2022年12月18日日曜日

2023年を良い音で楽しむ「完全ワイヤレスイヤホン」まずはお気に入りの3機種をご紹介!簡単比較レビューを行います。


【はじめに】
2022年年末、2023年を新しい音で向かえるため過去の完全ワイヤレスイヤホンを少し整理し新しい風を入れました。「SENNHEISER MOMENTUM True Wireless 3」「Anker Soundcore Liberty 3 Pro」「AVIOT TE-BD21j-ltd」いずれも気に入っていましたが、やはり先立つお金も必要なので売りました。
また、今後「完全ワイヤレスイヤホン」は物によっては1年ほどで回転させることにしています。何故なら、スマートフォンのSocの進歩、コーデックの進化、完全ワイヤレスイヤフォンのSoCの進歩、音質技術の進化、バッテリーの劣化などがあるからです。
今回、2023年スタートの完全ワイヤレスイヤホンは「AVIOT TE-J1」「NuraTrue Pro」「Victor HA-FW1000T」のお気に入り3機種です。





【これらの商品を購入したポイント】
それぞれ音質もデザインも独特な世界観を持つ完全ワイヤレスイヤホンです。基本的に似通った商品は買わないことにしています。

AVIOT TE-J1:ジャパンブランドのAVIOT独自のハイブリットサウンドの最新版。
NuraTrue Pro:オーストラリアブランドNura世界初aptX Losslessに対応した。
Victor HA-FW1000T:ジャパンブランドのVictor、唯一無二のWoodは外せない。




【比較プレイヤースマートフォン】
現在スマートフォンは「ASUS Zenfone 9」と「Google Pixel 7 Pro」を所有しています。今回は広範囲のBluetoothコーデックに対応したASUS Zenfone 9を利用します。コンパクトでデザイン、カラーもGoodです。
手前がASUS Zenfone 9


■ASUS Zenfone 9の対応コーデック

コーデック    サンプリングレート        ビットレート
                        /ビット深度の上限
SBC            48kHz/16bit        192kbps    基本、対応が広い、遅延が多い
AAC            48kHz/16bit        非公開        高音質で低遅延、aptXと同格
aptX            48kHz/16bit        384kbps    高音質で低遅延、AACと同格
aptX HD    48kHz/24bit     576kbpsにビットレート固定
aptX Adaptive    48kHz/24bit     280kbps~420kbpsでビットレート可変
aptX Adaptive    96kHz/24bit     260kbps~640kbpsでビットレート可変
LDAC        96kHz/24bit     990kbps/660kbps/330kbpsでビットレート可変
aptX Lossless    44.1kHz/16bit     最大1200kbpsでビットレート可変





【各イヤホンの簡単な説明】
AVIOT TE-J1、NuraTrue Pro、Victor HA-FW1000Tの3機種の簡単なご紹介です。
(購入したのは全て20200年11月です。)

★AmazonAVIOT TE-J1 ノイズキャンセリング イヤホン
「音質良し・デザイン良し・価格良し」と三拍子そろってます。見通しの良い美しい中高音域を中心に低音でまとめ上げたチューニングに思いました。メリハリのある美しい音質が好きな方にはお勧めです。ハイブリッド型のAVIOTのチューニングは何時も素晴らしいです。

(スペックポイント)
ドライバーユニット:10mmダイナミック型+BA型によるハイブリッドタイプ
Bluetooth:Ver.5.2
対応コーデック:LDAC
再生周波数帯域:不明(予想では 20Hz~40,000Hz程度と思われる)
感度:不明
ノイズキャンセリング:あり
マルチポイント:対応




★AmazonNuraTrue ProオーストラリアブランドaptX Lossless対応
ロスレスCD音質対応、聴覚感度を自動測定するオーダーメイドサウンド、8つの内蔵マイク、空間オーディオなど新しさ満載!個々の人が聞こえている音の周波数を学習し、
パーソナライズ化による音質は素晴らしく、ロスレスCD音質との組み合わせにより有線接続かと思うほどクリアで繊細。

