2020年11月2日月曜日

HiBy R8SS デジタルオーディオプレーヤー(DAP)を購入しました。R8ステンレススチール筐体のサウンドをレビュー評価してみます

HiBy R8 SS(Stainless Steel)

HiBy Music R6 Proのステンレススティール筐体の音の美しさに出合ってから、一年と半年。とうとうフラッグシップのHiBy R8 SSが登場しました。もうこれは買うしかありません。R6 Proの更に上行く音質に期待です!

★AmazonHiByストア


【仕様
R6 Pro との比較もしてみました。
製品名HiBy R8SSHiBy R6 Pro
材質ステンレス筐体 Black316Lステンレス筐体
OSAndriod 9.0Android 8.1
CPUSnapdragon 660(Kryo260 Octa-core クロック2.2 GHz)Snapdragon 425 SoC (Quad Core A53 クロック1.4GHz)
D/Aコンバータ
(DAC)
旭化成エレクトロニクス
AKM AK4497 x 2
ESS Technology社
ESS9028Q2M x 2
オペアンプOP02(ノーマルモード:最大12Wの出力、ターボモード:最大16Wの出力)MUSES8920x4(32Ω:750mW)
その他パーツELNA SILMICコンデンサ4個、タンタルコンデンサ10個、高リップル抑制比LDOレギュレータ18個、Panasonic Hi-PolymerPOSCAP35個10個のPanasonic社製導電性高分子タンタル固体コンデンサ(POSCAP)、2つのElna社製Duorexコンデンサ
WiFi2.4GHz, 5GHz2.4GHz, 5GHz
BluetoothBluetooth 5.0(UAT, LDAC, aptX, aptX HD, AAC, SBC)Bluetooth 4.0(aptX)
USBUSB 3.1 Type-CUSB タイプ C、双方向 USBDAC
ディスプレイ5.5 インチ(1920x1080)
IPS 1600万色 400ppi、5世代コーニングゴリラガラス
4.2 インチフルタッチスクリーン(コーニング社製ゴリラガラス)
RAM4GB
3GB
内蔵容量64GB32GB
拡張スロットmicro SD card 最⼤2TBまでmicro SD card 最⼤2TBまで
本体⾊Stainless Steel BlackSilver
サイズ(H×W×D)143×81×20(mm)119.8×66.96×15.7(mm)
本体重量520g285g
バッテリー10000mAh/3.8V/38Wh4000mAh
充電完了時間約5時間(0%-100%) 約140分(0%-100%) 
USB充電QC4.0対応QC2.0/MTK PE/PD2.0
再生可能時間約13時間(バランス)約8時間(バランス)
対応レート32bit/768kHz, DSD51232bit/384kHz, DSD256
対応フォーマットDSD、DXD、WAV、FLAC、ALAC、APE、WMAlossless、AIFF、AAC、mp3、mp2、Ogg VorbisDST ISO、DSD、DXD、APE、Apple Lossless、AIFF、FLAC、WAV、WMA LOSSLESS、MP3、AAC、WMA、OGG 
MQA16倍展開-
出力端子3.5mm / 4.4mmのライン出力とヘッドフォン出力をそれぞれ独立して搭載3.5mm/4.4mm/3.5mmライン出力
ボリュームノブプロオーディオグレードのアルプス社製デジタルエンコーダを搭載ボタン
LTE対応バンドFDD-LTE (Band 1/3/5/8/11/21/28)TD-LTE (Band 41)、通話機能なしなし
コメントHiBy R8SS とR6 PrpとではDAC・オペアンプ・各コンデンサーパーツなど、ハードウエアスペックが全然違います。高音質に期待です!
チョット気になるのはR6 Proは「316Lステンレス筐体」とあるのですが、R8SSは「ステンレス筐体」とあるだけです。何か違うのでしょうか?あと、メモリとストレージの容量はもう少し多くても良いと思いました。
※詳細はホームページをご覧ください


【開封】
箱を見て、思わず吹き出してしまいました。「マジ!でかい!(笑 、これはまた箱に無駄な金を掛けているな!」と直感しました。軽のバッテリーよりはるかにデカいです。こんな大きな箱、押入れがパンパンになります。ただ、オプションが充実しており、ケースや保護フィルムを後で買う必要はありません!





(*´Д`)はぁ~ヤッパリ、一体誰が常時この箱にDAPを入れて歩くというのか?ケースだけで数千円するんじゃないんでしょうか?私にはマジ無駄です。

世界中で199番目です!


おぉぉぉぉ~カッコいいケースが付いてます!これは良い!
両面にあらかじめ保護フィルムが貼ってあります。これも嬉しい!


