2023年11月12日日曜日

AFUL (アフー)Performer8(パフォーマーエイト)美しさと7BA+1DD高性能ハイブリッド構造を持ち合わせたイヤホンです。レビュー評価してみます。

 

AFUL Perfomer 8

【初めに】
この完全ワイヤレスイヤホン全盛のご時世に、有線イヤホンにハマっています。きっかけは完全ワイヤレスイヤホンである「SONY WF-1000XM5」を購入したときに感じた満足度と完成度。そう感じた時に「完全ワイヤレスイヤホンにあと、足りないものはなんだろう?」と考えました。そして「完全ワイヤレスイヤホンの未来を知るためには、今の有線イヤホンの進化を知る必要がある」と思い立った次第です。

また、どうせ買うなら「安くて、音が良いイヤホン」が欲しいと思いました。色々調べてみましたが、やはり現実的に中国メーカーのイヤホンしかない感じです。外れでショックを受けないように、まずは1万円前後の商品から購入しました。
最初に購入したのは「SHANLING SONO(シャンリン ソーノ)」次に「TRN VX Pro(ティーアールエヌ ブイエックス プロ)」を購入しました。まあ、以前の中国イヤホンの「安かろう、悪かろう」の音を想像していたのですが、音質を聞いてビックリ!造りも音質も1万円近辺とは思えない商品でした。「これでこんな音なら、もう少し高価なイヤホンはどんな音がするのだろうか?」と・・また、イヤホン沼に沈んでいくのでした。

さて、気を取り戻して、今回検討したのは中国のイヤホンメーカー・AFUL(アフー)の商品です。見た目が綺麗だったのと、例に漏れず、変態構造だったからです。
「Performer5(パフォーファイブ)」と上位の「Performer8(パフォーマーエイト)」、中途半端はやめて上位の「Performer8」を購入しました。


★AmazonHiFiGo AFUL Acoustic Performer 8
1DD+ 7BA ドライバー 有線 インイヤー モニター、マスターピース ハイブリッド ドライバー IEM 簡単に操作できるインイヤー イヤホン

タイトな低音域、クリアな中音域、伸びやかな高音域のバランスの取れたサウンドチューニングほとんどのジャンルの音楽に最適、目を引くフェイスカバーと絶妙な新しい外観。人間工学に基づいた軽量キャビティ、高純度単結晶銅銀メッキケーブル

仕様
■7BA+1DD高性能ハイブリッド構成
 8mmダイナミックドライバー、バイオロジカルダイアフラム搭載
 カスタマイズされた高性能バランスド・アーマチュア・ドライバー

 低音域用:8mmダイナミックドライバー×1
 低音域用:BAドライバー×2
 中音域用:BAドライバー×2
 高音域用:BAドライバー×3

■強化された3Dプリント音響管構造、超長尺低周波音響管
■RLCネットワーク周波数分割補正技術
■高減衰空気圧バランス技術

■インピーダンス: 30Ω
■感度:115dB@1kHz
■周波数応答範囲: 5Hz-35kHz
■パッシブノイズリダクション:26dB

■標準2ピンコネクター
■付属ケーブル:シングルエンド3.5mmターミネーションプラグ
※詳細はメーカーホームページをご覧ください




【開封】
箱は少し大きめです。中箱にデカデカと中国語が書かれています。正直チョット萎えます。立派なイヤホンケースと3.5mmケーブルと数種類のイヤーチップは入っていますが、どれも使う事はありません。イヤホン本体の色合いやデザインは「和の雰囲気」もあって凄い好みです。本来なら日本メーカーが造るべきデザイン・カラーだと感じました。







【イヤーチップ交換(AZLA(アズラ) SednaEarfit MAX)
「な・・なんだこれは!」最初このノズルを見た時に愕然とします。引っかかりの全くないツルンツルンのノズル!大胆です。カルチャーショックです。でも、ツルンツルンのノズルで本当にイヤーチップが固定できるのでしょうか?イヤホンを耳から外すときに「スポン」とイヤーチップが抜けて耳の中に残りそうで怖いです。



当初スピンフィットにしようと思ったのですが、ノズルの先端をよく見るとフィルターがありません。ぽっかりと穴が空いているだけです。どんどん埃が溜まりそうな予感がします。そして、穴の中をよく見つと、各ドライバーの付近から伸びてきたと思われる、ダクトの様な更に小さな穴が空いています。小さなフィルターも見えます。これがPerformer8の売りの一つである「3Dプリント音響管構造、超長尺低周波音響管」の出口と思われます。穴は「(低音用)(中低音用)(高音用)の全部で3個かな?」また、外側は綺麗ですが、穴の中の仕上げはお世辞にも綺麗とは言えません。
今回はフィルタ付きの「AZLA SednaEarfit MAX」にします。しかし、ほんとにPerformer8は変態構造です。身震いしてしまいました。どんな音がするのでしょうか?




