2023年10月21日土曜日

iFi Audio(アイファイオーディオ) xDSD Gryphon(エックスディーエスディ グリフォン)多機能ポータブルアンプです。評価レビューしてみます。

iFi Audio xDSD Gryphon

 最近、「SHANLING SONO」と「TRN VX Pro」の2タイプの変態有線イヤホンを買ったことにより、「有線イヤホンで良い音を聴きたい!」病がまた始まりました! ただ、DAPは卒業しているのであくまでも「スマートフォン+ポータブルアンプ(無線)+有線イヤホン」の組み合わせがマストです。

iFi Audio xDSD Gryphonの発売は実に約2年前の2021年11月頃です。「何故、今更Gryphonを買ったのか?」なのですが、価格が少し安くなっていたのとFiio BTR7の後継が中々出なかったからです。xDSD GryphonはBluetoothやオーディオコーデックが少し古い規格ですが、その音質は今でも非常に評価が高いのです。

「2年も前の商品が今に通用するのか?」「一体どんな音なのか?」「Fiio BTR7との違いは?」など興味は尽きません。


USB&Bluetooth対応フルバランスポータブルDACアンプ
ポケットに入るハイファイオーディオシステム
プレミアムハイレゾDACと強力なバランスアンプの融合

・セパレート化されたBluetooth、DAC、アンプ段、最大の性能を発揮するよう最適化
・デジタル入力:USB、S/PDIF、Bluetooth、アナログ入力:4.4mm、3.5mm
・iFiの増幅回路「PureWave」により、32Ωで1,000mW、最大6.7Vの高出力
・Bluetooth5.1搭載、aptX Adaptive、LDACなどBluetoothコーデックに対応
・PCM768、DSD512、MQAフルデコード(USB接続時)
・XSpace、XBass II、iEMatchなど、iFi独自の技術を搭載


輝かしきBluetooth、ハイレゾワイヤレス
最新のQCC5100シリーズチップセットの搭載を起点に、ワイヤレス接続に関してxDSD Gryphonは以下の最新コーデックに対して最先端です。

aptX Adaptive、aptX HD、LDAC、HWA/LHDC
aptX、aptX Low Latency、AAC、SBC (一般的なコーデック)

QCC5100シリーズチップセットと同様に、各セクションのiFiのデジタルプラットフォームは分離されています。つまり、受信のQCC5100~ジッター除去のGlobal Master Timing~DA変換のバーブラウン製DACチップなどです。手間はかかりますが、だからこそ、iFiのワイヤレスは有線に勝るとも劣らないのです。



【仕様】
■型式:xDSD Gryphon
■入力
・Bluetooth 5.1対応コーデック
   aptX, aptX HD, aptX Adaptive, aptX LL, LDAC, HWA, AAC, SBC
   ※aptX Adaptive(48kHz/24bit)
・USB-C、S/PDIF同軸(3.5mm)/光(丸端子)
・ライン入力(フルバランス4.4mm, シングルエンド3.5mm)
■対応フォーマット
・DSD512/256/128/64
・PCM 768/705.6/384/352.8/192/176.4/ 96/88.2/48/44.1kHz
・MQAフルデコード対応(~352.8/384kHz)
・Bluetooth(~96kHz)
■DACチップ:バーブラウン製DACチップ
■バッテリー:USB-C充電(BC1.2準拠、最大1.9A給電)

【ラインセクション】
■出力電圧、バランス6.7V(可変)、シングルエンド3.5V(可変)
■出力インピーダンス:バランス200Ω以下、シングルエンド100Ω以下
■S/N比:バランス110dB(A)以下、 シングルエンド110dB(A)以下
■THD+N:バランス0.007%以下、シングルエンド0.015%以下

【ヘッドフォンセクション】
■出力端子:バランス4.4mm、シングルエンド3.5mm
■出力パワー
・バランス>1000mW @ 32Ω、>74mW @ 600Ω、>6.7V max. @ 600Ω
・シングルエンド>320mW @ 32Ω、>40mW @ 300Ω>3.5V max. @ 600Ω
■出力インピーダンス:バランス1Ω以下、シングルエンド1Ω以下
■S/N比:バランス116dB(A)以下、シングルエンド115dB(A)以下
■THD+N:0.005%以下(1V@16Ω)
■サイズ:123x75x19 mm
■重量:215g
※詳しくはメーカーホームページをご覧ください
https://ifi-audio.jp/x/xdsd_gryphon.html



【開封】
外箱は非常にシンプルです。どこか有機的なそのデザインは美しいですが、大きく重いです。個人的には正直 xDSD GryphonとスマートフォンをUSBケーブルで接続し持ち歩く気は起きません。よって今後の xDSD Gryphonの評価・レビューはBluetooth接続を基本とします。


入力(XBass、電源、USB、光、4.4㎜、3.5㎜)

液晶パネル、接続情報やボリューム情報を表示


出力(3.5㎜、4.4㎜、電源、XSpace、XBass II、接続切換)



電源ボタン(長押:ON/OFF、一回:一時停止/再生、回す:ボリューム)