Fiio M15のデザインが秀逸だったので、R8のデザインに感動はありません。

上がSIMスロットで、下がメモリスロットです。

下部にイヤホンジャックがあります。ポケットに入れるときは上部のボリュームを下にします。ちょっと不便です。個人的にはシングルとバランスのイヤホンジャックは上部に置き、LINEコネクタは下部に置くと便利だと思いました。

Fiio M15はロックスイッチがあったのですが、R8SSにはありません。合わせてスグ押せてしまいそうなスイッチです。




【純正ケース】
R6Proの純正ケースはシリコンだったので、このカッコいいケースは最高にうれしいです。シッカリとした革に、オレンジの色使い、裏面のアルミの放熱用のスリット!しかも「R8」これはもう最高ですね!余談ですが、ここ数年オレンジに凝ってまして愛車のN-ONEとよく合います(笑
この(R8)を見ると。どうしてもアウディーR8を思い浮かべます(笑

また、ケースを付ける事による弊害が少しあります。Androidは上部から指を下にスライドさせると、通知エリア(スワイプメニュー)が開くのですが、ケース上部が画面ギリギリまであるのでうまく通知エリアを開けないことがあります。イラっと来ることがありますが大分コツをつかみました。
①いきなり画面に触れず、まず画面上部の画面の際のケースに指を置く

②ケースの端に指を置いたまま、ゆっくりと指の腹を画面に当てる。白いバーが出る。

③あとは指の腹を画面に当てたままユックリ引き下ろす






【ランプ】
充電中:赤がユックリと点滅(充電完了でも赤のまま)
充電ケーブルを外し、無再生時:若干緑ががったブルー
音楽再生中:ブルー (ハイレゾ音源再生時:緑)
充電中

充電中

充電ケーブルを外し、無再生時
(44.1k)再生中

(96k~)再生中









【起動時間】

電源長押しから画面が起動するまで約20秒でした。ストレスは感じません。




【WiFi】
Qualcomm Snapdragon 660のWiFiは「802.11ac Wave 2、802.11a / b / g、802.11n」の対応だと思われます。ルーターへの接続も早く、スピードもまずまずです。





【LTE 4G通信】
現在、外出先でストリーミング音楽を聴いたり、YouTubeを見たりしないので、LTEは試していません。




【Spotify】
スポティファイも問題なく聴けます。







【防塵キャップ】
R8SSはとにかくジャックが多い。とりあえず4.4㎜イヤホンジャック以外使用しないので、3.5㎜(PO) 、 [TypeC]、  3.5㎜(LO)、4.4㎜(LO)には防塵キャップをしました。
※(PO):Phone Out 、 (LO):Line Out

4.4㎜(PO)ー3.5㎜(PO)  [TypeC]  3.5㎜(LO)ー4.4㎜(LO)


2セットに適用する FiiO M15S M11S M11 Plus LTD / M15 / M11 Pro / M9 に適用するShanling M8 / M6 / M6 Pro M5S に適用する iRiver に適用する iBasso MP3 DAP ポータブル HiFi プレーヤー ダスト プラグ 4.4MM 3.5MM 2.5MM Type C ジャック(2個入り)





【充電するQC4+】
Quick Charge 4+ (QC4+)対応のUSB急速充電器で充電してみました。商品はUSB-CポートとUSB-Aポートを搭載しており、USB-Cポートは「PD 3.0 / QC4+ (30W)」対応となっています。問題なく充電できています。充電スピードは速いと思うのですが、バッテリー容量が10000mAhあるのでそれなりに時間が掛かります。







【リモコン】
NW-WM1Zと一緒に使っていたBluetoothリモコンの「RMT-NWS20」が余ってしまったので、R8SSとペアリングしてみました。流石Android、問題なく利用できます。なんせ本体が大きく重いのでリモコンは必須です。


もう一つ持っているBluetooth対応のリモコンでも問題なく接続できました。

「RMT-NWS20」は余っていたから使っていただけです。購入されるなら安くていい商品が他にあると思うので、お気に入りのリモコンを探されると良いと思います。






【microSDカード】
内蔵ストレージは64Gしかありませんので、microSDカードを利用します。「JNH」のメモリはR6Proで使用していたものでそのまま使います。

パソコンであらかじめexFATでフォーマとします。R8でも問題なく利用できています。また、音楽データをMediaGOで転送する際、転送はかなり早かったです。これはR8のUSBが 3.1だからだと思います。

