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CREATIVE Aurvana Ace2 |
Aurvana Ace2はNoble AudioのFALCON MAXに続くMEMS ドライバー搭載の完全ワイヤレスイヤホンです。仕様はFALCON MAXとよく似ています。FALCON MAXは非常に音が良いので、Aurvana Ace2にも期待が膨らみます。ただ、CREATIVE (クリエイティブ) は、その昔からPCの周辺機器ブランドで、SoundBlasterというオーディオDAC/AMPが有名でした。正直、イヤホンを出しているとは全く知らなかったので、実は少し心配です。
★Amazon:Creative Aurvana Ace 2 xMEMS ドライバー採用で、aptX™ LosslessやBluetooth LE Audioに対応した完全ワイヤレス イヤホン HS-AVACE2-BK
CREATIVE (クリエイティブ)Aurvana Ace2
Aurvana Ace 2は、最先端のソリッド ステート MEMS ドライバー技術によるxMEMS ドライバーと、10mm ダイナミック ドライバーのハイブリッド構成を採用しており、xMEMS ドライバーによる一貫性のある優れたオーディオと、5Hz~40kHzの広帯域な周波数特性によって、明瞭な高音質オーディオをお届けします。
また、Qualcomm Snapdragon SoundによるaptX Losslessによって、CD品質の16-bit/44.1kHzロスレス オーディオ伝送を実現しています。AptX AdaptiveやAptX、AACやSBCなどの様々なオーディオ コーデック※2もサポートしており、様々なデバイスからのオーディオ ストリーミングに対応しています。
各イヤホンに3つずつ、合計で6つのマイクを備えたAurvana Ace 2は、 Qualcomm® cVc (クリアー ボイス キャプチャー) ノイズキャンセル技術を搭載したこれらの統合マイクによって音声キャプチャーを行い、クリアーな音声通話と優れた通話品質を実現します。
対応デバイスのSiriやGoogleアシスタント※3の呼び出しにも対応しており、音声キャプチャーの向上でボイス コマンドもより的確に行えます。
【購入】
(左右各イヤホン 52mAh/充電ケース 470mAh)
専用充電ケース, シリコン イヤーピース(S/M/Lサイズ)

しかし、散歩のときなど歩く振動でイヤホンが動いている感じがして(ML)サイズに変更してみました。結果振動は収まり、低音も増しく音域も変わりなくよく出ています。遮音性も更に高まりケースにも干渉しません。(ML)サイズに変更です。
ケースからは少し出しにくいです。
なぜ収納時にイヤーチップが内側に位置するようにしなかったのか疑問です。逆にすると多分ケースが大きくなるからかな?
プレイヤーは「Neutron Music Player」を使用します。
※ノーマライゼーション(OFF)・イコライザー(OFF)に設定
■プレイヤー(スマートフォン)について
中音域
見通しの良い中音域です。女性・男性問わずボーカルは美しく存在感があります。シンバルやドラムス、ギターの音も美しです。ただ、金属的なシャリシャリ感は控えめです。中音域のメインはダイナミックドライバーだと思われますが、周波数帯域的にMEMSも中音域に被っていると感じました。また、ダイナミックドライバーとMEMSの音が実に上手くミックスだれており違和感は全くありません。
低音域
高音域
「xMEMS製 Cowell MEMS Driver 」ですが非常に繊細でレスポンスの良い高音域が出ます。耳に刺さることはなく、エージング0時間~50時間程度経った今でも音に変化はありません。MEMSの音は消して金属的ではありません、柔らかく温かみのあるダイナミックドライバーと非常に相性が良く「周波数特性:~40kHz」と言う特性から見てもダイナミックドライバーとの繋がりを十分に意識した絶妙のチューニングだと感じます。
エージング0時間では、ダイナミックドライバーの解像度が低くMEMSドライバーの高音域ばかりが目立ちます。低音域~中音域は解像度が低く、中音域~高音域は解像度が高い。そんなアンバランスを感じました。しかし、エージング50時間程度からダイナミックドライバーがこなれてきて低音域~高音域まで見事に見通しが良くなり解像度も上がってきます。エージング100時間~200時間くらいで更に良くると思われます。
