2025年2月24日月曜日

FIIO(フィーオ) FP3 Rosewood(ローズウッド) 平面駆動型ドライバーx1搭載のイヤホン第三弾! 簡単にレビュー評価してみます

 

FIIO FP3 Rosewood
【はじめに】

個人的に「平面駆動型ドライバーx1基 搭載イヤホン」を選ぶ時の条件として

①重低音までとは行かなくとも、存在感があり心が震えるような低音が出る事
②抜けが良く帯域の広い中音域でボーカルもクッキリ聴こえる事
③高い解像度でクリアで空気感を感じる高音・超高音が出る事

以上の3条件を念頭に商品を選択し購入しています。

今までに2機種購入しており、今回3機種目の購入となります。もし、全てのイヤホンが①~③の条件にあてはまれば、今後出てくる「平面駆動型ドライバーx1基 搭載イヤホン」の音質の方向性が分かるのでは?」と考えます。しかし、自分でもこの半年間に3機種も買うなんてビックリです。

(一機種目)2024年10月「LETSHUOER(レットシュオワー)  S08」を購入
LETSHUOERの第四世代13mm平面駆動型ドライバーを搭載、『二つの磁石で両面コイル振動板駆動』させ、更に『PTR弾性フィルムを素材にするエッジを追加』し低音を増強させています。

(二機種目)2024年12月「HIDIZS(ヒディス)MP145」を購入
14.5mm超大型平面磁気ドライバーを搭載、少し大きめの筐体とバイオニック呼吸孔も相まって、自然で空間の広い音場と深い低音を実現しています。

(三機種目)2025年2月「FIIO(フィーオ) FP3 Rosewood」を購入
Amazon」FIIO FP3 Rosewood FIO-IEM-FP3-R
14.5mm平面磁界型ドライバーユニットを搭載し、振動板は業界最先端の薄さ1μmを実現。FIIO独自のチタンとアルミニウム二層構造技術により、高解像度と理想的な周波数特性を実現しています。低音域の音響を向上させる特許技術「F.T.B.S」を採用。

主な特長

・FIIO開発の14.5mm平面磁界型ドライバーユニットを搭載。理想的な音響特性を実現
・振動板は極薄1μm。一瞬の動きにも反応する正確なダイナミックレンジを実現
・ドライバーユニットはチタンとアルミニウムによる2層構造。周波数帯域ごとの表現力を強化
・28㎚レベルの超精密な製造工程。耐久性の向上と音質の最適化を実現
・振動板に0.055mmという極細のプリントパターンを使用したボイスコイルを採用し、駆動力が強化され感度が大幅に向上
・N52高性能ネオジム磁石を左右に7個ずつ均等に配置。バランスの取れた音響性能を実現
・低音域の音響を向上させる特許技術「F.T.B.S」を採用
・両耳の快適さを追求。高精度3Dプリントによるフェイスプレートとメタルフレーム。そして圧迫感を軽減するサイズ感
・片耳約6.5gの軽量設計。長時間の装着も快適に
・ローズウッドとウォールナットの2種類。天然木材の自然な音質と高級感を実現
・392芯、銀メッキ銅撚線ケーブルを使用。信号伝送の減衰を最小限に抑え、解像度の高い音質を提供
・0.78mm 2ピンコネクター対応

主な仕様

・ドライバー:14.5mm平面磁界型ドライバー
・周波数特性:10Hz-40kHz
・インピーダンス:36Ω(@1kHz)
・感度:105dB/mW(@1kHz)
・重量:約6.5g(片耳/ケーブル除く)

・付属品:ケーブル「0.78㎜ 2ピン銀メッキ単結晶銅ケーブル約1.2m(392芯)3.5mmプラグ(金メッキ単結晶銅)」、収納ケース(FIIO HB11)、高域用イヤーチップ×3ペア(S/M/L)※Mサイズ装着済み、バランス型イヤーチップ×3ペア(S/M/L)、クイックスタートガイド
※詳細はメーカーホームページをご覧ください


【開封】

箱の写真は比較的シンプルです。あくまでも個人的意見ですが、表紙の写真はウォールナットよりもローズウッドの方が見栄えが良いと思いました。また、イヤホン本体は想像以上にコンパクトで装着感も最高でした。この辺りの丁寧でよく考えられた物造りは流石Fiioです。改めて「HIDIZS(ヒディス)MP145」のデカさと装着感の悪さが気になります。









【Tripowin Altea ケーブルに交換】
最近は「単結晶銅」のみを使用した若干太めのケーブルにはまっています。Tripowin Altea は高純度(99.9999%)6N単結晶銅ケーブルとなっています。非常に取り回しもよく、タッチノイズのほぼありません、イヤホンのスライダーリングの操作性や質感も最高です。全体的に濃厚、空間も広がり低音も盛り上がり、美しい高音域も表現します。お金を積めばもっといいケーブルもあるのでしょうが、個人的に「単結晶銅」ではコストパフォーマンスの良い素晴らしいケーブルと感じます。

※6N単結晶銅
超高純度の無酸素銅で、純度は99.9999%です
特殊な鋳造方式により結晶粒界(結晶同士の隙間)をなくした導電性に優れる素材です
純度は「N(Nine=9)」の数で表記され、現在「8N」までみられ、限りなく100%に近づいてゆきます。
非常に色気のある渋いブルーで高級感に溢れています。もちろん音質も素晴らしく、どんなイヤホンの音にも合うと思います。また、2PIN溝の深いタイプにも対応しているので、非常に対応が広いのです。個人的にはマストな単結晶銅ケーブルです。





ノズルの太さや長さは一般的でしたので「AZLA(アズラ) SednaEarfit MAX」にしました。サイズは(L)にしました。最近はどのイヤホンもほぼ(L)サイズです。
「AZLA(アズラ) SednaEarfit MAX」は医療用のシリコンで作られており長時間の利用時にも”耳のかゆみ”などが起こりにくいのです。引き締まった深い低音、抜けるような美しい高音域までバランスよく出します。また、音質に影響のない程度の粗目のハニカムメッシュのフィルタを装備しているのでイヤホン本体の保護にも効果的だと思います。たいていのイヤホンに対応するので個人的にマストなイヤーチップです。




【装着・サイズ感】

装着して軽く前方に回転させると、「スッ」と安定します。ケーブルの耳への掛かりも抜群です。よく考えられた形状とサイズ感で素晴らしいです。周りのリングとFIIOのロゴがゴールドで高級感もあります。

AFUL (アフー) Performer 5+2(Performer7)
と比べてもそんなにたに違いません





【聴いてみる】

■評価に使う楽曲
評価にはいつものようにYouTubeの「お洒落なミュージック」に掲載しているような楽曲を使います。音源データのサンプリングレートは(44.1kHz)(48kHz)(96kHz)(192kHz)のハイレゾおよび(44.1kHz/16bit)のロスレスFLACファイルがメインです。


プレイヤーは「Neutron Music Player」を使用します。

設定等が複雑ですが、機能が多く音質が良いです。WindowosPC版も存在しており、私の手持ちの全ての端末で統一できます。
※ノーマライゼーション(OFF)・イコライザー(OFF)に設定




■利用プレイヤー スマートフォン

プレイヤーには、SONY Xperia 1 VIを使用します

Bluetooth接続時 対応コーデック

コーデック サンプリング  ビットレート
SBC 48kHz/16bit         192kbps
AAC 48kHz/16bit         非公開
aptX 48kHz/16bit         384kbps
aptX HD 48kHz/24bit     576kbps
aptX Adaptive 48kHz/24bit     280kbps~420kbps可変
aptX Adaptive 96kHz/24bit     260kbps~640kbps可変
LDAC         96kHz/24bit     990kbps/660kbps/330kbps
aptX Lossless           44.1kHz/16bit     最大1200kbpsでビットレート可変
LC3 48kHz/32bit     16kbps – 320kbps
LC3(plus) 96kHz/24bit         16kbps – 320kbps


