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FIIO FP3 Rosewood |
個人的に「平面駆動型ドライバーx1基 搭載イヤホン」を選ぶ時の条件として
①重低音までとは行かなくとも、存在感があり心が震えるような低音が出る事
②抜けが良く帯域の広い中音域でボーカルもクッキリ聴こえる事
③高い解像度でクリアで空気感を感じる高音・超高音が出る事
以上の3条件を念頭に商品を選択し購入しています。
今までに2機種購入しており、今回3機種目の購入となります。もし、全てのイヤホンが①~③の条件にあてはまれば、今後出てくる「平面駆動型ドライバーx1基 搭載イヤホン」の音質の方向性が分かるのでは?」と考えます。しかし、自分でもこの半年間に3機種も買うなんてビックリです。
(一機種目)2024年10月「LETSHUOER(レットシュオワー) S08」を購入
LETSHUOERの第四世代13mm平面駆動型ドライバーを搭載、『二つの磁石で両面コイル振動板駆動』させ、更に『PTR弾性フィルムを素材にするエッジを追加』し低音を増強させています。
(二機種目)2024年12月「HIDIZS(ヒディス)MP145」を購入
14.5mm超大型平面磁気ドライバーを搭載、少し大きめの筐体とバイオニック呼吸孔も相まって、自然で空間の広い音場と深い低音を実現しています。
★Amazon」:FIIO FP3 Rosewood FIO-IEM-FP3-R
主な特長
・FIIO開発の14.5mm平面磁界型ドライバーユニットを搭載。理想的な音響特性を実現
・振動板は極薄1μm。一瞬の動きにも反応する正確なダイナミックレンジを実現
・ドライバーユニットはチタンとアルミニウムによる2層構造。周波数帯域ごとの表現力を強化
・28㎚レベルの超精密な製造工程。耐久性の向上と音質の最適化を実現
・振動板に0.055mmという極細のプリントパターンを使用したボイスコイルを採用し、駆動力が強化され感度が大幅に向上
・N52高性能ネオジム磁石を左右に7個ずつ均等に配置。バランスの取れた音響性能を実現
・低音域の音響を向上させる特許技術「F.T.B.S」を採用
・両耳の快適さを追求。高精度3Dプリントによるフェイスプレートとメタルフレーム。そして圧迫感を軽減するサイズ感
・片耳約6.5gの軽量設計。長時間の装着も快適に
・ローズウッドとウォールナットの2種類。天然木材の自然な音質と高級感を実現
・392芯、銀メッキ銅撚線ケーブルを使用。信号伝送の減衰を最小限に抑え、解像度の高い音質を提供
・0.78mm 2ピンコネクター対応
主な仕様
・ドライバー:14.5mm平面磁界型ドライバー
・周波数特性:10Hz-40kHz
・インピーダンス:36Ω(@1kHz)
・感度:105dB/mW(@1kHz)
・重量:約6.5g(片耳/ケーブル除く)
・付属品:ケーブル「0.78㎜ 2ピン銀メッキ単結晶銅ケーブル約1.2m(392芯)3.5mmプラグ(金メッキ単結晶銅)」、収納ケース(FIIO HB11)、高域用イヤーチップ×3ペア(S/M/L)※Mサイズ装着済み、バランス型イヤーチップ×3ペア(S/M/L)、クイックスタートガイド
※詳細はメーカーホームページをご覧ください
【開封】
箱の写真は比較的シンプルです。あくまでも個人的意見ですが、表紙の写真はウォールナットよりもローズウッドの方が見栄えが良いと思いました。また、イヤホン本体は想像以上にコンパクトで装着感も最高でした。この辺りの丁寧でよく考えられた物造りは流石Fiioです。改めて「HIDIZS(ヒディス)MP145」のデカさと装着感の悪さが気になります。
「AZLA(アズラ) SednaEarfit MAX」は医療用のシリコンで作られており長時間の利用時にも”耳のかゆみ”などが起こりにくいのです。引き締まった深い低音、抜けるような美しい高音域までバランスよく出します。また、音質に影響のない程度の粗目のハニカムメッシュのフィルタを装備しているのでイヤホン本体の保護にも効果的だと思います。たいていのイヤホンに対応するので個人的にマストなイヤーチップです。


プレイヤーは「Neutron Music Player」を使用します。
※ノーマライゼーション(OFF)・イコライザー(OFF)に設定
■利用プレイヤー スマートフォン
・主要な高音質コーデックを網羅
エージング0時間のファーストインプレッションです!
(奥行)奥行きはあまり感じません。ただ、低音域は中音域の後ろに感じることが出来ます
エージング100時間のファーストインプレッションです!