★AmazonJNHのストア





【画面キャプチャ】
通常Android端末は「電源ボタン」と「音量ボタン(ー)」を同時に長押し来ることによりキャプチャできます。しかし、R8がボリュームボタンがありませんので、「画面を3本指で長押し、そのまま方向へスライド」と言う方法で画面キャプチャできます。
①キャプチャしたい画面を出す。
②3本指の感覚は少し開け
③画面の上を抑える
④画面を指で押さえたまま、スーッと下にスライドさせ指を離す。すると画面キャプチャできます。




【細かい話・・HiByってどう読む】
前からずっと気になっているのですが「HiBy」ってどう読むのでしょうか?
「ハイビー?」「ハイバイ?」「ハイベイ?」個人的には「ハイベイ」なのかなと思っています。「ベイ」の発音は中国語で(貝)を意味します。HiByの黄色いロゴを見ると、エスカルゴみたいな(貝)に見える気がします。(もちろんGoogle 翻訳を使いました。)
また、細かい話ですが「B」についてです。「HiBy」なのか「Hiby」なのか?ホームページを見ると「HiBy」の文字が多いいです。でもロゴの文字は明らかに「Hiby」だと思います。まあ、どっちでも良いんですけど、ちょと気になりました(笑






【聴いて見る】
・評価イヤホン:AKG 5005
 ドライバー:(中高域用)BA型×4、(低域用)9.2mm径ダイナミック×1
 周波数特性:10Hz ~ 40kHz
 インピータンス:18Ω
・ケーブル:onso iect_04
・イヤーチップ:コンプライTsx-500

AKG N5005はモニタリングとしてもリスニングとしても使える原音を大切に、全ての音が美しく繊細に表現されるイヤホンだと感じています。音場は奥行きや高さはそうありませんが、横方向の適度な広さはシッカリと感じます。また、低音域・中音域・高音域用のそれぞれの帯域の専用ドライバーにより非常に高い解像度です。重低音・低音域は比較的マイルドで、中音域は繊細にシッカリと、高音域はキラキラしています。また、音の抜けも良く、透明感のある優しい音を出します。個人的には、ニュートラル音質でプレイヤー評価イヤホンとして最適と考えています。




★エージング時のポリシー
エージングに当たり、ずっと守っていることがあります。
一定の方法で短時間でエージングを終わらせる事です。
①イヤホンはエージングが終わるまで絶対変えない。
 ※変化のタイミングを聴き逃すので同じイヤホンを使う
 ※イヤホンは自分の中で一番ニュートラルな音だと思うものを使う
②エージングは約200時間をめどに行います。
③基本、休憩を挟んで一気にエージングします。
④夜寝る時鳴らしっぱなしにします。
 ※特にボリューム大きくする必要な無いので、音量は最低にしておきます。
 ※バッテリーが無くなって充電する時は休憩
⑤以降④を約200時間までキッチリ繰り返します。
  ※個人的にはステンレススティールは250時間以上エージングが必要と思っています。HiBy R6Proの時は200時間を超えてから、音にかなりの変化がありました。やっぱりステンレススティールは硬いから時間もかかるのでしょうかね?(笑


■エージング10時間

(ボリューム50)
現在、エージング時間は10時間ほどです。
音圧も十分にあり、音場も広く、低音域・中音域・高音域までシッカリとした音が出ています。解像度も非常に高いのですが、現在、全体的に靄が深く掛かっている感じで見通しがよくありません。奥行きも現状あまりありません。

第一印象はアンプにゆとりが感じられ、シッカリとした音圧と落ち着いた音質だと思いました。正直「これは本当にステンレスス筐体?」と言った感じです。ステンレススティールの特徴であるソリッド感や高音域のファーと伸びる共鳴は無く、兎に角アンプがシッカリとした音を出している。そんな感じです。各楽器の位置はシッカリと分かります。ボーカルはほぼ中央で楽器と同じ位置に聴こえます。特に女性ボーカルや女性コーラスが美しいです。



■エージング50時間

(ボリューム55)
音場が上下左右に広がり奥行きも少しでました。さしずめ小ホールで演奏している見たいです。各楽器もボーカルも少し離れた感じです。また、音圧が下がったわけではありませんが、グッとくる迫力が少し弱まった感があります。

そこで、ボリュームを55に上げてみます。音場はそのままで全体的に音が近く、迫力もアップです。N5005はインピータンスが少し高めなのでボリュームの調整が難しいです。この、55が現状ベストですね!細部にわたるまで細かい音まで拾えます。N5005らしからぬ、迫力の低音及び重低音がでます。非常に引き締まって更に深い音です。更に見通しの良い中音域、キラキラの高音域も出ています。しかも、それらが喧嘩もせず全部聴こえます。しかし、全体的に音のディテールがまたはっきりしていない感じです。