気を取り直してまずは(L)サイズも試しました。耳に装着したところかなりの圧迫感があったので(ML)サイズにしました。良い感じです。ノズルは他の製品に比べると少し太めです、イヤーチップを装着する時もキツメデした。何度か耳に入れたり外したりしましたが、ノズルからイヤーチップが外れることも無いようです。ただ、時間が経ってイヤーチップのゴムが硬くなったり伸びてきたり劣化すると「スポット」外れる気もしました。時々、イヤーチップを押し込むように心がけようと思います。






【TRN T2 Pro ケーブルに交換】
製品には3.5㎜のケーブルが付属していますが、最初からバランス接続したいので、ケーブル交換を同時に行います。コネクタは(2pin)です。非常に柔らかくタッチノイズも全くなし、 2.5 3.5 4.4 mmコネクタにも簡単に交換でします。銅と銀で構成されており低音も高音も走る癖のない良いケーブルだと思います。
Performer8本体側の2pinの穴が思いのほかきつく、最初ピンが折れるかと思いました。注意が必要です。

★AmazonTRN T2 Pro リケーブル 2Pin ケーブル 2.5 3.5 4.4 mm 交換式プラグ イヤホンケーブル 16芯OFC銀メッキ線 イヤモニ バランスケーブル イヤフォン アップグレードケーブル (2pin, ブラック)





【評価の環境】

個人的スタイルとして、最近は専用のDAPを使いません、基本「完全ワイヤレスイヤホン」を接続視聴する時と同じ環境にします。音楽もストリーミングもYouTubeも見る事のできる「スマートフォン」+「モバイルDACアンプ」+「有線イヤホン」も無線+有線のハイブリットです。また、基本コーデックは「aptX Adaptive」としています。
※現状LDACは音切れが多いので不可


■プレイヤー:motorola razr 40 ULTRA

対応コーデック
コーデック サンプリング  ビットレート
SBC 48kHz/16bit        192kbps
AAC 48kHz/16bit        非公開
aptX 48kHz/16bit        384kbps
aptX HD 48kHz/24bit     576kbps
aptX Adaptive 48kHz/24bit     280kbps~420kbps可変
aptX Adaptive 96kHz/24bit     260kbps~640kbps可変
LDAC         96kHz/24bit     990kbps/660kbps/330kbps
aptX Lossless           44.1kHz/16bit     最大1200kbpsでビットレート可変
LC3 48kHz/32bit        16kbps – 320kbps
LC3(plus) 96kHz/24bit        16kbps – 320kbps


■オーディオアプリ:Neutron Music Player
設定等が複雑ですが、機能が多く音質が良いです。
※ノーマライゼーション(OFF)・イコライザー(OFF)に設定




■DAC&アンプ①:FiiO(フィーオ) BTR7
DAC:ES9219C x2、アンプ:THX AAA-28
対応コーデック:LDAC:96kHz/24bi、aptX Adaptive:48kHz/24bit




■DAC&アンプ②:iFi Audio(アイファイオーディオ) xDSD Gryphon
DAC:バーブラウン製、アンプ:1000mW @ 32Ω
対応コーデック:LDAC:96kHz/24bi、aptX Adaptive:48kHz/24bit






■評価に使う楽曲
評価にはいつものようにYouTubeの「お洒落なミュージック」に掲載しているような楽曲を使います。音源データのサンプリングレートは(44.1kHz)(48kHz)(96kHz)(192kHz)のハイレゾがメインです。ファイル形式はFLAC又はAACです。



※レビュー評価に際して最初に少し聴きましたが、音が「高音が耳に刺さる」「低音がボアっとしている」「音圧があるが少し聴いていると疲れる」「パーカッションやギターの音ばかり強調される」「全体的にばらつきがある」などがありましたので約100時間ぶっ通しでエージングを行いました。今回のレビュー評価はエージング後からスタートです。



