SENNHEISER(ゼンハイザー) MOMENTUM True Wireless 3(モーメント・トゥルー・ワイヤレス) |
音楽鑑賞中心の完全ワイヤレスイヤホンを購入するにあたり「イヤホンはハイレゾ対応であり再生周波数帯域は最低(20Hz – 40kHz)である事」というポリシーを貫いていた私ですが、今回はそのポリシーを横へ置いておいて「再生周波数帯域が(20Hz – 21kHz)のSENNHEISER MOMENTUM True Wireless 3」を購入しました。
実は、私は昔から「ゼンハイザーの音は良いけれど、スタジオ向けでリスニングには向かない。」という、印象を抱いていました、では、なぜ今回購入したか・・・。以前「NetflixやYouTubeを低遅延の完全ワイヤレスイヤホンで楽しむ・・」と言う企画のためにaptX Adaptive対応の完全ワイヤレスイヤホンCX Plus True Wirelessを何となく購入しました。その時に「普通にリスニングで使える良い音じゃないか!」と感じてしまったからからです。今回aptX Adaptive(96kHz/24bit)まで対応したという事で上位機種であるMOMENTUM True Wireless 3を衝動的に購入してしまいました。つい最近「FALCON ANC」を買ったばかりなのに、もう完全ワイヤレスイヤホンの沼にドップリとはまっています。
【仕様】
色:Graphite(アマゾン限定カラー)
対応プロファイル:A2DP, AVRCP, HFP
ダイナミックドライバー:7 mm 口径のシングル
充電時間:1.5時間
動作時間:イヤホン最大7時間、ケース併用最大28時間
Bluetooth:LDSアンテナ+Ver.5.2/Class1(10mW)
コーデック:SBC, AAC, aptX™, aptX adaptive(96/24kHz)低遅延
周波数帯域:5 Hz – 21 kHz
感度:107 dB SPL (1 kHz / 1 mW)
ノイズキャンセレーション:Hybrid Adaptive ANC
ワイヤレスQi充電:対応
マルチポイント:非対応 2022.11(Ver2.10.19)で対応
防水:IPX4
詳しい仕様は、メーカーホームページをご覧ください
【開封】
土曜日の朝一に頼んだら日曜日の10時ころには置き配で到着しました。流石Amazon様。ケースは高級感があり小さいです。ソニーWF-1000XM4のケースよりは大きいですが、素材が良いので非常に持ちやすいです。先日購入し後に返品したCX Plus True Wirelessよりもかなり小さいです。また、アマゾン限定カラーのGraphiteは非常に高級感があります。オリジナル色のBlackは見たことはありませんが、個人的にはこのGraphiteは大正解です。正直今まで購入した完全ワイヤレスイヤホン中では一番デザインも質感も良いと思いました。
【接続とアップデート】
ペアリングしてアプリケーションをダウンロード&インストールしアップデートしました。26分程度かかりました。アップデート中はケースに入れてはいけないのでシッカリと充電をしてからアップデートをした方が良いと思います。
接続するスマートフォンはいつものSnapdragon Sound (aptX adaptive)専用Xiaomi Mi 11 Lite 5Gです。
アプリケーションは「Sennheiser Smart Control」をインストールします。アップデートがある時には自動的にお知らせが出ます。
余談ですが、不思議だったのが私のスマホで「Bluetoothオーディオサンプルレート」の設定を手動でaptX adaptive(96/24kHz)にしているとアプリが開きませんでした。デフォルトのaptX adaptive(48/24kHz)にすると開きます。
【イヤーチップを交換】
私の装着方法
①の様に耳に押し込み ②後ろに回転させながら押し込む