(奥行)奥行きも適度です。低音域は中音域の後ろに感じることが出来ます
・発売時期:2023/10/30「HIDIZS(ヒディス)MP145
・発売時期:2024/06/14「LETSHUOER(レットシュオワー) S08」
・発売時期:2025/02/22「FIIO(フィーオ) FP3 Rosewood」
今回の比較は【はじめに】でも書いたように、『ここ数年の「平面駆動型ドライバーx1搭載」イヤホンの音質の傾向や特性』と調べることにあります。2023/10/30~2025/02/22の約1年半の期間において、平面駆動型ドライバーイヤホンの音質に大きな変化があったのかどうか気になるところです。
性能比較 | FP3 Rosewood | MP145 | S08 |
---|---|---|---|
デザイン | ダントツで美しい 丸を基調にしたデザインでサイズもコンパクト!フェイスプレートはとても美しく装着感・安定感は抜群です。 |
正直よくわからない デザイン的には、普通だと感じました。ただ、大きく、装着時に耳掛けに苦労します。イヤーチップで留まっている感じです。 |
「まが玉?」なぜ? Sの字をモチーフにしていると思われます。が、こちらも普通に感じます。耳への収まりは良く耳掛けも良好です。 |
ボイスコイル | 振動板は極薄1μm。振動板に0.055mmという極細のプリントパターンを使用したボイスコイルを採用し、駆動力が強化され感度が大幅に向上 | 特記事項なし | 二層ボイスコイル回路という新構造を採用し共振を大幅に減少 ※二層ボイスコイル回路は他に例のない画期的な振動板と思われます。 |
磁気回路 | N52高性能ネオジム磁石を左右に7個ずつ均等に配置。バランスの取れた音響性能を実現 | 完全対称磁気回路、7+7 個の N52H 磁石を正確に配置します。磁気ギャップで最大磁束が 1 テスラ近くまで上がります。 | 特記事項なし |
ドライバx1 | 14.5mm平面駆動型 ユニットはチタンとアルミニウムによる2層 |
14.5mm平面駆動型 | 13mm平面駆動型 |
インピーダンス | 36Ω | 30Ω | 26Ω |
感度 | 105 dB/mW |
104 dB/mW |
105 dB/mW |
周波数応答範囲 | 10Hz-40,000Hz |
5Hz-40,000Hz |
5Hz-40,000Hz |
低音特殊機構 | 低音域の音響を向上させる特許技術「F.T.B.S」 |
バイオニック呼吸孔 |
PTR弾性フィルムエッジを追加、振動板の延性を増強し低域の深さを大幅に向上 |
筐体素材 | 樹脂+天然木材 軽く冷たくない |
アルミ合金 重く冬場は冷たい |
アルミ合金 軽く冷たくない |
フィット感 | 最も安定 色々なケーブルに交換しても全く問題なしにフィットする |
どんなケーブルに交換しても、ほとんど耳に引っかかっていない | 色々なケーブルに交換しても全く問題なしにフィットする |
コネクター | 標準2pin | 標準2pin | 標準2pin |
Reケーブル | 6N単結晶銅 | 6N単結晶銅 | 単結晶銅銀メッキ |
イヤーチップ | ★Amazon:AZLA SednaEarfit MAX(L) | ★Amazon:AZLA SednaEarfit MAX(L) | ★Amazon:AZLA SednaEarfit MAX(L) |
★Amazon 参考価格 |
価格16,940円前後 FIIO FP3 Rosewood |
価格27,999円前後 HIDIZS MP145 |
価格13,960円前後 LETSHUOER S08 |
発売日 | 2025/02/22 | 2023/10/30 | 2024/6/14 |
音質比較 | |||
音場 広いから良い 狭いから悪い と言うことは ありません |
★★★★★5.0 MP145とは違った音場の広さです。本体は樹脂ボディーなので、金属的な共鳴はあまり感じません。比較的マイルドな広がり方です。 |
★★★★★5.0 楽曲によってはよく広がります。大きなアルミボディーの効果でクリアで透明感のある広がりのある空間は、まるで小コンサートホールの様でもあります。 |
★★★★☆4.5 左右に適度な音場があります。アルミボディーの影響か少し金属的な広がりや共鳴も感じます。 |
奥行 深いから良い 浅いから悪い と言う事も ありません |
