2022年11月13日日曜日

Snapdragon Sound(スナップドラゴン サウンド) CDロスレス音質 aptX Lossles を ASUS Zenfone9スマートフォンと完全ワイヤレスイヤホン NuraTure Pro で聴いて見る

 

Snapdragon Sound
aptX Lossless(44.1kHz/16bit Bit-rate – 1Mbps)
ASUS Zenfone 9 + NuraTrue Pro

【はじめに】
2021年12月31日に「Snapdragon Sound ハイレゾサウンドaptX AdaptiveをXiaomi Mi 11 Lite 5Gスマートフォンと完全ワイヤレスイヤホンAVIOT TE-BD21j-ltdで聴いて見る」実験的ブログを掲載しました。今回は第2弾となります。

あれから約一年、Snapdragon SoundはワイヤレスイヤホンでCD品質を実現するロスレスオーディオ「aptX Lossless」対応へと進化しました。ロスレス・オーディオは、CDのオリジナルの音源をそのまま保持し伝達する事が出来るとされています。
現在、Qualcomm の
Snapdragon SoundではすでにaptX Adaptiveで96kHz/24bitの高音質をサポートしています。ハイレゾ相当で音質は良いのですが、こちらは「非ロスレス:非可逆圧縮」となっており、実は音質の劣化が起こるとされています。「非可逆圧縮」は残念ながら音質の劣化を元に戻すことが出来ません。今回の新しいaptX LosslessはCD品質(44.1kHz/16bit)を「ロスレス:可逆圧縮」しています。「可逆圧縮」は音質の劣化が起こらないとされています。圧縮したデータは完全に復元でき、CD品質の音をそのまま再現できるらしいのです。また、「aptX Lossless」対応のSnapdragon Soundは、音源に応じて「非可逆圧縮」「可逆圧縮」を自在に切り替えるようです。

また、aptX Losslessのビットレートは最大1.2Mbps となっています(Bluetooth High Speed Linkテクノロジー)。これは1秒間にワイヤレスで運べるデータ量が大きいという事です。SONYの高音質コーデックのLDACでさえ990Kbpsですから、この1.2Mbpsの数値は凄いことなのです。単純計算でCDのサンプリングレートは「44100x16=705,600」ワイヤレスイヤホンは左右2個ですから、「705,600x2=1,411,200」≒1.4Mbpsとなります。ドカンドカンと圧縮データを送信し、元のCD音質を復元します。音質も良く遅延も少なくなると思われます。

Qualcomm aptX Lossless
非可逆圧縮とは可逆圧縮とは

相当大きなデータの圧縮・送信・復元を繰り返すaptX Losslessですが、利用するには対応のスマートフォンとワイヤレスイヤホンが必要となります。もちろん私は今までBluetoothオーディオでロスレス(可逆圧縮)を聴いたことがありません。「非可逆圧縮」のハイレゾ相当音質のaptX Adaptiveと比べて音質がどうなのか非常に興味深いです。



【Snapdragon Sound「aptX Lossless」を利用する為には】
①QualcommのSoC「Snapdragon8+Gen1以上のプラットフォーム」
②aptX Losslessに対応したワイヤレスイヤホン
※スマートフォンがSnapdragon8+Gen1のSoCを搭載していても「aptX Lossless」が使えない機種もあるらしい。スマートフォンを購入する場合は確認が必要と思われます。
色々調べた結果「スマートフォン:Zenfone9」と「ワイヤレスイヤホン:NuraTrue Pro」がそれぞれ対応していると確認できました。

※オーディオコントローラIC「Qualcomm S5 Sound Platform (QCC517x)およびQualcomm S3 Sound Platform (QCC307x)」以降を搭載したSoCが必要。これらのオーディオICは、QualcommのSnapdragon 8 Gen1、FastConnect 6900、および新しい7800サブシステムを利用することで「究極のワイヤレスサウンド体験を提供出来る」。個人的にはQualcommのSnapdragon 8+ Gen1以降。
QualcommのSnapdragon 7+ Gen2以降を進めたい。



【ASUS スマートフォン Zenfone 9】 
実はASUSのスマートフォンを検討したのは生まれて初めてです。
今までは「マザーボード中心のパソコン屋さんのスマホか・・」「デザインがカッコ悪い」「重そう」「壊れそう」「これと言ったインパクトがない」そんなイメージでした。
(ASUSさん m(__)m 申し訳ありません💦)
しかし、Zenfone9の噂と写真・スペックを見た時に一目惚れしました。その時は「aptX Losslessの検証をするマシンはこれしかない!」と思いました。待ちに待ってAmazonで発売開始と同時に速攻ゲットしました。

★AmazonASUS スマートフォン Zenfone 9 
ASUS スマートフォン Zenfone 9 【日本正規代理店品】ZF9 (8GB / 128GB / Qualcomm Snapdragon 8+ Gen1 / 5.9型ワイド AMOLED/防水・防塵 (IP65 / IP68) / Android 12 / 5G / スターリーブルー/FeliCa・おサイフケータイ) ZF9-BL8S128/A