CP360が耳の中で角度を変え、耳の穴に沿って密着し密閉します。しっかり固定されるので頭を振り回してもイヤホンが落ちる事はありません。また、コンパクトなので悪目立ちしません。ただ、耳の形は千差万別、最良の密閉感はそれぞれの人ごとに合った位置があると思います。①②はあくまでも私の耳の場合です。色々試して頂ければと思います。
余談ですが、立って前を向きバッチリ装着密閉できた状態から、ゴロンと上向きに寝転がった所、いきなり低音がスカスカになりました。これは多分寝転がることで耳の穴の縦と横の直径の比率が変わったことによるのだと思います。寝転がった状態で再度装着し直しました。コンプライのウレタン系イヤーチップの場合は常に耳の中で膨張しようとするのでこういう現象は起こりにくかったと思います。
※「SpinFit(スピンフィット)イヤーピースCP100+を購入!」もご覧ください
※「SpinFit(スピンフィット)イヤーピースCP100+を購入!」もご覧ください
① |
【ケース】
ケースは落ち着いたグレーのファブリックです。非常に高級感があります。充電ポートType-Cコネクタの横にランプがあります。充電完了時は緑色になります。また、ワイヤレスQi充電に対応しています。
この素材感から「滑って手から落ちにくいだろう」と思っていたのですが意外と「ツルッ」と滑ります。もう2回も落としました。一度目は中のイヤホンが吹き飛んで焦った。
この素材感から「滑って手から落ちにくいだろう」と思っていたのですが意外と「ツルッ」と滑ります。もう2回も落としました。一度目は中のイヤホンが吹き飛んで焦った。
【評価に使う楽曲】
評価にはいつものようにYouTubeの「お洒落なミュージック」に掲載しているような楽曲を使います。音源データのサンプリングレートは(44.1kHz)(48kHz)(96kHz)(192kHz)のハイレゾがメインです。ファイル形式はFLACです。
■オーディオプレイヤーは
プレイヤーは「Neutron Music Player」を使用します。操作は難しいですが、機能も多く音質も良いです。
【聴いてみる】
スマホ側の設定でコーデックはaptX Adaptive、(サンプリングレート/ビット深度)は(48kHz/24bit)と(96kHz/24bit)を切り分けながら使用しています。aptX adaptiveについては「Snapdragon Sound ハイレゾ・・」で書いてますので割愛します。
aptX Adaptiveでビットレートが最も良い状態の音質でレビューします。
■エージング時間 0時間
スピンフィットのイヤーチップはフィット感も良く密閉率も高いと思います。音の抜け感は非常によく、低音~高音までフラットで音もシッカリ出ているのですが低音が弱いです。ドンシャリ系が好きな私には刺激やトキメキが足りません。リスニング用と言うよりはモニターライクな音質です。よく出ているのに耳に刺さらない高音域は素晴らしいです。低音域に関してはエージングに期待です。
高音:21 kHzですが、十分な高音が出ています。
中音:ボーカルが少し弱いです。見通しがあまり良くありません。
低音:7mmに期待したのですが、低音フェチの私としては不満です。
音場:あまり広くは感じません。目の前やすぐ横で演奏している感じです。
音圧:物足りません。
解像度:高そうですが、全体的に輪郭がクッキリしていません。
解像度:高そうですが、全体的に輪郭がクッキリしていません。
■エージング時間 10時間
エージング5時間あたりから激変です。aptX Adaptiveでビットレートがシッカリ出ている状態だと、音場が両サイドにグッと広くなり、音が「ファーっ」と抜けてゆきます。この解放感が特に素晴らしいです。まるでオープン型のヘットフォンを聴いているようです。かと言って音の一つ一つはクッキリ見えるし音圧もグッと出てきています。切れの良い低音域も出てきました。まだ少し刺さり気味ですが高音域が美しくなりました。ゼンハイザーでここまで高音域が美しいとは驚きです。
高音域の再生周波数は21kHzですが、カタログ数値にとらわれてはいけないですね。最初はちょっと失敗したかと思いましたが安心しました。
何となくMOMENTUM True Wireless 3の音の方向性が分かった気がします。
