Noble audio FALCON ANC NOB-FALCONANC-B |
私は現在3機種のハイレゾ対応の完全ワイヤレスイヤホンを所有しています。
・SONY WF-1000XM4 [ LDAC(96kHz/24bit)対応]
・AVIOT TE-BD21j-ltd [ aptX Adaptive(96kHz/24bit)対応]
・Anker Soundcore Liberty 3 Pro [ LDAC(96kHz/24bit)対応]
じつは、完全ワイヤレスイヤホンを購入するにあたり、一応ポリーシーを持っています。「イヤホンはハイレゾ対応であり再生周波数帯域は最低(20Hz – 40kHz)である事」です。以前からNoble Audio(ノーブル オーディオ)の完全ワイヤレスイヤホン「FoKus PRO」は気になっていたのですが、価格が高い事とaptX Adaptiveの対応が(48kHz/24bit)までと少し古い規格だった事もあり断念していました。(先に「FoKus PRO2」が出たら検討します。)
そして今回「 aptX Adaptive(96kHz/24bit)」対応で「再生周波数帯域:20Hz – 42kHz」、そして10mm径「Dual-Layered Titanium Driver」なる何とも興味をそそるドライバーを搭載しています。これはもう速攻ゲットです。
※Noble Audio(ノーブル オーディオ)
ジョン・モールトン博士によりカリフォルニア州サンタバーバラに設立された、イン・イヤー・モニタータイプのイヤホンを専門とするオーディオブランドです。ジョン・モールトン博士はオーディオロジスト(聴覚学者・聴覚専門医)であることで知られており、専門家の知見を生かした製品づくりがなされています。
★Amazon:Noble audio
製品名FALCON ANC
型番NOB-FALCONANC-B
【主な特長】
・ANCも”いい音”。“Wizard”ジョン・モールトンによる、音質チューニング
・自然かつ強力な、ハイブリッド方式ノイズキャンセルを実現
・豊かな空間表現を生み出す、10mm径「Dual-Layered Titanium Driver」
・SBC、AAC、aptX、aptX adaptive(24/96)、aptX adaptive(Low Latency)
・最新世代のQualcomm製SoC「QCC3056」搭載
・マルチポイント・マルチペアリング対応
・高い接続安定性を実現する「True Wireless Mirroring Technology」
・クリアな会話品質を実現する、aptX Voice対応
・ワークアウトにも最適、2種の脱落防止用イヤーフックを付属
・【初回生産分限定】Spinfit製TWS用イヤーピース「CP360-F」が付属
【スペック】
■チップセット:Qualcomm QCC3056(TrueWireless Mirroring )
■ドライバー:10mm径「Dual-Layered Titanium Driver」
■再生周波数帯域:20Hz – 42kHz
■マイク:指向性(aptX Voice、通話時cVcノイズキャンセリング対応)
■Bluetooth:仕様Version5.2 / Class2 / マルチポイント対応
■Bluetoothプロファイル:A2DP、AVRCP、HSP、HFP
■対応コーデック:SBC、AAC、aptX、aptX adaptive
■電源:本体:DC3.7V 50mAhリチウムポリマー充電池(内蔵式)
充電ケース:DC3.7V 500mAhリチウムポリマー充電池(内蔵式)
■連続再生時間:(最大)6時間(最大音量時)/ 8.5時間(60%音量時)
■連続通話時間:(最大)4時間(70%音量時)
■充電時間:イヤホン約2時間/ 充電ケース約70分
■使用温度範囲摂氏:マイナス10度~60度(結露なきこと)
■耐水性能:IPX4
■付属品:充電ケース、ポーチ、イヤーピース(ウレタン製:S/M/L)、USBケーブル、クイックスタートガイド
リセットボタンを軽く二回押すとペアリングモードになります。
【接続】
【アプリケーション】