スペック
・本体カラー:スターリーブルー
・プラットフォーム:Android™ 12 (ZenUI)
・プロセッサー:Snapdragon® 8+ Gen 1 (オクタコアCPU)Adreno 730
・メインメモリ:8GB LPDDR5
・記憶装置:128GB (UFS 3.1)
・表示機能:5.9型ワイド AMOLEDディスプレイ
  Corning® Gorilla® Glass Victus™
  2,400×1,080ドット (フルHD+) (120Hz)
  ※ リフレッシュレートは「設定」から、自動/120Hz/90Hz/60Hzを選択可能です。
  アプリによっては、高リフレッシュレートに対応していない場合があります。
・アウトカメラ
  5,000万画素 広角カメラ (35mm換算:23.8mm相当/F値1.9)
  1,200万画素 超広角カメラ (35mm換算:14.4mm相当/F値2.2)
  LEDフラッシュ
・インカメラ
  1,200万画素 広角カメラ (35mm換算:27.5mm相当/F値2.45)
・サウンド機能:Hi-Res、Dirac HD Sound、
 デュアルスピーカー内蔵、デュアルマイク内蔵
・通信機能:Bluetooth® 5.2
 IEEE802.11a/b/g/n/ac/ax (周波数帯域:2.4GHz/5GHz)
 ※ NFCはType A/B、またFeliCa/おサイフケータイ® に対応しています。
・SIMカードスロット:nanoSIMスロット×2
・通信方式
 5G NR (Sub-6): n1/n2/n3/n5/n7/n8/n12/n20/n28/n38/n77/n78
 FDD-LTE: B1/B2/B3/B4/B5/B7/B8/B12/B17/B18/B19/B20/B26/B28
 TD-LTE: B34/B38/B39/B40/B41/B42
 キャリアアグリゲーション: 6CA(DL)/2CA(UL) 対応
 W-CDMA: B1/B2/B4/B5/B6/B8/B19
 GSM/EDGE: 850/900/1,800/1,900MHz
・センサー
 GPS(GLONASS、BeiDou、Galileo、QZSS、NavICサポート)
 加速度センサー、電子コンパス、光センサー、磁気センサー、
 指紋センサー(電源ボタンに内蔵)、近接センサー、ジャイロスコープ
・バッテリー容量:4,300mAh
・消費電力:最大30W (Quick Charge 4.0/USB PD 3.0対応)
・サイズ/重量
 高さ約146.5×幅約68.1×奥行き約9.1mm(質量:約169g)

・主な付属品
 USBチャージャー、USB Type-C、SIMイジェクトピン、
 専用ケース、ユーザーマニュアル、製品保証書
※詳しくはメーカーホームページをご覧ください



【開封】
箱はコンパクトでシンプル!カッコいいです。

褪せたブルーとブラックのツートンカラーが渋カッコいいです。初めて発表になった時に一目ぼれした色です。2つの大きなカメラは好き嫌いが分かれるかもしれませんが、個人的には最近のどんなスマホよりもカッコいいと感じます。もちろんPixel7Proを除いてですが(笑
非常に軽く評判通りコンパクト、造りも丁寧にしっかりしています。画面の文字の小ささが気になるかもしれませんが、基本「オーディオ・ビジュアル・Instagram専用プレイヤー」としての使い方なので気にならないと思います。余裕のメインマシンスペックなので我ながらとても贅沢な使い方です。











裏面のサラサラ素材
よく見ると鉱物の様な、メランジメランジの様な素材です






【Pixel7Proとサイズ感を比べてみる】
Zenfone9を買う少し前に買ったばかりのPixel7Proとサイズを比べてみます。
デザイン・カラーともに両者お気に入りです。コンパクトなZenfone9ですが、実際は厚みはPixel7Proよりもあります。





ケースを装着した状態






【カメラ】
曇り空でしたがZenfone9で少し写真を撮影してみました。デジタルズームはそれなりですが、手の震えを気にせずシャッターと押すだけで撮影できます。発色は良く、褪せてなくキツクなく程よく綺麗です。
0.6 超広角
1x 広角
2xズーム
8xズーム
1x
1x
2x
1x

■Zenfone9のカメラ性能
 ・12 メガピクセル 超広角カメラ[IMX363]
 ・ 50 メガピクセル 広角カメラ[IMX766]
※広角カメラには「6軸ハイブリッドジンバルスタビライザー」搭載
※[ ]内はイメージセンサー、IMXはソニー製

Pixel7Proの背面カメラ性能
 ・12 メガピクセル ウルトラワイド[IMX381]
 ・ 50 メガピクセル 広角カメラ[GN1(1/1.31インチ)]
 ・48 メガピクセル望遠(光学5倍)[GM1(1/2インチ)]
※3㎝までのマクロフォーカス対応
※[ ]内はイメージセンサー、IMXはソニー製、GN/GMはサムスン製

あくまでも個人的にですが、カメラについては望遠やマクロなどトータル的な性能でPixel7Proに軍配が上がります。しかし、Zenfone9は「6軸ハイブリッドジンバルスタビライザー」と言う機能を搭載しています。これは、「カメラモジュールごと動かして撮影時のブレを大幅に低減させる」とう機能です。コンパクトなボディーと合わさって強力な機動力を生みます。スナップショットや動画を「ササッ」と取り出して「パッ」と撮影する。そんな使い方がZenfone9は良く似合います。




【Bluetooth】
Zenfone9に搭載されているBluetoothはバージョン 5.2、Pixel7Proに搭載されているBluetoothもバージョン 5.2です。写真ファイルなどをパソコンにBluetooth転送する場合、両者おなじバージョンなのですが、私の体感としてはZenfone9の方が速い気がします。
これは多分Wi-FiとBluetoothの両方を扱うモデム「Qualcomm FastConnect 6900」の性能が良いからなのではと感じました。Pixel7Proがけして遅いというわけではなく、Zenfone9の方が”サクッ”と行く感じです。この辺りの性能を見ても「不用意に電波干渉で切れない」「aptX Adaptiveにおいてビットレートが変化しにくい」につながっているのだと感じました。もちろんPixel7Proも切れません。




【Snapdragon 8+ Gen 1の発熱について】
「Snapdragon 8+ Gen 1搭載のZenfone9は本体がかなり熱くなる」と言う記事をよく見るのですが、私の場合「音楽を聴く」「写真を撮る」「Instagramを見る」くらいです。長時間、音楽を聴きますがZenfone9は冷たいまんまです。写真を撮影したりInstagramを長時間見ているとホンノリ暖かい程度です。発熱については、私の使い方ではあまり参考にはなりません(笑





【aptX Adaptiveで音楽を聴いてみた】
さて、aptX Losslessを検証する前に、まずはaptX Adaptiveで音楽を聴いてみます。しかし、実はとても不安なのです。前回「Xiaomi Mi 11 Lite 5G」で検証した時、音は良いのですがBluetoothの電波干渉が酷くビットレートがかなりの頻度で可変し音があまり安定しなかったからです。まぁSoCも非力だし、仕方ないとあきらめていました。今回、もしZenfone9でも同じ結果なら高い買い物になります。


■評価に使う楽曲
評価にはいつものようにYouTubeの「お洒落なミュージック」に掲載しているような楽曲を使います。音源データのサンプリングレートは(44.1kHz)(48kHz)(96kHz)(192kHz)のハイレゾがメインです。ファイル形式はFLACです。