(スペックポイント)
ドライバーユニット:10mm低歪みのダイナミックドライバー
Bluetooth:Ver.5.3
対応コーデック:Qualcomm aptX Adaptive audio、aptX Lossless
再生周波数帯域:20Hz~40,000Hz
感度:101dB
ノイズキャンセリング:あり
マルチポイント:対応





★AmazonJVCケンウッド Victor HA-FW1000T ワイヤレスイヤホン
ジャパンブランドのVictor、唯一無二のWoodは外せない。Victor HA-FW1000Tには最近の完全ワイヤレスイヤホンには無い世界観があります。「切れがあるのに柔らかい」「迫力があるのに穏やか」「心に響く低音」そんな言葉が似あう「勇逸無二」のWoodドライバーシリーズだと感じました。
「音楽に没頭したい時」「仕事に疲れた時」「家庭に疲れた時(笑」「穏やかな気持ちになりたい時」などにはVictor HA-FW1000Tは良い相棒になります。「ギンギンの切れ味、ドンシャリ、スピード感」を好む方には向かないかもしれませんが、「深く、優しく、柔らかく、美しく、ドーン~シャラーん」な音が好きな方にはハマるかもしれません。

(スペックポイント)
ドライバーユニット:11mmダイナミック型ドライバー(ウッドドーム)
Bluetooth:Ver.5.2
対応コーデック:Qualcomm aptX audio、Adaptive audio
再生周波数帯域:20Hz~48,000Hz
感度:不明
ノイズキャンセリング:あり
マルチポイント:対応不可





【操作性】
もちろんですが、AVIOT TE-J1、NuraTrue Pro、Victor HA-FW1000Tの3機種それぞれ操作方法が微妙に違います。また、Victor HA-FW1000Tは操作をカスタマイズできません。色々話し合った結果、Victor HA-FW1000Tの操作方法に他を合わすことにしました(笑
Victor HA-FW1000Tの操作方法に近くなるように
AVIOT TE-J1、NuraTrue Proをカスタマイズしました






【評価に使う楽曲】
評価にはいつものようにYouTubeの「お洒落なミュージック」に掲載しているような楽曲を使います。音源データのサンプリングレートは(44.1kHz)(48kHz)(96kHz)(192kHz)のハイレゾがメインです。ファイル形式はFLAC又はAACです。


プレイヤーは「Neutron Music Player」を使用します。
操作は難しいですが、機能も多く音質も良いです。
※ノーマライゼーション(OFF)・イコライザー(OFF)に設定