【聴いてみる】

①FiiO(フィーオ) BTR7による評価

FiiO BTR7はスッキリとしたバランスの取れた音を出します。低音~高音域まで比較的フラットで力強い音質です。音場はさほど広くありません、奥行きも深くなくどちらかというと目の前で演奏が展開されます。イヤホンの個性をシッカリ生かしてくれるDCAアンプです。コンパクトで持ち運びにも優れてます。





それでは聴いてみます
比較的音場の狭いFiiO BTR7ですが、意外と広くバランスが良いです。これはPerformer8自身が音場の広い特性があるからのようですが、端っこの方で鳴る楽器もシッカリと分かりますし、音の共鳴が左右にスーッと伸びて行きます。非常に聴きやすいです。全ての楽器がキッチリ分かります。ボーカルは中心に位置しています。多ドライバーなのにこの一体感は素晴らしいです。ハイブリットは思えない繋がりの良さです。また、この手の多ドライバーの場合、低音域を担うダイナミックドライバーの低音の位置がどこかに偏っていたりするものですが、そういった感覚は全くありません。あたかも一基のダイナミックドライバーのごとく鳴ります。これは「3Dプリント音響管構造、超長尺低周波音響管」が良い仕事をしていると思われます。

音圧は無い訳ではありませんが、比較的タイトで穏やかです。「周波数応答範囲が 5Hz-35kHz」なので低音域に過度の期待をしていたので少しビックリです。通常ダイナミックドライバーは空気を振動させ迫力のある低音を波動として鼓膜に伝えますが、そのあたりが穏やかです。よって、低音域については「低音用のBA型ドライバーを凄く良くした感じ」という表現が当てはまるでしょうか?「ド~ン」と来る低音ではなく「ズドン」と来るタイトな低音です。ただ、裏を返すと「低音を迫力(空気の振動)で誤魔化さない」とも言えるかもしれません。しばらく聴いていると「こんな重低音も良いなぁ~」となって来ます。

中音域に関しても文句なしです。ボーカルやパーカッションが生き生きとしています。高音域の共鳴や余韻も美しく繊細。耳に刺さることもなく文句なしです。周波数応答範囲が( 5Hz-35kHz)とハイレゾではないので少し気になっていたのですが全く問題ないです。

解像度は素晴らしく高いです。全体的な音質の傾向は「切れがよくアタック感が強い」という感じではなく「柔軟にして繊細な切れ味」と言った感じでしょうか。また、音の見通しも良く、くすんだ音は微塵もありません。楽曲はオールラウンドに対応します。ジャズ・クラシック・EDMも良いですが、特に古いアコースティックなポップスも素晴らしく美しく蘇ります。

「FiiO BTR7」は比較的スッキリアッサリした音なので、リスニングとしてはある意味面白味に欠ける所もあるのですが、「Performer8」が見事に聴きごたえのある存在感のある音楽へと変貌させています。相性は素晴らしいです。

【相性評価】 ★★★★★ 5.0






②iFi Audio(アイファイオーディオ) xDSD Gryphonによる評価

xDSD Gryphonはとにかく官能的な音を出します。「性能の良いDACと上質はPowerのあるアンプだとこんなに音が良くなるんだ」と肌で感じる事の出来る商品です。しかも音源はBluetooth接続で・・・。






それでは聴いてみます
xDSD Gryphonの音はやっぱり凄いです。おおよその音質の感想は上記の「①FiiO(フィーオ) BTR7による評価」をベースとしていただいて良いです。アップする部分のみ記載します。

xDSD Gryphonにすると
●Gryphonにはいつも驚くのですが、全くノイズがありません。
 FiiO BTR7とかはイヤホンを刺す時にも「ブッ」とか言いますが
 Gryphonは本当に無音です。素晴らしいです。
●解像度は更に上がり、より繊細な表現になります。
●音の一粒一粒が見える様な気がします。
●音質は濃厚になり色気が漂います。
●音場と奥行きが一気に1.5~2倍近くなります。
●ボリュームを絞っていてもしっかりとした音圧を感じます。
●埋もれそうで埋もれないディテールのシッカリした絶妙の低音。
●ベースはアコースティック楽器の方が深く沈み込む乾いた音を出します。
●中音域に自然な抜けもあり、ボーカルは更に美しく。
●本当に小さな音で鳴っているトライアングルなどの音も良く聴こえます。
●今まで聴こえなかったコーラスも聴こえます。伸びや共鳴も更に美しく。

【相性評価】 ★★★★★ 5.0


①と②でどちらがいいか?