高音域の再生周波数は21kHzですが、カタログ数値にとらわれてはいけないですね。最初はちょっと失敗したかと思いましたが安心しました。
何となくMOMENTUM True Wireless 3の音の方向性が分かった気がします。
高音:まだ少し刺さり気味ですが美しいです。
中音:ボーカルも少し前に出てきました。
低音:個人的にはまだ不満ですが必要十分な低音が出ています。
音場:適度な広さになって来ました。奥行きはもう少しかな。
音圧:シッカリとしてきました。
解像度:高音域の解像度の高さは素晴らしいです。中音域はもう少しです。
解像度:高音域の解像度の高さは素晴らしいです。中音域はもう少しです。
■エージング時間 30時間
高音域の刺さりも取れました。全体的に非常にマイルドで見通しの良い音になって来ました。低音の圧と切れは良くなり、中音域の見通しも良くなり、高音域は繊細です。
高音:刺さりも無くなり繊細で美しい。
中音:色んな音を確認できボーカルの存在感もUPしています。
低音:かなり出てきました。非常に引き締まった音です。
音場:目の前から一歩向こうに広がった気がします。左右の変化は感じません。
音圧:低中音の音圧をシッカリ感じます。
解像度:中音域の解像度が高くなってきました。
解像度:中音域の解像度が高くなってきました。
■エージング時間 50時間
すっかり中音域の見通しが良くなりました。暴力的ではありませんが低音もシッカリ出ます。特筆はやはり高音域、「本当に21kHzなの?」と思ってしまうほど綺麗で色々な音が出ています。
高音:刺さりも無くなり繊細で美しい。
中音:ボーカルも埋もれることなくシッカリ出ます。
低音:アナログ楽器、デジタル楽器にかかわらず良く出ています。
音場:音場の広さ深さはあまり変化がありません。程よい空間です。
音圧:弱すぎず、強すぎず、適度な音圧です。
解像度:高いです。低中高のバランスがとても良くすべての音が聴こえそうです。
解像度:高いです。低中高のバランスがとても良くすべての音が聴こえそうです。
■エージング時間 100時間
解像度は少し上がった感じがあります。深い低音域、豊かな中音域、繊細で透き通る高音域、どんな曲であっても安定したパンチのある音圧、見通しがよく抜けの良い音質、そしてシルクの様にきめ細かくなめらかなこの音は他の完全ワイヤレスイヤホンでは中々体験できないと思います。この音の体験は以前少し使った「CX Plus True Wireless」では全く思わなかった事で、今回初めてSENNHEISERの音造りの凄さに感動しています。ただ、イヤーチップには気を使った方が良いと思いました。相性の良いイヤーチップとサイズ、きちんと装着できるかどうかで音質(特に低音)は雲泥の差になります。
【ノイズキャンセリング】
・MOMENTUM True Wireless 3はマルチポイントに非対応
マルチポイントは2台のスマートフォンに同時に接続できる便利な機能です。非対応を残念がる方も多いのではないでしょうか。
・私の「MOMENTUM True Wireless 3」の使い方
MOMENTUM True Wireless 3とスマートフォンは完全オーディオ&YouTube専用端末として使っています。なので基本的に接続は1:1でよく、マルチポイントは不要です。・・・本当は欲しいけど・・・・。
MOMENTUM True Wireless 3は多分最新のクアルコムのSoCを採用しているはずなのでマルチポイントに対応できないはずはないと思うのです。しかし、MOMENTUM True Wireless 3は高音質と低遅延を追求する為に、あえてマルチポイント機能を外しaptX adaptive(Low Latency)の低遅延モードに固定しているのではないかと追われます。
※アップデートでマルチポイントにアッサリ対応したらごめんなさい(笑
※2022.11(Ver2.10.19)でアッサリ対応しました。(笑
※2022.11(Ver2.10.19)でアッサリ対応しました。(笑
・それぞれのコーデックとピットレート