■利用Bluetoothレシーバー

FiiO(フィーオ) FIIO BTR17に4.4㎜コネクタで有線接続します。
DAC:ES9069Q×2、アンプ:THX AAA 78+、Bluetoothチップ:QCC5181

・QCC5181搭載による最新鋭のワイヤレス性能でロスレスオーディオにも対応
・詳細な音質調整を可能にする10バンドの高精細ロスレスPEQを搭載
・デュアル「ES9069Q」DACによる高品位な音質再現
・「THX AAA 78+」アンプによる強力な出力と優れた音質
・4.4mmバランス出力:650mW (32Ω、THD+N<1%)
・周波数特性:20Hz~80kHz(<3dB)
・高音質かつクリーンにこだわった精密な電源設計
・業界最新のBluetooth5.4に対応
・主要な高音質コーデックを網羅
 aptX Lossless:1200 kbps
 LDAC:990 kbps
 aptX HD:576 kbps
 aptX Adaptive:420 kbps
 AAC:328 kbps

BTR17はaptX Lossless対応です。どういう事かと言うと、CD音源を、Bluetooth無線において有線接続と遜色ない音が出ることを意味しています。BTR17は「圧倒的な解像度の高さ、濃厚な太い重低音、どこまでも抜けてゆく高音域、存在感のある中音域、圧倒的な音の厚み・深み、洗練された音質」と飛びぬけて良い音を出します。接続したイヤホンの性能を100%引き出せる能力があります。




まずはエージングの準備

エージングは(パソコン+FIIO KA15+FP3 Rosewood)の組み合わせで、音楽を流しっぱなしで行います。長時間エージングにおいても良い音を流してあげたいと思います。個人的に好きなCirrus Logic製の CS43198 DACと搭載しています。オペアンプもシッカリしており良い音を出します。

DAC:Cirrus Logic CS43198×2 (Dual-DAC)、オペアンプ:SGM8262 ×2
FIIO KA15 FIO-KA15-L [4.4mmバランス出力:560mWの高出力、最大768kHz/32bitおよびDSD256のサンプリングレートに対応、ポータブルUSB-DAC]
※FIIO KA15と6N単結晶銅と平面駆動型ドライバーx1イヤホンとの相性は素晴らしく「FIIO KA15ってこんなに良い音だったっけ?」と思ってしまいます。


エージング環境(パソコン+FIIO KA15+FP3 Rosewood)で少し聴いてみた
エージング0時間のファーストインプレッションです!

ほ~!これでエージング0時間ですか!?深く切れの良い低音、見通しの良い中音域、煌めきと空気感も美しく、解像度も高いです。インピータンスの高い平面駆動型ドライバーの特性上でしょうがダイナミック型ドライバーやハイブリッド型イヤホンよりも+3~+5程度ボリュームを上げたほうが良い音になります。

(高音)空気感もありシャリシャリ感もあります。楽曲にもよりますが、伸びや共鳴はスッと終息します。
(中音)打楽器も含めシッカリとした表現です。ボーカルはほぼ楽器の位置と同じです。
(低音)重低音近くまで出ています。「ボワッ」とすることもなく適度に引き締まります。ダイナミックドライバー並みの低音が出ています。
(音場)拡散しすぎない適度な音場で非常に聴きやすいです。
(奥行)奥行きはあまり感じません。ただ、低音域は中音域の後ろに感じることが出来ます
(音圧)ダイナミックドライバーと同じボリュームでは正直音圧は低いです。
(抜け感)良い感じですが、見通しも抜け感も、まだ伸びしろがあると感じます。
(解像度)解像度は高いと感じますが、まだ伸びしろがあると感じます。

平面駆動型ドライバーに関しては、ダイナミック型ドライバーよりも長いエージングが必要と考えています。薄い平面な振動版(張り付いたボイスコイルを含む)をエージングするわけですから、細やかに柔軟な振動を発生させるには相当時間が必要と考えています。なのでまだまだ音の変化は起こると思うのですが、それにしても良い音です。しかし、第一印象ですがでこの音質ですから、逆に「エージングしてもあまり変わらないのでわ?」と一抹の不安も覚えます・・・。




エージング環境(パソコン+FIIO BTR17+FP3 Rosewood)
エージング100時間のファーストインプレッションです!

劇的に見通しが良くなり比較的乾いた音質で解像度も上がりました。低音域のレスポンス・切れ味、音圧もアップしました。中音域も安定してますし、高音域も更に美しいです。特に女性ボーカルが良いです。重低音と中音域と超高音が見事にマッチしています。なんで1基のドライバーしかないのに、こんなに広帯域が力強く出るのでしょうか!

(高音)更に空気感・クリア感がアップしました。繊細な音までシッカリ聴こえます。楽曲にもよりますが、余韻もシッカリあります。
(中音)非常に帯域が広く、低音と高音域をうまくまとめています。打楽器はスピード感もありレスポンスも良いです。ボーカルもシッカリと出ています。特に女性ボーカルやコーラスが美しいです
(低音)重低音近くまで出ています。非常に切れがよくい圧もあります。ダイナミックドライバー並みの低音が出ています。低音好きも唸ります。
(音場)広すぎず、狭すぎない、非常に聴きやすいです。位置も安定しています。
(奥行)奥行きも適度です。低音域は中音域の後ろに感じることが出来ます
(音圧)ダイナミックドライバーと同じボリュームでは正直音圧は低いです。ただ、平面駆動型ドライバーの中ではダントツ高いと感じます
(抜け感)かなり良くなりました。まだUPするかも。
(解像度)非常に高くなりました解像度は高いと感じますが、まだUPするかも。




【3種の平面駆動型ドライバーイヤホンと比較する】

・発売時期:2023/10/30HIDIZS(ヒディス)MP145
・発売時期:2024/06/14LETSHUOER(レットシュオワー)  S08
・発売時期:2025/02/22「FIIO(フィーオ) FP3 Rosewood

今回の比較は【はじめに】でも書いたように、『ここ数年の「平面駆動型ドライバーx1搭載」イヤホンの音質の傾向や特性』と調べることにあります。2023/10/30~2025/02/22の約1年半の期間において、平面駆動型ドライバーイヤホンの音質に大きな変化があったのかどうか気になるところです。


評価には、SONY Xperia 1 VI + BTR17 を使用します
BTR17 のボリュームは「33」固定で行います

それでは比較してみます

性能比較 FP3 Rosewood MP145 S08
デザイン ダントツで美しい
丸を基調にしたデザインでサイズもコンパクト!フェイスプレートはとても美しく装着感・安定感は抜群です。
正直よくわからない
デザイン的には、普通だと感じました。ただ、大きく、装着時に耳掛けに苦労します。イヤーチップで留まっている感じです。
「まが玉?」なぜ?
Sの字をモチーフにしていると思われます。が、こちらも普通に感じます。耳への収まりは良く耳掛けも良好です。
ボイスコイル 振動板は極薄1μm。振動板に0.055mmという極細のプリントパターンを使用したボイスコイルを採用し、駆動力が強化され感度が大幅に向上 特記事項なし 二層ボイスコイル回路という新構造を採用し共振を大幅に減少
※二層ボイスコイル回路は他に例のない画期的な振動板と思われます。
磁気回路 N52高性能ネオジム磁石を左右に7個ずつ均等に配置。バランスの取れた音響性能を実現 完全対称磁気回路、7+7 個の N52H 磁石を正確に配置します。磁気ギャップで最大磁束が 1 テスラ近くまで上がります。 特記事項なし
ドライバx1 14.5mm平面駆動型
ユニットはチタンとアルミニウムによる2層
14.5mm平面駆動型 13mm平面駆動型
インピーダンス 36Ω 30Ω 26Ω
感度
105 dB/mW
104 dB/mW
105 dB/mW
周波数応答範囲
10Hz-40,000Hz
5Hz-40,000Hz
5Hz-40,000Hz
低音特殊機構
低音域の音響を向上させる特許技術「F.T.B.S」
バイオニック呼吸孔
PTR弾性フィルムエッジを追加、振動板の延性を増強し低域の深さを大幅に向上
筐体素材 樹脂+天然木材
軽く冷たくない
アルミ合金
重く冬場は冷たい
アルミ合金
軽く冷たくない
フィット感
最も安定
色々なケーブルに交換しても全く問題なしにフィットする