★★★★☆4.5 あまり深くはありませんが、楽曲によっては奥行きも感じます。ボーカルも含め全体的にほぼ目の前で音が聴こえます。 |
★★★★☆4.0 少し奥行きがあります。ボーカルも含め全体的に目の前より一歩下がった辺りで音が聴こえます。 |
★★★☆☆3.5 深くはありません。ボーカルも含め全体的にほぼ目の前で音が聴こえます。上下はそう広くありません。 |
レスポンス | ★★★★★5.0 色々な打楽器を聴いていますが、アタック感・スピード感が比較的強く感じます。これは質の良い平面駆動型ドライバーに言える事ですが、非常に正確なレスポンスです。 |
★★★★★5.0 バスドラ、ドラムス、シンバル、木琴、大太鼓色々聞いてみましたが、アタック感・スピード感が素晴らしく小さな打音も逃しません。 |
★★★★☆4.5 シッカリとしたバスドラ、ドラムス、シンバル、木琴、大太鼓がしっかりと表現されます。ただ、全体的に柔らかくキレキレと言う感じではありません |
音圧 | ★★★★★5.0 安定した力強い音圧があります。多少ボリュームを絞っていても的確な圧を感じます。平面駆動型ドライバーなのでボリュームを上げると更によくなります。3機種の中では一番圧があります。 |
★★★★★4.5 安定した力強い音圧があります。多少ボリュームを絞っていても的確な圧を感じます。平面駆動型ドライバーなのでボリュームを上げると更によくなります。ただ、空間が広いので少し上げ気味の方が良いです。 |
★★★★★4.8 適度です。比較的軟かな音質なので音圧はあってもドン来る感じではありません。平面駆動型ドライバーなのでボリュームを上げると更によくなります。自分に合ったポジションを探してください。 |
解像度 | ★★★★★5.0 非常に高いです。低音域~高音域まで均一に平面駆動型ドライバーらしく歪みの無い高い解像度を感じます。これも質の良い平面駆動型ドライバーに言える事ですが、ムラの無い非常に高い解像度です。 |
★★★★★5.0 非常に高いです。平面駆動型ドライバーらしく歪みの無い高い解像度を感じます。表現されるの帯域幅が本当に広くて、もうハイブリットイヤホンは不要と感じます。 |
★★★★★5.0 非常に高いです。比較的繊細で柔らかい音なので最初は低く感じていましたが、実はシッカリ高い解像度でした。ボリュームを上げ気味にすると解像度の高さがよくわかります。 |
高音 | ★★★★★5.0 樹脂ボディーなので、「金属的な音質ではない」と思われたのですが、ドライバーユニットの素材により3機種中最も繊細で弱金属的な耳に刺さらない美しい高音を出します。楽曲によっては 共鳴や空気感も味わえます。 |
★★★★☆4.5 共鳴も美しく細部にわたるまで、とにかく美しく延びてゆきます。高音の質ですが、どちらかというと硬質な部類かもしれません。筐体アルミの固さも影響にも感じます。しかし、FP3に比べると少し曇っています。 |
★★★★☆4.5 シッカリとした柔らかくシルキーな高音です。あまり過度の伸びはありませんが美しく疲れない高音です。シャリシャリ・キラキラと言う感じではなく、繊細で心地よいのです。しかし、FP3は更に繊細です。 |
中音 | ★★★★★5.0 中音の帯域幅が一番広く感じます。低音も高音も邪魔しない素晴らしい中音域と感じます。ギターやバイオリン、ピアノなど弦楽器の繊細・美しさ・力強さを兼ね備えています。 |
★★★★★5.0 中音域は若干高音寄りです。解像度も高く、レスポンスの良い濃厚な中音域です。ギターやバイオリン、ピアノなど弦楽器の繊細・美しさ・力強さを兼ね備えています。 |
★★★★★5.0 中音域は非常に抜けも良くボーカルが映えます。ギターやバイオリン、ピアノなど弦楽器の繊細さと美しさが素晴らしいです。ただ、ドラムスなどのレスポンスは若干穏やかです。 |
低音 | ★★★★★5.0 低音量としてはMP145といい勝負ですが、FP3の方が更に力強く、切れとスピード感があります。3機種中低いほうの帯域が唯一10HZですが、ダントツ興奮します。 |
★★★★☆4.8 広がりのある低音とスピード感があり切れのいい低音が存在しています。しかも段付きもなく一体的に聴こえます。なんのギミックもなしにシッカリとした低音を表現しています。 |
★★★★☆4.5 平面駆動型ドライバーとは思えない深くゆとりのある低音を出します。ダイナミック型ドライバーと比べてもそん色はありません。ただ、若干輪郭はマイルドでもあります。 |