現在の私の手持ち
スマートフォン ①(Mi 11 Lite) ②(Pixel6Pro)
完全ワイヤレスイヤホン(MOMENTUM True Wireless 3)
を接続するとします。
①(Mi 11 Lite 5G の対応コーデック)
コーデック サンプリング ビットレート
SBC 48kHz/16bit 192kbps
AAC 48kHz/16bit 非公開
aptX 48kHz/16bit 384kbps
aptX HD 48kHz/24bit 576kbps
aptX Adaptive 48kHz/24bit 280kbps~420kbps可変
aptX Adaptive 96kHz/24bit 260kbps~640kbps可変
LDAC 96kHz/24bit 990kbps/660kbps/330kbps
②(pixel6 の対応コーデック)
コーデック サンプリング ビットレート
SBC 48kHz/16bit 192kbps
AAC 48kHz/16bit 非公開
aptX 48kHz/16bit 384kbps
aptX HD 48kHz/24bit 576kbps
LDAC 96kHz/24bit 990kbps/660kbps/330kbps
(MOMENTUM True Wireless 3 の対応コーデック)
コーデック サンプリング ビットレート
SBC 48kHz/16bit 192kbps
AAC 48kHz/16bit 非公開
aptX 48kHz/16bit 384kbps
aptX Adaptive 96kHz/24bit 260kbps~640kbps可変
①(Mi 11 Lite)と(MOMENTUM True Wireless 3)との接続のみ
aptX Adaptive [96kHz/24bit(260kbps~640kbps可変)]で接続され、ビットレートもフルに使え低遅延が生かされます。
・もし仮にマルチポイントが使えたとしたら
(MOMENTUM True Wireless 3)と②(Pixel6Pro)とを
例えばSBC [48kHz/16bit(192kbps)]で接続
・もし仮にマルチポイントが使えたとしたら
(MOMENTUM True Wireless 3)と②(Pixel6Pro)とを
例えばSBC [48kHz/16bit(192kbps)]で接続
(MOMENTUM True Wireless 3)と①(Mi 11 Lite)とは
aptX Adaptive [96kHz/24bit(260kbps~640kbps可変)から 192kbpsを引いた数字]で接続、ビットレートの可変は限りなく低い数値の間で可変すると思われます。音も少し悪くなり、もちろん低遅延は使えません。
aptX Adaptive [96kHz/24bit(260kbps~640kbps可変)から 192kbpsを引いた数字]で接続、ビットレートの可変は限りなく低い数値の間で可変すると思われます。音も少し悪くなり、もちろん低遅延は使えません。
※このMi 11 LiteとPixel6Proとのマルチポイント接続は「AVIOT TE-BD21j-ltd」でも実験済みです。
※「マルチポイント非対応をどう考える」については私の個人的な思いです。各説明も確実な根拠はありません。あらかじめご了承ください。
【ダイナミック型イヤホンを比較してみる】
・Noble audio FALCON ANC[ aptX Adaptive(96kHz/24bit)対応]
・SONY WF-1000XM4 [ LDAC(96kHz/24bit)対応]
・AVIOT TE-BD21j-ltd [ aptX Adaptive(96kHz/24bit)対応]
・Anker Soundcore Liberty 3 Pro [ LDAC(96kHz/24bit)対応]
今回はその中でダイナミックドライバー一基の構造である「FALCON ANC」及び「WF-1000XM4」と比較してみたいと思います。
■[ WF-1000XM4 ] VS [ MOMENTUM True Wireless 3 ]