また、ステンレススティール特有の高音域の広がりが出てきました。ただ、同じステンレススティールのHiBy R6ProHIDIZS AP80ProSSとは感覚が違います。R6ProやAP80ProSSは少し粗めにスーッと高音が伸びます。R8SSは細かく微かに高音域がファ~と伸びます。それは、まるでシルクの様な、繊細でしなやかな美しい伸びです。特に女性ボーカルの声や余韻が美しいです!本来は聴こえないような、エコーの残存までも聴こえます。曲の最後の微かな音まで聴こえます。

現状R6ProやAP80ProSSの様な元気のいいソリッド感やスピードをあまり感じません。以外にも楽曲によっては比較的マッタリした音も出ます。この辺りが、アンプやDACなどの違いなのでしょうか?まだ分かりませんが、音の方向性が見えて来た気がします。でもまだ、音全体に1~2枚膜が張っている気がします。まだまだエージングで音が変わると思います。楽しみです。




■エージング100時間

(ボリューム55)
多少拡散気味だった音場が少し引き締まり、各楽器やボーカルが少し前に出て来ました。また、全体的に音に厚みが出てきました。相変わらず低音が良く出ます。高音も綺麗!特にギターやストリングスの音が良いです。ドラムス輪郭もハッキリとして来ました。切れは最高です。Fiio M15もそうでしたが、アンプが良いです!




■エージング150時間

(ボリューム53)
しっかりとした音圧・クッキリとした輪郭・各楽器の繊細な音まで確認できます。ボリュームは50~53くらいで十分に深みのある音が出ます。前回、多少拡散気味だった音場が少し引き締まりましたが、今度は全体を囲むような音場が少し広がり安定した感じがします。両サイドの奥の方で微かに鳴るギターや、女性コーラスの高音域の密度の高い余韻がとても美しいです。ただ、まだ音全体に一枚膜がある感じです。音質に更にクリアな艶感が欲しい所です!




■エージング200時間

(ボリューム55)
安定した音圧、安定した音場、音場の深み、繊細に非常に高い解像度、深いドッシリとした低音、見通しのいい中音域、適度にキュッと締まりながらもシッカリ聴き取れる繊細な高音域、全体的に曇りも取れた感じです。マダマダ音の変化がありそうですが、取りあえず方向性は決まったと思います。今回一応エージングが終わりました。

これから色々なイヤホンで音を聴くのが楽しみです。また、今後も音に変化があったら追加してゆきます。



■エージング もう何百時間経ったか分からない

(ボリューム55)
エージング200時間から更に音が変わりました。拡散し過ぎない音場、シッカリとした音圧、繊細で上品な切れ味の重低音~超高音域、何とも言えない深く澄んだ美しい音、どんな楽曲を聴いても聴き惚れてしまいます。最近はR8SSばっかりで音楽を聴いてます。







【気になったこと】
気になるのは、R6 Proはハードの問題かソフトの問題かわかりませんが、画面で曲送りをすると、再生する時に音が時折”プッ”と一瞬音が詰まった感じになります。R8でもやっぱり同じ現象が起きました。ハードボタンやBluetoothで曲送りする時には問題ありません。