実はこのアプリケーションを触っていて初めて気が付いたことがあります。aptX adaptiveの低遅延モードの切り替えが手動で出来る事です。以前aptxにはapt-LL(低遅延)と言う規格がありました。現在この遅延モードはaptX adaptiveの中に統合されています。低遅延は送信側(スマホ)と受信側(イヤホン)の両方が対応していないと実現しません。今まで「スマホで映画を見たりゲームをする時はどうやって低遅延モードにするのかなぁ~?全自動?」と思っていたのですが、このアプリでは切り替えが出来るようです。また、低遅延モードにするとマルチポイントは使えない問うことも分かりました。aptX adaptive・・マダマダ奥が深いです。
②メインのスマートフォンにアプリを入れる
これで1台目のスマートフォンで音楽を聴いている時に、2台目のスマートフォンに電話が掛かってくるとFALCON ANCでコールが鳴り通話することが出来ます。
勿論2台目のスマホで交互に音楽を聴くことも出来ます。ただし、2台同時に音楽を聴くことはできないようです。同時に流すといずれかのスマホのBluetooth接続が外れました。
aptX Adaptiveで接続 ⇔ FALCON ANC ⇔ aptXで接続 |
【評価に使う楽曲】
■オーディオプレイヤーは
プレイヤーは「Neutron Music Player」を使用します。操作は難しいですが、機能も多く音質も良いです。
【聴いてみる】
スマホ側の設定でコーデックはaptX Adaptive、(サンプリングレート/ビット深度)は(48kHz/24bit)と(96kHz/24bit)を切り分けながら使用しています。aptX adaptiveは「Snapdragon Sound ハイレゾ・・」で書いてますので割愛します。
■エージング時間 0時間
WF-1000XM4は今でこそ良い音になってますがエージング0時間の時は、音はこもっているし、高音は出ないしちょっと糞でした。でもこのFALCON ANCは最初からこの音です。通常ダイナミック型ドライバーはエージングによって本領を発揮するので30~50時間後の音質が楽しみです。
解像度:非常に高いです。全体的に硬質。
■エージング時間 約10時間
解像度:高いです。硬さも取れ高音域の余韻も聴き取れます。
■エージング時間 約30時間
解像度:非常に高いです。
■エージング時間 約40時間
解像度:非常に高いです。
■エージング時間 約50時間越え
ちなみにaptX Adaptive(96kHz/24bit)で対応のハイレゾ音源を聴くと解像度は更に上がり、音場も少し広がります。
・少し向こうの空間で演奏が展開されボーカルは目の前にいます。
・各楽器もボーカルも目の前にズラーット並んでいます。
・向こうの方でバイオリン、目の前も琴、ベースとギターが左右に
・バスドラが目の前で唸りスネアドラムが奥の方に伸びて行く
・奥トランペット、右奥ストリングス、右・左サイドギター、ベース下
など、PC打ち込みよりも特にアコースティックな楽曲が顕著です。
ハイレゾ対応の有線イヤホンでは当たり前のように聴こえる音場や奥行きにかなり近いです。完全ワイヤレスイヤホンでここまで正確に音場を表現をしようとした商品を今まで知りません。きっと、10㎜ダイナミックドライバー1基とチタンコーティングによる解像度の高さによる。及びNoble Audioのチューニングのなせる業でしょう!
深い低音域~煌めく高音域まで更に聴きやすくなってきました。また、今まで聴こえなかった音が聞こえて来ます。うーん、限りなく有線イヤホンは不要になりますねぇ~これは・・・。
解像度:完全ワイヤレスイヤホンの中ではダントツです。
■エージング時間 約100時間越え
先日、SENNHEISER(ゼンハイザー)MOMENTUM True Wireless 3を購入しました。こちらも本当に素晴らしい音質です。甲乙つけがたいですが、個人的には、こちらのFALCON ANCの方が低音域と高音域の厚みが凄いんで好みです。また、FALCON ANCの方が金額が安すく、コストパフォーマンスが高いです。
【Dual-Layered Titanium Driver】
音造りは各メーカーの腕の見せ所ですが、合成樹脂や繊維素材は全体的に聴きやすい音質になる素材だと思います。SONY WF-1000XM4やAnker Soundcore Liberty 3 Proのダイナミック型振動板は合成樹脂素材や繊維素材、またはこれらの複合素材になっていると思われます。