悪い
どんなケーブルに交換しても、ほとんど耳に引っかかっていない

良い
色々なケーブルに交換しても全く問題なしにフィットする
コネクター 標準2pin 標準2pin 標準2pin
Reケーブル 6N単結晶銅 6N単結晶銅 単結晶銅銀メッキ
イヤーチップ ★AmazonAZLA SednaEarfit MAX(L) ★AmazonAZLA SednaEarfit MAX(L) ★AmazonAZLA SednaEarfit MAX(L)
★Amazon
参考価格
価格16,940円前後
FIIO FP3 Rosewood
価格27,999円前後
HIDIZS MP145
価格13,960円前後
LETSHUOER S08
発売日 2025/02/22 2023/10/30 2024/6/14
音質比較
音場
広いから良い
狭いから悪い
と言うことは
ありません
★★★★★5.0
MP145とは違った音場の広さです。本体は樹脂ボディーなので、金属的な共鳴はあまり感じません。比較的マイルドな広がり方です。
★★★★★5.0
楽曲によってはよく広がります。大きなアルミボディーの効果でクリアで透明感のある広がりのある空間は、まるで小コンサートホールの様でもあります。
★★★★☆4.5
左右に適度な音場があります。アルミボディーの影響か少し金属的な広がりや共鳴も感じます。
奥行
深いから良い
浅いから悪い
と言う事も
ありません
★★★★☆4.5
あまり深くはありませんが、楽曲によっては奥行きも感じます。ボーカルも含め全体的にほぼ目の前で音が聴こえます。
★★★★☆4.0
少し奥行きがあります。ボーカルも含め全体的に目の前より一歩下がった辺りで音が聴こえます。
★★★☆☆3.5
深くはありません。ボーカルも含め全体的にほぼ目の前で音が聴こえます。上下はそう広くありません。
レスポンス ★★★★★5.0
色々な打楽器を聴いていますが、アタック感・スピード感が比較的強く感じます。これは質の良い平面駆動型ドライバーに言える事ですが、非常に正確なレスポンスです。
★★★★★5.0
バスドラ、ドラムス、シンバル、木琴、大太鼓色々聞いてみましたが、アタック感・スピード感が素晴らしく小さな打音も逃しません。
★★★★☆4.5
シッカリとしたバスドラ、ドラムス、シンバル、木琴、大太鼓がしっかりと表現されます。ただ、全体的に柔らかくキレキレと言う感じではありません
音圧 ★★★★★5.0
安定した力強い音圧があります。多少ボリュームを絞っていても的確な圧を感じます。平面駆動型ドライバーなのでボリュームを上げると更によくなります。3機種の中では一番圧があります。
★★★★★4.5
安定した力強い音圧があります。多少ボリュームを絞っていても的確な圧を感じます。平面駆動型ドライバーなのでボリュームを上げると更によくなります。ただ、空間が広いので少し上げ気味の方が良いです。
★★★★★4.8
適度です。比較的軟かな音質なので音圧はあってもドン来る感じではありません。平面駆動型ドライバーなのでボリュームを上げると更によくなります。自分に合ったポジションを探してください。
解像度 ★★★★★5.0
非常に高いです。低音域~高音域まで均一に平面駆動型ドライバーらしく歪みの無い高い解像度を感じます。これも質の良い平面駆動型ドライバーに言える事ですが、ムラの無い非常に高い解像度です。
★★★★★5.0
非常に高いです。平面駆動型ドライバーらしく歪みの無い高い解像度を感じます。表現されるの帯域幅が本当に広くて、もうハイブリットイヤホンは不要と感じます。
★★★★★5.0
非常に高いです。比較的繊細で柔らかい音なので最初は低く感じていましたが、実はシッカリ高い解像度でした。ボリュームを上げ気味にすると解像度の高さがよくわかります。
高音 ★★★★★5.0
樹脂ボディーなので、「金属的な音質ではない」と思われたのですが、ドライバーユニットの素材により3機種中最も繊細で弱金属的な耳に刺さらない美しい高音を出します。楽曲によっては 共鳴や空気感も味わえます。
★★★★☆4.5
共鳴も美しく細部にわたるまで、とにかく美しく延びてゆきます。高音の質ですが、どちらかというと硬質な部類かもしれません。筐体アルミの固さも影響にも感じます。しかし、FP3に比べると少し曇っています。
★★★★☆4.5
シッカリとした柔らかくシルキーな高音です。あまり過度の伸びはありませんが美しく疲れない高音です。シャリシャリ・キラキラと言う感じではなく、繊細で心地よいのです。しかし、FP3は更に繊細です。
中音 ★★★★★5.0
中音の帯域幅が一番広く感じます。低音も高音も邪魔しない素晴らしい中音域と感じます。ギターやバイオリン、ピアノなど弦楽器の繊細・美しさ・力強さを兼ね備えています。
★★★★★5.0
中音域は若干高音寄りです。解像度も高く、レスポンスの良い濃厚な中音域です。ギターやバイオリン、ピアノなど弦楽器の繊細・美しさ・力強さを兼ね備えています。
★★★★★5.0
中音域は非常に抜けも良くボーカルが映えます。ギターやバイオリン、ピアノなど弦楽器の繊細さと美しさが素晴らしいです。ただ、ドラムスなどのレスポンスは若干穏やかです。
低音 ★★★★★5.0
低音量としてはMP145といい勝負ですが、FP3の方が更に力強く、切れとスピード感があります。3機種中低いほうの帯域が唯一10HZですが、ダントツ興奮します。
★★★★☆4.8
広がりのある低音とスピード感があり切れのいい低音が存在しています。しかも段付きもなく一体的に聴こえます。なんのギミックもなしにシッカリとした低音を表現しています。
★★★★☆4.5
平面駆動型ドライバーとは思えない深くゆとりのある低音を出します。ダイナミック型ドライバーと比べてもそん色はありません。ただ、若干輪郭はマイルドでもあります。
ボーカル ★★★★★5.0
男女ボーカルもシッカリと美しいです。切れが良く濃厚、透明感のある存在感のあるボーカルです。特に女性ボーカルが綺麗です。
★★★★★5.0
男女ボーカルもシッカリと美しいです。切れが良く濃厚、透明感のある存在感のあるボーカルです。何時までも聴いていたい。
★★★★★5.0
男女ボーカルもシッカリと美しいです。しかも濃厚、全体的に柔らかで心地の良いボーカルです。何時までも聴いていたい。
相性の良い
楽曲ジャンル
EDM、ロック、ポップス、フュージョン、ジャズ、クラシック色々聴いてみましたがどれも素晴らしいです。アコースティック~電子楽器までオールラウンドです EDM、ロック、ポップス、フュージョン、ジャズ、クラシック色々聴いてみましたがどれも素晴らしいです。アコースティック~電子楽器までオールラウンドです EDM、ロック、ポップス、フュージョン、ジャズ、クラシック色々聴いてみましたがどれも素晴らしいです。アコースティック~電子楽器までオールラウンドです
一押し
ポイント
最もレスポンスが良く乾いた美しい音質です
後発なので、よく頑張っています。3機種中最もバランスよく完成していると感じます。

平面駆動型ドライバーx1期のみで全体域の音質は完成しています。

一押しポイント
「力強い音」「乾いた美しい音」「高レスポンス」です。
広い空間で低音・中音・高音に包まれます
全再生周波数帯域がバランスよく全てが主張し、広い音場の世界観が独特で美しい!

平面駆動型ドライバーx1期のみで全体域の音質は完成しています。

一押しポイント
「広い空間」「よりクリアな空気感」「自然な低音」です。
柔らかく心地よい美しい音に包まれます
中音域がを中心に高音域が走り低音が包み込む。そんな世界観が魅力!