【どうしてもやるべき事

HiBy R8SS VS Fiio M15 フラッグシップ対決
今回の比較は、「アルミニュウム筐体 VS ステンレススティール筐体」でもあります。DAC・アンプ・各パーツはそれぞれ吟味され共に最上位クラスの物を使用していると思われます。大きな違いは筐体の素材です。アルミのM15も初めて持った時は「重い」と感じましたが、このステンレススティールのR8を持った時の重いこと、なんとあのSONY 「NW-WM1Z」よりも重いのです。この存在感は否応なしに良い音を想像させます。
製品名 HiBy R8SS Fiio M15
材質 ステンレス筐体 アルミニュウム筐体
OS Andriod 9.0(GMS認証) Android 7.0ベース
CPUSnapdragon 660(Kryo260 Octa-core クロック2.2 GHz)Samsung Exynos 7872(A73 デュアルコア + A53 クアッドコア)
D/Aコンバータ AKM AK4497 x 2 AKM AK4499EQ x 2
オペアンプ OP02(ノーマルモード:最大12Wの出力、ターボモード:最大16Wの出力) PA2211x2+OPA1622x4+OPA1612x4(16Ω:420mW、32Ω:635mW、300Ω:120mW)
その他パーツ ELNA SILMICコンデンサ4個、タンタルコンデンサ10個、高リップル抑制比LDOレギュレータ18個、Panasonic Hi-PolymerPOSCAP35個 低損失ポリマータンタルコンデンサー4基、Panasonic製積層メタライズドPPSフィルムコンデンサー(ECHU)4基、小型フィルムコンデンサー8基をそれぞれ搭載
WiFi 2.4GHz, 5GHz2.4GHz, 5GHz
BluetoothBluetooth 5.0(UAT, LDAC, aptX, aptX HD, AAC, SBC)Bluetooth 5.0(SBC/AAC/aptX LL/aptX HD/LDAC)
USB USB 3.1 Type-C USB 2.0 Type-C
ディスプレイ5.5 インチ(1920x1080)
IPS 1600万色 400ppi、5世代コーニングゴリラガラス
5.15 インチ(1440x720)
IPS 1677万色、コーニングゴリラガラス
RAM 4GB
3GB
内蔵容量 64GB 64GB
拡張スロット micro SD card 最⼤2TBまで micro SD card 最⼤2TBまで
本体⾊ Stainless Steel Black Black
サイズ(H×W×D)143×81×20(mm)134×75×18(mm)
本体重量 520g 307g
バッテリー10000mAh/3.8V/38Wh
連続10000mA出力が可能
7490mAh 3.8V
充電完了時間 約5時間(0%-100%)  約3.5時間
発熱 普通に熱い かなり熱い(R8より熱い)
USB充電QC4.0対応 QC2.0/MTK PE/PD2.0
再生可能時間 約13時間(バランス) 約9時間(バランス)
対応レート 32bit/768kHz, DSD512 32bit/768kHz, DSD512
対応フォーマット DSD、DXD、WAV、FLAC、ALAC、APE、WMAlossless、AIFF、AAC、mp3、mp2、Ogg Vorbis DSD、APE、Apple Lossless、AIFF、FLAC、WAV、WMA LOSSLESS、AAC、MP3、WMA、OGG
MQA 16倍展開 フルデコード機能
出力端子 3.5mm / 4.4mmのライン出力とヘッドフォン出力をそれぞれ独立して搭載 2.5mm/3.5mm/4.4mm
ボリュームノブ プロオーディオグレードのアルプス社製デジタルエンコーダを搭載 ADCボリュームコントロール機能&超低ノイズ・デジタルアッテネーター機構
LTE対応バンド FDD-LTE (Band 1/3/5/8/11/21/28)TD-LTE (Band 41)、通話機能なし なし
コメント HiBy R8SS も Fiio M15も各メーカーのハイグレードDAPとなります。CPU、D/Aコンバーター、オペアンプ、筐体素材、その他各パーツ素材やソフトのチューニングが違いますが、目指すところは同じ「良い音を出す!」と言う事です。
M15は旭化成エレクトロニクスのDACチップ「AK4499EQ」を搭載。R8SSは同じ旭化成エレクトロニクスの一つ前の世代の「AK4497」を搭載しています。R8は後発なのに一つ古いDACです。この辺りが音質に影響するのかどうかも少し気になるところでが、今回の最大ポイントはアルミニュウム筐体のフラッグシップとステンレス筐体のフラッグシップの対決なのです。

価格、デザイン、軽さについてはM15に軍配が上がります。

Fiio M15の存在感も初めて見た時は相当なものでしたが、R8SSと比べると超コンパクトDAPに思えます。このサイズと重さは持ち運べる限界と思いました。また、ポケットInはやめた方が良いと思いました。バック等が必須です。



HiBy R8SS VS Fiio M15 聴き比べてみた
評価項目 HiBy R8SS Fiio M15
イヤホン
AKG N5005

(中高域用)バランスド・アーマチュア・ドライバー×4
(低域用)9.2mm径ダイナミック・ドライバー×1
(周波数特性)10Hz ~ 40kHz
(感度)99dB/mW
(インピーダンス)18Ω

AKG N5005は非常に解像度が高く、重低音・低音・中音・高音域が良くバランスされています。原音を大切に、全ての音が美しく繊細に表現されます。音場も広く、音の余韻の伸びが最後まで聴こえるようです。低音用ダイナミックドライバーは比較的大きめの9.2㎜、豊かな低音が出ます。中音域は繊細にシッカリと、高音域はキラキラしています。

