレスイヤホンの中では一番音が良い!
多分、歴代イヤホンの中ではダントツパーフェクトでしょう!ダイナミック型イヤホンでここまで低音・中音・高音を高い解像度で表現できるイヤホンをあまり知りません。
■音源のサンプルレート44.1kHz/16bit~96kHz/24bitまで
どのサンプルレートでも良い音です。感動!
暖かく柔らかい心に響く低音が心を揺さぶる!
最大の売りはWoodドライバー、他社には無い迫力です。特に深い豊かな低音は低音好きにはたまりません。電子楽器やPC打ち込みでも難なく鳴らしますが、はやりアコースティックな楽曲が気持ちイイです。
穏やかな気持ちでクラシックを聴くときには特に良いです。
デメリットと感じる所 やはりバッテリくい虫の平面磁気駆動型ドライバーによる利用時間の短さでしょうか。
あとは価格が高いくらいでしょうか。
デザインは良いんですがデカイです。存在感があり過ぎます。装着が意外と難しい。耳に合わない方もいると思います。100点満点の装着方法がいまだに分かりません(笑 ファームウェアアップデートが無い、スイッチのカスタマイズが出来ない。エージングはシッカリした方が良い。根本的に音質に「高いレスポンス・切れ味・スピード感」を求める方には向かない。
特記事項ダイナミック型ドライバーも平面磁気駆動型ドライバーもエージングが必要です。
特に平面磁気駆動型ドライバーはシッカリしないと良い音が出ません。間違いなく買ってすぐ音を聴くとガッカリしますので、あきらめずにエージングしてください。
ダイナミック型ドライバーと平面磁気駆動型ドライバーの配置も絶妙です。多ドライバーのイヤホンは再生周波数の狭間で音の段付きがあったりするのですが、TE-Z1PNKはそう言ったことがありません。まるで一つのドライバーに思えます。
NuraTrue Proは音をパーソナライズできます。今回一番好きなパターンで評価です。
模様の意味がイマイチ分かっていませんが良い音です。
Victor HA-FW1000Tは左記の様な機能は何にもありません。アップデートはさせない、操作のカスタマイズもさせない!曲がったことが大嫌いなHA-FW1000Tは常にデフォルト一本勝負なのです。(笑
ANCはナチュラルで音質に影響はありません。
また、今の時代マルチポイントが無いのはマイナス点です。「リモートワークしながら電話もする」が出来ないので普段使いには向きません。アップデートが出来ないので今後機能追加の期待は出来ません。
総合評価 ★★★★★5.0 ★★★★★5.0 ★★★✩✩3.5
比較の結論

■抜け感・解放感
NuraTrue Pro > AVIOT TE-Z1PNK > Victor HA-FW1000T

■クリア感・透明度
NuraTrue Pro > AVIOT TE-Z1PNK > Victor HA-FW1000T

■音圧の高さ
NuraTrue Pro > AVIOT TE-Z1PNK > Victor HA-FW1000T

■音場の広さ
AVIOT TE-Z1PNK = NuraTrue Pro >Victor HA-FW1000T

■音場の奥行
AVIOT TE-Z1PNK = NuraTrue Pro >Victor HA-FW1000T

■解像度の高さ
NuraTrue Pro = AVIOT TE-Z1PNK> Victor HA-FW1000T

■レスポンス・スピード感
NuraTrue Pro >  AVIOT TE-Z1PNK > Victor HA-FW1000T

■低音の深み
 AVIOT TE-Z1PNK > Victor HA-FW1000T > NuraTrue Pro

■中音の厚み
NuraTrue Pro > Victor HA-FW1000T > AVIOT TE-Z1PNK

■高音の煌めき
AVIOT TE-Z1PNK= NuraTrue Pro > Victor HA-FW1000T

■音質のトータルバランス
NuraTrue Pro > Victor HA-FW1000T > AVIOT TE-Z1PNK

■コストパフォーマンス
AVIOT TE-Z1PNK = NuraTrue Pro > Victor HA-FW1000T

■個人的な好み
AVIOT TE-Z1PNK  =  NuraTrue Pro > Victor HA-FW1000T

NuraTrue Pro は低音・中音・高音の全域において歪みもなく高解像度です。また、再生帯域にも段付きもなく「出ていない音は無いのでは?」と思ってしまいます。音は立ち上がりも良く音場も音圧も高次元でバランスしておりパーフェクトです。ジャンルを問わず、古い楽曲であっても感動的に聴くことができます。

 AVIOT TE-Z1PNKは深い重低音・立ち上がりの良い中高音・煌めく超高音でどんな楽曲を聴いても興奮します。広い音場と深い奥行きは有線イヤホンの領域に近く、濃厚でリッチな音楽を聴かせてくれます。何時までも聴いていたくなる音です。