【比較してみます】

性能比較 AVIOT TE-J1NuraTrue ProVictor HA-FW1000T
ドライバ 10mmダイナミック型ドライバーx1
バランスドアマチュア型ドライバーx1
10mmダイナミック型ドライバー(低歪み) 11mmダイナミック型ドライバー
(ウッドドーム)
Bluetooth Bluetooth Ver.5.2 Bluetooth Ver.5.3 Bluetooth Ver.5.2
コーデック SBC,AAC
LDAC(96kHz/24bit)
SBC,AAC,aptX
aptX Adaptive(96kHz/24bit)
aptX Lossless
(44.1kHz/16bit)
SBC,AAC,aptX
aptX Adaptive(96kHz/24bit)
ホワイトノイズ なし なし なし
電波干渉
時の挙動
たまにある
強力な電波干渉のあ場合バリっと途切れる時がある。ただ、すぐ戻る。
ほぼ無し
特にaptX Losslessで接続されている時は、ほぼ音切れ無し。音質の変化は少しある。
ほぼ無し
あっても、音質の変化が起こる程度で、音切れはしにくい。
ノイズ
キャンセリング
あり(効き目:大)
ON/OFF音質変化:高
あり(効き目:自然)
ON/OFF音質変化:低
あり(効き目:自然)
ON/OFF音質変化:低
マルチポイント
2つの端末に同時接続
あり あり なし
ペアリング時の
ボイスガイド
あり(日本語)
「ペアリング中です」「接続しました」アニメに出てきそうな可愛い声で癒されます。
あり(日本語)
「おかえりなさいブルートゥースが接続されました」低いトーンで、個人的には萌えません
あり(英語)
「パワーオン」「コネクティット」
タッチスイッチ
の操作性
普通
タン・タンとタップ
ジャジャンと反応
軽く触れただけで反応したり、ダブルタップの失敗が多い。
良い
タン・タンとタップ
ポンパンと反応
中心部にヒットすれば、ほぼ失敗はない。
良い
タン・タンとタップ
ピッポォと反応
こちらも失敗は少ない
周波数特性 不明
多分最低でも
20Hz-40,000Hz
は出ています
20Hz-40,000Hz
反響モードが素晴らしいので数値以上に帯域が広く感じます。
20Hz~48,000Hz
Woodドライバーと言う事もあり高音域はここまで高く感じません。
DAC・アンプ 不明不明ですがQualcomm Qualcomm QCC514
Qiワイヤレス充電 非対応 対応 非対応
フィット感 コンパクトで耳にスポット入ります。フィット感も良いです。 正直どうつけて良いのか正解が良く分かりません。かろうじてイヤーチップで刺さっている感じ コンパクトでは無いですがスポッと装着できます。フィット感は良いです。
イヤーチップ 医療用シリコンを採用したSpinFit スピンフィット CP360(Lサイズ) SpinFit スピンフィット CP100+(Lサイズ)又はCP360(XL) 医療用シリコンを採用したSpinFit スピンフィット CP360(Lサイズ)
高音質時の
バッテリー
(ノイキャンなし)
最⼤9時間
 (イヤホン本体のみ)
 約28時間
 (充電ケース使⽤時)
最⼤8時間
 (イヤホン本体のみ)
 約32時間
 (充電ケース使⽤時)
最⼤9時間
 (イヤホン本体のみ)
 約27時間
 (充電ケース使⽤時)
防滴仕様 IPX4 IPX4 IPX4
着脱時の落下率
いずれも気を抜くと
落ちる可能性は
あります
普通
ケースからは出しやすい。コンパクトでツルっとしている。装着しやすいが落とす可能性大
高い
ケースから出しにくい、大きく持ちやすそうだが落としそうになることもある。油断は禁物
低い
おにぎり形状で少し大きめ、全体的に丸いが持ちやすい。ケースからも出しやすく落下率は低い
重量
不明 軽い 片方 86g 不明 重くはない
メーカー通販価格
あくまでも参考価格
¥21,890- ¥45,980- ¥31,536-
音質比較
音場
ワイヤレスイヤホンは
ビットレートの関係か、
たいてい場が頭の周りで
”こじんまり”広がります
それを基本3とします。
音場レベル4
ハイブリットらしく左右もシッカリあり全体的に立体感もあります。
音場レベル5
ニュートラルとパーソナルと言うモードがあります。いずれも音は広く歴代の完全ワイヤレスイヤホンの中では最高得点!
音場レベル3
広くはないですが、左右・上下・奥行ともに程よく広がります。各楽器の位置はつかみやすいです。
音圧 シッカリとした音圧です。10㎜のダイナミックとノズル部のBA型ドライバーの効果です。 十分な音圧です。多少音量を絞っていても十分な音の存在感を感じます。低音~高音まで一気に歪みなく音が立ち上がります。 ズンときます。ただ、他のイヤホンに比べるとボリュームを少し上げ気味になります。ドライバーがWoodで大きい分、インピータンスが高い?
解像度 流石ハイブリットです。高い解像度です。全体的に高いですが、特に高音域の解像度は凄いです。 ダントツに高いです。ハイブリッド型なみに繊細な小さな音まで聴こえます。低音~高音まで微細な音まで聴こえます。aptX Losslessテクノロジーの凄さです。 音質がマイルドなので購入当初はフォーカスがボケ気味で繊細な音が聴こえにくかったです。しかし、エージング後はかなり解像度の高さを感じます。