音場
エージング0時間では、音場はあまり広くありませんでしたが、エージング時間が経つにつて左右への広さも適度に増え、奥行きも適度に出てきました。ボーカルも比較的目の前で展開され非常に聞きやすいです。
「Aurvana Ace2:5Hz-40,000Hz 」「FALCON MAX:20Hz-48,000Hz 」これだけ見ても、Aurvana Ace2は重低音~高音、FALCON MAXは低音~超高音を目指していると思われます。これは勝手な考えですが、CREATIVE はMEMSドライバー搭載機を開発するにあたり「先行発売であったFALCON MAXを研究し、ダイナミックドライバーの振動版やネットワーク回路、ダイナミックドライバーとMEMSドライバーのレイアウト等を含め、まったく違うチューニングにした?」のではと思ってしまいます。
多分違うでしょうか・・・(笑
それでは比較してみます
スマホは SONY Xperia 1 VI
性能比較 | Aurvana Ace2 | Noble FALCON MAX |
---|---|---|
デザイン | スティックタイプ スティックの部分は長過ぎず、短過ぎない、良いバランスだと思います。 |
スタンダートタイプ 日本にはあまりない有機的なヌルヌル・ツルツルなデザインで塗装にも高級感があります。 |
ドライバ | 10mm Dynamic driverx1 xMEMS製 Cowell MEMSx1 ダイナミック振動版 不明 |
10mm Dual-Layered LCPx1 xMEMS製 Cowell MEMSx1 ダイナミック振動版 ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)ポリウレタン(PU)の複合素材層に、液晶ポリマー(LCP)をコーティング |
Bluetooth | Bluetooth Ver.5.3 SoC:不明 価格を思うと(多分QCC3071) |
Bluetooth Ver.5.3 SoC:QCC5171 |
コーデック | SBC,AAC,AptX,LC3 aptX Adaptive aptX Lossless |
SBC,AAC,AptX,LC3 aptX Adaptive aptX Lossless LDAC(96kHz/24bit) |
ホワイトノイズ | なし 多分インピータンス高め ノイズは控えめだがボリューム位置を取りにくい |
チリチリ音あり 多分インピータンスは低め ノイズは少し多めだがボリュームの位置は取りやすい |
ノイズ キャンセリング |
あり(効き目:自然) ON/OFF音質変化:低 |
あり(効き目:自然) ON/OFF音質変化:低 |
電波干渉時の挙動 | ほぼない スティック部にアンテナがあるのか非常に優秀 |
ほぼない 必ず起こる場所がある |
ビットレートの変動 | ほぼない FALCONで変化の起こる場所でもビットレートの変化はない |
たまに感じる 電波干渉があると必ずビットレートの起こる場所がある |
マルチポイント | あり | あり |
タッチスイッチ の操作性 |
タップ反応:悪い 自由度の無い操作性 |
タップ反応:良い 操作性は良い |
周波数特性 | 5Hz-40,000Hz 低音よりのチューニング |
20Hz-48,000Hz 高音よりのチューニング |
DAC・アンプ | 不明(QCC3071かな?) | QCC5171 |
Qiワイヤレス充電 | 対応 ケースを寝かして充電 ケースの裏表に注意 |
対応 ケース底で充電 |
装着センサー | 非対応 | 非対応 |
フィット感 | 良い | 良い |
イヤーチップ | ★Amazon:AZLA SednaEarfit MAX(ML) | ★Amazon:AZLA SednaEarfit MAX(M) |
バッテリー | イヤホン単体 約6時間 | イヤホン単体 約5.5時間 |
防滴仕様 | IP5相当 | IP54 |
着脱時の落下率 いずれも気を抜くと 落ちる可能性は あります |
ケースからの出し入れが少しやり難い、FALCON MAXほど悪くない。 | ケースから出しにくく、本体が滑りやすく落下の可能性も高い |