平面駆動型ドライバーx1期のみで全体域の音質は完成しています。

一押しポイント
「柔らかい音質」「耳へのなじみが良い」「繊細な音」です。
デメリット
と感じる所
デザインは好きなのですが、逆に嫌な人もいるかも「FIIO」のロゴが主張し過ぎかも? やはり耳掛けの部分でしょう。眼鏡をかけますし、良くマスクもするので不便です。 パッとしないデザイン。ただ、悪いわけではない好みの問題だと思います。
総合評価 ★★★★★5.0 ★★★★★5.0 ★★★★☆4.8
比較の結論
3機種を比較した結果、音質表現はそれぞれ違いますが、本質的な「平面駆動型ドライバーx1基」の”鳴り方”にそう違いはないと感じました。

しかし、もし今回の3機種の中でお勧めするとしたら、間違いなくFP3 Rosewoodです。後発と言うこともあり、音の美しさ・切れ味・迫力は抜群です。また、価格と音質のバランスが素晴らしいです。平面駆動型ドライバーx1基イヤホンが初めての方にも、他の平面駆動型ドライバーイヤホンをお持ちの方にもお勧めです。





【総括】

今回の3機種の検証において、いずれの平面駆動型ドライバーの

平面駆動型ドライバーの基本音質
・低音域の再生力に優れており、深く豊かな低音
・再生帯域が広く各音の立ち上がりにムラが無く
・高解像度で適度な音場の広さがある
・全帯域で抜けの良い繊細な音質
・切れの良い中音域でボーカルが美しい
・美しい空気感を表現できる高音域
・インピータンスが高めなのでボリュームは少し上げた方が良い
 ※ダイナミックイヤホンで聴いているボリュームから+2~3くらいが良い

各メーカーの味付け・個性
・FIIO FP3 Rosewood:レスポンス良く迫力もある。重低音・超高音表現はダントツ
・HIDIZS MP145:唯一音場が広く立体感も感じる。透明感はダントツ
・LETSHUOER S08:繊細で柔らかい。両面ボイスコイルの効果?ダントツに疲れない


【音の違いを決定するのは
A:平面ドライバー自体の構造
B:平面ドライバー以外の部分
の大きく二つと思います

A:平面ドライバー自体の構造
振動板:素材不明
②ボイスコイル:振動板に直接プリント
③磁石:ボイスコイル一体の振動板を挟む
④サイズ

各メーカーは良い音を出すために「①振動板の厚みを変える ②プリントのパターンや厚みを変える ③磁石の形状や強さを変える ④振動版サイズの変更」などのにより独自の音質を追及しているのではないでしょうか。


【B
平面ドライバー以外の部分
筐体の素材:金属系・樹脂系など
②筐体の形状:音の反射や増幅に影響を及ぼす形状
③低音を出す仕組み:ベントや特殊ギミックなど
④リケーブル・イヤーチップ交換

各メーカーが自社のイヤホンの音質に個性を持たせるため
【B:平面ドライバー以外の部分】を日々研究しているのではないでしょうか。


A-①の振動版 と A-②のボイスコイルについて
ダイナミックドライバーの場合、振動板には「金属系・繊維系・カーボン系・ペーパー系」など色々な素材を使う事により音質が大きく変化します。しかし、平面駆動型ドライバーの振動板の場合、ボイスコイルを印刷しないと行けないので、現状プリントに適した素材は比較的限られていると思われます。
平面駆動型ドライバーの場合の振動版ですが、構造写真などを見るとボイスコイルが振動版一面に色々な形でプリントされています。ひょっとしたら平面駆動型ドライバーの場合、振動版自体の素材はもはや関係なく、ボイスコイル自体を振動版と考えた方がいいのではと思っています。つまり平面駆動型ドライバーの音質を左右するのは、「ボイスコイルの素材と厚み、そしてプリントデザイン」と言うことになるのではないでしょうか?
あと、本件はあくまでの勝手な妄想なのでご了承ください。



平面駆動型ドライバーx1のイヤホンを購入する場合
「基本的な平面駆動型ドライバーの構造で製造されている」「画期的な技術を投入」「13㎜以上の平面駆動型ドライバーである」「低音増強の仕組みがある」等を良くチェックし、あとはデザインで選べば、良い音質のイヤホンに出会えると感じました。ただ、技術は日進月歩、いつ何時、突然劇的に平面駆動型ドライバーの音質が変わることもあると思います。楽しみです。



平面磁気ドライバー の未来への妄想

今後も、平面駆動型ドライバーの技術革新が続いていくと思いますが、今激しく妄想している事があります。「平面駆動型ドライバー x n個」です。これは、「現実的に可能なのか?」もしくは「音質的に意味がないのか?」未だ世の中に正式に現存してはいないと思うのですが、色々考えてしまいます。

(例えば)下記のようなWドライバー
■重低音~中音用: 16mm平面磁気ドライバー×1 周波数応答範囲:    5Hz-25kHz
■中音~超高音用:   8mm平面磁気ドライバー×1 周波数応答範囲: 20kHz-45kHz
※ネットワーク回路で中音域を少しクロスさせる。中音域の帯域の広さと密度を上げる。これにより重低音~超高音まで再生する


最後に
色々書きましたが、正直、今回の3種類の「平面駆動型ドライバーx1基」イヤホンの中では「FIIO FP3 Rosewood」が一番音が良かったです。現在「平面駆動型ドライバーx1基」イヤホンの購入を検討されている方は、候補の一つに挙げては如何でしょうか?購入しても損の無い商品だと思います。個人的には「FIIOのロゴが気になるかどうか」くらいで、正直音質面でデザイン面、装着感でケチを付けるところがありません。

まだ「平面駆動型ドライバーx1基」イヤホンの音を聴いたことが無い方は、是非一度お店などで聴いて見ることをお勧めします。「これって本当にドライバーは一基なの?ハイブリットではないの?」と感じるかもしれません。昔は「ドライバの数が多いのが正義!」と思っていましたが「FIIO FP3 Rosewood」は「そうではない」っていう事を実感させてくれます。



※ケーブル交換、ウレタン系とシリコン系のイヤーピースの違いだけでも音質はガラリと変わってしまいます。内容はあくまでも個人的な環境下での考えですのでご了承ください。参考程度にお読みいただければ幸いです。

2025年2月9日日曜日

AFUL (アフー) Performer 5+2(Performer7)・・・なんだこれは!商品名が意味不明で逆に欲しくなりました。簡単にレビュー評価してみます。

 

Performer 5+2(Performer7)
【はじめに】

2023年11月12日に、AFUL (アフー) Performer8(パフォーマー)を購入して以来、久々のAFULイヤホンです。「‎Performer 5+2(Performer7)」・・正直、何ともわかりにくい型番です。「どっちなんだい!」と言いたくなります(笑

実は、私はこの商品の存在を知りませんでした。
Amazonでの取り扱いが2024年10月頃の様ですから、Performer8の購入後の約1年後に商品が発売されたことになります。私の知る限り当時はPerformer5とPerformer8は存在していましたから「‎Performer 5+2(Performer7」は型番だけを見るとPerformer5の上位、Performer8の下位と言う位置づけとなるのでしょうか?