デザイン、素材感・質感、操作系ボタンだけ見てもワクワクしてきます。大きく思い本体は、同じコンセプトである軽量小型のFiio BTR7 と比べてどうなのでしょうか?良い音であれば苦も無く持ち歩くと思いますが、音が悪かったらただの文鎮と化す可能性もあります。





【ケース】
どう見ても落としたら一巻の終わりな筐体です。また、カバンの中に入れたら傷だらけになるのでケースは必須と考えました。上品な黒を探しました。サイズはピッタリ!多少キツメで抜けて落ちる事はないと思います。また、肉厚でシッカリとした素材で大満足です。各コネクタやスイッチへのアクセスも問題なし。液晶の保護フィルムが2枚付いてます。

★AmazonMITERケース iFi Audio xDSD Gryphon DAC グリフォン用ハンドメイド人工皮革ケースブラック(イタリアPU Leather) Case Cover 













【評価に使う楽曲】
評価にはいつものようにYouTubeの「お洒落なミュージック」に掲載しているような楽曲を使います。音源データのサンプリングレートは(44.1kHz)(48kHz)(96kHz)(192kHz)のハイレゾがメインです。ファイル形式はFLAC又はAACです。


プレイヤーアプリは「Neutron Music Player」を使用します。
設定等が複雑ですが、機能が多く音質が良いです。
※ノーマライゼーション(OFF)・イコライザー(OFF)に設定







【評価に使うオーディオプレイヤー】
オーディオビジュアル専用マシンのmotorola razr 40 ULTRAを利用します。
motorola razr 40 ULTRA ⇔ xDSD Gryphon とはBluetoothで接続します



■コーデック
motorola razr 40 ULTRAはクアルコムのスナップドラゴンサウンドに対応しています。

■motorola razr 40 ULTRA Bluetooth:5.3対応コーデック
コーデック サンプリング  ビットレート
SBC 48kHz/16bit         192kbps
AAC 48kHz/16bit         非公開
aptX 48kHz/16bit         384kbps
aptX HD 48kHz/24bit     576kbps
aptX Adaptive 48kHz/24bit     280kbps~420kbps可変
aptX Adaptive 96kHz/24bit     260kbps~640kbps可変
LDAC         96kHz/24bit     990kbps/660kbps/330kbps
aptX Lossless           44.1kHz/16bit     最大1200kbpsでビットレート可変
LC3 48kHz/32bit         16kbps – 320kbps
LC3(plus) 96kHz/24bit         16kbps – 320kbps


■xDSD Gryphon Bluetooth 5.1対応コーデック
aptX, aptX HD, aptX Adaptive, aptX LL, LDAC, HWA, AAC, SBCコーデック
※aptX Adaptive(48kHz/24bit)


motorola razr 40 ULTRA ⇔ xDSD GryphonとはaptX Adaptiveで接続




サブディスプレイでほぼすべての操作ができ、いざとなればフル画面も利用できます。ガジェット好きな方、目新しいスマホが好きな方にお勧めの逸品です。





【リモコンを買う】
motorola razr 40 ULTRA+xDSD Gryphonの運用において不便なことが一つあります。motorola razr 40 ULTRAはバックの中に入れておいて、xDSD Gryphonはポケットの中に入れておいた場合に「一時停止・再生」「曲送り」「曲戻し」などの操作が気軽に出来ない事です。ここまで完全ワイヤレスイヤホンの操作性の良さになれてしまうと、これは少し苦痛です。そこでコンパクトで気軽に操作できるリモコンを買う事にしました。安かったので2種類のリモコンを買いました。(充電式の物)

どちらも、気持ちよく操作できます。音量・曲送り・曲戻し・一時停止/再生・ボリューム操作。必要最小限で理想の商品でした。また、カメラを起動しておけばシャッターも切れます。便利です。また、どちらもスイッチを入れると瞬時に繋がります。

★AmazonB Blesiya BT009 Bluetoothリモコン ハンドル メディアボタン


★AmazonLZYDD Bt ワイヤレス メディア 音楽 リモコン カメラ シャッター

中々便利です。が、何回か手が滑って落としてしまいました。
音楽操作だけの為の安いスマートウォッチも買おうかな。

★Amazonシャオミ(Xiaomi) Smart Band 8 スマートウォッチ

Xiaomi Smart Band 8を買いました。フィットネスが中心と思われるスマートウォッチですが、私にはこの音楽コントロール機能だけで良いのです。しかし、アカウントを登録しないと使えないとか、設定も中華ウォッチなので少しややこしいです。でも、デザインも良いしレスポンスもマズマズ。バックにスマホを入れたまま、音楽をコントロールできるのは良いです。

リモコンに対する今後の期待
私は現在Pixelwatch2を持っています。基本的には「Pixel8Pro」と接続しています。Pixelwatch2はもちろん音楽コントロール機能はあります。しかも、すべてにおいて使いやすいです。さて、リモコンに対する今後の期待ですが、例えば今後出てくるPixelwatch3がマルチポイントに対応すればいいのです。そうすれば2機種のスマホの音楽コントロールが出来ます。技術的には全く問題ないはずなのですが。。。期待してます。