クリア感 クリア感5
エージングを全くしない時から抜け感、クリア感が凄いです。エージング後更に繊細になります。金属ノズルにマウントされたBAドライバーが耳に近い為、金属的なクリア感です。すこし冷たい。
クリア感5
BA型ドライバー並みのクリア感を持ちますが、硬く冷たくはありません。優しさ、暖かさ、もあり抜け感も最高です。過去の古いパッとしたない録音状態の音源もクリアに抜け良く鳴ります。
クリア感3
「クリア=クール・硬質」と定義するとクリア感は高くありません。Woodドライバーはある意味クールとは真逆の「暖かみのある」音質だからです。
高音 40kHz以上は出ていると感じます。高音域で感じる共鳴や空気感は素晴らしいの一言。今まで聴いたことのない音まで聴こえます。 高音~超高音域用のBA型並みにキラキラした超高音がでます。微かな音まで美しい。スーッと伸びていく共鳴が美しい 「Woodドライバーだから高音が出ない」とう先入観は不要です。柔らかい、綺麗な高音が出ます。
中音高音寄りの抜けの良い中音域。打楽器・木管楽器・金管楽器・ボーカル・電子楽器全ての中音域が美しいです。 低音と高音の間に埋もれることもなく存在感のある中音です。男女ボーカルもシッカリと美し声です。 よく出て言いますが、低音が強いので、低音寄りの中音域になっています。
低音 切れが良くシッカリとした低音です。ただ、もう少し欲しい。ノイズキャンセリングをONにすると低音がUPする。 切れと深みのある濃厚な低音がでます。カッコいいベースに聴き惚れます。 深く、暖かく、唸る、脳裏に残る低音です。また、低音に体を包み込まれる感覚を味わえるのは他にはありません。
打楽器 レスポンス・切れ・迫力ともに素晴らしいです。 ドラムスやパーカッション、シンバルまで繊細で切れもいいです。 Woodドライバーと言う事もあり打楽器の相性は抜群です。
ボーカル 男性・女性問わず美しいです。中央に位置しハッキリクッキリ。 全体的に美しいボーカルです。もう少し前に出ても良いかも。 低音域が強いので、少しボーカルが弱く感じます。特に女性ボーカルがもう少し前に出ると良い。
電波干渉
時の挙動
Zenfone9との組み合わせにおいて電波干渉は全く感じません。 Zenfone9との組み合わせにおいて電波干渉は全く感じません。 Zenfone9との組み合わせにおいて電波干渉は全く感じません。
一押しポイント 繊細でクリアな高音質を求めるならこれ!
ダイナミック型ドライバーとBA型ドライバーの音の段付きも無くチューニングは素晴らしいです。繊細なクリア感・抜け感は半端なく、古い楽曲であっても「曇った膜」をはぎ取って音質がクリアになります。
完全ワイヤレスイヤホンの中では一番音が良い!
多分、歴代イヤホンの中ではダントツパーフェクトでしょう!ダイナミック型イヤホンでここまで低音・中音・高音を高い解像度で表現できるイヤホンをあまり知りません。見通しも良く繊細な美しい音を奏でます。
暖かく柔らかい心に響く低音が心を揺さぶる!
最大の売りはWoodドライバー、他社には無い迫力です。特に深い豊かな低音は低音好きにはたまりません。電子楽器やPC打ち込みでも難なく鳴らしますが、はやりアコースティックな楽曲が気持ちイイです。
デメリットと感じる所 エージングが十分でないと特定の周波数帯の音が上手く出ない時がある感じでした。しばらくすると無くなりました。あまりにも聴いたことの無い高音域が出るので雑音と間違えてしまう事も(笑 慣れましたがデカイ。存在感があり過ぎます。装着が意外と難しい。耳に合わない方もいると思います。100点満点の装着方法がいまだに分かりません(笑
あと、ケースから取り出しにくい。
ファームウェアアップデートが無い、スイッチのカスタマイズが出来ない。エージングはシッカリした方が良い。根本的に音質に「高いレスポンス・切れ味・スピード感」を求める方には向かない。
特記事項AVIOT TE-J1はアクティブノイズキャンセリング (ANC)のON/OFFで音質は明らかに変わります。
しかし、どちらも良いのです。2倍楽します。
電源ON時はANCはOFFになっています。評価はOFFのまま行っています。
NuraTrue Proはパーソナライズ(3種まで)とニュートラル(1種)を選択できます。パーソナライズは使う人によって音質が異なるので評価はニュートラルで行っています。
ただ、パーソナライズにすると更に音が良くなります。感動ものです。
Victor HA-FW1000Tは左記の様な機能は何にもありません。アップデートはさせない、操作のカスタマイズもさせない!曲がったことが大嫌いなHA-FW1000Tは常にデフォルト一本勝負なのです。(笑
ANCはナチュラルで音質に影響はありません。
総合評価 ★★★★☆4.0 ★★★★★5.0 ★★★★★4.0
比較の結論
NuraTrue Pro はトータルバランスが良く全域において素晴らしい音質です。 AVIOT TE-J1は超高音より、Victor HA-FW1000Tは重低音よりの音質です。