6 mm ダイナミックx1(独自開発ドライバー)
20Hz-40kHz(ハイレゾ対応)
「低音、中音、音圧、迫力」に関してはWF-1000XM4が勝ります。しかし「高音域、高い解像度、音の抜け感、音の美しさ」はMOMENTUM True Wireless 3が勝ります。20Hz~21kHzなのにWF-1000XM4よりも高音域が出ています。トータルバランスが素晴らしく、どんな楽曲も美しく表現します。また、聴き疲れしないイヤホンです。私の中では、今後他の完全ワイヤレスイヤホンを評価する時の基準となります。
WF-1000XM4は約1年前に購入しましたが、とうとう音質で全面的に負ける時が気ました。しかもハイレゾ対応をうたわないイヤホンにです。SONY様そろそろ新機種を出さないとヤバいです。
ただ、接続の安定性・音質の安定性はLDACに軍配が上がります。aptX Adaptiveはその仕組み上、電波干渉などがあるとビットレートを可変します。ビットレートが低いと音はACCやapt-x HD 程度に落ちます。この変動が頻繁に起こることがあり落ち着きません。LDACはそんなことは皆無です。
※電波干渉については、スマホの性能にもよる個体差もあります。
「低音、中音、音圧、迫力」に関してはWF-1000XM4が勝ります。しかし「高音域、高い解像度、音の抜け感、音の美しさ」はMOMENTUM True Wireless 3が勝ります。20Hz~21kHzなのにWF-1000XM4よりも高音域が出ています。トータルバランスが素晴らしく、どんな楽曲も美しく表現します。また、聴き疲れしないイヤホンです。私の中では、今後他の完全ワイヤレスイヤホンを評価する時の基準となります。
WF-1000XM4は約1年前に購入しましたが、とうとう音質で全面的に負ける時が気ました。しかもハイレゾ対応をうたわないイヤホンにです。SONY様そろそろ新機種を出さないとヤバいです。
ただ、接続の安定性・音質の安定性はLDACに軍配が上がります。aptX Adaptiveはその仕組み上、電波干渉などがあるとビットレートを可変します。ビットレートが低いと音はACCやapt-x HD 程度に落ちます。この変動が頻繁に起こることがあり落ち着きません。LDACはそんなことは皆無です。
※電波干渉については、スマホの性能にもよる個体差もあります。
■[ FALCON ANC ] VS [ MOMENTUM True Wireless 3 ]
10 mm ダイナミックx1(チタンコーティング)
20Hz-42kHz(ハイレゾ対応)
さて、このFALCON ANCの音は他のどの完全ワイヤレスイヤホンでも聴くことの出来ない独特の世界観です。「低音、中音、音圧、迫力、高音の美しさ、共鳴の美しさ、広く深い音場、高い解像度、レスポンスの良さ」など、個人的にはパーフェクトな音質です。
例えば、MOMENTUM True Wireless 3が「シルクのように滑らかで澄んだ美しい音」だとすると、FALCON ANCは「職人が作り上げた煌めく芸術作品」です。自分でも何を言っているのかよくわからないですが、今の気持ちです(笑
「どちらの音が好きか?」と聞かれると正直悩みます。MOMENTUM True Wireless 3は「常に良い音に囲まれていたい時に使う」FALCON ANC「美しい音の世界にのめり込みたい時に使う」そんな感じでしょうか。
MOMENTUM True Wireless 3 及び FALCON ANC はaptX Adaptiveモードで最も良い状態のときで評価しています。WF-1000XM4はLDACモード。
性能比較 | MOMENTUM True Wireless 3 |
FALCON ANC | WF-1000XM4 |
---|---|---|---|
イヤホン | |||
取り出し | 〇 出しやすい |
〇 出しやすい |
〇 出しやすい |
ドライバ | 7 mm ダイナミックx1 (TrueResponseトランスデューサー) |