【聴いて見る】
オーディオプレイヤーとしては「motorola razr 40 ULTRA」を使用。モバイルアンプの「xDSD Gryphon」とはBluetooth(aptX Adaptive)で接続します。有線接続はしませんので音質はどんな感じか気になる所です。
※サンプリング:48kHz/24bit、ビットレート:280kbps~420kbps可変

■まず先に、色々ないイヤホンで聴いてみての基本的な音質について

最初は、あまりボリュームを上げ過ぎると危険なのでボリューム5くらいから始めました。スマホでプレイを押しましたが、全く音がしません。全く無音です。小さい音で音楽が流れるでもなく、ノイズも全くありません。ボリュームを70くらいまで上げたら音が出ました。壊れているのかと焦りました。普通、ホワイトノイズが少しは出そうなものですが全くありませんでした。どこまでも続く静寂と無音、基本製の凄さを感じます。

さて音質の傾向ですが、全ての音が上品で美しく格上げしています。低音域~高音域まで一見フラットも感じるのですが、これはDAC非常に原音に近いデジタルアナログ変換を行っているのだと思います。そして、アンプがまた素晴らしいです。モニターライクのイヤホンであれば全ての音が綺麗に聴こえますし、リスニング系のイヤホンであれば暴力的だが上品な低音であったり煌めく高音であったり、押しの強い中音域だったりします。原音を忠実に再現しつつ、各イヤホンの持ち味もシッカリ反映させます。
また、音場は心地よく広いです。広いからと言って音が散乱することもありません。音圧もシッカリあります。凄いのはボリュームを落としても、その音の存在感は変わりません。解像度は非常に高いです。

本当にいつまでも聴いていたくなるこの音質は、私が持っている他のDAPやアンプのどれとも違います。しかも、ビックリするのがこれが有線ではなく無線での音源と言う所です。
USB-Cのポートが2つあります
一つは充電用なので間違わないように

接続されるとUSB Auduoと認識されます
ボリュームは100%に

接続されると USB PCM 48K と表示されます
ボリュームは最小から少しずつ上げていきます
イヤホンのインピータンスにもよりますが
70~80位の間で落ち着くかなと思います



実は「xDSD Gryphon」をパソコンとUSB接続し聴いてもみました。クリア感や見通しが良くなるのですが、全くその感動はBluetooth接続(Aptx aptX Adaptive)の時と同じでした。実際、有線と無線の違いは「ほぼ感じない、気が付かない」と思えるほど良い音でした。

また、サンプリングの低いデータであっても良い音になりました。SONYなどはサンプリングやビットレートの低いデータをデジタル処理でアップリンクしますが、こちらはそんな処理をしなくても良い音です。やはり基本性能の素晴らしさを感じます。




■イヤホンによる相性 ベスト5


7BA+1DD高性能ハイブリッド構成(低音域用:8mmダイナミックドライバー×1、低音域用:BAドライバー×2、中音域用:BAドライバー×2、高音域用:BAドライバー×3)、更に「強化された3Dプリント音響管構造、超長尺低周波音響管」「RLCネットワーク周波数分割補正技術」「高減衰空気圧バランス技術」と色々な技術を取り入れた製品です。今までのイヤホンは比較的ドライバーその物に技術を投入していましたが、この製品はもう一歩踏み込み、筐体内環境までを制御する技術を多数使用しています。今後、スタンダードな技術になる予感もします。

<聴いてみます>
まるでダイナミックドライバー1基の様な音の繋がりの良さ、しかも、低音域~高音域まで音の歪みやムラなくキッチリ鳴ります。音場は広いが引き締まる所は引き締まり伸びて行くところは伸びて行く、タイトで切れがある低音、存在感のあるドラムスやボーカルを聴かせる中音、繊細で美しい高音域、高い解像度ですべての音が見えるようです。音圧はありますが、ダイナミックドライバー特有の空気を振動させるような音圧ではなく上品な音圧です。古い楽曲も力強く美しく蘇ります。
xDSD Gryphonとの相性は抜群です。

評価★★★★★(5点)




2種の低中音域用ダイアフラム同軸デュアル構造&高域用BAドライバーという摩訶不思議なドライバー構造のイヤホン。力強い低音・存在感のある中音・抜けるようなクールな高音域が見事に共存した音圧の高いイヤホンです。
<聴いてみます>
おぉ~凄いです。広い音場で広がりと直進的な圧の強い空気を振るわせるようなズッシリとした低音、存在感のある中音、クリアな高音、これが誠に美しい音質を奏でます。低音域のフォーカスもぼやけることなく、中音域の存在感と見通しのよい抜け感、耳に刺さることなく繊細で心地よいクリアな高音域。いつまでも聴いていたくなります。
xDSD Gryphonの性能を確実に表現出来ています。相性は抜群です。

評価★★★★★(5点)