オーディオプレイヤーは
プレイヤーは「Neutron Music Player」を使用します。
操作は難しいですが、機能も多く音質も良いです。
※ノーマライゼーション(OFF)・イコライザー(OFF)に設定


aptX Adaptive対応のイヤホン達
さて、どんな音がするのか楽しみです。
使用するaptX Adaptive対応のイヤホン達は「FiiO BTR7」「SENNHEISER MOMENTUM True Wireless 3」「Noble Audio FALCON ANC」「AVIOT TE-BD21j-ltd」です。

聴いてみました
高い解像度、パンチの効いた音圧、力強い低音、見通しの良い中音、美しく伸びる高音、切れの良いドラムスなど、大げさではなく「ワンランク上のアンプを搭載しているのか?」と思うほど全てのイヤホンが良い音を出します。また、Bluetoothの接続スピードの速さと安定感は素晴らしいです。
全部好きな音ですが、中でも「Noble Audio FALCON ANC」「AVIOT TE-BD21j-ltd」が特に美しくも迫力満点で素晴らしいです。また、少し不安だった、Bluetoothの電波干渉ですが、どこを歩いても音が途切れたりビットレートの変化が全く起こったりしません。良い音が延々と続きます。ビットレートがMAXで安定していると思われます。そうとうZenfone9のハードウェア及びソフトウェアの出来が良いと感じました。aptX Adaptiveへの対応は100点満点です!

★前回「Xiaomi Mi 11 Lite 5G」の時の最大の不安材料
 ・Bluetoothの干渉が良く起こる
 ・ビットレートの変化が多い
 ・音場も広がったり狭くなったりする
 ・バージョンアップでかなり良くなったが、安定しない
       
★今回「Zenfone9」になって上記不安材料は、全くなし!
同じ場所で音楽を聴いていますが電波干渉は0です。もちろんビットレートの変化、解像度の変化など、全く感じません。もし、干渉していたとしても気が付いてません、素晴らしいです。まさにストレスフリーです。
同じイヤホンを利用してのこの音質・症状の違いは、やはり「Xiaomi Mi 11 Lite 5G」が「Snapdragon Soundに完璧には対応出来ていなかった」と言う事だと思います。
Snapdragon 888をスルーしSnapdragon 8 Gen1のスルーし、Snapdragon8+Gen1搭載の「Zenfone9」まで待ったかいがあったというものです。イヤホン達が生き生きしてます!



【マルチポイントを試してみる】
現時点でaptX Adaptive対応の「FiiO BTR7」「SENNHEISER MOMENTUM True Wireless 3」「Noble Audio FALCON ANC」「AVIOT TE-BD21j-ltd」は何と全てマルチポイント対応となってます。もちろんZenfone9とマルチポイントのペアを組むのはPixel7Proです。

①念のためまずワイヤレスイヤホンをリセットします
②まずZenfone9とペアリング(aptX Adaptiveで接続)
③接続を確認したらZenfone9のBluetoothをOFF
④次に、Pixel7Proとペアリング(aptX 又は aptxHで接続)
⑤Pixel7Proとの接続を確認したらZenfone9のBluetoothをON

これで、両方のスマートフォンが接続された状態になりました。
これでZenfone9で音楽を聴いている時に、Pixel7Proに電話が掛かって来ても通話をする事が出来ます。非常に便利です。また、2台のスマホで交互に音楽を聴くことも出来ます。ただし、2台同時に音楽を聴くことはできないようです。同時に流すといずれかのスマホのBluetooth接続が外れました。

SENNHEISER MOMENTUM True Wireless 3
Zenfone9(
aptX Adaptive)ーPixel7Pro(aptX)

Noble Audio FALCON ANC
Zenfone9(aptX Adaptive)ーPixel7Pro(aptX)

AVIOT TE-BD21j-ltd
Zenfone9(aptX Adaptive)ーPixel7Pro(aptX)

Zenfone9でプレイすると
FiiO BTR7は(aptX Adaptive)で瞬時に接続

Pixel7Proでプレイすると
FiiO BTR7は(LDAC)で瞬時に接続

当初「マルチポイントにすると音が悪くなる」と思っていたのですが、そんな感じは全くありませんでした。設定のポイントは「2台のスマホのBluetooth設定をあまりいじくりまわさない」事です。全てOSの制御に任せると良いと思います。Zenfone9もPixel7Proも共にBluetoothを含めたネットワークへの接続切断及び電波の安定感が半端なくいいです。
Zenfone9(aptX Adaptive)とPixel7Pro(aptX)を交互に聴いてみました。最初Pixel7Pro(aptX)で聴くと普通に良い音でそう不満はありません。ところが、次にZenfone9(aptX Adaptive)で聴いてみると、音圧がアップ、音場の広がり、解像度が上がります。「あぁ~やっぱりいいわ~」となります。



【ASUS Zenfone 9 自体の評価】

スマートフォン単体としてのZenfone9の評価ですが、個人的には100点満点です。Pixel7Proも最高ですが、Zenfone9はSoC性能・デザイン性・操作性・価格等、どこをとっても素晴らしいです。特にこのコンパクトさは素敵です。どこのポケットにも入ります。しかし可愛い、見ていて気持ちがホンワカする。こんなに愛着を覚えるスマホは珍しいです。(笑

※アップデート(2023/02/07)
Zenfone 9にアップデート配信 Android 13へ更新されました。
ビルド番号はWW_33.0804.2060.88。ダウンロード容量は約888MB
アップデート内容はasus.blogに掲載されています。
全体的にレスポンスが良くなった感じです。








【圧縮形式・コーデック・ビットレート】

音声の圧縮について
音楽ファイル形式には『非圧縮形式』『非可逆圧縮形式』『可逆圧縮形式』の3つの種類があり、音楽データの保存ファイルサイズを小さくすることができます。

『非圧縮形式』➡「WAV」と「AIFF」ファイル
圧縮されていないファイル、音質はオリジナルだがファイルサイズが大きい

『非可逆圧縮形式』➡「MP3」「AAC」「WMA」ファイルなど
圧縮されファイルサイズは小さくなるが、オリジナルの音質を保てない

『可逆圧縮形式』➡「FLAC」「ALAC」ファイル
圧縮されファイルサイズは小さくなるり、オリジナルの音質を保てる


Bluetoothオーディオのコーデック(データ圧縮方式)について
音楽ファイル(音声データ)をスマートフォンやDAPの送信側で「圧縮符号化(エンコード)」したり、完全ワイヤレス受信側で「圧縮符号を展開して元の音声に復元(デコード)」すること