■抜け感・解放感
NuraTrue Pro > AVIOT TE-J1 > Victor HA-FW1000T

■クリア感・透明度
AVIOT TE-J1 = NuraTrue Pro > Victor HA-FW1000T

■音圧の高さ
NuraTrue Pro = AVIOT TE-J1 > Victor HA-FW1000T

■音場の奥行
NuraTrue Pro > AVIOT TE-J1> Victor HA-FW1000T

■解像度の高さ
NuraTrue Pro = AVIOT TE-J1> Victor HA-FW1000T

■低音の深み
Victor HA-FW1000T > NuraTrue Pro > AVIOT TE-J1

■中音の厚み
NuraTrue Pro > AVIOT TE-J1 = Victor HA-FW1000T

■高音の煌めき
NuraTrue Pro = AVIOT TE-J1 > Victor HA-FW1000T

■音の柔らかさ・優しさ
 Victor HA-FW1000T > NuraTrue Pro = AVIOT TE-J1

■音質のトータルバランス
NuraTrue Pro >> Victor HA-FW1000T = AVIOT TE-J1

■コストパフォーマンス
AVIOT TE-J1 > NuraTrue Pro > Victor HA-FW1000T

■個人的な好み
NuraTrue Pro >> AVIOT TE-J1 = Victor HA-FW1000T




【総括】
2022年後半Snapdragon Sound(スナップドラゴン サウンド) CDロスレス音質 aptX Lossless の登場あたりから完全ワイヤレスイヤホンの世界が激変しています。今までと違い完全ワイヤレスイヤホンは参入業者が多良いので多種多様の製品が登場します。
ここに紹介した機種がほんの一部です。他にもいろんな素晴らしい完全ワイヤレスイヤホンがあると思います。ぜひ自分んの好みにあう製品を探してみてください。

ただし、最近気が付いたことがあります。
スマートフォンも完全ワイヤレスイヤホンも簡単仕様説明で「aptX Adaptive対応」とだけ書かれているものを見かけます。下記の様に対応は色々あるので仕様詳細をよく調べてから買った方が良いと思いました。

2023年1月現在「aptX Adaptive」の種類は
①aptX Adaptive(48kHz/24bit)対応のもの
②aptX Adaptive(96kHz/24bit 対応のもの「①含む」
③aptX Lossless(44.1kHz/16bit)対応のもの「①②含む
対応の製品が混在しています。思うに、
Bluetoothバージョン5.2であれば①②の対応が多いと感じます。
Bluetoothバージョン5.3以降であれば今後③対応の可能性が高いと思いました。
ご参考までに・・。


色々勝手なことを書いていますが、私はもちろん専門家ではありません。あくまでも素人考えなのでご了承ください。参考程度でお読みいただければ幸いです。

2022年12月11日日曜日

AVIOT(アビオット)TE-J1 他にはない美しくカッコいいいデザイン!さらに磨きのかかった音質! お得意のハイブリッド型の完全ワイヤレスイヤホンをレビュー評価します。