「低音域用:10mmの二重磁気ダイナミックドライバーx1」+「中音域用(30095)BA型ドライバーx4」+「高音域用(50060)BA型ドライバー」で、合計9ドライバー構造です。深い豊かな低音域と抜けの良いクリアで高空間の中音域・高音域・超高音域が美しいのです。
<聴いてみます>
いやぁ~これまた凄いです。もともと音場の広いTRN VX Proですが、更に広い音場となります。しかも、どれ一つ音が逃げることなく広い空間の中で全ての音が聴こえるようです。深くシッカリとした低音、宝石の様な中音から超高音、全てがバランスよく鳴ります。一見音圧が低く感じますがそんなことはありません。ボリュームを下げても各音の存在感はそのままです。これが誠に美しい音質を奏でます。SHANLING SONOも良いですがTRN VX Proの心地よさは病みつきになります。
xDSD Gryphonとの組み合わせで更に環濠的な音質になります。相性は抜群です。

評価★★★★★(5点)






6Hz ~ 52,000Hzと言う広い再生周波数帯域を誇る、世界的にも類を見ないWoodドライバーx1のシンプルなイヤホンです。特にジャズやクラシックなどのアコースティックな演奏では抜群の音質です。
ただ、実は最近優れたイヤホンが多々出てきており出番が少なくなっていました。「他のハイブリットに比べると音場が狭い」「Woodドライバーならではのウオーム感が逆に曇って切れの無い音に感じる」「高音域がもう少し欲しい」「EDM等を良く聴くのでもう少し抜け感や切れが欲しい」と言うのが主な理由でした。
<聴いてみます>
うわぁ~HA-FW1500が帰って来ました!切れのある重低音がハートに響きます。比較的狭い音場が適度に広がりました。見通しも良くなり、ウオーム感はそのまましっかりとした輪郭と切れがあります。高音域もキラキラと心地よく今までになく柔らかく美しいです。今までで一番相性が良いと感じます。
はやりxDSD Gryphonのアンプ効果が大きいと思います。Woodドライバーを完全に鳴らしきっている感じです。優しく・心地よく・迫力もあり・抜けも良い、HA-FW1500の性能はまだまだ未知数と感じました。しかし、この深くて柔らかい心にしみる重低音は他のイヤホンでは出せません。ボリュームを絞ってもシッカリとした音圧を感じます。
しかし、HA-FW1500の低音は本当に素晴らしいです。車に17㎝のスピーカーを付けていますが、匹敵するくらいの心地よい低音を感じます。やっぱりダイナミックドライバーの空気を震わせる低音と音圧は良いですね。xDSD Gryphonとの相性は抜群です。

評価★★★★★(5点)






実はFiiO FH7の発売は、2019年08月頃とかなり以前の商品です。しかし、スペックは現代のハイブリッド型と遜色はありません。金額は相当高価でしたが!
高域・超高域用にKnowles製BAドライバー「SWFK-31736」、中域用にFIIOとKnowlesの共同開発によるカスタムBAドライバー、低域用に13.6㎜大口径 ベリリウムコーティング・ダイナミックドライバー採用した、4BA+1DDドライバ構成で、再生周波数帯域:5Hz~40kHzなのです。

<聴いてみます>
むむむ!昔FH7は硬質な爆音の暴れん坊という認識だったのですが、xDSD Gryphonを通して聴くその音は今までのFH7へのイメージをガラリと変えます。何と言いますか「硬質な低音域の上に繊細な中高音域と力強い中低音が同居している。更に穏やかでもある。」そんな感じです。しいて言うなら、まるで「TRN VX ProxDSD Gryphon」と「SHANLING SONO」を足したような音なのです。そして、xDSD Gryphonの美しい音楽観を見事に再現します。FiiO FH7はKnowles製BAドライバーを使用していますが、今更ながらKnowlesの音は繊細で柔らかくて良いです。相性は抜群です。

評価★★★★★(5点)

当面、「SHANLING SONO」「TRN VX Pro」「HA-FW1500」「FH7」でヘビーローテーション決定です。何時間でも聴けます。






【FiiO(フィーオ) BTR7と比べる】
同じコンセプトを持った商品と比較してみます。
「razr 40 ULTRA+FiiO BTR7」と「razr 40 ULTRA+xDSD Gryphon」の違いを比べてみました。イヤホンはTRN VX Proを使用します。
使用イヤホン TRN VX Pro
押し寄せるシルキーで繊細な美しい高音域、耳に刺さる事もなく音場の広い壮大な美しい世界が広がります。中音域~超高音域は再生帯域による段付きは一切なく、広大な面上でフラットに広がる感じです。その中高音を支えるように深い重低音が奥から響いてきます。

