2020年12月6日日曜日

Made in Japanの onso (音素)バランスケーブル onso 04 onso 05 onso 06 を評価レビューしてみました

 

onso (音素)バランスケーブル onso 04 onso 05 onso 06 

最近、メインのお気に入りのイヤホンに中華系のケーブルを多用しています。比較的音も良いし価格も安いし。しかし、最近フッとある事を考え始めました。「中華系のケーブルを付ける前って、このイヤホン、もともとどんな音だったっけ?」お気に入りのイヤホンを標準ケーブルに戻して聴いてみました。「そうか、もともとメーカーが目指したのはこんな音だったのか!」中華の安いケーブルを色々買って、音の変化が目新しかったので、大切なことを忘れていました。

私の考えでは、「リケーブル本来の目的は、イヤホンがもつ本来の音質を最大限に引き出す事」、また、「イヤホン本来の音を捻じ曲げてはいけない」と言うことです。お気に入りのイヤホンにAKG N5005があります。最初AKG純正のバランスケーブルからonso 04に変更しました。純正ケーブルをそのままブラッシュアップしたような音質には感動しました。
そこで、お気に入りの「AKG N40 」「JVC HA-FW1500」「AKG N5005」をonsoのケーブルで再構築してみようと思います。


■onso (音素)は Made in Japan

袋にはさり気なく Maide in Japan の文字。
このさり気なさがとてもカッコいいと思うのです。

もう一度、日本人のこだわりと、匠の技に触れてみようと思います。例えば下記の様な記事がありました。

「03シリーズで採用した4種類の高純度無酸素銅の中から導体を選び直し、その構成と量を吟味しながら、より深遠な音の広がりを追求されています。今回、導体の断面積は増加したものの、01シリーズにおいて機能面から決定したケーブル外径(φ2.0mm-2平行)は厳守。これまで使用していたPVCをエラストマーに変更することより、ジャケットの薄肉化をで問題となっていた機械的強度面が解消されています。」ケーブル外径は厳守! この伝統を貫く姿勢は凄いと思いました。これからもシリーズを増やして、こだわりを貫いて欲しいです。今後も応援します。

onso (音素)
http://www.onsoproject.com/
音素は、ポータブルオーディオ機器で、より良い音を実現するための接続ケーブルを提案しています。

ひさご電材株式会社
http://www.hisago-denzai.co.jp/
onsoはひさご電材株式会社の登録商標


■ onso 04 onso 05 onso 06  を購入
04は既に持っていたので、05と06を購入しました。





●onso 04 4.4(5極)-MMCX(L/R) バランス接続用イヤホンケーブル 1.2m

型番:iect_04_bl4m_120
コネクタ:4.4(5極)-MMCX(L/R)
導体:6N+銀メッキ4Nハイブリッド
ジャケット:PVC
フォンプラグコンタクト:金メッキ
MMCXコンタクト:金メッキ
プラグボディ:チタン素地



●onso 05 4.4(5極)-MMCX(L/R) バランス接続用イヤホンケーブル 1.2m

型番:iect_05_bl4m_120
コネクタ:4.4(5極)-MMCX(L/R)
導体:PCOCC+銀メッキ4N-OFCハイブリッド
ジャケット:PVC
端子:金メッキ仕上げ
プラグボディ:アルミニウム+ペインティング
長さ:1.2m
http://www.onsoproject.com/iect_05_m.html



●onso 06 4.4(5極)-MMCX(L/R) バランス接続用イヤホンケーブル 1.2m

型番:iect_06_bl4m_120
コネクタ:4.4(5極)-MMCX(L/R)
導体:高純度無酸素銅
ジャケット:TPU
端子:金メッキ仕上げ
金属スリーブ:チタン(一部アルミ)