重量 |
約4.7g | 約5.5g |
メーカー通販価格 あくまでも参考価格 |
価格23,800円前後 ★Amazon:Creative Aurvana Ace 2(HS-AVACE2-BK) |
価格39,600円前後 ★Amazon:Noble Audio FALCON MAX NOB-FALCONMAX-B |
音質比較 | ||
音場 ワイヤレスイヤホンは ビットレートの関係か、 たいてい場が頭の周りで ”こじんまり”広がります それを基本3とします。 |
音場レベル4.5 左右はシッカリあり各楽器の位置もつかみやすいです。奥への立体感は少ないですが、全体的に目の前から一歩下がったあたりで非常に聞きやすいです。 重低音~高音まで一体感を感じます。なので奥行をあまり感じません。高音域の共鳴は控えめです。 |
音場レベル5 左右も奥行きも広く本当に3D 的空間を感じます。球体の空間をイメージできます。比較的音場が広いと音圧が拡散してしまいがちですが全くそんなことはありません。共鳴は楽曲に忠実で更に自然です。奥に低音そして手前に中高音がある様に奥行を感じます。 |
音圧 | 音圧レベル5 ボリュームの位置が適切であれば十分な音圧があります。迫力満点です。アコースティックな楽曲~EDM、ロック・ポップスまでシッカリとしたパワーを感じます。 |
音圧レベル5 十分な音圧があります。迫力満点、古い楽曲であろうが、サンプルレートの低い楽曲であろうが、ゲインの低い録音であろうが圧倒的なパワーを感じます。 |
解像度 | 解像度レベル5 ダイナミックドライバーに長めのエージ時間が必要ですが、エージング後は非常に高い解像度になります。低中音のエッジはFALCON MAXのように「キリっ」と効いたタイプではなく比較的エッジはマイルドです。高音域はシャキッとします。 |
解像度レベル5 何と言いますか、今までとは全く感覚の違う解像度の高さです。圧迫感の無い威圧感の無いさらりと高い解像度を出します。ばBA型ドライバーでも歯が立たない繊細で微細な解像度です。ビックリ仰天のMEMS Driverの解像度です。 |
クリア感 抜け感 柔らかさ |
柔らかい重低音~中音域と正確で繊細な高音域がミックスされます。全体的にいはクリアというより暖かい空間です。多分ダイナミックドライバーの振動版の問題か音の抜け感はもう少し欲しい所です。 | クリアな空間の中に、非常に抜けがよく、そして緻密な乾いた音を出します。この辺りは好みでしょう。音の見通しは素晴らしく、スーッとクリアに伸びてゆく抜け感は独特な世界観を持っています。 |
高音 | FALCON MAXに比べると高音域のクリア感や煌めきは控えめですが、キッチリと正確に繊細に非常に自然な高音域を出します。 | 今まで聴いたことの無いようなシンバルの音やギターの弦の響きなどが、いとも簡単に聴こえてきます。しかも自然にビックリです。 |
中音 | 若干低音寄りの中音域に感じます。ダイナミックとMEMSドライバーのバランスが非常に良いです。 | 若干高音寄りの中音域に感じます。全く不満はありません。ドライバーは2つなのにチューニングが見事です。 |
低音 | FALCON MAXに比べると、もう一枚下に低音があります。個人的には大好きな重低音です! | 深く、切れがあり、ズシンと来る低音が素晴らしいです。さすがノーブルです。低音が見事! |
打楽器 | シンバルなどの高い周波数の楽器は若干控えめですが、全く問題なしです | 全域において全く文句なし |
ボーカル | 男女ボーカルもシッカリと美しいです。全体的に柔らかで心地の良いボーカルです。何時までも聴いていた。 | 男女ボーカルもシッカリと美しいです。全体的に柔らかで心地の良いボーカルです。何時までも聴いていた。 |
相性の良い 楽曲ジャンル |
EDM、ロック、ポップス、フュージョンなどが似合います。オールラウンドですが、アコースティック系の楽曲の表現は見事 | EDM、ロック、ポップス、フュージョンなどが似合います。オールラウンドですが、特にEDMなどは相性が良いと思います |