あくまでも個人的な感覚ですが、スッキリとした美しい音楽を楽しみたい時は「①FiiO(フィーオ) BTR7」、濃厚で感動的な色気を楽しむなら「②iFi Audio(アイファイオーディオ) xDSD Gryphon」となります。また、打ち込みでないアコースティックな楽器を多用した楽曲は「②iFi Audio(アイファイオーディオ) xDSD Gryphon」の圧勝でしょう。

あと、BTR7もxDSD Gryphonもバッテリの減りが少し早くなると感じました。「RLCネットワーク周波数分割補正技術」「高減衰空気圧バランス技術」とか新しい技術を投入しているのと「インピータンス30Ω」なのでちょっと燃費が悪いかなぁ~。



番外編
パソコン & Astell&Kern AK HC2
DAC:Cirrus Logic CS43198×2 (Dual-DAC)、アンプ:DACに内蔵

プレイヤーアプリは勿論「Neutron Music Player」のWindows版です。
★AmazonAstell&Kern AK HC2 Midnight Blue [リミテッドカラー 4.4mm5極バランス出力搭載ポータブルUSB-DAC]を使用します。

それでは聴いてみます
音場の広さ、および音圧は適度です。シルキーで繊細な中音~高音域が得意なAstell&Kern AK HC2ですが、Performer8との組み合わせにおいて更にシッカリとした中高音が鳴ります。ただ、若干低音域の線が細いです。全体的に乾いた音質で、FiiO BTR7よりも個性的な音質に感じました。Performer8はDACやアンプ性能をシッカリと表現してくれます。




【どうしても比べる必要がある】
ドライバーの組み合わせ及び数が似ていますが、価格差約5万円の「TRN VX Pro」と音質の違いを比べる必要があると感じました。「Performer8は価格差に見合う音を出すのか?」個人的に「TRN VX Pro」の音は好きだし、不満という不満が無いのも事実なのです。
Performer8  Vs  TRN VX Pro

ケーブルとイヤーチップは両方とも同じものを使用しています。
TRN T2 Pro:16芯OFC銀メッキ線バランスケーブル(コネクタは違う)
AZLA SednaEarfit MAX:耳が痒くならない療用シリコン(サイズ ML)



AFUL Performer8(アフー パフォーマーエイト)
「低音域用:8mmダイナミックドライバー×1、BAドライバー×2」+「中音域用:BAドライバー×2」+「高音域用:BAドライバー×3」で、合計8ドライバー構造です。「3Dプリント音響管構造、超長尺低周波音響管、RLCネットワーク周波数分割補正、高減衰空気圧バランス」などの技術を取り入れています。音場が広いのに、すべての音が目の前から立ち上がり、スーッと広がって行きます。しかも切れがよく、高い解像度ですべての帯域がキッチリ出ています。


TRN VX Pro(ティーアールエヌ ブイエックス プロ)
「低音域用:10mmの二重磁気ダイナミックドライバーx1」+「中音域用(30095)BA型ドライバーx4」+「高音域用(50060)BA型ドライバー」で、合計9ドライバー構造です。深い豊かな低音域と抜けの良いクリアで高空間の中音域・高音域・超高音域が美しいのです。



<聴いてみます>

音場の広がり
Performer8:目の前から音が立ち上げり左右奥に音が伸びて行く、上質ヘッドフォンの音場に近いと感じます。この辺りは諸々の技術の成果でしょうか?