サンプリングレート(サンプリング周波数)とは
サンプリング周波数とは、音楽データなどのアナログの音声信号をデジタル信号へ変換する際に、1秒間に標本をとる(標本化:サンプリングともいう)頻度のことです。単位は、一般的にHz(ヘルツ)が使用されています。数値が大きいほど処理回数多く、高音質となりますが、高音質になるのに比例してデータ量も増えていきます。このため、処理を行う機器の仕様や使用目的によって適切なサンプリング周波数を選択する必要があります。


ビットレートについて
オーディオに取り込まれたデータの量を表す用語です。( 音楽データを圧縮し、1秒ごとに入っているデータ量を数字で表したもの。)通常、ビットレートが高いと音質が良くなり、ます。 最高にすばらしい音を録音しても、低いビットレートで再生すると、ひどい音で出てきます。


コーデック    サンプリングレート        ビットレート
                        /ビット深度の上限
SBC            48kHz/16bit        192kbps    基本、対応が広い、遅延が多い
AAC            48kHz/16bit        非公開        高音質で低遅延、aptXと同格
aptX            48kHz/16bit        384kbps    高音質で低遅延、AACと同格
aptX HD    48kHz/24bit     576kbpsにビットレート固定
aptX Adaptive    48kHz/24bit     280kbps~420kbpsでビットレート可変
aptX Adaptive    96kHz/24bit     260kbps~640kbpsでビットレート可変
LDAC        96kHz/24bit     990kbps/660kbps/330kbpsでビットレート可変
aptX Lossless    44.1kHz/16bit     最大1200kbpsでビットレート可変



■音源購入の憂鬱(便利な時代だがイラつく)
現状、完全ワイヤレスイヤホンで最も良い音で音楽を聴こうとすると「96kHz/24bitのハイレゾ音質FLACデータ」又は「44.1kHz/16bitのCD音質FLACデータ」と言う事になると思います両者はaptX AdaptiveまたはaptX LosslessでBluetooth送信されます。

便利になったこと
①新しい音楽を知る、探す手段が格段に増えた
②購入の手段が拡大した
InstagramとYou Tubeで世界中の知らなかった曲に触れる事が出来ます。間違いなく視野が広がります。世界にはこんなに沢山良い音楽がある事を知りました。音源はmoraやAmazonで即座に購入できる素晴らしい時代です。

不便と思う事
①欲しい曲があってもCDを売っていないのでFLACにリッピング出来ない
②欲しい曲があってもmp3でしか販売してない
最近はInstagramやYou Tubeでバズってデビューする方も多くいると聞きます。なので最近はCDとか出しません。また、ハイレゾ音源FLACも存在しても最近の楽曲のみとか、古い楽曲は無いかあってもmp3とかだったりします。

「良い音楽に出会ったら、良い音で聴きたい」これはもう、煩悩です。昨日もInstagramで良い曲を見つけました。CDはなくハイレゾ音源も売っていません、Amazonでmp3のみの販売です。値段の問題ではありません。「本当にmp3の音で妥協していいのか?」・・憂鬱な日が続きます。でも、3日後には買いました(笑
そう考えると、そろそろAmazon music  UNLIMITEDなどストリーミングを検討する時代なのかもしれません。






【NuraTrue Pro】
世界初ロスレスワイヤレス対応とも言われているNuraTrue Proが到着しました。
私はファンドで買いまいましたが日本ではプリンストンで購入出来るようです。
※ブログを書いている2022年11月時点において
仕様
メーカー:Nura(ニューラ)
商品名:NuraTrue Pro707

■オーディオ
・再生形式:Qualcomm aptX Lossless
  CD品質ロスレスオーディオ:44.1kHz、16-bit
  最高ビットレート:1.2Mbps
・他の再生形式:aptX Adaptive (24-bit/96kHz)、aptX Classlc、AAC、SBC

■他の特徴
・オーダーメイドサウンド
・空間オーディオ
・フィット検知機能
・イマージョンモード(低音の最適化)
・ソーシャルモード(パススルー/外音取り込み )
・音声認識
・ワイヤレス充電

■音声通話
・8つの内蔵マイク (そのうち2つが骨伝導マイク)
・Qualcomm aptX Voiceによる超広域 (32kHz) 音声通話

■オーディオスペック詳細
・10mm低歪みのダイナミックドライバー
・周波数帯域:20Hz-40,000Hz
・感度:101dB

■アクティブノイズキャンセリング
・アダプティブハイブリッドノイズキャンセリング
・風ノイズキャンセリング

■空間オーディオ
・Dirac Virtuo空間オーディオ
・再生環境設定(レコーディングスタジオのシュミレーション)
・ヘッドトラッキング機能なし、
・全てのステレオオーディオに対応

■接続
・Bluetooth 5.3
・Qualcomm High Speed 技術
・マルチポイント接続

■イヤーチップ
・4ペアのシリコンイヤーチップ (XS,S,M,L)
・1ペアのフォームイヤーチップ
・2ペアのシリコンフィットウイング

■タッチ機能
・片方に4つずつのカスタマイズ可能なタッチ機能
・再生/ポーズスキップ音量調整 音声アシスタントなどが設定可能

■プロダクト詳細
・イヤホン(片方):86g
・専用充電ケース:72.4×30.2×35mm、51.2g
・耐水機能:IPX4

■バッテリー
・合計再生時間32時間
・8時間の連続再生(充電ケースなしの場合)
・5分間の充電で1時間の再生
・1時間でフル充電 (充電ケースを含む)



開封
非常にコンパクトです。

イヤホン自体大きめなので「取り出し易い」ように見えますが
実際は意外と取り出しにくく、滑って落としそうになります。
私だけでしょうか・・・?