ボーカル | ★★★★★5.0 男女ボーカルもシッカリと美しいです。切れが良く濃厚、透明感のある存在感のあるボーカルです。特に女性ボーカルが綺麗です。 |
★★★★★5.0 男女ボーカルもシッカリと美しいです。切れが良く濃厚、透明感のある存在感のあるボーカルです。何時までも聴いていたい。 |
★★★★★5.0 男女ボーカルもシッカリと美しいです。しかも濃厚、全体的に柔らかで心地の良いボーカルです。何時までも聴いていたい。 |
相性の良い 楽曲ジャンル |
EDM、ロック、ポップス、フュージョン、ジャズ、クラシック色々聴いてみましたがどれも素晴らしいです。アコースティック~電子楽器までオールラウンドです | EDM、ロック、ポップス、フュージョン、ジャズ、クラシック色々聴いてみましたがどれも素晴らしいです。アコースティック~電子楽器までオールラウンドです | EDM、ロック、ポップス、フュージョン、ジャズ、クラシック色々聴いてみましたがどれも素晴らしいです。アコースティック~電子楽器までオールラウンドです |
一押し ポイント |
最もレスポンスが良く乾いた美しい音質です 後発なので、よく頑張っています。3機種中最もバランスよく完成していると感じます。 平面駆動型ドライバーx1期のみで全体域の音質は完成しています。 一押しポイント 「力強い音」「乾いた美しい音」「高レスポンス」です。 |
広い空間で低音・中音・高音に包まれます 全再生周波数帯域がバランスよく全てが主張し、広い音場の世界観が独特で美しい! 平面駆動型ドライバーx1期のみで全体域の音質は完成しています。 一押しポイント 「広い空間」「よりクリアな空気感」「自然な低音」です。 |
柔らかく心地よい美しい音に包まれます 中音域がを中心に高音域が走り低音が包み込む。そんな世界観が魅力! 平面駆動型ドライバーx1期のみで全体域の音質は完成しています。 一押しポイント 「柔らかい音質」「耳へのなじみが良い」「繊細な音」です。 |
デメリット と感じる所 |
デザインは好きなのですが、逆に嫌な人もいるかも「FIIO」のロゴが主張し過ぎかも? | やはり耳掛けの部分でしょう。眼鏡をかけますし、良くマスクもするので不便です。 | パッとしないデザイン。ただ、悪いわけではない好みの問題だと思います。 |
総合評価 | ★★★★★5.0 | ★★★★★5.0 | ★★★★☆4.8 |
比較の結論 |
3機種を比較した結果、音質表現はそれぞれ違いますが、本質的な「平面駆動型ドライバーx1基」の”鳴り方”にそう違いはないと感じました。 しかし、もし今回の3機種の中でお勧めするとしたら、間違いなくFP3 Rosewoodです。後発と言うこともあり、音の美しさ・切れ味・迫力は抜群です。また、価格と音質のバランスが素晴らしいです。平面駆動型ドライバーx1基イヤホンが初めての方にも、他の平面駆動型ドライバーイヤホンをお持ちの方にもお勧めです。 |
・全帯域で抜けの良い繊細な音質
※ダイナミックイヤホンで聴いているボリュームから+2~3くらいが良い
・HIDIZS MP145:唯一音場が広く立体感も感じる。透明感はダントツ
A:平面ドライバー自体の構造
B:平面ドライバー以外の部分
の大きく二つと思います
【A:平面ドライバー自体の構造】
①振動板:素材不明
②ボイスコイル:振動板に直接プリント
③磁石:ボイスコイル一体の振動板を挟む
④サイズ
【B:平面ドライバー以外の部分】
①筐体の素材:金属系・樹脂系など
②筐体の形状:音の反射や増幅に影響を及ぼす形状
③低音を出す仕組み:ベントや特殊ギミックなど
④リケーブル・イヤーチップ交換
各メーカーが自社のイヤホンの音質に個性を持たせるため【B:平面ドライバー以外の部分】を日々研究しているのではないでしょうか。
ダイナミックドライバーの場合、振動板には「金属系・繊維系・カーボン系・ペーパー系」など色々な素材を使う事により音質が大きく変化します。しかし、平面駆動型ドライバーの振動板の場合、ボイスコイルを印刷しないと行けないので、現状プリントに適した素材は比較的限られていると思われます。
■重低音~中音用: 16mm平面磁気ドライバー×1 周波数応答範囲: 5Hz-25kHz
※ケーブル交換、ウレタン系とシリコン系のイヤーピースの違いだけでも音質はガラリと変わってしまいます。内容はあくまでも個人的な環境下での考えですのでご了承ください。参考程度にお読みいただければ幸いです。