・Perfomer5は「1DD(低音)+4BA(中音・高音)」5ドライブ
・Perfomer7は「2DD(低音)+4BA(中音・高音)+1 MicroPlanar(超高音)」7ドライブ
・Perfomer8は「1DD(低音)+2BA(低音)+2BA(中音)+3BA(高音)」8ドライブ

Performerシリーズはドライブの数が商品名の数字となっていると思われます。普通ならシンプルにPerfomer7だけの名称で良いと思うのですが、どうしても「Performer 5をベースにダイナミックドライバーx1とマイクロプラナードライバーx1をプラスしました!と言いたかったのかな?」それとも「私のように、奇妙な名前に興味をそそるように仕向けたのでしょうか?」などと想像してしまいます。

Perfomer8は「1DD(低音)+2BA(低音)+2BA(中音)+3BA(高音)」の構成です。Perfomer5からすると正常進化の上位機種と思われます。しかし、Performer 5+2(Performer7)はPerfomer5に「1DD(低音)+1 MicroPlanar(超高音)」をプラスするという、突然変異の変態イヤホンなのです(笑
多分、AFULがこの手の変態イヤホンを造るのは初めてではないでしょうか?、それとも実験的な商品なのでしょうか?、いずれにしても音質はPerfomer8とは別物になると感じました。「上位?下位?」と言う先入観無しに音を聴いてみたいと強く思いました


2DD+4BA Drivers +1 MicroPlanar Driver、高精度3Dプリント音響管構造、RLCネットワーク周波数分割補正技術、高減衰空気圧バランスシステム、AFUL 独自の音響および回路設計により、低音の質感、深み、高音の解像度、楽器の分離がすべて最高レベルになります。


仕様
■ブランド:AFUL (アフー)
■型番:パフォーマー Performer 5+2(Performer7)
■2DD+4BA Drivers +1 MicroPlanar Driverハイブリッド構成
ダイナミック・ドライバー2基+バランスド・アーマチュア4基+マイクロ・プラナー・ドライバー1基(2つの6mmダイナミック・ドライバー、Knowles 30095と、3mm x 4mm x 1.95mmのプラナー・ドライバーを搭載)

 低音域用:6mmダイナミックドライバー×2
 中音域用:BAドライバー×2
 高音域用:BAドライバー×2
 超高音域用:Micro-planarドライバー×1

■高精度3Dプリント音響管構造
■RLCネットワーク周波数分割補正技術
■高減衰空気圧バランス技術

■インピーダンス: 15Ω±20%
■感度:109dB@1kHz
■周波数応答範囲: 10Hz-35kHz
■標準2pinコネクター(0.78mm)
■付属ケーブル:2pinバランスケーブル4.4mm、イヤーチップ
※詳細はメーカーホームページをご覧ください


以降、しばらくPerformer7の呼称に統一します


【開封】
箱はシンプルでデザインも良く好感がもてます!本体で最も目を引くのはフェイスプレートの美しさです。Performer8のプレートも高級重箱の様で美しかったですが、こちらも独特なデザインとカラーです。光の当たり具合で微妙に変化します、ターコイズグリーン?オーシャンブルー?アトランティックブルー?とも思える美しさです。AFULは何時もながらセンスが良いです。





Performer8もそうですが、ノズルの部分がツルツルなのです。イヤーチップが抜けるのでは?と思われるかもせれませんが大丈夫です。また、Performer7にも一般的なノズルフィルターは存在しません。よって、このフィルタ付きのAZLA(アズラ)は優秀なのです。サイズは何時もの(L)にしました。

Performer8に比べると仕上げが綺麗です
時間も経っているし腕が上がったのでしょうか?




【KBEAR 4989 ケーブルに交換】
最近は「単結晶銅」のみを使用した若干太めのケーブルにはまっています。KBEAR 4989は4芯6N単結晶銅ケーブルとなっており取り回しは若干悪いですが、ギンギラに派手ではないとても美しく濃厚な音が出るのです。

※6N単結晶銅
超高純度の無酸素銅で、純度は99.9999%です
特殊な鋳造方式により結晶粒界(結晶同士の隙間)をなくした導電性に優れる素材です
純度は「N(Nine=9)」の数で表記され、現在「8N」までみられ、限りなく100%に近づいてゆきます。









【聴いてみる】

■評価に使う楽曲
評価にはいつものようにYouTubeの「お洒落なミュージック」に掲載しているような楽曲を使います。音源データのサンプリングレートは(44.1kHz)(48kHz)(96kHz)(192kHz)のハイレゾおよび(44.1kHz/16bit)のロスレスFLACファイルがメインです。


プレイヤーは「Neutron Music Player」を使用します。

設定等が複雑ですが、機能が多く音質が良いです。WindowosPC版も存在しており、私の手持ちの全ての端末で統一できます。
※ノーマライゼーション(OFF)・イコライザー(OFF)に設定




■利用プレイヤー スマートフォン

プレイヤーには、SONY Xperia 1 VIを使用します

Bluetooth接続時 対応コーデック

コーデック サンプリング  ビットレート
SBC 48kHz/16bit         192kbps
AAC 48kHz/16bit         非公開
aptX 48kHz/16bit         384kbps
aptX HD 48kHz/24bit     576kbps
aptX Adaptive 48kHz/24bit     280kbps~420kbps可変
aptX Adaptive 96kHz/24bit     260kbps~640kbps可変
LDAC         96kHz/24bit     990kbps/660kbps/330kbps
aptX Lossless           44.1kHz/16bit     最大1200kbpsでビットレート可変
LC3 48kHz/32bit     16kbps – 320kbps
LC3(plus) 96kHz/24bit         16kbps – 320kbps


■利用Bluetoothレシーバー

FiiO(フィーオ) FIIO BTR17に4.4㎜コネクタで有線接続します。
DAC:ES9069Q×2、アンプ:THX AAA 78+、Bluetoothチップ:QCC5181

・QCC5181搭載による最新鋭のワイヤレス性能でロスレスオーディオにも対応
・詳細な音質調整を可能にする10バンドの高精細ロスレスPEQを搭載
・デュアル「ES9069Q」DACによる高品位な音質再現
・「THX AAA 78+」アンプによる強力な出力と優れた音質
・4.4mmバランス出力:650mW (32Ω、THD+N<1%)
・周波数特性:20Hz~80kHz(<3dB)
・高音質かつクリーンにこだわった精密な電源設計
・業界最新のBluetooth5.4に対応
・主要な高音質コーデックを網羅
 aptX Lossless:1200 kbps
 LDAC:990 kbps
 aptX HD:576 kbps
 aptX Adaptive:420 kbps
 AAC:328 kbps

BTR17はaptX Lossless対応です。どういう事かと言うと、CD音源を、Bluetooth無線において有線接続と遜色ない音が出ることを意味しています。BTR17は「圧倒的な解像度の高さ、濃厚な太い重低音、どこまでも抜けてゆく高音域、存在感のある中音域、圧倒的な音の厚み・深み、洗練された音質」と飛びぬけて良い音を出します。接続したイヤホンの性能を100%引き出せる能力があります。




まずはエージングの準備

エージングは(パソコン+FIIO KA15+Performer7)の組み合わせで、音楽を流しっぱなしで行います。長時間エージングにおいても良い音を流してあげたいと思います。

DAC:Cirrus Logic CS43198×2 (Dual-DAC)、オペアンプ:SGM8262 ×2
FIIO KA15 FIO-KA15-L [4.4mmバランス出力:560mWの高出力、最大768kHz/32bitおよびDSD256のサンプリングレートに対応、ポータブルUSB-DAC]

エージング環境(パソコン+FIIO KA15+Performer7)で少し聴いてみた
エージング0時間のファーストインプレッションです!