イヤーチップ
まず標準イヤーチップのまま装着してみました。押したり回したりしながら装着したのですが、何というかノズルが少し短い気がします。奥まで入らないので私の耳の形状には合わず、標準イヤーチップでは耳から簡単に落ちてしまいそうです。そこで、いつものSpinFit(スピンフィット)のイヤーピースに交換します。「CP100+の(L)サイズがもっと間合いました。ただ、イヤーチップだけで支えている様な感じで少し落ち着きません。
面白いのはのノズルの部分です。楕円になっています。こんなの初めて見ました。イヤーチップちゃんとつくかな?これが高音質の構造なのでしょうか?
「ん?」中に見える四角いのはなんだろ??「パーソナライズする時の耳の中で反響する音を収集する為のマイク?かな?」と想像。


なんとか入りました。
しかし、ゴムの部分があっと言う間に埃だらけ!汚くしてスミマセン(笑
あと少しケースに入れた時に蓋が持ち上がります。

 NuraTure Proのノズルは長いとは言えず、私の耳ではあまり奥まで入りません。もう少し奥まで入れば「CP100+(L)」で良いと思ったのですが、外の音が比較的聴こえます。そこでどうせ奥まで入らないのならいっそのこと短めのイヤピースで少し大きめの物にしてみようと思います。
「CP360の(XL)サイズ」に変更しました。CP100+(L)に比べると短く幅広になります。奥まで入りませんが耳の入り口をしっかりと塞ぐので密閉度が上がり遮音性も高くなりました。こっちの方が私の耳と相性が良い感じです。低音の迫力UPと締りが出ました。ケースへのおさまりも良いです。

SpinFit スピンフィット CP100+ 有線イヤホン向けイヤーピース 医療用シリコンを採用 (ノズルアダプター付1ペア / Lサイズ2ペア)

SpinFit スピンフィット CP360 完全ワイヤレスイヤホン向けイヤーピース 医療用シリコンを採用 (XL/Lサイズ各1ペア)










接続
専用のアプリで「パーソナライズ化」と言うのをするようです。なんか未来的です!取りあえず接続します。ケースからイヤホンを取り出すとペアリングが始まりました。
プロパティを見ると「Qualcomm aptX Lossless」とはなっておらず「Qualcomm aptX Adaptive audio」となってます。確認の為に「開発者向けオプション」の中の「Bluetoothオーディオコーデック」の内容を確認しました。やはり「Qualcomm aptX Lossless」と言う文字は見当たりません。ひょっとしたら「aptX Lossless は aptX Adaptive audio」と言う総称に含まれる事になったのでしょうか?

取りあえず「パーソナライズ化」と言うのを行ってみます。
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オーダーメイドサウンド
nuraは初回装着時にあなたの聴覚感度を自動測定します。
それによりあなたが聞こえている音の周波数を学習し、パーソナライズ化したあなたにとって最も心地良い“音”をお届けします。

専用アプリで反響レベルを調節することができ、これまで体験したことの無い『究極の没入感』を味わうことが可能となります。
NURATRUEに使われている技術は、新生児の聴力検査にも利用されている確かな技術で、音波を放出し内耳から返ってきた反響音から聴力を測定します。
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個人的にこの「パーソナライズ化」の凄いと思う所は。
スマートフォンのオーディオアプリでイコライザーにより音を変えているのとはわけが違うという事です。通常、完全ワイヤレスイヤホンはメーカーが「このドライバーには、このイヤホンに最適な音はこれだ!」とメーカー主導により音質を設定しています。そして、その基本音質は通常変更不可なのです。NuraTure Proにもメーカーが基本とする「ニュートラル」があります。そこに更に「基本をベースに更にあなたの耳に最適な音をチューニングします」と言う事なのです。しかも音が半端なく良い。これは「完全ワイヤレスイヤホンだからこそできる技」だと感動しました。
そういえばSONYのWF-1000XM4にも「イヤーチップが耳にあっているかどうか」くらいまではできますが、NuraTure Proのパーソナライズと比べてしまうととてもチープに感じます。SONY完全に負けてますね。


パーソナライズは3つまで保存できます。面白いのは3回とも出来上がりに違いがありました。だいたいですが「低音寄りのタイプ、高音寄りのタイプ、中音域寄りのタイプ」です。不思議なのがどれにしても好みの良い音でした。気に入らなければ消してやり直せます。イコライザーは一切使わない派なのですが、これは面白い不思議な機能です。
毎回「今日の音」とパーソナライズして聴くもの良いかもしれません。(笑
多分おなじパーソナライズデータが作成されることは中々難しいと思います。なので、好みのパーソナライズが出来た場合はエクスポートして保存しておくことをお勧めします。




■装着 及びタッチの操作性
イヤホンを耳に装着すると「おかえりなさい」と低い少し落ち着いた女性の声で話しかけてきます。アレクサみたいです(笑 今まで買った完全ワイヤレスイヤホンの中では外径が最も大きいです。存在感が凄いです。まるで耳に栓をしているようです。
タッチセンサーは非常に良いです。「ピッポォ」を音もして、ダブルタップ・トリプルタップ、など誤認氏は無いです。操作タッチの感触はVictor HA-FW1000Tによく似ています。




聴いてみます

エージング0時間 (パーソナライズ)で聴きます。
ファーストインプレッション!

まず解像度が高いです。音場に広がりがあり、奥行きも感じます。かと言って音が拡散する訳では無くシッカリとした音圧とまとまりのある演奏が展開されます。音質は比較的フラットに出ている気がします。ズシリとした低音があります。中音域もタップリとあります。ボーカルもシッカリと前に出てきています。高音も綺麗に出ています。これはやっぱりかなりビットレートが高いのではと感じます。ノイズや音切れは皆無で、マジで有線で聴いている感覚になります。私の大好きな低音がガッツリ、高音も出ていてドンシャリ系です。
NURAは私がドンシャリ好きなのを分かったのでしょうか?(笑
ただ、後でもう二個パーソナライズを追加したのですが、見事に音が違いました。(笑


あえて古い洋楽や邦楽を聴いてみました。ダウンロード購入ではなく過去にCDをFLACに変換した音源です。極端にゲインが下がったようにはなりません、シッカリとした音圧があります。左右にシッカリと音の位置も確認でき古い音楽なのにとても聴きごたえがあります。
ただ、全体的に音が硬かったり、音の見通しが悪かったり、音の輪郭がボケていたり、低音域がボアついたり、します。この辺りはエージングが必要と思われます。