10 mm ダイナミックx1 (Dual-Layered Titanium Driver) |
6 mm ダイナミックx1 独自開発ドライバーユニット |
Bluetooth | Bluetooth Ver.5.2 | Bluetooth Ver.5.2 | Bluetooth Ver.5.2 |
コーデック | SBC,AAC,aptX aptX Adaptive(96kHz/24bit) |
SBC,AAC,aptX aptX Adaptive(96kHz/24bit) |
SBC, AAC LDAC(96kHz/24bit) |
ホワイトノイズ | なし | なし | なし |
電波干渉 時の挙動 |
ビットレートが可変する。音は途切れず音質を落とす。FALCONより変化が頻繁。 | ビットレートが可変する。音は途切れず音質を落とす。少し干渉を受けやすい。 | 音が「ブッ」っと切れる。後に音質は変動せず再生に戻る。干渉は少ない。 |
ノイズ キャンセリング |
あり 普通です。車通りの多い場所を歩いても静かな音楽を聴くことが出来ます。嫌な雑音をカットするFALCONの方が心地よいです。 |
あり 3段階の設定が可能。ノイキャンをONにしても音質の変化はなく優秀。嫌な音だけカット、音が全部消えるわけではありません。 |
あり 効果が安定しており音質に影響なくよく効く。流石SONYです。 |
マルチポイント 2つの端末に同時接続 |
あり ※2022.11のファームアップデートで対応 |
あり(アプリからのマルチポイントモードと低遅延モードの切り替え可能) | なし(LDACでマルチポイントが使える) ※2022年冬に対応 |
タッチスイッチ の操作性 |
良い 操作性や反応はピカイチ!ダブルタップの時に、一回目「ピ」二回目「ポ」と分かりやすく、的確に操作できる。 |
良い 反応は良いけど、頻繁に機能しなくなる |
普通 2タップなどで曲送りなど普通に出来る |
周波数特性 | 20Hz – 21kHz(ハイレゾ非対応) | 20Hz – 42kHz(ハイレゾ対応) | 20Hz-40kHz(ハイレゾ対応) |
DAC・アンプ | Qualcomm QCC5151?(うわさ) (NC制御+DACの役割専用にもう一基) |
Qualcomm QCC3056 | 統合プロセッサーV1 |
Qiワイヤレス充電 | 対応 | 対応 | 対応 |
フィット感 | コンパクトでイヤーチップがきちんと合えば安定します。 | イヤーチップがきちんと合えば安定するが、激しく動くと落ちる可能性あり | コンパクトで耳の中に貼り付くように収まる装着感は良い。落下の不安は意外とない |
イヤーチップ | 医療用シリコンを採用したSpinFit スピンフィット CP360 耳にスポット入る。切れの良い引き締まった低音と繊細で美しい高音域が出る。 |
医療用シリコンを採用したSpinFit スピンフィット CP100+ 個人的にジャストフィット!低音~高音まで良く出る。 |
医療用シリコンを採用したSpinFit スピンフィット CP360 個人的にジャストフィット!低音~高音まで良く出る。 |
高音質時の バッテリー (ノイキャンなし) |
最⼤7時間 (イヤホン本体のみ) 約28時間 (充電ケース使⽤時) |
最⼤8.5時間 音量60% (イヤホン本体のみ) 約34時間 (充電ケース使⽤時 約4回分) |
最⼤12時間 (イヤホン本体のみ) 最⼤36時間 (充電ケース使⽤時) |
防滴仕様 | IPX4 | IPX4 | IPX4 |
重量 |
不明 重くはない | 不明 重くはない | 約5.3 g x2 |
メーカー通販価格 あくまでも参考価格 |
¥35,937- | ¥22,000- | ¥33,000- |
音質比較 | |||
音場 | 広くも狭くもなく程よい。音の抜け感が素晴らしいので正直音場のことはあまり気になりません。 | 音場は広く深い。高音域の微かな余韻の広がりも心地よいです。各楽器の位置もしっかり分かります。音空間の表現力はピカイチ。 | 左右・上下・奥行ともに程よい。ボーカルは中心に集まる。 |