 

AVIOT TE-J1
【はじめに】
私が初めてAVIOTを知ったのは約一年前、「Snapdragon Sound ハイレゾサウンドaptX Adaptiveapt」の検証をするために買い求めた「TE-BD21j-ltd」でした。デザインも音質も秀逸な商品でした。「TE-BD21j-ltd」はダイナミック型x1(8 mm ネオジウムマグネット)+バランスドアマチュア型x2(Knowles社製ワイドレンジ高品位ユニット)と言う構成でマルチポイントにも対応した今でも十分に通用する内容でした。

今回の「TE-J1」はΦ10mmダイナミック型+バランスドアマチュア型ドライバーとシンプルな構成になっています。前作もそうでしたが「バランスドアマチュア型ドライバー」はノズルの部分にあります。大きな特徴として「TE-J1」はこのノズルが金属なのです。その部分に「バランスドアマチュア型ドライバー」をマウントすることで音質が向上するというものです。安定しキラキラした高音域が出ると予想できます。また、ダイナミックドライバーもφ8㎜からφ10㎜に容量アップ!低音域~中音域もグッと盛り上がっていると思います。前作の「TE-BD21j-ltd」は低音がもう少し欲しいと思っていましたから、楽しみです。

※AVIOT(アビオット)は日本の音を知り尽くした日本人オーディオエキスパート達が音質設計に携わる、日本発のオーディオビジュアルブランドです。


【購入】
AVIOT の製品はお洒落なので絶対に白や黒は買わないことにしています。(笑
以前持っていたAVIOTがネイビーだったので今回はカーキです。

ハイレゾ対応 ワイヤレスイヤホン LDAC対応 BAドライバー搭載 マルチポイント アドバンスド・ハイブリッドドライバー構成 最大28時間 長時間再生 ハイブリッドアクティブノイズキャンセリング IPX4防水 (カーキ)


仕様
カラー:カーキ
ドライバー:Φ10mmダイナミック型及び +
      バランスドアマチュア型ドライバーによるハイブリッドタイプ
通話用内蔵マイク:MEMSマイク
ノイズキャンセリング:ハイブリッドアクティブノイズキャンセリング搭載
バッテリー容量:イヤホン片耳 50mAh、チャージングケース 400mAh
最大通話時間:最大5時間
最大連続再生時間:イヤホン単体 9時間、チャージングケース併用時 28時間
イヤホン本体充電時間:約1.5時間(ケース充電時間:約1.5時間)
           約10分の充電で最大60分再生可能な急速充電対応
充電ポート:USB Type-C
防水性能:IPX4相当
Bluetooth仕様:Bluetooth version5.2
マルチペアリング:8デバイス
マルチポイント:2デバイス
対応コーデック:AAC, SBC, LDAC
対応プロファイル:A2DP, HFP, HSP, AVRCP
※詳しくはホームページをご覧ください


【開封】
箱の外見は透明版です。たいてい中が見える商品は安っぽく見える事が多いのですが、これは違います。本体もケースもカッコいいので自信をもってスケルトンです!(笑








実際、こんなにカッコよくて使いやすいケースは世界初ではないでしょうか?流石ジャパン企画商品です。そして本体もカッコいい!有機的機能美といいますか、他には無いデザインです。





スケルトンボディー内に見えるメカがカッコいい






【金属ノズルの美しさ】
金属ノズルはバランスドアマチュア型ドライバーが入っているため太いです。面白いのはその形状、楕円形をしています。










【SpinFit(スピンフィット)イヤーチップに交換】
もちろん愛用の「医療用シリコンを採用したSpinFit スピンフィット CP360(L)」に交換しました。耳も痒くならない、低音域も高音域も綺麗に出る優れものです。ノズルが太く楕円なので少し苦戦しました。