TRN VX Pro:少し奥の方から音が立ち上がります。硬質に広がる共鳴はイヤホンのアルミニウム筐体の空間もしっかり利用したものに感じます。


音圧
Performer8:すべての帯域においてしっかしとした音圧を感じます。ボリュームを絞っても音が痩せません

TRN VX Pro:音圧=空気の振動とすると、明らかにダイナミックドライバーが鳴っている時に感じます。ボリュームを絞ると音圧も痩せます。


高音域
Performer8:低音域も中音域も邪魔しないキッチリ存在感のある高音を出します。また、雑味がのない繊細で美しい煌めきもあります。高音域の周波数応答範囲が35kHzまでなので「高音はあまり出ないのかな?」と思っていましたが全く心配ありませんでした。

TRN VX Pro:アルミニウム筐体とBAドライバーの組み合わせは楽曲によっては少し金属音が強く感じる事もあります。このキラキラ感は、これはこれで心地良いのです。


中音域
Performer8:しっかりとした中音域を感じます。特にボーカルやドラムスの表現は素晴らしいです。中音域がシッカリしていると全体が良くまとまります。

TRN VX Pro:中音域~高音域が比較的フラットです。中音域の押し出しは控えめですが、中音域が痩せているわけではなく、比較的高音域寄りの中音です。これはこれで綺麗です。


低音
Performer8:地に足がついた迫力のある低音です。切れも良くキッチリ鳴ります。しかし、ダイナミックドライバー特有の空気を振動させるような低音ではなくタイトで上品なのです。低音域の周波数応答範囲 5Hzに偽りはないです。

TRN VX Pro:若干下の方から聞こえる傾向があります。低音量はもう少しあっても良いかなと思います。Performer8に比べると若干輪郭がぼやけています、


音の立ち上がりと収束
Performer8:音の立ち上がりの切れは良く、音場にスーッと伸びて行き、スッと収束します。残存が残り過ぎない感じです。まとまりが良いです。

TRN VX Pro:中音域~高音域は切れ良く立ち上がり収束も速いです。低音域は若干緩いです。ただ、全体的には違和感はありません。


濃厚具合
Performer8:質感の高い濃厚な音質です。アンプの性能を確実に引き出します。
TRN VX Pro:濃厚というよりは「軽快・硬質・クール」という音質です。


没頭できるか
Performer8:没頭できます。
TRN VX Pro:没頭できます。


デザイン性
Performer8:華やかでお洒落です。特に秋冬に映える色合いです。
TRN VX Pro:シンプルでお洒落なネイビー。冬場はひやりとします。


装着感
Performer8:耳にスッポリ入って装着しやすいです。
TRN VX Pro:耳にスッポリ入って装着しやすいです。


コストパフォーマンス
Performer8:絶対金額は高価ですが、音質を考えるとコストパフォーマンスは高いです。
TRN VX Pro:この価格帯ではダントツ文句なしにコストパフォーマンスは高いです。


点数をつけるなら
価格・音質・デザインを総合的に
Performer 8: ★★★★★ 5.0
TRN VX Pro: ★★★★☆ 4.0


比較のまとめ
Performer8:低音・中音・高音はそれぞれが主張しているのですが、キッチリまとまっておりあたかも一基のダイナミックドライバーのようでもあります。ともすれば金属音が目につくBA型ドライバーですが、非常に心地よくまとめられています。低音域も非常に上質です。しかも、ズッシリと心に訴えかける低音です。Performer8は全てのドライバをしっかりとチューニングし、トータルバランスに優れた最良の音質を提供していると感じます。

TRN VX Pro:どちらかというとアルミニウム筐体やドライバーの「素材の味をそのままお届けしました!」そんな感じに感じます。しかし、この価格帯でここまでの音を出すのには驚きです。Performer8の音を聴いた後にこちらを聴いたとき「個性が違う」と感じても「音が悪い」と感じる事は全くありません。






【総括】
当たり外れもあると思いますが、本体は3Dプリントで作成されているという事もあり、見えないところが若干雑であったりもしますが、外見のデザインや色使いは素晴らしいです。
多ドライバーにもかかわらず、各周波数帯の音域にズレや段付きを全く感じません。
非常に自然で低音~超高音を繋がりよく、そして繊細に的確に表現をしてくれます。音楽を聴いて、心穏やかになりたい方にお勧めです。エージングはシッカリしてください。150~200時間くらいでかなり良くなってきます。

一般的にハイレゾ対応とされるのは、周波数応答範囲「 20Hz-40kHz (またはそれ以上)
」となっています。しかし、Performer8の周波数応答範囲は「 5Hz-35kHz 」とハイレゾ対応範囲から外れています。「ハイレゾ対応」と言う冠を無視してまでも最適なチューニングを行っています。実際、タイトで存在感のある低音、抜けの良い中音域、透き通るような高音域は周波数応答範囲の数値では測る事の出来ない美しいを音を奏でるのです。

