2022年12月11日日曜日

AVIOT(アビオット)TE-J1 他にはない美しくカッコいいいデザイン!さらに磨きのかかった音質! お得意のハイブリッド型の完全ワイヤレスイヤホンをレビュー評価します。

 

AVIOT TE-J1
【はじめに】
私が初めてAVIOTを知ったのは約一年前、「Snapdragon Sound ハイレゾサウンドaptX Adaptiveapt」の検証をするために買い求めた「TE-BD21j-ltd」でした。デザインも音質も秀逸な商品でした。「TE-BD21j-ltd」はダイナミック型x1(8 mm ネオジウムマグネット)+バランスドアマチュア型x2(Knowles社製ワイドレンジ高品位ユニット)と言う構成でマルチポイントにも対応した今でも十分に通用する内容でした。

今回の「TE-J1」はΦ10mmダイナミック型+バランスドアマチュア型ドライバーとシンプルな構成になっています。前作もそうでしたが「バランスドアマチュア型ドライバー」はノズルの部分にあります。大きな特徴として「TE-J1」はこのノズルが金属なのです。その部分に「バランスドアマチュア型ドライバー」をマウントすることで音質が向上するというものです。安定しキラキラした高音域が出ると予想できます。また、ダイナミックドライバーもφ8㎜からφ10㎜に容量アップ!低音域~中音域もグッと盛り上がっていると思います。前作の「TE-BD21j-ltd」は低音がもう少し欲しいと思っていましたから、楽しみです。

※AVIOT(アビオット)は日本の音を知り尽くした日本人オーディオエキスパート達が音質設計に携わる、日本発のオーディオビジュアルブランドです。


【購入】
AVIOT の製品はお洒落なので絶対に白や黒は買わないことにしています。(笑
以前持っていたAVIOTがネイビーだったので今回はカーキです。

ハイレゾ対応 ワイヤレスイヤホン LDAC対応 BAドライバー搭載 マルチポイント アドバンスド・ハイブリッドドライバー構成 最大28時間 長時間再生 ハイブリッドアクティブノイズキャンセリング IPX4防水 (カーキ)


仕様
カラー:カーキ
ドライバー:Φ10mmダイナミック型及び +
      バランスドアマチュア型ドライバーによるハイブリッドタイプ
通話用内蔵マイク:MEMSマイク
ノイズキャンセリング:ハイブリッドアクティブノイズキャンセリング搭載
バッテリー容量:イヤホン片耳 50mAh、チャージングケース 400mAh
最大通話時間:最大5時間
最大連続再生時間:イヤホン単体 9時間、チャージングケース併用時 28時間
イヤホン本体充電時間:約1.5時間(ケース充電時間:約1.5時間)
           約10分の充電で最大60分再生可能な急速充電対応
充電ポート:USB Type-C
防水性能:IPX4相当
Bluetooth仕様:Bluetooth version5.2
マルチペアリング:8デバイス
マルチポイント:2デバイス
対応コーデック:AAC, SBC, LDAC
対応プロファイル:A2DP, HFP, HSP, AVRCP
※詳しくはホームページをご覧ください


【開封】
箱の外見は透明版です。たいてい中が見える商品は安っぽく見える事が多いのですが、これは違います。本体もケースもカッコいいので自信をもってスケルトンです!(笑








実際、こんなにカッコよくて使いやすいケースは世界初ではないでしょうか?流石ジャパン企画商品です。そして本体もカッコいい!有機的機能美といいますか、他には無いデザインです。





スケルトンボディー内に見えるメカがカッコいい






【金属ノズルの美しさ】
金属ノズルはバランスドアマチュア型ドライバーが入っているため太いです。面白いのはその形状、楕円形をしています。










【SpinFit(スピンフィット)イヤーチップに交換】
もちろん愛用の「医療用シリコンを採用したSpinFit スピンフィット CP360(L)」に交換しました。耳も痒くならない、低音域も高音域も綺麗に出る優れものです。ノズルが太く楕円なので少し苦戦しました。