【AZLA SednaEarfit MAXイヤーチップに交換】
最近購入した耳垢フィルター付きの「医療用シリコンを採用のしたAZLA SednaEarfit MAX (ML)」に交換しました。SpinFit(スピンフィット)と比べると密閉するアイデアが違いますが、音質に大きな違いはありませんでした。良いところは、サイズが(MS)(M)(ML)(L)と細かく設定されています。今回(M)(ML)の両方を試しました。
(M)は低音はそのまま、ほんの少し中音域よりに感じます。(ML)は密閉度が上がり低音が少しアップします。低音命のTE-Z1PNKですから(M)と(ML)で悩んだのですが、(ML)の場合イヤホンをは外すときに「ポン」と傘が逆さまになって外れます。(M)でも傘は逆さまになるのですが、密閉度が高い分(ML)の方が「脳みそが引っ張り出される」ような気がします。AZLAはシリコンが少し肉厚で弾力があります。なので、SpinFitより「ポン」が激しい気がします。よって、今回は(M)で行きます。(笑
(M)であっても、もちろん首を振っても落ちる事はありませんし、TE-Z1PNKの性能は100%出ていると思います。ただ、TE-Z1PNKのノズルの長さとチップのサイズが絶妙な位置で高い密閉を保っています。なので、あくびをしたりすると耳の穴とチップの間に微妙な隙間が生まれ音が抜けます。あくびを止めると元に戻ります。(M)の場合、耳の穴の動きに少しシビアに反応します。場合によっては(L)サイズの選択肢もあり!



















【総括】
久々にエージングで変化を大きく感じるイヤホンでした。平面磁気駆動型ドライバーは歪みのない音域が一気に立ち上がる感覚なので、どうしても個性的な音になりがちですが、そこをダイナミック型ドライバーで包み込み自然な音として表現にしています。この辺りのチューニングは素晴らしいと感じました。

普通のハイブリット(ダイナミック型ドライバー+BA型ドライバー)の場合は、「低音の上に高音が乗っかている感じがする」「低音と高音の間に距離を感じる」「再生周波数の段差を感じる」などの感覚が多いいです。しかし、この「TE-Z1PNK(ダイナミック型ウーファー+平面磁気駆動型ツイーター)振動面の差を2mmで配置」の場合、ドライバーが2基あるにもかかわらずまるで1基のダイナミック型ドライバーで音が鳴っている感覚がします。通常のハイブリットとはまるで感覚が違います。

個人的に低音も高音も欲しい方はシリコン系のイヤーチップが良いと思いますが、もっと低音が欲しい方はコンプライなどのウレタン系のイヤーチップに交換すると良いと思います。煌めく高音域は少し落ちますが、低音はもっと出ると思います。ただ、シリコン系でここまで低音が出ていますがらウレタン系だと暴力的になるかもしれません(笑

TE-Z1PNKは「低音も高音もそこまでいらない」「BA型ドライバーの高音域のシャリシャリ・キラキラ感が欲しい」という方には向かないかもしれません。いずれにしても「重低音と超高音域の両方を成立させたTE-Z1PNK」は今後のイヤホン選びの選択肢に一石を投じる製品には間違いないと感じました。重低音と超高音が好きな方に満足できる逸品です。また、平面磁気駆動型ドライバーに興味のある方、金額は高いですが、価値はあると感じました。

TE-Z1PNKは重低音・低音が中央の少し下の方から、中音・超高音は中央から力強く鳴り、音がスーッと左右に広がっていく美しさがあります。一種独特で壮大な世界観がとても好きです。また、いつの日か、TE-Z1PNKの構成にプラスBA型ドライバーの組み合わせを持つ完全ワイヤレスイヤホンが出て来る気がしてなりません。多分、TE-Z1PNKに加え中央の少し上あたりにBA型ドライバー特有のキラキラ・シャリシャリな高音が乗っかる気がします。また、その時にはTE-J1ではなくTE-BD21j-ltdのKnowles社製のBA型ドライバーを搭載して頂きたいです。音の美しさが全然違いましたので。

AVIOT(アビオット)にはSONYが何処かに忘れた「良い音を追求するための心意気!チャレンジ精神!」に溢れていると感じます。商品展開も多様です。一般の方向け~低音好きの方のためのチューニングモデルまで。しかも、重低音も出して高音域もキッチリ出す。AVIOT(アビオット)は日本ブランドとして、もっともっと評価されて良いブランドだと感じています。今後も応援してゆきます。

※ウレタン系とシリコン系のイヤーピースの違いだけでも音質はガラリと変わってしまいます。内容はあくまでも個人的な環境下での考えですのでご了承ください。参考程度にお読みいただければ幸いです。