音圧 | エージング後、シッカリとした満足の音圧が出だしました。 | 十分な音圧です。個人的にはもう少しあっても良いと思います! | 聴きごたえのある音圧です。6㎜とは思えない音圧です。 |
解像度 | 十分にあります。スタジオモニターとしても使えそうに高いと感じました。 | ダントツに高いです。ハイブリッド型なみに繊細な小さな音まで聴こえます。 | 非常に高く濃厚。ワイヤレスイヤホンとは思えない。 |
クリア感 | クリアと言うより抜け感が凄い。開放型オープンエア型のヘットホンを聴いているようです。柔らかいシルクのような音質です。 | クリア感5 ダイナミック型ドライバーが一基とは思えない繊細で視界はクッキリ!クリアです。 |
クリア感3 BA型ドライバー無しと言う事では頑張っているが、比べてしまうと残念。 |
高音 | 21kHzなのに見事に美しい高音!WF-1000XM4は本当に40kHzなの?と思った。 | 高音~超高音域用のBA型並みにキラキラした超高音がでます。微かな音まで美しい。 | 非常によく出ていますが、抜け感がもう少し欲しい。 |
中音 | ダイナミック型ドライバーらしく自然な中音域でよく出ています。見通しが素晴らしくよく、原音再生力が高いのではと感じます。 | 低音と高音の間に埋もれることもなく存在感のある中音です。男女ボーカルもシッカリと美し声です。 | よく出ている。男女ボーカル共にシッカリと出ている。見通しも良い。少し低音がきつい。 |
低音 | キレの良い低音です。全体のバランスを壊さないようにシッカリ出ています。 | 切れと深みのある濃厚な低音がでます。カッコいいベースに聴き惚れます。 | 切れの良い低音が出ます。心地よい圧のある低音です。 |
打楽器 | レスポンスが良いです。シッカリ出ているのに主張し過ぎないように感じます。 | ドラムスやパーカッション、シンバルまで繊細で切れもいいです。 | 切れも良く、ダイナミック型一発のドライバーらしくパワーを感じます。 |
ボーカル | 色々な楽器とほぼ同じ位置から安定して聴こえます。男性・女性問わず良いです。 | 全体的に美しいボーカルです。もう少し前に出ても良いかも。 | 男女共にシッカリとでています。少し前に出てきており聴きとりやすい。 |
電波干渉 時の挙動 |
スマホ側の問題も大きいですが、電波干渉のある場所ではビットレートがダウンし音質がモノラルの様に悪くなります。 | スマホ側の問題も大きいですが、電波干渉のある場所ではビットレートがダウンし音質がモノラルの様に悪くなります。 | 電波干渉のある場所では「ブッ」と音が途切れます。そして又良い音に戻ります。LDACは潔く音が切れ、そしてすぐ復旧します。 |
一押しポイント | 抜けが良くシルキーな音質 切れの良い低音域~素晴らしい高音域を出します。抜けが良くまるでシルクの様な音色です。音楽のジャンルは問わず楽しめますが、得にアコースティックで古い楽曲の曇りが取れ見違えるように美しく楽しめます。 |
全域で切れがあり美しい音質! ダイナミック型イヤホンでここまで低音から高音までキッチリ出るイヤホンをあまり知りません。「再生周波数帯域(20Hz – 42kHz)に偽りなし!」と言った感じです。また、音全体が美しいです。 |
完全ワイヤレスイヤホンのリファレンス ハードウェア、ソフトウエア共に安定している。一つのドライバーで全体的なクリア感は無いものの濃厚な低音~高音域は見事。完全イヤホンを比較する時のリファレンス。 |
デメリットと感じる所 | aptX Adaptiveでもビットレートの可変が比較的多いいです。LDACに対応してもらえると良いかも。 | 声をシッカリ拾うためのデザインなのでしょうが、正直カッコ悪く安っぽく見えます。エクステリアは次に期待です。 | 価格が高い。見合う技術がシッカリ投入されているのは分かりますが、もう5000円くらいは安い方が良い。 |