(高音)BA型ドライバーらしいスッキリとした綺麗な高音が出ています。Performerシリーズは本体がノズルも含め全て樹脂でできており、金属系の本体のようなスーッと伸びて行く共鳴のような高音はあまり期待できないのですが、Performer7は高音域の微かに広がるような伸びがあります。ただ、激しく主張はしないので耳に刺さることもありません。これはMicroPlanar Driverによる音だと思います。実際Performer8では聴こえないような繊細で微かなシンバルの音とかも聴こえます。
(中音)スッキリとした切れの良い中音域です。ボーカルもシッカリと出ています。
(低音)重低音とまでは行きませんが、切れの良い低音が出ています。
(音場)あまり広くは感じませんが、狭くもありません、ボーカルは楽器の音と同じ位置で聴きやすいです。現状、抜け感が悪いのでエージング後もう少し広くなる気もします。
(音圧)2DDなので強いかと思ったのですが、意外と普通です。
(抜け感)現状、見通しも抜け感も、あと一歩と言った感じです。
(解像度)解像度は高いと感じます。低音・中音・高音域でバラツキもありません。

第一印象ですが、Performer8とは似ているようで似ていません。樹脂筐体ならではのマイルドな音質は似ていますが、音の表現に違いを感じます。

・Performer8:濃厚な重低音~中音が存在し、そこに美しい高音域が広がります。
        ズッシリとした低音域に身を包まれていたい時には良いです。
・Performer7:低音~高音域のバランスが良く、軽快でレスポンスの良い音質です。
       重低音までは出ませんが、シッカリとした歯切れの良い低音です。
       安定した中音と煌めきとクリア感のある高音域が素晴らしいです。

Performer7とPerformer8は別の鳴り方なので、上位とか下位とかの関係性はなく、別シリーズと考えてもいいのではないでしょうか。これなら「Performer8よりもPerformer7の方が好きだ!」と言う方も多いいのではと感じました。エージング後が楽しみです。

※余談ですが、FIIO KA15と6N単結晶銅リケーブルとの組み合わせは非常に素晴らしく「FIIO KA15ってこんなに良い音だったっけ?」と耳を疑うほど良い音でイヤホンを鳴らします。


エージング50時間を超え(Xperia 1 VI+FIIO BTR17+Performer7)

FIIO BTR17で聴いて見ましょう!
おぉ~見通しがよく、音場は広がり抜けが良くなってます。低音~高音まで比較的フラットな鳴りで、常にどこかの帯域の音が飛びぬけて高い感じは在りません。各ドライバーのバランスが良いと感じます。モニターイヤホンとしても使えそうですが、楽曲の要求に応じて出る所はキッチリ押しの良い音で鳴るので、やはりリスニングイヤホンでしょう。
FIIO BTR17により濃厚で深い音圧のある美しい音質を奏でます。

(高音)煌めき・繊細・クリア・共鳴・囁き声も美しい。少し硬質です。
(中音)中音域は強すぎず弱すぎず、低音と高音域の関係を壊さないように鳴ります。
(低音)重低音までは出ていませんが、切れが良くレスポンスのよい低音です。重低音好きには少し物足りないですが、必要十分と思います。
(音場)空間の広さは感じますが、比較的演奏は中心にまとまっています。各演奏の音の位置も掴みやすっく、ボーカルも聴きやすいです。
(音圧)バスドラでガツンと来る楽曲などはダイナミック型ドライバー2基の本領発揮でしょうか、ズッシリとした音圧を感じます。音圧の欲しい方は少しボリュームを開けたほうが良いかもしれません。
(抜け感)低音~中音域の抜けがまだよくなる気もします。ダイナミックドライバーのエージング次第だと感じます。
(解像度)こちらももう少し解像度の上がる余地を感じます。

全体的に感じるのは、スッキリとたレスポンスの良い音を出します。Performer7の大きな特徴はやはり高音域でしょう。決して出しゃまらず耳に刺さることもなく、乾いた硬質な音質で超高音域が微かに共鳴を残します。全体のバランスの良さと、高音域の美しさはPerformer8よりも上かなと感じました。
ただ、低音については少し物足りなく感じます。「6N単結晶銅リケーブルにしているに」「ダイナミック型ドライバーx2も積んでいるのに」と個人的に思ってしまいました。エージングにもう少し時間をかけて、少しでもズッシリしてくれると良いのですが・・・。



エージング100時間を超え(Xperia 1 VI+FIIO BTR17+Performer7)

・全体の見通しが良くなり解像度もアップしました。
・低音がもう少し出るようになりました。パンチと切れがアップ。
・高音域が更によくなりました。スピード感もあり煌めきもアップ。
・超高音も更によくなりました。スーッと伸びてゆく余韻が美しい。
・中音域も非常にいい音です。低音寄りの中音と高音寄りの中音がバランスよくミックスした感じでしょうか、優しくもあり、パンチもあり、美しくもあります。
・音場も若干広がりました。奥行きや上下はあまりありませんが、非常に聴きやすい。
・2DDの振動版が良く動くようになったのか、音圧も少しアップした感じです。
・高音域はBA型ドライバーに比べると少し硬質でクリアにスーッと伸びます。もちろんボリュームを少し多めに開けても耳に刺さることはありません。




【Performer7のライバルと比較する】

使用するプレイヤーは「SONY Xperia 1 VI + Fiio BTR17」です




その① 大先輩と比較】 

やはり、まずライバルとなると、やはりこのお方でしょう!
AFUL (アフー)Performer8」先輩です!
価格差は在りますが、本体素材や各部の機構はほぼ同等です。

それでは比較してみます

性能比較 Performer7 Performer 8


デザイン 吸込まれそうな美しいグリーン
耳に良くフィットするデザイン。ハンドペイントの美しいフェイスカバーが魅力です。
まるで高級重箱の美しさ
耳に良くフィットするデザイン。ハンドペイントの美しいフェイスカバーが魅力です。
ドライバ (低音用) 6 mm DDx2
(中音用) BAx2
(高音用) BAx2
(超高音用) Micro-planarx1
(低音用)8mm DD×1
(低音用)BA×2
(中音用)BA×2
(高音用)BA×3
インピーダンス 15Ω 30Ω
感度
109 dB/mW
115 dB/mW
周波数応答範囲
10Hz-35,000Hz
バランスの良い低音~高音域
5Hz-35,000Hz
低音よりのチューニング
本体素材 樹脂?厳密には素材は不明
ノズルは本体一体の樹脂?
樹脂?厳密には素材は不明
ノズルは本体一体の樹脂?
コネクター 標準2pin 標準2pin
フィット感良い 良い
リケーブル ★Amazon【KBEAR 4989】4芯6N単結晶銅ケーブル(パープル) ★Amazon【KBEAR 4989】4芯6N単結晶銅ケーブル(ブルー)
イヤーチップ ★AmazonAZLA SednaEarfit MAX(L) ★AmazonAZLA SednaEarfit MAX(L)
メーカー通販価格
あくまでも参考価格
価格37,607円前後
★AmazonPerformer7
価格56,055円前後
★AmazonPerformer 8
音質比較
音場
★★★★★4.8
適度な音場があります。ボーカルを中心において左右に広がります。上下はそう広くありません。中音域が安定しているので非常に聴きやすく、左右に伸びてゆく高音域の音もしっかしと聴き取れます。
★★★★★4.8
適度な音場があります。ボーカルを中心において左右に広がります。上下はそう広くありません。中音域が安定しているので非常に聴きやすく、左右に伸びてゆく高音域の音もしっかしと聴き取れます。
音圧 ★★★★☆4.5
音圧はプレイヤーのアンプ性能比左右されますが、Performer 7はダイナミック型ドライバーx2ですが、もう少し音圧が欲しいです。
★★★★★5.0
音圧はプレイヤーのアンプ性能比左右されますが、Performer 8はダイナミック型ドライバーx1ですが、シッカリとした音圧です。
解像度 ★★★★★5.0
細分化された多ドライバーにより解像度は非常に高いです。特に高音域の解像度は高いです。
★★★★★5.0
細分化された多ドライバーにより解像度は非常に高いです。特に中高音域の解像度は半端なく繊細です。
高音 ★★★★★5.0
若干硬質で、美しくクリアで空気感もあります。特に繊細な超高音も表現しており微細な共鳴も感じます。しかも耳に刺さらず疲れません。
Performer8よりも硬質
★★★★☆5.0
若干柔らかく耳当たりのいいスッキリとした高音です。BA型ドライバーの特徴的なシャリシャリ・キラキラ感があまりありません。
Performer7よりも柔らかい
中音 ★★★★☆4.5
低音域も高音域も邪魔しない比較的ニュートラルな中音域です。解像度も高く、ボーカルも安定しています。ギターやバイオリン、ピアノなど弦楽器の繊細さと美しさが素晴らしいです。
Performer8よりも少し帯域が狭い
★★★★★5.0
中音域は若干低音寄りです。解像度も高く、ボーカルも濃厚です。ギターやバイオリン、ピアノなど弦楽器の繊細さと美しさが素晴らしいです。