 
ポータブル
アンプ
Bluetooth対応
xDSD Gryphon

FiiO BTR7

スペック    
入力 Bluetooth、USB-C、S/PDIF同軸(3.5mm)/光(丸端子)、ライン入力(バランス4.4mm, シングル3.5mm) Bluetooth、USB-C
Bluetoothチップ QCC5100シリーズ QCC5124
Bluetoothバージョン Bluetooth 5.1 Bluetooth 5.1
Bluetooth対応
オーディオコーデック
aptX, aptX HD, aptX Adaptive, aptX LL, LDAC HWA, AAC, SBC aptX, aptX HD, aptX Adaptive, aptX LL, LDAC, AAC, SBC
aptX Adaptive 48kHz/24bit 48kHz/24bit
Bluetooth接続ほぼ瞬時に繋がります 少し時間が掛かります
対応フォーマット (DSD)512/256/128/64
(PCM)768/705.6/384/
352.8/192/176.4/96/
88.2/48/44.1kHz
(MQA)フルデコード対応~352.8/384kHz
DSD256(Native)
DSD128(DoP)
PCM384kHz/32bitまで
MQAレンダラー機能も搭載
液晶画面 入力・バッテリ・音源フォーマットンの種類など必要最低限の表示のみでます。 入力・バッテリ・音源フォーマットンの種類など必要最低限の表示のみでます。
DACチップ バーブラウン製DACチップ ES9219C x2
バッテリー USB-C充電
(BC1.2準拠、最大1.9A給電)
USB-C充電、Qi無線充電対応
9時間動作可能な880mAhバッテリー搭載
出力端子 (バランス)4.4mm
(シングル)3.5mm
(バランス)4.4mm
(シングル)3.5mm
出力パワー (バランス)
1000mW @ 32Ω
74mW @ 600Ω
6.7V max. @ 600Ω
(シングル)
320mW @ 32Ω
40mW @ 300Ω
3.5V max. @ 600Ω
(バランス)
320mW @ 32Ω
(シングル)
160mW @ 32Ω
S/N比 (バランス)116dB(A)以下
(シングル)115dB(A)以下
(バランス)115dB
(シングル)1118dB
サイズ 123x75x19 mm 83.6 x 39.6 x 14.6 mm
重量 215g 68g
音質比較    
音場 約2倍の広さ ←
ファーっと広がります
目の前にこじんまりと
スッキリした音場です
奥行 約2倍の深さ ←
奥の方から低音が湧きます
深さはありません
目の前近くで音がします
音圧 ズッシリとした上品な音圧
ボリュームを落としても感じる事のできる音圧です
程度でスッキリとした
な音圧です
可もなく不可もなく
ホワイトノイズ 全くありません
真っ暗闇の様です
気になるほどではありませんが微かにノイズがあります
音の厚み深み 立体的な深みを感じます
音に艶やかな厚みを感じます
全体的にはアッサリめで
厚みや深みはあまりない
レスポンス
繊細で上品なレスポンスです。音に切れがあるというか、音の一粒一粒が躍動しているのが分かります アタック感も強くレスポンスも良いです。クールな切れ味を感じます
低音 深く豊かな上質の低音です。存在感にみなぎっていますが、音場の奥の方から全体を取りまとめる様に湧き上がってきます 楽曲によっては低音はでますが、あまり主張しません。音の切れはいいですが若干弱い気がします
中音 解像度が高く、BTR7では聴こえなかったコーラスや楽器など中音域に埋もれていた音が聴こえてきます 比較的フラットな中音域です。解像度は少し低く感じます。ボーカルがもう少し前に出ると良い
高音 シルキーで繊細な粒が見える様な高音が広がります。楽曲によっては上下左右にスーッと高音の余韻が伸びて行きます よく出ますが、音場があまり広くないので、上下左右への高音が余韻があまりありません。
特徴 音が非常に生々しいです。フェードアウトしていく時の、微かな楽器の音や、かすれて消えていく声も聞こえて来ます。久々に感動する音です 機動力・利便性・高音質・価格のバランスが非常に良い商品です。一つ持っていると重宝します
操作性 ほぼハードボタンで切り替えや設定が出来ます。非常に直感的に操作でき良いのですが、音楽の操作においては[一時停止/再生]しか出来ず非常に不便。ただ、ボリュームはカッコいい 各種設定は画面を見ながら設定をします。非常に面倒で直感的に操作できません。ただ、音楽の操作においては[戻る][一時停止/再生][送る]、ボリュームボタンがあり便利
おすすめポイント とにかくビックリするくらい音が良いです。いつまでも聴いていたくなる音質です。「これが本当にワイヤレスなのか?」と疑いたくなるような感動の音質です。 マルチポイント対応で音質も良くコンパクトです。気軽に良い音を持ち出せます。性能と音質を考えて時に非常にコストパフォーマンスが高いです
ここが惜しい やはり大きく重いことが、素晴らしい音質とトレードオフです。また、バッテリの持ちがあまり良くありません。まぁ、パワーがあるので仕方ないですが xDSD Gryphonを買って初めて分かったのですが、BTR7は癖が無く音質がスッキリし過ぎで面白味がありません。良い音なんですが、没頭感や感動は少ないです
総括 DACが素直な音をだし、アンプが上質な音を出します。新しい楽曲でも古いが曲でも分け隔てなく良い音になります。また、イヤホンの性能を100%引き出せます。が、逆に性能の悪いイヤホンの場合、聞くに堪えない音になります 気軽に良い音を楽しめます。有線イヤホンを使用しますが、完全ワイヤレスイヤホンと変わらぬ機動性を発揮します。イヤホンを選ばず比較的どんなイヤホンでもそれなりに鳴ります。コストパフォーマンスが高いモバイルアンプです
総合評価 ★★★★★5.0 ★★★☆☆3.5