NuraTrue Proはドライバーの情報が「10mm低歪みのダイナミックドライバー、周波数帯域:20Hz-40,000Hz、感度:101dB」を少ないです。ドライバー自体の構造などの説明もありません。特に目新しいアピールポイントも記載されていません。多分企業秘密なのでしょう。「深く切れの良い低音、キラキラとしてスッと伸びる高音、見通しの良い中音域、音の硬さ」から想像するに「10㎜の繊維系のコーンに金属コーティング(アルミニウムやチタンやベリリウムなど)したドライバー」又は「100%金属系の素材」ではないでしょうか?また「低歪み」と言うキーワードがあるので、「平面駆動」や「デュアルコイル」に近いドライバーかもしれません。

ワンポイント!
高音:繊細でシッカリとした高音です。
中音:見通しも良く色んな音が聴こえますが、少し低音が被り気味。
低音:切れも良く深く艶のある低音です。ただ少しボアついている。
ボーカル:男性・女性シッカリと聴こえます。女性ボーカルが良くに綺麗です。
音場:自然な広さを感じます。完全ワイヤレスイヤホンの中ではNo1かもです。
深さ:自然な奥行きです。基本的に全体的に半歩下がったあたりでなります。
音圧:安定感があります。楽曲毎にむやみなボリューム調整は不要です。
解像度:高く感じますが、全体的にモヤッとしています。

ただ、この音は私用にパーソナライズされた音なので一般的では無いのです。あくまでも評価はニュートラルで行うべきだと感じました。


ニュートラル
 低音域~高音域が比較的フラットになります。
 低音域はどちらかと言うとおとなしく高音寄りの音質です。
 (反響モードはOFF)反響モードなどなくてもシッカリ反響しているように感じます。



エージング3時間 (ニュートラル)で聴きます。
上記のパーソナライズ音に比べて
「音場や奥行きに変化はない」「音全が全体的に繊細」「低音が少し出なくなります」「少し音がこもっています」「音に角がある」「高音が少し耳に刺さります」「ちょっと音圧が低い」「低音~高音まで比較的フラット」「目の前から半歩向こう音があります」「高音域のスーッと伸びる共鳴が美しい」

はやり(パーソナライズ)は自動で私の耳に合うイコライジングを行っているいるのだと感じます。私は基本的にイコライザーは一切使わない派なので、当面の間のエージング評価は(ニュートラル)で行います。誤解のないように(ニュートラル)でも音は凄い良いです。




エージング10時間 (ニュートラル)で聴きます。
エージング10時間程度ですが音質が変わって気ました。
だいぶ曇りが取れ、抜けが良くなり、見通しも良くなってきました。高音域の刺さりも減ってきました。ただ、低音が深みや切れに欠け、少しチープに感じることがあります。まだまだ、エージングが必要です。




エージング30時間 (ニュートラル)で聴きます。
低音と高音の抜け感がかなり出てきましたが、中音域の抜けが今一つ良くありません。もう少しエージングが必要な気がします。解像度は高く色々な音が聴こえだしました。音場く広くなりました。低音は切れが良く深い音が出ます。高音は意外にもキラキラと美しいです。ハイブリッド型並みに繊細な高音が出ます。




エージング100時間 (ニュートラル)で聴きます。
全体的に抜けが良くなりました。シッカリとした深い切れのいい低音が出ます。中音域も見通しが良くなり解像度も非常に高くなった感じがします。高音の抜け感もかなり良くなりました。スーと繊細に伸びて行く高音域は更に美しくなりました。特に微かに消えていくときの共鳴が美しく音場が更に広く感じます。この辺りははやりビット―レートが高く解像度が相当高いと感じます。「なんかカットされている音が全くない」そんな感じも受けました。

最初は見た目で「低音寄りのイヤホンかな」と思っていてビックリ!思ってた以上に高音域が出ています。広い再生周波数帯域を持っていると感じました。高音域は柔らかいキラキラして繊細です。「金属的でもあり、そうでもない」不思議な音質です。また、空間の圧迫のなさ、音の抜け感、見通しの良さは完全ワイヤレスイヤホンとは思えません。

低音~高音域まで実は意外とフラット、低音~高音域まで同列で歪みもなく一気に立ち上がる感覚があります。この辺りは一般的なダイナミックイヤホンではなく平面磁気駆動方式イヤホンの音の出方に似ています。でも、平面磁気駆動方式イヤホンの様に独特な音でもありません。ハイブリッド型の完全ワイヤレスイヤホン並みの超高音域が出ているのに、歪みや音の繋がりの違和感など微塵もありません。また、aptX Lossless と NuraTure Proの組み合わせは「これって本当にワイヤレスイヤホン?」と思ってしまいます。


ワンポイント!
高音:古い楽曲でも最近のEDMでも美しい高音が出ます。
中音:見通しも良く色々な音が聴こえます。ドラムスの切れも良い。
低音:切れ良くドッシリとした深い低音が出ます。
ボーカル:男性・女性シッカリと聴こえます。女性ボーカルが特に美しいです。
音場:自然な広さを感じます。左右の端こで鳴る音も認識できます。
深さ:自然な奥行きです。基本的に全体的に半歩下がった辺りで鳴ります。
音圧:安定感があります。
解像度:高く感じます。色んな音が聴こえます。






エージング100時間 越え (パーソナライズ)で聴きます。
さて、ニュートラルで音質も安定したので、ズット我慢していたパーソナライズで音を聴いてみます。数回再度パーソナライズを実行しましたが結果模様が違います。この2タイプが好みとして残りました。

パーソナライズ1
 低音域と高音域がバランスよく持ち上がった感じです。
 自然でバランスが良いです。個人的に好きな音です。
 (反響モードは-1)適度な広がりがあります。低音域もシッカリあり締りもあります。
パーソナライズ2
 高音域と中音域が少し持ち上がった感じです。
 キラキラした高音域と抜けの良い中音域が魅力です。低音もタップリあります。
 (反響モードは0)+にして行くとより広がりますが、低音がボアつきます。