★Amazononso 04
4.4(5極)-MMCX(L/R) バランス接続用イヤホンケーブル 2021モデル 1.2m iect_04_bl4mr_120

★Amazononso 05
4.4(5極)-MMCX(L/R) バランス接続用イヤホンケーブル 2023モデル 1.2m iect_05_bl4mr_120

★Amazononso 06
4.4(5極)-MMCX(L/R) バランス接続用イヤホンケーブル 2021モデル 1.2m iect_06_bl4mr_120


■お気に入りのイヤホンと onso 04 onso 05 onso 06  の組み合わせを決定
お気に入りのイヤホン「AKG N40 」「JVC HA-FW1500」「AKG N5005」とonso 04 05 06との組み合わせを行いました。色々組み合わせて音を確かめ、取りあえず第一印象で、決めました。「AKG N5005」は以前onso 04を装着していたのでocso 06に昇格。「AKG N40 」はonaso 04に、「JVC HA-FW1500」はonso 05にそれぞれ組み合わせました。
AKG N40 + onso 04

JVC HA-FW1500 + onso 05

AKG N5005 + onso 06


■それぞれの音を聴いて見る
お気に入りのイヤホン「AKG N40 」「JVC HA-FW1500」「AKG N5005」と onso 04 onso 05 onso 06 との組み合わせが終わったので、実際にレビューしてみます。
タッチノイズについては、いずれもほぼありません。視聴を邪魔しません。
プレイヤーには、現在手持ちの「Fiio M15」「HiBy R8SS」「AP80ProCP」「AP80ProSS」を全て使いました。


< AKG N40 + onso 04 >
AKG N40仕様
(中高域用)バランスド・アーマチュア・ドライバー×1
(低域用)8mm径ダイナミック・ドライバー×1
(周波数特性)10Hz ~ 40kHz
(感度)109dB/mW
(インピーダンス)20Ω

ダイナミック型で低音域、BA型1基で中音域~高音域を受け持ちます。中音域はBA型ドライバーが受け持っているので、スッキリとした音が出ます。楽曲によっては重低音もシッカリ出ます。ウオーム感もある豊かな重低音~低音、そしてキラキラした中音~超高音域、音圧もあり、音場も広く、全体的にスッキリとしたドンシャリタイプと言う感じです。インピータンスが高いので、少し踏み込んだボリュームレベルにすると物凄い良い音が出ます。


聴いてみた
onso04に交換すると、音場は程よく広く全体の音の芯が中央に集まり更に奥行きが出ています。コンサートホールで各楽器は定位置で鳴っている感じで、音の広がりは素晴らしいです。また、重低音~超高音域までなだらかなので中音域の欠落は一切感じません。曇りの無い音質、奥行きと煌めく高音域、ズシッとくる音圧、音の余韻の最後まで聴こえます。N40本来の美しい音が全開で出ている感じです。素晴らしいです。



< JVC HA-FW1500 + onso 05 >
JVC HA-FW1500仕様
(ドライバー)口径11mm ウッドドームドライバーユニット×1
(周波数特性)6Hz~52kHz
(感度)103dB/mW
(インピーダンス)16Ω

口径11mm ウッドドームドライバーユニットx1で繊細にして迫力のサウンドを聴かせてくれます。周波数帯域は低音域から高音域までダントツの広さです。出しゃばり過ぎない豊かな低音と煌めく高音域をたった一つのドライバーで実現しています。世界に誇れるイヤホンだと思います。筐体は良く締まった硬い木です。ただ、ケーブルによっては重低音と超高音域が目立ってしまい、中音域の見通しが悪く全体的にドンシャリイヤホン気味です。音場はあまり広くありません。インピータンスが低くダイナミック一発なので不用意にボリュームレベルを上げると大変です。ボリュームレベルは小さめから始め徐々に上げましょう!


聴いてみた
onso05に交換すると、音場の広さはさほど変わりませんが、奥行きを感じます。中高音域が持ち上がり、重低音~超高音の見通しが非常に良くなりました。「全体的に音に切れがあり、重低音はシッカリ出ているが、他の音も埋もれない」そんな音です。重低音好きとしてはたまりません。しかも、高音域も美しいです。まるで「これはハイブリッド?」思ってしまうくらい、高い解像度を感じます。また、ケーブルはシリーズの中では異色の玉虫色! HA-FW1500のブラックWOODの筐体ともよく合います。音も見た目もエロティックです。(笑
ただ、高音域が得意なハイレゾ対応のイヤホンによっては少し「高音域が強く、耳に刺さる」時もありました。この辺はonso 05のエージングがもう少しかなとも感じました。