冒頭で書いた「完全ワイヤレスイヤホンにあと、足りないものはなんだろう?」の回答ですが、想像するに「足りないものは」この「強化された3Dプリント音響管構造、超長尺低周波音響管、RLCネットワーク周波数分割補正技術、高減衰空気圧バランス技術」ではないかと思います。近い将来これらの新しい技術が組み込まれた完全ワイヤレスイヤホンが登場すると感じました。
ただ、この技術はBA型の多ドライバーイヤホンの時に威力を発揮するもので、例えば「SONY WF-1000XM5」の様にダイナミックドライバー1発のイヤホンや、「TE-Z1PNK」「TE-BD21j-ltdpnk」の様なダイナミックドライバーを主軸にしたハイブリッド型イヤホンには向かないと思います。


※ウレタン系とシリコン系のイヤーピースの違いだけでも音質はガラリと変わってしまいます。内容はあくまでも個人的な環境下での考えですのでご了承ください。参考程度にお読みいただければ幸いです。

2023年11月3日金曜日

Google Pixel 8 Pro(グーグルピクセル8プロ)もはや定着したpixel デザインは更にブラッシュアップ!簡単にレビュー・評価してみます。

 

Google Pixel 8 Pro
【はじめに】

Google Pixel 7 Pro → Google Pixel 8 Pro への買い替えです。
近年、Googleの下取りの罠にまんまと乗っかり毎年買い替えてます。今回は色で悩みました。Google Pixel 7 Proの時は迷わず「ヘーゼル」で即決だったのですが・・、今回は悩みました。ブルーはあまり好きな「青」では無かったので却下、黒は基本買わないので残るは「ポーセリン」どう見ても白なんですけど白とは書いていません。以前持っていたGoogle Pixel 6 Proと被るのですが今回は「ポーセリン」にしました。
Google Pixel 7 Pro

Google Pixel 6 Pro


Google Pixel 8 Pro

デザインやカラーは無難にまとまっており、Pixel7Proのヘーゼルの時のような衝撃はありませんでした。ただ、個人的には下記の5個のスペックが地味に嬉しいポイントでした。
Pixel 7Proからすると今まで不満だった基本性能がアップしています。これだけでも買う価値はありました。

仕様

型式:Google Pixel 8 Pro
カラー:Porcelain(ポーセレン・ポースリン・ポースレン)

個人的に気になっているところ5個のみ記載


①ストレージの容量・アクセススピードアップ

 12 GB LPDDR5X RAM
 256 GB UFS 3.1 ストレージ

・以前のPixel7Proは128GBだったため、オーディオやビデオのデータが入りきらず、不便であった。Pixel8Proからは容量を気にすることもなく、データの書き込みスピードも速くなっていると期待。

②プロセッサの性能アップ

 Google Tensor G3
 7 年間提供される OS

・以前のPixel7ProはTensor G2だったが、実際私の使い方では不便はなかったが、G3になれば、全体の動作やAI回り、カメラの動作などが更に早くなると期待。

③転送スピードのアップ

 USB Type-C 3.2

・オーディオデータの転送にパソコンを使うが、Pixel7Proは比較的転送スピードが意外と遅くイライラすることも多々あった。そのあたり解消されることを期待。

④無線の規格アップ、スピードアップ

 Wi-Fi 6E(802.11ax): 2.4 GHz + 5 GHz + 6 GHz、2x2+2x2 MIMO
 Bluetooth v5.3 対応およびデュアル アンテナ(信号品質と接続の強化)

・完全ワイヤレスイヤホンとBluetoothをLDACで接続したときの音質と安定性に期待。

⑤とうとうドコモの5G(79)への対応

 5G Sub-623: 対応バンド n1 / 2 / 3 / 5 / 7 / 8 / 12 / 20 / 25 / 28
  / 30 / 38 / 40 / 41 / 66 / 71 / 77 / 78 / 79

・とうとうn79に対応した、私はIIJのドコモSIMを使っていますがPixel7Proはn79に対応していなかった為、実はガックリ来ていた。今後、n79の恩恵を感じるかどうかは分かりませんが、対応が無いよりは有った方が良いです。
※n79:5Gの周波数帯(バンド)の1つで、4.5GHz帯のこと。NTTドコモだけに割り当てられており、衛星通信の干渉をあまり受けずエリア整備がしやすい。

詳しいスペックはホームページをごください




【開封】

サイズ感やぱっと見デザインは「Google Pixel 7 Pro」とそんなに変わりません。しかし、色は「白」では無いですね!非常に薄い「ベージュ?」または「ピンク?」みたいな色です。しいて言うなら女性が使う化粧品の明るめの「ファンデーション」みたいな感じでしょうか?

