【総括】
音源を無線で接続して、ここまで音の良い製品は中々ないのではないでしょうか?各イヤホンの個性を生かしつつ「xDSD Gryphon」の放つ美しい音質には脱帽します。本当にいつまでも耳を傾けていたくなります。また、最初から良い音なんですが、エージング200時間くらいすると更に見通しよく繊細になってきます。

近年の流行の機能に目を向けた場合、本機はマルチポイントに対応していません。Bluetoothコーデックのビットレートを最大限に確保する為、音質優先の為だと個人的には判断しています。「通話もしたい!」と言う場合は「Fiio BTR7」を使用します。

「xDSD Gryphon」は<aptX Adaptive(96kHz/24bit、260kbps~640kbps可変)>や<aptX Lossless(44.1kHz/16bit、最大1200kbpsビットレート可変)>へは未対応です。少し残念ですが、現状でも有線接続と遜色のない音質なので全く問題ないと感じます。
もし後継機が最新コーデックに対応し発売されたら正直買うと思いますが・・。

実は、冒頭でも書いていますが、Fiio BTR7の後継があまりにも出ないので腹を立てて購入したし商品であります。クアルコムのSoCチップなどのハードウエアスペックだけを見ると規格は少し古いですが、価格がこなれてきた今こそ買い時かもしれません。お店にあれば一度試されると良いと思いました。個人的にはお勧めできる商品です。本当に良い音です。ただ、それなりの良いイヤホンも必要ですが!


※内容はあくまでも個人的な考えですのでご了承ください。
 参考程度にお読みいただければ幸いです。

2023年10月1日日曜日

TRN VX Pro(ティーアールエヌ ブイエックス プロ)を今更ですが購入しました。驚異の9ドライバーを搭載した変態イヤホン!評価レビューしてみます。

 

TRN VX Pro(ティーアールエヌ ブイエックス プロ)

【はじめに】

TRN VX Proは2021年9月頃に発売された中国製のイヤホンです。以前から気にはなっていたのですが、当時は気持ちもお金も「完全ワイヤレスイヤホン」に投入していたのでいつしか存在を忘れていました。しかし、先日不意に「SHANLING SONO」を購入してしまいました。その安さと、変態性と、音質の良さに惹かれまた有線イヤホンに火が付きました。

さて、TRN VX Proですが、その構造がこれがまた凄い。
「低音域用:10mmの二重磁気ダイナミックドライバーx1」+「中音域用(30095)BA型ドライバーx4」+「高音域用(50060)BA型ドライバー」で、合計9ドライバー構造です。これはもう立派な変態イヤホンでしょう!




多ドライバーになると、一般的に「信号を周波数帯域別に振り分けるネットワーク」が沢山必要になりチューニングの良し悪しで音質が大きく変わってきます。さて、この9個のドライバーはどのようにチューニングされているのでしょうか?興味は尽きません。

※ネットワーク:例えば、高域用の帯域用に設計されたツイーターに無理に数百Hzの低域信号を入力するとスピーカーが壊れてしまう場合があります。スピーカーにはあらかじめ決められた再生周波数帯域が設計されており、その周波数からかけ離れた信号を入力していけないのです。このため多ドライバー方式の場合、メインアンプからそれぞれのスピーカーの間にネットワークというものを挿入して、信号を周波数帯域別に振り分けます。「低音だけ通すLPF(ローパスフィルター)、高音だけを通すHPF(ハイパスフィルター)、中域のみを通すBPF(バンドパスフィルター)」などの回路が加わるのです。





【購入】
★AmazonTRN VX Pro イヤーモニター ハイレゾ イヤホン 8BA+1DD ハイブリッド型 モニターイヤホン アルミハウジング マイク付き 3.5mmジャック QDC脱着式ケーブル 高遮音性 IEM イヤモニ 有線

仕様

■カラー:紺
■型式:TRN-VX Pro
■ドライバーユニット

10mm二重磁気ダイナミックドライバー x 1
30095中音域バランスドアーマチュアドライバー x 4
50060高音域バランスドアーマチュアドライバー x 4

■再生周波数帯域:7Hz~40,000Hz広帯域再生
■インピーダンス:22Ω
■感度:106dB/mW
■筐体素材:アルミニウム
■ケーブルコネクタ:QDC 2Pinリケーブル対応(0.78mmカバー付き)

■付属品

・4芯銀メッキケーブル
・イヤーピース
・6.5㎜コネクタアダプタ
・専用ケース




【開封】
箱は、シンプルです。立派な丸いケースが素敵です。また、色が「紺」と言う事で非常に上品です。












【イヤーチップ交換(AZLA(アズラ) SednaEarfit MAX)】
医療用シリコンを採用した「AZLA SednaEarfit MAX(ML)」に変更しました。
最初はLを考えましてがノズルの長さからMLが私の耳にはベストマッチでした。耳垢フィルターも付いて、密閉度も程よく良いのです。きちんとサイズが合えば低音から高音域まで抜群の音をだします。


遮音性ですが、スタバで無音状態で人の話し声が微かに聞こえます。店内のBGMも微かに聞こえます。食器やフォークナイフを洗う音は少し聴こえます。
静かな自宅で聴くときと同じボリュームで聴いてみます。外音を気にすることなく音楽を楽しめます。