スポット刺すだけの簡単装着、コンパクトに収まるので首を振っても落ちません





■接続
接続するスマホは、Snapdragon Sound 対応のASUS Zenfone9です。マルチポイント対応なのでGoogle Pixel7Pro にも接続させました。コーデックはLDACとなります。
接続後Androidアプリ「AVIOT SOUND ME」をインストールすると、アップデートやボタンのカスタマイズが出来ます。
日本語音声で「接続しました」とガイドしてくれます。可愛らしい声でホンワカします。





■操作
タッチ、タップ操作感は微妙です。反応がシビアで思った様な操作が出来ないことが多々ありました。慣れが必要です。ツルツルしてるし何処をタップすれば良いのやら・・。





■評価に使う楽曲
評価にはいつものようにYouTubeの「お洒落なミュージック」に掲載しているような楽曲を使います。音源データのサンプリングレートは(44.1kHz)(48kHz)(96kHz)(192kHz)のハイレゾがメインです。ファイル形式はFLAC又はAACです。


プレイヤーは「Neutron Music Player」を使用します。
操作は難しいですが、機能も多く音質も良いです。
※ノーマライゼーション(OFF)・イコライザー(OFF)に設定





■聴いてみます(ノイズキャンセリングOFF)

以前の「TE-BD21j-ltd」の音質ですが、中音域~高音域~超高音域までを2つのBA型ドライバーが中心になって受け持ちダイナミック型ドライバーが低音~中音域をとりまとめます。繊細で美しい高音域と、豊かな低音域が魅力です。兎に角AVIOTのハイブリットのチューニングは素晴らしいです。今回の「TE-J1」はどんな音がするのでしょうか?

(0時間程度エージング済み)

最初はあまり低音が出てなくて「あれっ」って思いましたが、1時間も聴いていると低音が出てきました。流石10㎜と言った迫力の低音です。マダマダ引き締まっていませんがシッカリとした低音が出るので一安心。高音域ですが金属ノズルと言う事で少しキンキンした音かと思ったのですが、全然違います。実に雑味が無く透き通るような高音です。また、今まで聴いたことが無い様な繊細な小さな高音まで聴こえます。また、音場ですがハイブリット型らしく低音域・中音域の上に高音域が乗っかている感覚は有ります。音の段差などを感じることは無く実に自然です。全体的に見通しが良く抜け感も良いです。



(10時間程度エージング済み)

エージングも進み低音域の迫力と切れに磨きが掛かってきました。高音域も更に出始めました。ビックリしたのは高音が「耳に刺さる」事が増えてきました。たぶん、高音域がエージングにより更に出始めたという事だと思います。アコースティックギターのストローク演奏は非常に綺麗な音が出ています。高音域の弦の響きまで良く聴こえます。しかし、ストローク演奏が前面に出る楽曲などでは「ギターの音が聴こえすぎ、耳に痛い、チョットしつこい」と感じる事もありました。今まで”隠し味”で鳴っていた微細な超高音とかが聴こえすぎてもはや”隠し味”になっていない感じです。

また、別の楽曲では、よく聴いていると電子楽器(PC打込)の音で高音域の特定の周波数帯の「カチカチ・パチパチ・カツカツとか言った音や、あえてのノイズ音とか」の音がたまに耳に刺さります。BAドライバーが壊れているのかと思いました。エージングで取れれば良いのですが。



(30時間程度エージング済み)

高音の「耳の刺り」も無くなりました。低音域~高音域まで見通し良く繊細な音が出る様になりました。低音~高音のバランスも良くなり、更に今まで聴いたことのない微細な音が聴こえます。高音域はスーッと伸びて行き、遥か向こうの方で共鳴したように聴こえます。非常に美しいです。ただシンバル、パーカッション、電子音、などの高い音の楽曲によってはボーカルに被って聴こえる事もあります。また、高音域が整いクリアになった分気持ち低音がおとなしくなった気がします。どんな古い楽曲も美しく聴くことが出来ます。ただ、10㎜ダイナミックですから、もう少し出ても良いかなと思います。もっとエージングすれば低音がもう少し出るかもしれません。