スポット刺すだけの簡単装着、コンパクトに収まるので首を振っても落ちません





■接続
接続するスマホは、Snapdragon Sound 対応のASUS Zenfone9です。マルチポイント対応なのでGoogle Pixel7Pro にも接続させました。コーデックはLDACとなります。
接続後Androidアプリ「AVIOT SOUND ME」をインストールすると、アップデートやボタンのカスタマイズが出来ます。
日本語音声で「接続しました」とガイドしてくれます。可愛らしい声でホンワカします。





■操作
タッチ、タップ操作感は微妙です。反応がシビアで思った様な操作が出来ないことが多々ありました。慣れが必要です。ツルツルしてるし何処をタップすれば良いのやら・・。





■評価に使う楽曲
評価にはいつものようにYouTubeの「お洒落なミュージック」に掲載しているような楽曲を使います。音源データのサンプリングレートは(44.1kHz)(48kHz)(96kHz)(192kHz)のハイレゾがメインです。ファイル形式はFLAC又はAACです。


プレイヤーは「Neutron Music Player」を使用します。
操作は難しいですが、機能も多く音質も良いです。
※ノーマライゼーション(OFF)・イコライザー(OFF)に設定





■聴いてみます(ノイズキャンセリングOFF)

以前の「TE-BD21j-ltd」の音質ですが、中音域~高音域~超高音域までを2つのBA型ドライバーが中心になって受け持ちダイナミック型ドライバーが低音~中音域をとりまとめます。繊細で美しい高音域と、豊かな低音域が魅力です。兎に角AVIOTのハイブリットのチューニングは素晴らしいです。今回の「TE-J1」はどんな音がするのでしょうか?

(0時間程度エージング済み)

最初はあまり低音が出てなくて「あれっ」って思いましたが、1時間も聴いていると低音が出てきました。流石10㎜と言った迫力の低音です。マダマダ引き締まっていませんがシッカリとした低音が出るので一安心。高音域ですが金属ノズルと言う事で少しキンキンした音かと思ったのですが、全然違います。実に雑味が無く透き通るような高音です。また、今まで聴いたことが無い様な繊細な小さな高音まで聴こえます。また、音場ですがハイブリット型らしく低音域・中音域の上に高音域が乗っかている感覚は有ります。音の段差などを感じることは無く実に自然です。全体的に見通しが良く抜け感も良いです。



(10時間程度エージング済み)

エージングも進み低音域の迫力と切れに磨きが掛かってきました。高音域も更に出始めました。ビックリしたのは高音が「耳に刺さる」事が増えてきました。たぶん、高音域がエージングにより更に出始めたという事だと思います。アコースティックギターのストローク演奏は非常に綺麗な音が出ています。高音域の弦の響きまで良く聴こえます。しかし、ストローク演奏が前面に出る楽曲などでは「ギターの音が聴こえすぎ、耳に痛い、チョットしつこい」と感じる事もありました。今まで”隠し味”で鳴っていた微細な超高音とかが聴こえすぎてもはや”隠し味”になっていない感じです。

また、別の楽曲では、よく聴いていると電子楽器(PC打込)の音で高音域の特定の周波数帯の「カチカチ・パチパチ・カツカツとか言った音や、あえてのノイズ音とか」の音がたまに耳に刺さります。BAドライバーが壊れているのかと思いました。エージングで取れれば良いのですが。



(30時間程度エージング済み)

高音の「耳の刺り」も無くなりました。低音域~高音域まで見通し良く繊細な音が出る様になりました。低音~高音のバランスも良くなり、更に今まで聴いたことのない微細な音が聴こえます。高音域はスーッと伸びて行き、遥か向こうの方で共鳴したように聴こえます。非常に美しいです。ただシンバル、パーカッション、電子音、などの高い音の楽曲によってはボーカルに被って聴こえる事もあります。また、高音域が整いクリアになった分気持ち低音がおとなしくなった気がします。どんな古い楽曲も美しく聴くことが出来ます。ただ、10㎜ダイナミックですから、もう少し出ても良いかなと思います。もっとエージングすれば低音がもう少し出るかもしれません。



(50時間程度エージング済み)