Performer7よりも帯域に厚みがある
低音 ★★★★★4.8
重低音までは出ませんが、レスポンスもよく、切れも良いシッカリとした低音です。パンチとスピード感もあり、比較的乾いた音質です。
Performer8よりも切れがある
★★★★★5.0
比較的どんな楽曲においても安定して、深く、広がりのある低音が鳴ります。やはり低音用ドライバー(DDx1、BAx2)は凄いです。
Performer7よりも濃厚で深い
打楽器 ★★★★★5.0
バスドラ、ドラムス、シンバル、木琴、大太鼓色々聞いてみましたが、全部切れも良くスピード感もあります
★★★★★5.0
バスドラ、ドラムス、シンバル、木琴、大太鼓色々聞いてみましたが、全部切れも良くスピード感もあります
ボーカル ★★★★★5.0
男女ボーカルもシッカリと美しいです。特に女性ボーカルが綺麗です。全体的に柔らかで心地の良いボーカルです。何時までも聴いていた。
★★★★★5.0
男女ボーカルもシッカリと美しいです。しかも濃厚、全体的に柔らかで心地の良いボーカルです。何時までも聴いていたい。
相性の良い
楽曲ジャンル
EDM、ロック、ポップス、フュージョン、ジャズ、クラシックなど色々聴けます。しっとりとしたバラードもいいしアップテンポなロック・ポップスもいいしオールラウンドに活躍します。 EDM、ロック、ポップス、フュージョン、ジャズ、クラシック色々聴いてみましたがどれも素晴らしいです。アコースティック~電子楽器までオールラウンドです
一押しポイント 低音~超高音までバランスが良い
比較的フラット再生周波数帯域でありバランスが良い、特に高音域の繊細が音が魅力!
低音~高音域まで素晴しいつながりで、多ドライバーとは思えないバランスです。比較的フラットで弱ドンシャリです。楽曲によってシッカリと低音も高音も出ますので心配はいりません。「フェースプレート」カラーは他に例を見ない美しさです。
重低音&低音寄りの中音が魅力
重低音が包み込み中音域が全体をまとめ、更に高音域が彩る。そんな世界観が魅力!

重低音・低音の表現は押し出しが少し強く、逆に高音・超高音域は若干大人しい。多ドライバーなのに一体感が素晴らしく、すべての帯域において、深みがありシットリとした音を出します。「フェイスプレート」は高級感もあり素晴らしい。
デメリットと感じる所 仕上げも良いし、音質と金額のバランスも良いです。意外とデメリットは無いです。 3Dプリントで作成されたせいか、個体差でしょうが仕上に雑なところがあります。
総合評価 ★★★★★4.8 ★★★★★4.8
比較の結論
良い音をバランスよく聴きたい!コスパ良し!「Performer7」に軍配!でしょう。深みがあり重低音を中心に考えると「Performer8」に軍配!

「Performer7」と「Performer8」は別物の音質と考えていいでしょう。「上位・下位」の位置付けを感じません。なので、好きなほうを選ぶと良いと思います。

低音~高音まで全域でバランスも良く、どんなジャンルも良い音で聴くことができます。若干硬質な美しい高音域を好まれる方は「Performer7」でしょうか!

特に低音~中音を中心に置いた重低音が好きな方は「Performer8」といった感じでしょうか。また「Performer8」濃厚で深く感動的な音を出しますこの辺りは「Performer7」には超えられない壁でしょう。
個人的には2台持ちで大正解です。






その② 【ダイナミック型ドライバー2基搭載イヤホンと比較する

ダイナミック型ドライバーを2基搭載したハイブリッド型イヤホン
Performer7の2DDと比べてどうなのが気になる所です

DUNU(ドゥヌ)Da Vinci(ダビンチ) 6ドライバー搭載の美しいイヤホン

重低音~超高音まで全開
再生周波数帯域に死角なし、しかも、低音・中音・高音の繋がりの良さは最高レベル!
重低音~高音域まで素晴しいつながりで、多ドライバーとは思えないバランスです。「本当に多ドライバーなの?」と思ってしまいます。間違いなく今まで私が買ったイヤホンの中では最高クラスの音質です。また、「不規則なフェースプレートテクスチャー」は素晴らしく美しいのです。思わずもう一個買って柄の違いを楽しみたくなります。

■製品:DUNU DaVinci
■参考価格:Amazon(51,490 税込)
■カラー:ブラック+不規則なフェースプレートテクスチャー
■ドライバー:ダイナミック×2、バランスド・アーマチュア×4
 (低音用)10 mmダイナミックドライバーx1
 (低音用) 8 mmダイナミックドライバーx1
 (中音用) BA型ドライバーx2
 (中高音用) BA型ドライバーx1
 (高音用) BA型ドライバーx1
■インピーダンス: 35Ω1 kHz
■感度:109 dB/mW (@ 1 kHz), 122 dB/Vrms (@ 1 kHz)
■周波数応答範囲: 5Hz-40kHz

医療用シリコン、フィルタ付き:遮音性アップ、引き締まった低音域、自然な高音域が魅力。また、耳が痒くならない優れもの。
高純度(99.9999%)6N単結晶銅ケーブル:比較的イヤホンの特性を壊さず「低音量のアップ、高音域の抜けアップ、解像度アップ」が望めます。

Performer 5+2(Performer7)との比較
どちらも「低音域・中音域・高音域の全体域をバランスよく再生する」イヤホンだと思います。なので、両者を聴き比べた時に、比較的音の聴こえ方は似ています。
ただ、Performer7にはDaVinciを絶対に超えられない壁があります。DaVinciは「重低音・低音・中音・高音・超高音」のすべてを網羅しており更に深く感動的な音を出します。

◆重低音および低音域の違い
・Performer7:(低音用) 6 mmダイナミックx2
・DaVinci:(低音用) 10 mmダイナミックx1+ 8 mmダイナミックx1
となっています。これだけでお分かりだと思いますが、DaVinciはこの二つの異径サイズのダイナミック型ドライバーで重低音と低音を鳴らします。深く沈み込むようなゆとりのある低音は残念ながらPerformer7では表現できません。Performer7は同径のダイナミック型ドライバーで重低音ではなく、レスポンスの良いクッキリとした低音を狙ったチューニングに思います。

◆中音域の厚み
・Performer7:(中音用) BA型ドライバーx2
・DaVinci: (中音用) BA型ドライバーx2、(中高音用) BA型ドライバーx1
となっています。中音用x2は同じなのですが、DaVinciは中音と高音域の両方を受け持つBA型ドライバーが存在します。それにより改造の高い広い帯域の中音域が再現されます。
Performer7は比較的あっさりとした中音域ですが、DaVinciの中音域は抜けの良い厚みのある中音域となります。

◆超高音域の違い
・Performer7:(超高音用)Micro-planarx1「周波数応答範囲: 10Hz-35kHz
・DaVinci: (高音用) BA型ドライバーx1「周波数応答範囲: 5Hz-40kHz」
となっています。Performer7は超高音用と言う表現を使い平面駆動型ドライバーを使用しています。DaVinciは高音用と言う表現でBA型ドライバーを使用しています。これを見ると「Performer7の方が凄い!」と思われますが、実は周波数応答範囲の高音域はDaVinciの方が高くなっています。これはDaVinciの方が超高音域まで音を出せると言うことになります。
個人的に思うのは今回はどこまで高い音が出せるかではなく、高音域における空気感の違いや繊細な共鳴の違いと考えています。
Performer7は「ファーっと繊細な高音が広がります。」DaVinciは「キラキラと繊細な高音域が広がります。」表現が今一ですが、あくまでもそんな感じの違いと考えています。最近「平面駆動型ドライバー」の音にハマっていますが、残念ながらPerformer7の平面駆動型ドライバーは円ではなく小さな「角タイプ」です。個人的には円以外は「平面駆動型ドライバーではない」と思っています。「角タイプ」はあくまでも主役ではなく「味付け」だと思っています。