一押しポイント | 心躍る重低音が魅力 全体的に柔らかい音質、DynamicとMEMSの融合とバランスの良さを感じる! 重低音~高音域まで一貫して柔らかい音を聴かせてくれます。全体的に非常にバランスが良く「いつまも色々な音を探す旅に出たくなります。」また、上品で質の高い低音域は特出ものです。重低音も出て、高音域もキッチリでる。中々出会えないイヤホンだと思いました。FALCON MAXも聞き疲れしにくいですが、Aurvana Ace2はさらに疲れません。 |
煌めく中高音域が魅力 全体的にメリハリのある音質、DynamicとMEMSのそれぞれの存在感を感じる! 低音~超高音域まで一貫してメリハリのある音を聴かせてくれます。何と言いましょうか、淡々と正確に高い周波数帯域まで、全く揺らぐこともなく平然と音を出す新しさがあります。深く切れのある低音、抜けが良くレスポンスの良い中音、繊細で小さな音にも煌めきのある高音域が美しいのです。それぞれのドライバーの存在感を見事に調和させています。 |
デメリットと感じる所 | デメリットは、若干「取り出しにくい」くらいでしょうか。 | やはり「取り出しにくい」「価格が高い」でしょうか。 |
総合評価 | ★★★★★5.0 | ★★★★★5.0 |
比較の結論 |
■抜け感・解放感 FALCON MAX >= Aurvana Ace2 ■音の柔らかさ Aurvana Ace2 >> FALCON MAX ■音の乾き Aurvana Ace2 >= FALCON MAX ■音の繊細さ FALCON MAX => Aurvana Ace2 ■音場:左右への広さ FALCON MAX => Aurvana Ace2 ■音場:奥行 FALCON MAX => Aurvana Ace2 ■音場:上下 FALCON MAX => Aurvana Ace2 ■解像度の高さ FALCON MAX = Aurvana Ace2 ■スピード感・レスポンス FALCON MAX = Aurvana Ace2 ■低音の深み Aurvana Ace2 >> FALCON MAX ■中音の厚み Aurvana Ace2 >= FALCON MAX■中音・高音のキメの細かさ FALCON MAX => Aurvana Ace2■高音の煌めき FALCON MAX => Aurvana Ace2■高音の余韻・共鳴 FALCON MAX => Aurvana Ace2■押しの強さ・迫力 FALCON MAX = Aurvana Ace2■音質のナチュラル度 Aurvana Ace2 >> FALCON MAX■音質のトータルバランス Aurvana Ace2 >= FALCON MAX■没入感 Aurvana Ace2 >= FALCON MAX■ダイナミックとMEMSの一体感 Aurvana Ace2 >= FALCON MAX■古い楽曲のリフレッシュ度 FALCON MAX => Aurvana Ace2■遮音性 FALCON MAX => Aurvana Ace2■コストパフォーマンス Aurvana Ace2 >> FALCON MAX ■個人的な好み Aurvana Ace2 >= FALCON MAX 抜けが良く、透明感があり、音場も適度にあり、良い煌めくような美しい中高音域、引き締まった低音域のFALCON MAXの音は流石Nobleと言ったところです。しかし、個人的には今回は特に重低音好きなのでAurvana Ace2に軍配が上がります。 あと間違いなく安い(笑。 |
気になるのは少し大きめの10㎜~12㎜程度の平面駆動ドライバーとMEMSの組み合わせです。平面駆動の周波数帯域を5Hz~30KHz程度でチューニングし、MEMSドライバーを25KHz~40KHz程度でチューニングする。これはどんな音になるのか想像できません。ただ、いずれも的確な周波数帯域をむらなく立ち上げると思うので意外と相性がいいのではと想像しています。もし、平面駆動とMEMSの組み合わせが上手くいくなら10㎜ダイナミック+6㎜平面駆動+MEMSドライバーのハイブリットもあり得ると感じています。将来が楽しみです。
もし、今、Aurvana Ace2が壊れたとしたら、もちろん再度買うと思います。それくらい気に入っています。仮に「入門機でよい音で長く使える完全ワイヤレスイヤホンが欲しい」と誰かに聞かれたら、迷わずAurvana Ace2をお勧めすると思います。
正直、音を聞くまでは「CREATIVE はPC周辺機器メーカーだから大した音質じゃあないだろう! 失敗してもしょうがないかな!」と思っていたのですが、どうして素晴らしい音質でした。