音圧
(迫力)
シッカリとした圧があります。音の厚み深みもあります。音の広がりがある為、M15より音圧が弱く感じます。 ◎シッカリとした圧があります。R8SSもM15もアンプが優秀!音の広がりが狭いので音圧は強く感じます。
音場 ◎M15に比べると一歩、左右上下に広い音場です。奥行きも深く感じます。高音域の共鳴はファーッと拡散しとても美しいです。 ◎R8SSに比べると少し狭い感です。高音域の共鳴はスーッと伸びて行く感じです。音全体は少し中心に集まっています。
重低音楽曲によっては切れの良い重低音もでます。深く豊かな伸びです。輪郭がありズシッと来ます。◎楽曲によっては重低音も出ます。全体の音を整える様な重低音です。
低音 とても輪郭のシッカリした切れの良い低音が出ます。 ◎よく出ています。R8SSに比べるとウォーム感のある低音です。
中音 見通しが良く解像度の高さを感じます。 ◎マイルドです。少し低音の中に埋もれている感じです。
高音 シッカリとした耳に刺さらないキラキラと美しい高音域です。 ◎非常にスッキリと美しいクリアな高音域です。
超高音 楽曲によっては特にハイトーンな音がキラキラと美しいです。◎スーッと伸びる余韻がクールです。
弦楽器◎ギターの音が綺麗です。ピアノもストリングスも美しいです。◎非常にクリアな音です。ピアノはシットリト美しいです。
打楽器 打楽器は少し背面に位置するように聴こえます。切れ良くシッカリと出ています。 ◎打楽器は他の楽器と同位置に聴こえます。シッカリと出ています。
男性ボーカル◎低い声も高い声もよく出ています。◎よく出ていますR8SSに比べると、暖か味のある声
女性ボーカル 輪郭がシッカリしており美しいです。特にハイトーンも綺麗。
◎よく出ています。雑味もなく美しいです。
アコースティック ◎切れやスピード感があるので、Classicよりもフュージョンやロック、ポップス系のアコースティックの方が美しい。 シットリと温かみのある音で、ジャンルは選ばないオールラウンダー。Classicメインならこちらかな!
PC打込 これはもう間違いなく美しい。 ◎美しいです。
ボリューム 時々回転が重くなる。これは、あえての仕様なのか、個体差なのか?フーリングはイマイチ。ボリュームレベルは分かりやすい。 ◎回転が非常に心地よい。高級感が素晴らしい。しかし、ボリュームレベルの表示が無く不便。どこかに設定があるのかな?
※後日設定がみつかりました。
コメント 基本的な音の傾向としては、共に、旭化成エレクトロニクスのDACを使用しているため似ているように感じます。

M15は少しウォーム感も備えながら、とてもクリアな雑味の無い深く澄んだ音を出します。R8SSはそのM15の音場を少し広げそれぞれの音を繊細にキレ良くした感じです。各音の見通しはR8SSの方が良く解像度も高く感じます。R8SSは音場が広い分音圧がM15に比べると低く感じます。面白いのはR8SSはエージング前M15よりも音圧が強く粗く聴こえたのですが、エージング後はM15よりも繊細で美しい音圧になりました。

M15だけをしばらく聴いて、エージングの終わったR8SSを聴くと、M15の濃厚でクリアなサウンドの解像度を更に上げて、音場を広げ、明るくキラキラした感じなのです。これがステンレススティールマジックですね!
濃厚でクリアな美しい音がグイグイ来るコストパフォーマンスの高いM15と、重低音~高音までの繊細なキレ味、全体的にキラキラ感で音場を包み込み、ため息の出る程の高音域の余韻の美しさをだすR8SS。両方好きですが、個人的にはR8SSに癒されます。

ただ、これは今回のAKG N5005 との組み合わせに限ってです。イヤホンやバランスケーブルの組み合わせや相性によっては評価は変わると思います。

旭化成エレクトロニクスのDACについてはM15の方が新しいのですが、音は古いDACを積んだR8の方が個人的には好きです。DACが新しければ良いのではなく「トータルバランス及びチューニング」音は変わるという事を痛感します。






【その他イヤホンで聴いて見る
AKG N5005を利用したエージングも終わりました。ソロソロ手持ちのお気に入りのイヤホンで、その音を聴いて見たいと思います。


Fiio(フィーオ) FiiO FH7
・評価イヤホン:FiiO FH7
 ドライバー:BA型×4、13.6mm径ダイナミック×1
 周波数特性:5Hz~40kHz
 インピータンス:16Ω
・イヤーチップ:コンプライTsx-400(球タイプ)