コメント | ホームページのキャッチに「一度聴いたら、もう戻れない」とありますが、ちょっと大げさかなと思います。「一度聴いたら、もうWF-1000XM4には戻れない」なら納得(笑 個人的にゼンハイザーは「低音が良く出る」と思っていたのですが、意外にも高音が素晴らし過ぎます。また、全体の音のバランスが良いです。音の抜け感は他の完全ワイヤレスイヤホンでは味わえない感覚です。 |
Dual-Layered Titanium Driverは金属素材であるチタンを使用してます。音質はベリリウムを利用したものより硬すぎず絶妙です。低音・中音・高音の全域において音の立ち上がりが素晴らしく切れやレスポンスも良いです。クラシック~ロック・EDMなどジャンルを問わず良い音でリスニングできます。録音の悪い楽曲はそれなりに、録音の良い音源は最高に良い音になります。 | 多少マイルドな高音域、低音域も切れ良く圧もあり音の輪郭や見通しも良いです。6㎜のダイナミックドライバでここまで圧のある良い音が出るとはすばらしいです。個人的には完全ワイヤレスイヤホンのハイレゾ・リファレンスと呼ぶにふさわしいと思います。 この先WF-1000XM5にバランスドアーマチュア型ドライバーが追加されたら最強になると思います。 |
総合評価 | ★★★★★5.0 | ★★★★★5.0 | ★★★★★4.0 |
比較の結論 | 残念ながら FALCON ANCと MOMENTUM True Wireless 3 に比べるとWF-1000XM4は置いていかれています。 ■ドンシャリ度 FALCON ANC > MOMENTUM True Wireless 3 > WF-1000XM4 ■抜け感・解放感 MOMENTUM True Wireless 3 > FALCON ANC >> WF-1000XM4 ■クリア感・透明度 FALCON ANC > MOMENTUM True Wireless 3 >> WF-1000XM4 ■音圧の高さ FALCON ANC > MOMENTUM True Wireless 3 = WF-1000XM4 ■音場の奥行 FALCON ANC > MOMENTUM True Wireless 3 > WF-1000XM4 ■解像度の高さ FALCON ANC = MOMENTUM True Wireless 3 > WF-1000XM4 ■低音の厚み WF-1000XM4 > FALCON ANC > MOMENTUM True Wireless 3 ■中音の厚み MOMENTUM True Wireless 3 > FALCON ANC > WF-1000XM4 ■高音の煌めき FALCON ANC = MOMENTUM True Wireless 3 >> WF-1000XM4 ■低・中・高のバランス MOMENTUM True Wireless 3 = FALCON ANC > WF-1000XM4 ■ノイキャンの効果・性能 WF-1000XM4 >> FALCON ANC > MOMENTUM True Wireless 3 ■高サンプルレート・高ビットレートで豹変 FALCON ANC > MOMENTUM True Wireless 3 > WF-1000XM4 |
【総括】
本機は、再生周波数の高い方が21kHzと「ハイレゾ対応では無い」にもかかわらず、他のハイレゾ対応イヤホンと何らそん色のない高音を出します。「イヤホンの音は数値では測れない」そんな事を思わせるイヤホンでした。個人的には、このMOMENTUM True Wireless 3は今後色々なイヤホンを評価する時のスタンダードとなります。かなり敷居が上がります。
価格は高かったですが、満足度も非常に高いです。「価格は高くハイレゾ対応ではないけれど、バランスが良く、まじめで、良い音が聴ける完全ワイヤレスイヤホンが欲しい」と言う方は検討してはいかがでしょうか?恐るべしMOMENTUM True Wireless 3。
※2022年11月にマルチポイントに対応しました。便利です!
※ウレタン系とシリコン系のイヤーピースの違いだけでも音質はガラリと変わってしまいます。内容はあくまでも個人的な環境下での考えですのでご了承ください。参考程度にお読みいただければ幸いです。