FALCON ANCはダイナミックの振動板一つでハイレゾに対応するために、たぶん「10㎜のポリウレタン振動板をチタン素材でコーティング」しているのだと思います。10㎜と言うサイズで十分な低音域を出し、チタン素材で42kHzの高音域を出すチューニングと考えています。
「Dual-Layered Titanium Driver」の生み出す特徴的な音の一つは、金属素材であるチタンによる高音域の煌めく共鳴でしょう。スーッと伸びて行く高音域の伸びは中々他のイヤホンでは味わえない感覚です。
【FALCON ANCはどこかで聴いたことのある音】
①ステンレススティールハウジングを持つRHA T20
このイヤホンは「DualCoil(デュアルコイル)ドライバー」なる独特な構造を持つダイナミック一発のバランス対応の有線イヤホンなのです。低音域~高音域まで一気にパワーとスピード感を持ち立ち上がるドンシャリ系のイヤホンです。
ダイナミック型振動板(ダイアフラム)の素材は合成樹脂系だと思いますが、ハウジングはステンレススチールで造られており、高音域のスーッと伸びて行く金属的な共鳴がとても美しいのです。アプローチは違いますが、表現される音質の傾向はFALCON ANCとよく似ており、とても好きなイヤホンです
②チタン素材の筐体を持つDAP「AP80 Pro Titanium Alloy」
AP80 Pro Titanium Alloy(タイタニウム アロイ) と言うDAPはFALCON ANCと同じくチタン素材をボディーに使用した軽くて硬いオーディオプレイヤーです。そしてその音質は、接続するイヤホンを問わず高音域において金属的なキラキラした美しい共鳴を表現します。その感覚はFALCON ANCとよく似ています。
イヤホンとDAP本体を比べるのは少し無謀ですが「金属素材による音質の傾向」と言う意味でここに書きました。
【ハイブリットイヤホンとは異なる感覚】
10mm径 ダイナミク型x1
ダイナミックの素材:PU素材+チタンコーティング
・Anker Soundcore Liberty 3 Proは
ダイナミックの素材:合成樹脂素材(予想)
・AVIOT TE-BD21j-ltdは
8mm径 ダイナミック型x1 BA型x1(Knowles社製)
ダイナミックの素材:合成樹脂素材(予想)
構造は違いますが、いずれもハイレゾ音源対応(再生周波数帯域20Hz-40kHz以上)を実現するための手法を搭載しています。
低音域・中音域・高音域が同一線上で一気に立ち上がり、同じ質感で、切れ間なく流れる様に鳴っています。更にチタンコーティングより、全体の切れとレスポンスが半端ありません。また、音場・奥行きもあり音空間の表現力は素晴らしいです。FALCON独自の世界観がとても美しいです。
・Soundcore Liberty 3 Proは
物理的にダイナミックドライバーの上にBA型が乗っかているレイアウトです。音圧が高く深みのある低音域~中音域の上に中音域~高音域が重なっている感覚を受けます。また、良く聴くと低音域と高音域との質感が違います。音場は程よくあり、各楽器の位置もしっかり分かります。非常に聴きやすく好感の持てるスッキリとした音質です。
・TE-BD21j-ltdは
FALCON ANC も TE-BD21j-ltd も高音域が非常に美しいのですが、FALCON ANCの高音は「硬質な共鳴」、TE-BD21j-ltdの高音は「繊細でキラキラ」、そんな違いに感じます。
【FALCON ANCの音場表現が素晴らしい】
【ノイズキャンセリング】
【ハイレゾ対応の完全ワイヤレスイヤホン3機種を比較します。】
性能比較 | FALCON ANC | Soundcore Liberty 3 Pro |
WF-1000XM4 |
---|---|---|---|
イヤホン | |||
取り出し | 〇 出しやすい |
〇 出しやすい |
〇 出しやすい |
ドライバ | 10 mm ダイナミックx1 (Dual-Layered Titanium Driver) |
10.6mmダイナミックx1 バランスドアーマチュアx1(Knowles社) |
6 mm ダイナミックx1 独自開発ドライバーユニット |
Bluetooth | Bluetooth Ver.5.2 | Bluetooth Ver.5.2 | Bluetooth Ver.5.2 |
コーデック | SBC,AAC,aptX aptX Adaptive(96kHz/24bit) |
SBC, AAC LDAC(96kHz/24bit) |