元々、Fiio M15を聴く為に購入したイヤホンです。1基の、聞いたことも無いような大きな13.6mm ベリリウムコーティング・ダイナミックドライバーと4基のBAドライバーを搭載したFH7ですが、アンプ性能の優れたM15と純銅のバランスケーブルと接続してあげると、それはもう恐ろしいほどの音圧で、暴力的とも思える重低音から超高音が鳴り響きます。このままでは、聴き疲れするNO1イヤホンとして使われなくなる可能性もあります。

そこで、ケーブルのチューニングを行いました。純銅ケーブルを純銀ケーブルに置き換えました。純銅ケーブルは「音場は狭いですが、音圧にすぐれます。また、低音域は野太く高音域は透き通るような音を出します。」、純銀ケーブルは反して「音場は広がりますが、音圧は下がります。また、低音域はアッサリとして高音域は煌めくような音を出します。」

そして、(M15+純銀ケーブル+FH7)の組み合わせは、圧もあり、適度な音場と、深く激しすぎない濃厚な重低音と、透き通るクリアな高音域となりました。それはもう美しい音なのです。さて、今度は本題の組み合わせです。(R8SS+純銀ケーブル+FH7)どうなったか・・これは凄い!音場は更に広がり、音圧は下がってしまい、重低音も高音域も拡散してしまい、とても美しいとは言えません。ケーブルの見立てによるDAPとの相性の難しさを再認識しました。

最近、onso(音素)のケーブルにハマっているので、今度FH7のケーブルもonsoにしてみようと思います。
KBX4904 純銀ケーブル 4芯 99.99%純度

さて、気を取り直しケーブルのチューニングを行います。純銀ケーブルがダメなわけですから、当然、純銅ケーブルを試してみる事にします。高純度(99.99998%)を誇る単結晶銅(upocc)を採用したYYX4887を使用します。銅らしく全体て位に野太い音を出します。力強い低音と比較的落ち着いた高音域を出すケーブルです。もう一本買おうかな。

さて、それでは音を聴いてみます。
適度で迫力のある音圧、程よい音の広がり、全ての音域でクリアで切れのある音質、低音の力強さと高音域の共鳴と拡散、ハッキリとした輪郭と見通しの良い音域、ステンレススティールの繊細で煌めく音をそのままに、聴き応えをplusしました。これはもう素晴らしいです。AKG N5005の音質をそのまま3倍ほど良くした感じです。すべての古い音源がハイレゾ音源の様に、曇りの無い切れの良い美しい音に生まれ変わりました。最高です!

YYX4887 7N-OCC単結晶銅(99.99998%)8芯ケーブル





JVC HA-FW1500
・評価イヤホン:HA‐FW1500
 ドライバー:ダイナミック型×1(口径11mm ウッドドーム)
 周波数特性:6Hz~52kHz
 インピータンス:16Ω
・イヤーチップ:コンプライTx-400(通常タイプ)

ウオーム感に溢れる、重低音から超高音域までを出すJVCの傑作イヤホンだと思っています。ダイナミックドライバー1基でここまで出来るんだと感心してしまいます。Classic・ジャズ~ダンスミュージックまで幅広いジャンルまでカバーします。
ウイークポイントとしては、音場が少し狭く、中音域の見通しがあまり良くないところでしょうか。今回は、そのウイークポイントを打破するためケーブルをチューニングしました。
ケーブルには「onso 05 4.4(5極)-MMCX(L/R) バランス接続用イヤホンケーブル」を使用しました。イヤホンの持つ特性を変えずに中高音域を綺麗にしてくれるようです。また、イヤーチップのコンプライは球タイプではなく一般的な形状の物にしています。
onso 05 PCOCC+銀メッキ4N-OFCハイブリッド

聴いてみました。もともと塊感が強く音場の狭いHA-FW1500ですが、R8SSにより程よく音場が広がります。しかも音圧は高く力強い音質です。そして、HA-FW1500の持ち味である暖かい重低音はそのままに、R8SSのキレが加わり引き締まった音質となります。中音域はやはり重低音にのまれ気味ですが、見通しは良くこもった音ではありません。ボーカルは少し手前に、目の前で歌っている感じです。また、高音域はドライバー1基とは思えない美しさで、音全体を包み込むような音の煌めき・拡散・共鳴が程よくとても美しいです。
ステンレススティールのR8SSとWoodドライバーのHA-FW1500の相性は、一見「鉄と木」、相反する特性のようですが、意外にも合います。「スイカに塩をふりかける」みたいなもんでしょうか?(笑
HA-FW1500とR8SSの組み合わせはまるで「重低音~超高音域まで良く出るハイブリッドイヤホン?」と思わせてくれます。何時までも聴いていたくなります。また、onso 05バランスケーブルの恩恵が大きいですね!HA-FW1500との相性は良いです。