◆まとめ
・Performer7「参考価格:Amazon(37,607 税込)
・DaVinci 「参考価格:Amazon(51,490 税込)
ただ、いずれも低音~高音までバランスが良く、まったく不満の無い音質です。
Performer7は「良い音をライト感覚に気軽に聴くときに良いかも」、DaVinciは「良い音を濃厚に深く聴き込むときに良いかも」そんな使い分けが想像できます。
Performer7はミドルウェアとしては非常にコストパフォーマンスが高いと思います。2万円越えのイヤホンにチャレンジを考えられている方!。リケーブルでも音質は良くなりますし、バランスが良いのでお勧めです。



その③ 平面駆動型ドライバー搭載イヤホンと比較する】

平面駆動型ドライバーを搭載したハイブリッド型イヤホン
Performer7のMicro-planarドライバーとの違いはどうでしょうか

Linsoul(リンソウル) 7Hz(セブンヘルツ)Aurora(オーロラ)
高音域に本格的6mm平面駆動振動型ドライバーを搭載した
4ドライバー搭載のハイブリッド型イヤホン

平面駆動型ドライバーならではの美しい高音域に酔いしれる
平面駆動型ドライバーの音質が好きな方にはわかるの思うのですが、歪み無く一気に立ち上がる繊細で美しい音質は紛れもなく平面駆動型ドライバーならではの鳴り方なのです。
7Hz Auroraは「平面駆動型ドライバーの中高音質が主役」だと感じています。そこにダイナミックドライバーとフルレンジBA型ドライバーが加わり、より全てが濃厚にゴージャスなっています。

個人的に凄いと感じるのは「ダイナミックドライバーとフルレンジBA型ドライバー」が平面駆動型ドライバーの鳴り方を邪魔してないということです。平面駆動型ドライバーイヤホンの「理想形の音質」とも思えました。ただ、あくまでも個人的意見ですが、Linsoulのイヤホンはデザインは何時もパッとしません。あと平面駆動型ドライバーは製造コストがかかると聞いたことがありますが、それにしても価格が高すぎです。もっと売れても良いと思う良い商品ですが、やはり価格がネックでしょう!


■製品:LINSOUL 7HZ Aurora
■参考価格:Amazon(69,480 税込)
■カラー:光の当たり方で変化
■ドライバー:ダイナミック×1、BA型×2、平面駆動型x1
 (低音用)12mm複合ダイナミックドライバーx1
 (中音用) カスタム調整バランスド・アーマチュアx2
 (高音用) 6mm平面駆動型ドライバーx1
■インピーダンス: 30Ω1 kHz
■感度:105 dB/mW (@ 1 kHz)
■周波数応答範囲: 5Hz-40kHz

医療用シリコン、フィルタ付き:遮音性アップ、引き締まった低音域、自然な高音域が魅力。また、耳が痒くならない優れもの。
高純度(99.9999%)6N単結晶銅ケーブル:比較的イヤホンの特性を壊さず「低音量のアップ、高音域の抜けアップ、解像度アップ」が望めます。

Performer 5+2(Performer7)との比較
いずれも平面駆動型ドライバー搭載のハイブリッド型イヤホンですが
・7HZ Auroraは6mm平面駆動型ドライバーが主役
・Performer7はダイナミック&BA型ドライバーが主役
と言う感じでしょうか。
Performer7は「バランスの良い低音域・中音域・高音域に、Micro-planarの空気感や良く伸びる余韻がプラスされた」イヤホンだと思います。
7HZ Auroraは「深い低音と柔らかい中音があり、その上に繊細で美しい平面駆動型ドライバーの中高音~超高音が存在している」感じです。


◆重低音および低音域の違い
・Performer7:(低音用) 6 mmダイナミックx2
・7HZ Aurora:(低音用) 12mm複合ダイナミックドライバーx1
となっています。重低音を出すには、大きい径の振動版がポイントです。お分かりだと思いますが、7HZ Auroraのダイナミックはデカいです。濃厚な重低音まで表現します。Performer7はレスポンスの良いクッキリとした低音を狙ったチューニングに思います。

◆中音域の厚み
・Performer7:(中音用) BA型ドライバーx2
・7HZ Aurora:(中音用) カスタム調整バランスド・アーマチュアx2
となっています。中音用x2は同じなのですが、7HZ Auroraは多分フルレンジのBA型ドライバーで帯域が比較的広いと感じます。7HZ Auroraの中音域はダイナミック型ドライバーと平面駆動型ドライバーのギャップを埋める広帯域で厚みのある中音です。しかも、出しゃばらないカスタム調整BA型ドライバーでいい仕事をしています。Performer7は比較的あっさりとした中音域ですが、シッカリとした存在感があります。

◆超高音域の違い
・Performer7:(超高音用)Micro-planarx1「周波数応答範囲: 10Hz-35kHz
・7HZ Aurora:(高音用) 6mm平面駆動型x1「周波数応答範囲: 5Hz-40kHz」
個人的に思うのは
Performer7のMicro-planarは残念ながらPerformer7の平面駆動型ドライバーは円ではなく小さな「角タイプ」です。多分ですが、高音域の空気感や余韻や共鳴の表現のパーツとしてチューニングしており、狙い通りの成果を出していると思います。Performer7は、「ファーっ」と繊細な美しい高音が広がります。

一方、7HZ Auroraは本格的な平面駆動型ドライバーで「円」タイプです。繊細に歪み無く、淀みなく、クリアで透明感のある中高音・超高音に圧倒されます。

◆まとめ
・Performer7「参考価格:Amazon(37,607 税込)
・7HZ Aurora「参考価格:Amazon(69,480 税込)
Performer7は、良い音を深く聴きこんでもいいし、ライト感覚に気軽に聴くときに良いと感じます。7HZ Auroraは、より迫力のある、美しい音を出す、平面駆動型ドライバー寄りの音質をお求めの方にお勧めです。
Performer7はミドルウェアとしては非常にコストパフォーマンスが高いと思います。2万円越えのイヤホンにチャレンジを考えられている方!。リケーブルでも音質は良くなりますし、バランスが良いのでお勧めです。



おまけ 【無酸素同のリケーブルの勧め】
最近、2万円以上のイヤホンのリケーブルには銀メッキを使わない「無酸素銅」の物を使用しています。品質のよい「無酸素銅」を利用する事により、解像度がかなり上がります。音場は広くなり、低音域がアップします。中音域の厚みも増し、見通しも良くなります。更に高音域・超高音域まで表現できます。
ケーブルに銀メッキを入れると安価な非力なケーブルでもキラキラと高音域が良く出ます。しかし、個人的には「良質の無酸素銅で線の太いの!」で本物の高音域を聴いてみたいと思いました。4千円~6千円程度の「無酸素銅ケーブル」でも効果はありますので、是非一度お試しあれ!





※6N単結晶銅
超高純度の無酸素銅で、純度は99.9999%です
特殊な鋳造方式により結晶粒界(結晶同士の隙間)をなくした導電性に優れる素材です
純度は「N(Nine=9)」の数で表記され、現在「8N」までみられ、限りなく100%に近づいてゆきます。ナンバーが上がるほどに金額も上がります。金額面のバランスからみると、市場には「4N~6N」あたりのケーブルが多いと思います。










【総括】

AFUL (アフー) Performer(パフォーマー)シリーズを検討されている方には、少し高額にはなりますが非常にバランスが良く美しい音を出す商品です。「Performer7」は低音も高音も不満のない弱ドンシャリであり、4万円を切る価格でこの音質なら買って損のないイヤホンと感じました。

個人的には、今後のハイブリッド型イヤホンを評価する場合のリファレンス的イヤホンにしても良いと思っています。


※ケーブル交換、ウレタン系とシリコン系のイヤーピースの違いだけでも音質はガラリと変わってしまいます。内容はあくまでも個人的な環境下での考えですのでご了承ください。参考程度にお読みいただければ幸いです。