SBC, AAC LDAC(96kHz/24bit) |
ホワイトノイズ | なし | なし | なし |
電波干渉 時の挙動 |
ビットレートが可変する。音は途切れず音質を落とす。少し干渉を受けやすい。 | 挙動は1000XM4と同じですが、少し干渉を受ける気がします。 | 音が「ブッ」っと切れる。後に音質は変動せず再生に戻る。干渉は少ない。 |
ノイズ キャンセリング |
あり 3段階の設定が可能。ノイキャンをONにしても音質の変化はなく優秀。周りの音が全部消えるわけではありません。 |
あり 効果はマイルドです。気になるのは首を振ったりしたとき髪の毛が当たる音や、首がポキポキいう音が聞こえて気になる(笑 |
あり 効果が安定しており音質に影響なくよく効く。流石SONYです。 |
マルチポイント 2つの端末に同時接続 |
あり(アプリからのマルチポイントモードと低遅延モードの切り替え可能) | あり(使用するとLDACは使えない) | あり(LDACでマルチポイントが使える) ※2022冬のファームアップで対応 |
タッチスイッチ の操作性 |
普通 タッチの反応が良過ぎてかっすただけでも反応する場合がある。ダブルタップに失敗する時もある。 |
普通 上手く操作できない事がある |
普通 2タップなどで曲送りなど普通に出来る |
周波数特性 | 20Hz – 42kHz | 不明 20Hz-40kHz程度と思われる | 20Hz-40kHz |
DAC・アンプ | Qualcomm QCC3056 | 不明 | 統合プロセッサーV1 |
Qiワイヤレス充電 | 対応 | 対応 | 対応 |
フィット感 | イヤーチップがきちんと合えば安定するが、激しく動くと落ちる可能性あり | ラバーのガイドで安定させる仕組み。個人的にはあまり会わない。 | コンパクトで耳の中に貼り付くように収まる装着感は良い。落下の不安は意外とない |
イヤーチップ | 医療用シリコンを採用したSpinFit スピンフィット CP100+ 個人的にジャストフィット!低音~高音まで良く出る。 |
医療用シリコンを採用したSpinFit スピンフィット CP360 個人的にジャストフィット!低音~高音まで良く出る。 |
医療用シリコンを採用したSpinFit スピンフィット CP360 個人的にジャストフィット!低音~高音まで良く出る。 |
高音質時の バッテリー (ノイキャンなし) |
最⼤8.5時間 音量60% (イヤホン本体のみ) 約34時間 (充電ケース使⽤時 約4回分) |
最⼤4時間 (イヤホン本体のみ) 最⼤16時間 (充電ケース使⽤時) |
最⼤12時間 (イヤホン本体のみ) 最⼤36時間 (充電ケース使⽤時) |
防滴仕様 | IPX4 | IPX4 | IPX4 |
重量 |
不明 重くはない | 約7.5 g x2 | 約5.3 g x2 |
メーカー通販価格 あくまでも参考価格 |
¥22,000- | ¥19,800- | ¥33,000- |
音質比較 | |||
音場 | 音場は広く深い。高音域の微かな余韻の広がりも心地よいです。各楽器の位置もしっかり分かります。音空間の表現力はピカイチ。 | 広くはありませんが特に狭いとも感じません。各楽器の位置も分かりやすい。ボーカルは中央に位置している。 | 左右・上下・奥行ともに程よい。ボーカルは中心に集まる。 |
音圧 | 十分な音圧です。個人的にはもう少しあっても良いと思います! | 流石10.6㎜ダイナミック。音圧は3機種中一番いいです。 | 聴きごたえのある音圧です。6㎜とは思えない音圧です。 |
解像度 | ダントツに高いです。ハイブリッド型なみに繊細な小さな音まで聴こえます。 | 解像度は高いです。エージングによりかなり繊細に。 | 非常に高く濃厚。ワイヤレスイヤホンとは思えない。 |
クリア感 | クリア感5 ダイナミック型ドライバーが一基とは思えない繊細で視界はクッキリ!クリアです。 |
クリア感5 1つのBA型ドライバーが加わり少し硬めのスッキリとした空間。 |
クリア感3 BA型ドライバー無しと言う事では頑張っているが、比べてしまうと残念。 |
高音 | 高音~超高音域用のBA型並みにキラキラした超高音がでます。微かな音まで美しい。 | BA型x1で力強くスッキリした高音。繊細と言うより切れのある高音域。 | 非常によく出ていますが、抜け感がもう少し欲しい。 |