< AKG N5005 + onso 06 >
AKG N5005仕様
(中高域用)バランスド・アーマチュア・ドライバー×4
(低域用)9.2mm径ダイナミック・ドライバー×1
(周波数特性)10Hz ~ 40kHz
(感度)99dB/mW
(インピーダンス)18Ω

AKG N5005は非常に解像度が高く、重低音・低音・中音・高音域が良くバランスされています。原音を大切に、全ての音が美しく繊細に表現されます。音場も広く、音の余韻の伸びが最後まで聴こえるようです。低音用ダイナミックドライバーは比較的大きめの9.2㎜、豊かな低音が出ます。中音域は繊細にシッカリと、高音域はキラキラしています。インピータンスが少し高いので、踏み込んでボリュームレベルを上げると別世界になります。


聴いてみた
onso04とonso05は「銅+銀メッキ」の組み合わせですが、onso06は純銅のみです。個人的な感覚では、(銅)は音圧を上げ低音域を中心に濃厚な音になります。高音域はクールにスーッと伸びる音になります。(銀)は音場が広がり低音域は抑え気味になります。高音域はキラキラした美しい音になります。さて、銅のみのonso 06音はどんな方向性に行くのでしょうか?
シッカリとエージングをしたonso06に交換しました。聴いてみました。「アップした音圧」「音場の微かな広がり」「奥行きの広がり」「解像度のアップ」「更に深みのある低音」「更に煌めく高音域」「更に見通しの良い中音域」「音に艶を感じる」「超高音域の広がり」を感じます。少し心配だった高音域についても全くスポイルされていません。とても美しい高音域です。確かに、銅線のみのためonso04とonso05のような高音域のキラキラ感は少し抑え気味です。
もともとAKG N5005は深い重低音と美しい超高音がバランスしているイヤホンですが、onso 06は見事にN5005本体の性能をアップグレードしてくれています。最初は、onso 04があれば十分と思っていたのですが、onso06の上質な音は素晴らしいです。あと、価格がもう少し安ければ完璧でした(笑
同じ銅のみのonso 03も持っていますが、こちらは高音域が大人しく、少し音がこもった感じがし、音に深みも無く、あまり出番がありません。onso 06はそのあたりも見事にクリアしており銅のみとは思えない音質です。



【総括】
onso (音素)のケーブルはどんなイヤホンと合わせても違和感なく音質をアップしてくれます。また、今回の onso 04 onso 05 onso 06は、それぞれ音は違うのですが、極端に方向性は違いません。なので、上記3イヤホンと3ケーブルを色々入れ替えても決して音が脱線することなく、色々美しい音の変化を楽しめます。
onso ケーブルの凄いところは、音が劇的に変化するのではなく、少しのエッセンスを加え、イヤホン本来の音質をそのままブラッシュアップするところにあります。なので、どんなプレイヤーに接続しても素直にプレイヤーの音を表現できます。
中華ケーブルの時は「Fiio M15に接続すると良いけど、HiBy R8SSに接続するとなんか変」とかが良く起こりました。onsoケーブルに変えるとどちらにつないでも良い音です。
また、onso04 05 06の各ケーブルには一様にある共通の傾向を感じます。「音場の広がりはあるけれど音が中央にまとまっており、一本芯が通っている」「しっかりとした音圧、音に奥行き、深みがある」これらが、いい意味で onso 04 onso 05 onso 06に大きな差異を感じない原因かもしれません。

現在、バランス接続を検討されている方、少し高くても安定した良い音を手に入れたい方は検討されては如何でしょうか?個人的には、見た目が綺麗で高音域が綺麗でコストパフォーマンスの高い onso 05 あたりがお勧めです。予算に余裕のある方は、イヤホンの持ち味をそのまま全体的にアップグレードしてくれるonso 06がおすすめです。
また、 onso 04 onso 05 onso 06ケーブルは「とにかく激しくドンシャリな音にしたい!」とか「とにかくグイグイ音場を広げたい!」「とにかく高音域をアップしたい!」と言う極端な音をお望みの方には向きません。