【TRN T2 Pro ケーブルに交換】
製品には3.5㎜のケーブルが付属していますが、最初からバランス接続したいので、ケーブル交換を同時に行いまいました。また、コネクタは(カバー付き0.78mm 2pin 4.4mm)です。非常に柔らかくタッチノイズも全くなし、 2.5 3.5 4.4 mmコネクタにも簡単に交換でします。TRNの純正と言う事もあり安心感もあります。

★AmazonTRN T2 Pro リケーブル QDC ケーブル 2.5 3.5 4.4 mm 交換式プラグ イヤホンケーブル 16芯OFC銀メッキ線 イヤモニ バランスケーブル イヤフォン アップグレードケーブル (QDC, ブラック)

特徴
■プラグを交換できるEZ-Swapの設計を採用します。2.5mm / 3.5mm / 4.4mm 交換式プラグとQDC / MMCX / 2Pin コネクターの組み合わせ選択できます。

■16芯のケーブル本体が高純度の銀メッキ銅線で 作られます。銅線には低音域の音に良い解析力を持ちます、銀線が中高音域の音に素晴らしい解析力を持ちます。二つ金属で合理的に組み合わせて、 全音域の音により良い解析力を持ちます。
・16芯編み込み構造を採用:1芯あたりにOFC(無酸素銅)を22本使用。
・イヤホンケーブルの表面にはSPC材料を加えたので、強い耐久性を持ちます。
2.5mm / 3.5mm / 4.4mm 交換式プラグ付き
ケーブル側がメス・コネクタになってます
プラグ側がオス・コネクタになっています

白い(点)と白い(▼)を合わせて押し込むとはまります

どっちが(L)か(R)かわからない・・・

紺とブラックのコーディネイトがシンプルで良い感じです






【評価に使う楽曲】
評価にはいつものようにYouTubeの「お洒落なミュージック」に掲載しているような楽曲を使います。音源データのサンプリングレートは(44.1kHz)(48kHz)(96kHz)(192kHz)のハイレゾがメインです。ファイル形式はFLAC又はAACです。


プレイヤーアプリは「Neutron Music Player」を使用します。
設定等が複雑ですが、機能が多く音質が良いです。
※ノーマライゼーション(OFF)・イコライザー(OFF)に設定


エージングは100時間超えからスタートしています


【聴いて見る①】

プレイヤー
SHANLING(シャンリン) M6 Ver.21
DAC:ES9038Q2M x 2、アンプ:OPA2211 x 2

使用するプレイヤーは「
SHANLING(シャンリン) M6 Ver.21」です。濃厚で繊細で乾いた切れの良い美しい音を出します。音圧もあって、解像度も高くて、とても見通しの良い音質は素晴らしいです。

それでは聴いてみます
音場は広く左右に良く共鳴します。シルキーな高音域がスーッと伸びて行きます。低音~中音~高音が一体感を持って鳴ります。ダイナミックドライバーとBAドライバーの中音域が上手くミックスしている感じです。解像度は非常に高く、見通しも良く澄んだ音質です。しかも、音圧もタップリあり迫力もあります。深い低音は切れも輪郭もシッカリあります。本機は基本的に音質は良いですが、更にオーディオプレイヤーの性能に大きく左右される気もしました。

高音:素晴らしく伸びのあるシルキーで美しい高音域です。
中音:中音もしっかりて出ています。存在感のある中音です。
低音:切れのある深い低音がでます。全体を一体感に包みます。
音場:比較的音は中央にありますが、シッカリと横方向への広がります。
奥行:深くはないです。目の前にまとまった感じですが、窮屈ではない。
音圧:ズッシリとした音圧です。長時間聴いても疲れは少ないです。
解像度:非常に高いです。色んな音が良く聴こえます。






【聴いて見る②】

■プレイヤー FiiO(フィーオ) BTR7 & motorola razr 40 ULTRA
DAC:ES9219C x2、アンプ:THX AAA-28

流行は「スマートフォン&完全ワイヤレスイヤホン」に移ってきておりTRN VX Proもやはりスマートフォンと接続して良い音で聴きたいものです。という事でTRN VX Proを「FiiO BTR7&razr 40 ULTRA」との組み合わせで聴いてみます。


TRN VX ProとFiiO BTR7を有線接続し、FiiO BTR7とrazr 40 ULTRAをBluetoothにより無線接続します。


・FiiO BTR7対応のBluetoothコーデック
 (LDAC:96kHz/24bit)および(aptX Adaptive:48kHz/24bit)に対応

・razr 40 ULTRAがサポートするBluetoothコーデック
コーデック サンプリング  ビットレート
SBC 48kHz/16bit         192kbps
AAC 48kHz/16bit         非公開
aptX 48kHz/16bit         384kbps
aptX HD 48kHz/24bit     576kbps
aptX Adaptive 48kHz/24bit     280kbps~420kbps可変
aptX Adaptive 96kHz/24bit     260kbps~640kbps可変
LDAC         96kHz/24bit     990kbps/660kbps/330kbps
aptX Lossless           44.1kHz/16bit     最大1200kbpsでビットレート可変
LC3 48kHz/32bit         16kbps – 320kbps
LC3(plus) 96kHz/24bit         16kbps – 320kbps