今回は「パーソナライズ2」で本気で聴いてみす。
「はぁ~良いわぁ~」思わず声がもれました。素晴らしいです。ニュートラルの美しい音質を壊すことなく細部にわたって解像度が高く音場も広がり、深く切れのある低音、広い中音域の幅、高音域は更に繊細に煌めきます。音圧もタップリあり、綺麗に音の輪郭もあり、見通しも良く、全ての楽曲がワンランクアップします。イコライザーで造られた感覚は全くありません。本当に自然で美しいです。CDをFLACで取り込んだ古い音源も素晴らしく良い音です。現状、完全ワイヤレスイヤホンの音質に関しては100点満点以上ではないでしょうか?決して大げさではなく、この時点で下手なDAPプレイヤーとバランス接続の有線イヤホンの音質を軽く超えている気がします。流石に「音場の広さ」では有線イヤホンに負けてますが、それでも十分な広さで、完全ワイヤレスイヤホンの中ではダントツの一番でしょう!
NuraTrue Proが他メーカーに一歩抜きに出ているのは、音をつかさどるハードウエアと本体自体のパーソナライズと言うソフトウエアでしょう!
Zenfone9、aptX Lossless、NuraTrue Proの組み合わせ、文句なしです!もちろん、どんなコーデックであってもどんな音源であっても音質は良いです。




■自分なりの装着方法を極める
色々試して自分なりの装着方法にたどり着きました。
この接続方法で行くと安定感も良く音質も安定しました。

①まず突起?ガイド?の部分を上に向けます。


②押し込みながら本体を後ろに回転させます。


③大体90度辺りで安定します。後は色々押して更に密閉度が上がるように固定します。このイヤホンは耳の穴に「差し込むタイプ」では無く、どちらかと言うと「蓋をする」です。耳の形状によっては付けにくい方もいるかもしれません。

装着後、再度パーソナライズを行いました。
①②静かな環境で頭の姿勢を変えて見ました。多分耳の形状が圧迫で微妙に触り音質も少し違います。面白いのは③、周りがうるさいとその環境に合わせてパーソナライズしてくれるようです。

①自宅で、静かな環境で椅子に座り「真っすぐに前を向いた」状態でパーソナライズ


②自宅で、静かな環境で椅子に座り「下を向いた」状態でパーソナライズ


③スターバックスのザワザワした中で椅子に座り前を向いた状態
※2022年最高の波形です。

③イヤーチップを「CP360の(XL)サイズ」に変更後
※2023年最高の波形です。今までの波形と一線を画す音質です。重低音・中音・ボーカル・超高音が見事にバランスしました。ちょっと興奮です。早々にエクスポートして保管しておきました。「🦋バタフライエフェクト」と命名しました。(笑
※後に購入した「ダイナミックと平面磁気駆動」のハイブリット型イヤホン「TE-Z1PNK」と真っ向勝負できる波形です。

※パーソナライズの波形は個々で全く違うものが出来上がります。また、同じ耳であっても全く同じ波形を出すのも難しいと思います。良いのが採れたらエクスポート保管をお勧めします。








■気になるイヤホンと比べてみた

その①
NuraTrue Pro「パーソナライズ2」の音質ですが、高音域は煌めき、低音域は深く適度な切れがあります。そこでどうしても比較したかったのが低音番長の「JVC HA-FW1500」との低音勝負です。公平に評価する為スマートフォンは「Zenfone9」とします。「JVC HA-FW1500」は「FiiO BTR7」と接続にワイヤレス化して「Zenfone9」と接続し、どちらもaptX Adaptiveで接続します。

NuraTure Pro:aptX Adaptive(96kHz/24bit)[aptX Losslessテクノロジー]対応
FiiO BTR7:aptX Adaptive(48kHz/24bit)対応
 コーデック対応はNuraTure Proが最新


「JVC HA-FW1500」+「FiiO BTR7」の組み合わせは、「バランス対応専用イヤホン+バランス対応専用アンプ搭載」となります。Zenfone9で鳴らしてみます。全体的にクリアで柔らかい音です。音質は深い低音、抜けのいい中音、煌めく高音、広く深い音場、ズシッと来る音圧、ワイヤレスには思えない音質です。
NuraTure Pro で聴いてみます。やはりと言うか、確かに低音の質や音圧、音の抜け感や透明感、全体的な解像度の見通しなど「JVC HA-FW1500」+「FiiO BTR7」に軍配があがります。しかし、驚くことに音質の雰囲気がよく似ています。しばらくNuraTure Pro を聴いていると、その音質の違いが気にならなくなります。
この比較で思うのは、ドライバー関連のハード・ソフトがほぼ完成していると思われるNuraTure Pro に「もっと良いアンプを乗せる」「もっと良いDACを乗せる」事かなと思いました。個人的にはコーデックなどBluetoothオーディオ周りはクアルコムを使用しオーディオに関してはアンプを内蔵したESS製のDACチップ「ES9219C」又は後継チップを搭載したら最強になると感じました。個人的にESSさんの音が大好きなので、早く完全ワイヤレスイヤホン用の最強音質で低消費電力のDACチップを早く出してほしいです。




その②
NuraTrue Proと構造上、そして音質もよく似ている「Noble Audio(ノーブル オーディオ)FALCON ANC(ファルコン)」との比較をしてみたいと思います。同じダイナミック型一発の完全ワイヤレスイヤホンで、aptX Lossless対応ではありませんが、aptX Adaptiveにて音圧・低音・中音・高音の全域において圧倒的な良い音を出します。

FALCON ANCのスペック
・チップセット:Qualcomm QCC3056(TrueWireless Mirroring )
・ドライバー:10mm径「Dual-Layered Titanium Driver」
・再生周波数帯域:20Hz – 42kHz
・Bluetooth:仕様Version5.2 / マルチポイント対応
・対応コーデック:aptX Adaptive (24-bit/96kHz)、aptX Classlc、AAC、SBC

NuraTrue Proのスペック

・チップセット:Qualcomm QCCxxx(不明ですが最新と思われます)
・ドライバー:10mm低歪みのダイナミックドライバー
・再生周波数帯域:20Hz – 40kHz
・Bluetooth:仕様Version5.3 / マルチポイント対応
・対応コーデック:aptX Adaptive (24-bit/96kHz)、aptX Classlc、AAC、SBC
 Qualcomm aptX Lossless(CD品質ロスレスオーディオ:44.1kHz、16-bit)