余談ですが、2020/11末にonsoの新しいバランスケーブル06が発売になりました。現在、AKG N5005にはonso 04を装着していますが、さっそく onso 06 に昇格させました。これが又なんとも素晴らしい音なのです。




【外出用専用バッグ
M15ならまだしも、520gもあるR8SSをおいそれとポケットに入れて歩くわけにも行きません。そこで、R8SS専用のバッグとして「フェリージ(Felisi) 799/10/DS ウエストバッグ」を買いました。しかも2個も。財布やスマホ、鍵など必要最小限をR8SSと一緒に持ち運べます。R8SSを買ったがために高くつきました!(笑






【評価】
アコースティックな楽曲からPC打ち込みの楽曲まで、オールラウンドに鳴ります。左右上下前後に広がり過ぎない適度な音場を造り、高音域が繊細に微かに拡散して行く様はステンレススティール筐体ならではと感じました。音圧もシッカリあり、特に切れの良い深い低音域、煌めくような高音域が美しいの一言です。スピード感も切れもありますが粗削りではなく洗練されています。

また、気が付いたのは「HiBy R6Pro ステンレススティール」とは音が全く違いました。R8SSを購入する時に「R6 Proからの正統なアップグレード」のつもりで買ったのですが、全く音質が違うので「別物ハイグレードへのアップグレード」と言う事になりす。
簡単に表現するとR6 Proは「力強い低音と全体的に硬質でソッリドな美しい音色」、R8SSは「豊かな音場と力強い音圧、高い解像度、クリアで切れの良い音質、重低音域~超高音域まで繊細で美しい音色、少し広めな音場に共鳴する超高音域の美しさ」です。
思うに、むしろR8SSはFiio M15に近い音なのです。ここで気が付くのはR8SSとM15は旭化成エレクトロニクスAKMのDAC、R6 ProはESS Technology社のDACを使用しています。基本的にアンプは増幅装置ですし、やはりDACが基本的な音質に大きく影響していると考えられます。R8SSはM15の音質を更に見通し良く解像度をアップしたように感じるとても良い音です。

最後にHiBy R8SSは購入するべきかどうか?です。
あくまでも個人的な感想ですが、ステンレススティール筐体の美しい音を聴きたいなら間違いなく買いです。データ通信SIMを使いストリーミング音楽をいつも聴きたい方の選択肢はR8SS一択となります。しかし、ステンレススティール筐体にこだわりが無いのであれば、アルミ筐体で音が良く価格の安いFiio M15がお勧めです。

※2023年某日、最近利用する機会が減ってきて、満充電して2週間ほど放置しているとバッテ容量がどんどん減ります。電源も落としているのに放電して行っている感じです。「バッテリの寿命かなぁ~」交換サービスとかあるのかなぁ~?


【あとがき】
SONYへの思い

最初に言っておくと私はSONYが大好きです。それを踏まえてのあとがきです。

R8SSの購入にあたりとうとうSONY「WALKMAN NW-WM1Z(2016年)」とHiBy「R6 Pro」を手放しました。「R6 Pro」についてはR8へのアップグレードなので順当です。問題はSONYです。長年SONYを応援しウオークマンを使ってきました。そしてNW-WM1Zの後継機種を今日まで待ってきましたが一向に出る様子がありません。また、大きな問題の一つは「S-Master HX」が進化していないという事です。世界ではDAC(デジタルアナログコンバーター)やアンプなど日進月歩、各メーカーは日々進化しています。SONYが致命的なのは「DAC」と「アンプ」がSONY独自開発一体型のフルデジタルアンプである事です。SONY自身が開発しなければS-masterは全く進化しないという事です。開発コスト等を考えると大変だと思います。しかし、あえてキツイことをいうなら、SONYが4年間怠慢をしている間にSONYは世界の音に置いてけぼりになってしまいました。

個人的には、願いは、SONYは独自開発をやめ、各オーディオ関連企業と手を組み新しいアナログオペアンプ搭載のS-masterを開発すべきです。日本には優秀な企業があるではないですか!旭化成エレクトロニクスと共同でオリジナルDACを開発し、アンプはPanasonicのコンデンサーなんかとコラボして、開発コストを下げ開発サイクルも早くする。素材やシャーシ開発・アッセンブリはSONYで、そして仕上げはDSEE HXなどSONYソフトウェアでチューニングします。これで日本の最高技術を結集した新しいSONYのフラッグシップウォークマンが出来る。そんなことを期待しながら当面SONYとお別れです。