中音 | 低音と高音の間に埋もれることもなく存在感のある中音です。男女ボーカルもシッカリと美し声です。 | スッキリと押しのある中音域です。ボーカるの言葉もシッカリ聴き取れます。3機種中ピカイチです! | よく出ている。男女ボーカル共にシッカリと出ている。見通しも良い。少し低音がきつい。 |
低音 | 切れと深みのある濃厚な低音がでます。カッコいいベースに聴き惚れます。 | 深み・キレ・パンチのある豊かな低音が出ます。 | 切れの良い低音が出ます。心地よい圧のある低音です。 |
打楽器 | ドラムスやパーカッション、シンバルまで繊細で切れもいいです。 | スピード感があり切れ味も素晴らしいです。お腹に響きそうなバスドラが魅力。 | 切れも良く、ダイナミック型一発のドライバーらしくパワーを感じます。 |
ボーカル | 全体的に美しいボーカルです。もう少し前に出ても良いかも。 | 男女共にクッキリと良くでています。少し前に出てきており聴きとりやすい。 | 男女共にシッカリとでています。少し前に出てきており聴きとりやすい。 |
電波干渉 時の挙動 |
スマホ側の問題も大きいですが、電波干渉のある場所ではビットレートがダウンし音質がモノラルの様に悪くなります。 | 電波干渉のある場所では「ブッ」と音が途切れます。そして又良い音に戻ります。LDACは潔く音が切れ、そしてすぐ復旧します。 | 電波干渉のある場所では「ブッ」と音が途切れます。そして又良い音に戻ります。LDACは潔く音が切れ、そしてすぐ復旧します。 |
一押しポイント | 全域で切れがあり美しい音質! ダイナミック型イヤホンでここまで低音から高音までキッチリ出るイヤホンをあまり知りません。「再生周波数帯域(20Hz – 42kHz)に偽りなし!」と言った感じです。また、音全体が美しいです。 |
低音~高音域まで破壊力抜群のパワー 低音と高音の両方を贅沢に味わい方にはお勧めです。また、中音域が優秀なのでボーカルもしっかり出ています。クリアで美しい音質のドンシャリイヤホンです。FALCON ANCに比べると比較的スッキリ系です。 |
完全ワイヤレスイヤホンのリファレンス ハードウェア、ソフトウエア共に安定している。一つのドライバーで全体的なクリア感は無いものの濃厚な低音~高音域は見事。完全イヤホンを比較する時のリファレンス。 |
デメリットと感じる所 | 声をシッカリ拾うためのデザインなのでしょうが、正直カッコ悪く安っぽく見えます。エクステリアは次に期待です。 | バッテリの持ちが悪い。デザインが今一。ちょっと耐久性が気になる。個人的にイヤーウイングがいらない。 | 価格が高い。見合う技術がシッカリ投入されているのは分かりますが、もう5000円くらいは安い方が良い。 |
コメント | Dual-Layered Titanium Driverは金属素材であるチタンを使用してます。音質はベリリウムを利用したものより硬すぎず絶妙です。低音・中音・高音の全域において音の立ち上がりが素晴らしく切れやレスポンスも良いです。クラシック~ロック・EDMなどジャンルを問わず良い音でリスニングできます。録音の悪い楽曲はそれなりに、録音の良い音源は最高に良い音になります。 | ダイナミックx1、BAx1の基本的なハイブリットです。個人的にはこの構成が一番ハイブリットらしさを出せると感じます。ダイナミックとBAのお互いの素材の良いところを出しやすいからです。個人的には迫力のあるドンシャリサウンドで好みです。最初、女性の声で”サ行”やシンバルが耳に刺さる事がありますがエージングで改善されます。 | 多少マイルドな高音域、低音域も切れ良く圧もあり音の輪郭や見通しも良いです。6㎜のダイナミックドライバでここまで圧のある良い音が出るとはすばらしいです。個人的には完全ワイヤレスイヤホンのハイレゾ・リファレンスと呼ぶにふさわしいと思います。 この先WF-1000XM5にバランスドアーマチュア型ドライバーが追加されたら最強になると思います。 |
総合評価 | ★★★★★5.0 | ★★★★★5.0 | ★★★★★4.0 |