FALCON ANCのザックリとした音質
低音域~高音域まで力強く、張りのある低音域、煌めく高音域、レスポンスの良さ、スピード感が魅力です。音は比較的近くに聴こえ音場はあまり広くありません。ロックやEDMが得意ですがクラシックや静かなバラードもこなします。デザインには、個人的に?が付きますが、耳の穴にノズルを挿入するタイプで装着のし易さや密閉度の高さは良いです。手放せない逸品の一つです。

NuraTrue Proのザックリとした音質
深い低音~煌めく高音域までサラリと出してしまいます。音場は広く深く、音圧は音場が広い分低く感じそうですが、小さな音であってもシッカリ細部まで認識できます。解像度も非常に高く繊細です。楽曲を選ばないオールマイティーなイヤホンです。古い楽曲でも新鮮に聴こえてきます。


比較する楽曲
aptX Adaptive (24-bit/96kHz)対応のハイレゾ音源で比較するよりは、はやり、CDロスレス音質 aptX Losslessとの違いを比べるべきだと思い、CDからFLACへ変換した60年代~90年代の古い楽曲で、44.1kHz/16-bitの音源を使います。古いほど違いが出るはずです。
結論
50曲ほど聴き比べました。結論としてはNuraTrue Proに軍配が上がります。

FALCON ANCでは音圧が高く迫力もあり低音も高音も良く出ています。しかし、全体的に音がくすんだり、抜けが悪かったりします。古い楽曲は聴き飽きていることもあり、FALCON ANCではツイツイ聴き飛ばしてしまいます。

NuraTrue Proで聴き直してみると、音質の違いが歴然とします。解像度は明らかに上がり、細部の細かい音も聴こえます。音場はファーっと広がり、低音域も高音域もクリアで見通しが良くなります。NuraTrue Proでは聴き飛ばすことなくジックリと耳を傾けたくなります。全ての音が新鮮に聴こえます。専用プレイヤー+有線イヤホンとさほど遜色がない音質にも感じました。





■NuraTrue Proをマルチポイント接続
「Zenfone9」と「Pixel7Pro」とマルチポイントで接続しました。「Zenfone9」で音楽を聴いていると「Pixel7Pro」に突然Amazonから宅配到着の電話が入りました。相手の声も非常にクリアに聴こえました。マルチポイントにしたからと言って音質は低下することも全くありませんでした。


 NuraTure Proが品薄だと思ったら・・・
2023年6月突如DENON(デノン)から「PerL Pro AH-C15PL」が発売!
なんか見たことのある商品ですねぇ~(笑
NuraTure Proが手に入らなかった方には朗報です!かね?価格は少し高めですね・・・。
また、NuraTureでは不明だったドライバー形式がDenonでは掲載されていました。「ドライバー形式:超低歪み 3 レイヤー・チタニウム振動板・ダイナミックドライバー
※確かNruaとDenonの親会社が同じと聞いたことがあります。






【総括】

音が良いのでaptX Losslessだと思うのですが・・・。結局、今のところ「 ASUS Zenfone9 」と「NuraTure Pro」が本当に「Qualcomm aptX Lossless」で繋がているのか、何処にも表示されないので確認がとれません。ただ、以前、aptX LL(Low Latency Mode:低遅延モード)と呼ばれていたコーデックは現在ではaptX Adaptiveに統合され「低遅延、高ビットレート、低ビットレートモードの判断が使用状況に基づいて自動切換え」していると言われています。ひょっとしたら「aptX LosslessもaptX Adaptiveに統合された」のではと考えています。それが証拠に下記の画像を見てください。


www.aptx.comの「asus zenfone9」と「nuratrue pro」の対応を記載したページの画像です。その中のSnapdragon Soundの横のAptxの画像を見てください。「Qualcomm aptX Lossless」と書かれた画像がどこにもありません。これはやはり「aptX Lossless は aptX Adaptive の基本機能の一部になった」と言う事ではないでしょうか。コーデックの種類と言うよりは「基本技術と捉えるべきかな?」と個人的に思いました。


「 ASUS Zenfone9 」と「NuraTure Pro」の相性はとてもよく音質も良かったです。最初は「NuraTure Pro X ロスレスオーディオ」がそんなに「劇的に良い音」とは思わなかったのですが、時間がたちエージングが進んでいくうちに、感動を覚えるようになりました。「解像度の高さ」「音艶、深み」「音場の広さ」「高音域の伸び、共鳴」など、どれをとっても他には無いクオリティーなのです。普通の有線イヤホンと遜色ない音質に感じます。これからAndroidスマホや完全ワイヤレスイヤホンを買うなら「aptX Lossless」対応の商品が絶対に良いと感じました。

ノイズも音切れも無く、Bluetoothオーディオはここ数年で凄い進歩しました。随分と前から分かってはいたのですが「満足のいく良い音を手軽に聴く」と言う事に関しては、ハッキリと有線イヤホンの時代は終わったと言えます。また、ビジネス的にも各メーカーは完全ワイヤレスイヤホンの生産にウエイトを掛けています。なんせ、バッテリーに寿命のある完全ワイヤレスイヤホンは何時か必ず買い替えをしないといけないからです。

次のレビューステージは、きっと数年後に訪れる「aptX Lossless High Resolution?」かなと考えています。Bluetooth 6.2の頃には3~6Mくらいにはスピードが上がるのではと期待しています。そうなるとハイレゾも遅延なしで聴けるかもしれません。そして、色んなデバイスがハイスピードで繋がってIoTはもっと快適に広がってると思います。


☆2023年オマケ記事
「Snapdragon Sound」が第2世代に進化、何が変わる?クアルコム幹部に聞いた
「2023年の第2四半期以降、Snapdragon 8 Gen 2と、S5/S3 Gen 2 Sound Platform
現在はCD品質の44.1kHz/16bitを音質の上限に設定しているが、Gen 2のローンチに合わせて48kHz/16bitまで拡張する。・・・・」

らしいです!ロスレスハイレゾも見えて来そうです!
技術に追従してゆきたいけど・・・色々買い替えが・・・お金が・・・(笑



※内容はあくまでも個人的な考えですのでご了承ください。
 参考程度にお読みいただければ幸いです。