(50時間程度エージング済み)

更に低音~高音の見通しが良くなり音の粒が見えそうです。全体的には高音寄りの音質でその下に別に低音が存在する感覚です。かと言って違和感があるわけではありません。段付きも無くダイナミック型とBA型の両方が上手くミックスしている感じです。中音域は少し高音域よりですが綺麗に出ています。この辺りはAVIOTの経験なのでしょう。もう高音域が耳に刺さるとこも無く、特定の周波数帯での違和感もありません。全体的にはBA型ドライバーが耳に近いこともあり少し金属的な硬質の音質に感じます。
また、楽曲によっては比較的フラットだったり、ドンシャリだったりします。一応エージングのレポートは終わりますが、更に音質が変わったらご報告します。



(100時間程度エージング済み)

以前まで少し感じていた全体的な金属的な音が無くなりました。ダイナミック型ドライバーのエージングが進み、ダイナミック型の低音域・中音域がシッカリ出ているのと、BA型のエージングが進み高音域のエッジが穏やかになってきた感じがします。ハリのあるドッシリトした低音と繊細な煌めく高音域非常に安定しています。高音域に少し柔らかさも出来て耳に刺さる事もありません、どんな曲を聞いても迫力があり美しく心地が良いです。



ワンポイント!
高音:美しく繊細な高音域です。スーっと伸びて行く音も美しいです。
中音:抜けも良く解像度を非常に高く感じます。少し高音寄り。
低音:厚みもあり適度に迫力のある低音域がでます。
ボーカル:女性も男性もとてもハッキリと聴こえます。
音場:適度な広がりです。音が端っこの方で共鳴するように聴こえます。
深さ:あまり音の深さは感じませんが、低音の前に高音がある感覚。
音圧:シッカリとした音圧です。迫力満点。
解像度:今まで聴いたことの無い繊細な音まで聴こえます。







■ノイズキャンセリング
ハイブリッドアクティブノイズキャンセリングと言うのを搭載しています。ノイズに対する効き目は意外とあります。また、ノイズキャンセリング(ON/OFF)の時では音質に違いがあります。
ノイズキャンセリングはOFFがデフォルトの様です。メーカーとしてはノイズキャンセリングOFFを聴いてほしいと言う事だと思いました。ただノイズキャンセリングOFFの状態で高周波の発生する場所に行くと、そのまま高周波がよく聴こえる感じがします。例えば車の中でエアコンを掛けていると、「サー」と言うファンの音が高音質で聴こえます。(笑

OFFの場合:音の抜けが良く音場が広い、上記「聴いてみます」の音質評価
ON の場合:OFFに比べ少し低音が持ち上がり高音域が穏やかに。

どちらの音も良いのですが、個人的には少し低音が持ち上がるONが好きです。ONの場合でも高音域はシッカリとクリアに出ます。もともと、「音質が悪くなる」のであまりノイズキャンセリングに前向きな会社では無かった記憶があります。満を持して対応したノイズキャンセリングはON/OFFで二度楽しめる優れものでした。効き目は普通です。





【総括】
AVIOT(アビオット)は日本ブランドで個人的に応援しているブランドです。
TE-J1ですが「音質良し・デザイン良し・価格良し」と三拍子そろってます。ノイズキャンセリングですが今までにない感覚です。ノイズを消すのと同時に音質そのものも変化させています。悪くなるとかではなく、「別モードの音質」と言った感じです。
TE-J1は見通しの良い美しい高音域を中心に低音・中音でまとめ上げたチューニングに思いました。全体的に少し硬質でスッキリとした音質です。個人的には柔らかく太い低音の出るTE-BD21j-ltdpnk(ピアホン5)の方が好みではありますが、この辺りは好みの問題となります。メリハリのある美しい音質が好きな方、ドンシャリ系が好きな方にはお勧めです。お近くで見かけてら是非聴いてみてください。




※ウレタン系とシリコン系のイヤーピースの違いだけでも音質はガラリと変わってしまいます。内容はあくまでも個人的な環境下での考えですのでご了承ください。参考程度にお読みいただければ幸いです。