比較の結論 | それぞれ良い音なのですが、独断と偏見で少し順位を付けてみました。 ※ > は本当に微々たる差です。 >> はチョット差があるです。 ■ドンシャリ度 Soundcore Liberty 3 Pro > FALCON ANC > WF-1000XM4 ■スッキリとした音質 Soundcore Liberty 3 Pro > FALCON ANC > WF-1000XM4 ■レスポンス・スピード感 FALCON ANC > Soundcore Liberty 3 Pro >> WF-1000XM4 ■切れの良さ FALCON ANC > Soundcore Liberty 3 Pro > WF-1000XM4 ■クリア感・透明度 Soundcore Liberty 3 Pro > FALCON ANC >> WF-1000XM4 ■音圧の高さ Soundcore Liberty 3 Pro > WF-1000XM4 > FALCON ANC ■音場の奥行 FALCON ANC > Soundcore Liberty 3 Pro > WF-1000XM4 ■解像度の高さ FALCON ANC > Soundcore Liberty 3 Pro = WF-1000XM4 ■低音の厚み WF-1000XM4 = Soundcore Liberty 3 Pro > FALCON ANC ■中音の厚み Soundcore Liberty 3 Pro > FALCON ANC > WF-1000XM4 ■高音の煌めき FALCON ANC > Soundcore Liberty 3 Pro >> WF-1000XM4 ■低・中・高のバランス FALCON ANC > WF-1000XM4 > Soundcore Liberty 3 Pro ■長時間きいてもあまり疲れない Soundcore Liberty 3 Pro = WF-1000XM4 = FALCON ANC ■ノイキャンの効果・性能 WF-1000XM4 >> FALCON ANC = Soundcore Liberty 3 Pro ■ぶっちゃけよく使う FALCON ANC > Soundcore Liberty 3 Pro > WF-1000XM4 |
さて、FALCON ANCがここまで素晴らしいといずれ出てくるFoKus PRO2への期待が膨らみます。FoKus PRO系は多分ハイブリッド型ですからFALCON ANCとはコンセプトは変わってくると思います。しかし、Noble audioの音造りには期待せずにはいられません。
※SBC、AAC対応のFoKus H-ANCが発売になりました。ダイナミックドライバーはFALCON ANCの物と同じと思われます。FoKus PRO2が出る日も近いかも!?
しかし、このFALCON ANCの音を聴いて思うのは、完全ワイヤレスイヤホンは「次のフェーズに入っていく」です。LDACやaptX Adaptiveの圧縮技術の向上とBluetoothによるビットレート転送技術の向上です。
有線の場合96kHz/24bitの音源を転送するのに単純に(ビットレート約2,304kbps x 2ch=4,608kbps)が必要です。LDACの場合最大でも(ビットレート990kbps)なのです。ここ何年も最大ビットレートは990kbpsから進化していません。次のフェーズでは圧縮技術の進化とLDACやaptX Adaptiveのビットレートが限りなく4,608kbpsに近づいて行く、そして真の意味で無線は有線を超えていく、そんな未来を夢見ながらFALCON ANCを聴いています。もちろんそれにはハードウエアの進化が必要です。スマートホンと完全ワイヤレスイヤホンをどんどん買い換えないといけませんが!(笑
※例えば、すぐ目の前まで来ている次の進化としては
Qualcomm aptx losslessでしょう!「44.1kHz、16ビットCDロスレスオーディオ品質をサポートしておりビットレートは1Mbps」です。CDを有線で聴く場合は「16bit x 44.1kHz x 2ch = 1411.2kbps(1.4M)」が必要です。aptx losslessのビットレートは1Mなので良い線までいってます。
FALCON ANCの音を聴いていると「もう、無線イヤホンとスマホでいいかなぁ」と感じてしまいます。完全ワイヤレスイヤホンを検討中の方は候補の一つに挙げてはいかがでしょうか。
正直久々に有線イヤホンとDAPの音を聴くと、まだまだ完全ワイヤレスイヤホンには進化は必要と感じました。ただ、心配しないでください。有線環境で音楽を聴いた後に再度FALCON ANCで音楽を聴いても「音が悪いなぁ~」と感じる事は一切ありませんでした。やっぱり「これはこれで良い音だ」と思うのです。