それでは聴いてみます。
「SHANLING M6 Ver.21」に比べるとやはり解像度は低くなり、全体的に輪郭が甘く感じますが、全く問題なく良い音です。少し聴いていると普通に良い音としか感じません。
若干輪郭は甘いですが、低音~中音~高音のバランスは良く、抜け感もあり中高音はクリアです。低音はズシッと来ます。高音はとても澄んでおり、更に煌めきます。
無線としてはFiio BTR7は非常に良い音なのですが、有線接続と比べるとやはりビットレートの低さに音の限界も垣間見れます。TRN VX Proはプレイヤーの性能により音質がかなり変化する気がします。逆に言うと良いプレイヤーと組むと音はドンドン良くなる可能性!

高音:抜けも良く澄んだ音色です。クリア感のある伸びの良い高音です。
中音:比較的フラットで若干高音寄りの中音です。ボーカルも良く出てます。
低音:よく出ます。エージングをシッカリすると更に切れも出てきます。
音場:中央に音が集まりつつ横方向へ「ふぁっ」と伸びます。
奥行:全体的に少し「浅い」と言う感じです。
音圧:シッカリとした音圧です。
解像度:有線と比べるとビットレートの低さを感じまが、正直気になりません。






【聴いて見る③】

■プレイヤー パソコン & Astell&Kern AK HC2
DAC:Cirrus Logic CS43198×2 (Dual-DAC)、アンプ:DACに内蔵
Astell&Kern AK HC2 Midnight Blue [リミテッドカラー 4.4mm5極バランス出力搭載ポータブルUSB-DAC]を使用します。

それでは聴いてみます
音場は広く目の前に広がるシルキーで繊細な中音~高音域、そして奥の下の方から重低音が湧き出る感じです。音の一つ一つの輪郭がクッキリとわかります。抜け感は素晴らしく空気感が伝わってきます。特にハスキーな女性ボーカルのカスレ声まで美しいです。解像度も素晴らしく高く音圧もシッカリあります。「ダイナミックドライバーとBAドライバーが鳴っているな!」というのがよくわかります。非常に相性が良いと思います。

高音:スッキリクッキリ空気感も出ています。
中音:どちらかというと高音寄りの中音で、あまり押しのない中音です。
低音:エージングをシッカリすると切れのある深い低音がでます。
音場:比較的広く横方向への広がりがあります。
奥行:深くはないです。奥に低音、前に中高音と言った感じです。
音圧:ズッシリとした音圧です。長時間聴いても疲れは少ないです。
解像度:最初から高いです。エージングをすると更に高くなります。







【聴いて見る④】

■プレイヤー HIDIZS(ハイディズ)AP80 Pro Titanium Alloy
DAC:ES9218Pデュアル、アンプ:DACに内蔵

プレイヤーOSがオリジナルなのでプレイヤーアプリもAP80Pro標準となります。
個人的にAP80 Pro Titanium Alloyはとても好きな音を出します。TRN VX Proと組合すとどんな音になるのか楽しみです。



それでは聴いてみます
チタン合金ボディーを持つAP80 Pro Titanium Alloyの特徴ですが「段明るく、輪郭のハッキリした、質感のある濃厚な音質」です。更に音圧もあり、<透明感がありクール><煌めきと美しい拡散><深く濃厚な音質>となります。TRN VX Proとの組み合わせでどんな音になるのか楽しみです。
ファーストインプレッションですが、高音域が「少し荒い」「高音がキツイ」と感じました。どちらかと言うとAP80 Proはもともと硬めで切れのいい高音がシッカリ出るプレイヤーです。AP80 Pro Titanium AlloyとTRN VX Proはどちらもく高音域が強いのです。正直あまり相性は良くない気がします。


高音:キレキレの高音が押し寄せてくる感じです。少し疲れるかも。
中音:こちらも非常に高音寄りの中音になり。
低音:切れの良い深い低音が出ます。
音場:比較的広く横方向への広がりがあります。
奥行:程よいです。奥に低音、前に中高音と言った感じです。
音圧:音圧は適度です。長時間聴いていると少し疲れるかなぁ。
解像度:高いです。








【総括】

押し寄せるシルキーで繊細な美しい高音域、耳に刺さる事もなく音場の広い壮大な美しい世界が広がります。中音域~超高音域は再生帯域による段付きは一切なく、広大な面上でフラットに広がる感じです。その中高音を支えるように深い重低音が奥から響いてきます。低音~高音域まで非常につながりも良く「よくぞこんな多ドライバーなのに音をまとめたな!」と言うのが正直な感想です。
パーツも含め中国製イヤホンは非常にレベルが高くなっていると感じました。
SHANLING SONO」もそうですが、これが10,000円前後で買えるのですから驚きです。個人的にはドンシャリ系に属しますが、非常に上品な音なのです。買って損のないイヤホンの一つでしょう!


※ウレタン系とシリコン系のイヤーピースの違いだけでも音質はガラリと変わってしまいます。内容はあくまでも個人的な環境下での考えですのでご了承ください。参考程度にお読みいただければ幸いです。