更に低音~高音の見通しが良くなり音の粒が見えそうです。全体的には高音寄りの音質でその下に別に低音が存在する感覚です。かと言って違和感があるわけではありません。段付きも無くダイナミック型とBA型の両方が上手くミックスしている感じです。中音域は少し高音域よりですが綺麗に出ています。この辺りはAVIOTの経験なのでしょう。もう高音域が耳に刺さるとこも無く、特定の周波数帯での違和感もありません。全体的にはBA型ドライバーが耳に近いこともあり少し金属的な硬質の音質に感じます。
また、楽曲によっては比較的フラットだったり、ドンシャリだったりします。一応エージングのレポートは終わりますが、更に音質が変わったらご報告します。



(100時間程度エージング済み)

以前まで少し感じていた全体的な金属的な音が無くなりました。ダイナミック型ドライバーのエージングが進み、ダイナミック型の低音域・中音域がシッカリ出ているのと、BA型のエージングが進み高音域のエッジが穏やかになってきた感じがします。ハリのあるドッシリトした低音と繊細な煌めく高音域非常に安定しています。高音域に少し柔らかさも出来て耳に刺さる事もありません、どんな曲を聞いても迫力があり美しく心地が良いです。



ワンポイント!
高音:美しく繊細な高音域です。スーっと伸びて行く音も美しいです。
中音:抜けも良く解像度を非常に高く感じます。少し高音寄り。
低音:厚みもあり適度に迫力のある低音域がでます。
ボーカル:女性も男性もとてもハッキリと聴こえます。
音場:適度な広がりです。音が端っこの方で共鳴するように聴こえます。
深さ:あまり音の深さは感じませんが、低音の前に高音がある感覚。
音圧:シッカリとした音圧です。迫力満点。
解像度:今まで聴いたことの無い繊細な音まで聴こえます。







■ノイズキャンセリング
ハイブリッドアクティブノイズキャンセリングと言うのを搭載しています。ノイズに対する効き目は意外とあります。また、ノイズキャンセリング(ON/OFF)の時では音質に違いがあります。
ノイズキャンセリングはOFFがデフォルトの様です。メーカーとしてはノイズキャンセリングOFFを聴いてほしいと言う事だと思いました。ただノイズキャンセリングOFFの状態で高周波の発生する場所に行くと、そのまま高周波がよく聴こえる感じがします。例えば車の中でエアコンを掛けていると、「サー」と言うファンの音が高音質で聴こえます。(笑

OFFの場合:音の抜けが良く音場が広い、上記「聴いてみます」の音質評価
ON の場合:OFFに比べ少し低音が持ち上がり高音域が穏やかに。

どちらの音も良いのですが、個人的には少し低音が持ち上がるONが好きです。ONの場合でも高音域はシッカリとクリアに出ます。もともと、「音質が悪くなる」のであまりノイズキャンセリングに前向きな会社では無かった記憶があります。満を持して対応したノイズキャンセリングはON/OFFで二度楽しめる優れものでした。効き目は普通です。





【総括】
AVIOT(アビオット)は日本ブランドで個人的に応援しているブランドです。
TE-J1ですが「音質良し・デザイン良し・価格良し」と三拍子そろってます。ノイズキャンセリングですが今までにない感覚です。ノイズを消すのと同時に音質そのものも変化させています。悪くなるとかではなく、「別モードの音質」と言った感じです。
TE-J1は見通しの良い美しい高音域を中心に低音・中音でまとめ上げたチューニングに思いました。全体的に少し硬質でスッキリとした音質です。個人的には柔らかく太い低音の出るTE-BD21j-ltdpnk(ピアホン5)の方が好みではありますが、この辺りは好みの問題となります。メリハリのある美しい音質が好きな方、ドンシャリ系が好きな方にはお勧めです。お近くで見かけてら是非聴いてみてください。




※ウレタン系とシリコン系のイヤーピースの違いだけでも音質はガラリと変わってしまいます。内容はあくまでも個人的な環境下での考えですのでご了承ください。参考程度にお読みいただければ幸いです。