【比べてみた】

「Google Pixel 7 Pro」と「Google Pixel 8 Pro」を少し比べてみました。一番変わったのは裏面の素材でしょうか?、7Proはツルツルだったのですが8Proはサラサラです。ここは好き嫌いが分かれると思います。

8Proの方が角が丸いです

カメラ部分の出っ張りが8Proの方があります
7Proの方がスリムにスッキリして見えます

画面も7Proのサイドが歪曲している以外あまり変わりません

こうやって見るとヘーゼル良いですよね!
正直手放したくはないんですが・・・

【Porcelainという色】
Pixel 7 Proの(ヘーゼル)という色は「グレー+グリーン」のまさにヘーゼルナッツ色でした。さて、今回のPixel 8 Proの(Porcelain:ポーセリン)という色は分かりにくいです。ググってみると「磁器:中国から渡来した陶磁器の藍色の彩色に用いられる釉薬の色。 青絵の焼物で親しまれる呉須色。」とありました。でもPixel 8 Proの(Porcelain:ポーセリン)は青系ではありません。どちらかというと、「肌色」「極薄ピンク」でしょうか?そう考えると「明るい色の陶磁器」ではないかと想像します。
写真の右上の2つのツボ、この辺りの色ではないでしょうか?
ありました!Amazonでポーセリンを検索したら、ファンデーションにPorcelainの文字がありました。やはり、Googleの言う所の(Porcelain:ポーセリン)は明るい肌色ということでしょう!





【充電をしようとしたら・・・】

まず、充電をしようとUSB-Cケーブルを刺しました。すると電源が入り初期設定がはじまりました。「まあ、仕方ないな」と設定を行っていくと、なんと(7Pro← →8Pro)転送がはじまりました!ケーブルで繋いで無いのに!ビックリです。
(´ε`;)ウーン…(6Pro← →7Pro)の時はケーブルで繋いでコピーだったような?転送スピードは意外と速いです。このスピードならBluetooth接続ではなくWi-Fiダイレクトかな?

(* ̄0 ̄)/ オゥッ!!なんかはじまった!

これはもうやり切るしかない!
バッテリが切れたらいけないので慌てて7Proも電源に刺しました

比較的短時間でコピーが終わりました。非常に楽ちんです。必要な変更作業はありますが、(6Pro← →7Pro)の時とほぼ同じです。Suicaは引っ越しの手続き、Googleウオレットの再登録、銀行系のワンタイムパスアプリなど。
また、以前少し面倒だった、2段階認証(Google Authenticator、Microsoft Authenticator)サービスはアカウントに紐づいている為、ほぼそのまま使えました。




【保護ケース&フィルム】
Pixel6Pro、Pixel7Proの指紋認証問題で学習したので、今回もガラスではなく薄めの非ガラスフィルムを購入。ケースは今回もクリアタイプです。

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【Porcelainという色の合わせやすさ】
今回のPorcelainという色は「明るい微かな肌色系」なので服などで相性の悪い色はまずないでしょう。どんな服装にも合うので良いのですが、個人的には「冒険心が足りない」とも言えます。でも、Porcelainカラー、ずっと触っていると愛着がわいてくるから不思議です。












【写真を撮ってみる】
Pixel7Proの時から全く不満はありませんでした。今回も相変わらず綺麗です。
最大望遠&ズームはPixel7Proよりも綺麗かもしれません。
















光学5倍+ズーム=30倍

光学5倍

2倍

1倍

.5x


【音楽を聴いて見る】

■評価に使う楽曲
評価にはいつものようにYouTubeの「お洒落なミュージック」に掲載しているような楽曲を使います。音源データのサンプリングレートは(48kHz)(96kHz)(192kHz)のハイレゾがメインです。ファイル形式はFLACです。

■オーディオプレイヤーは
プレイヤーは「Neutron Music Player」を使用します。
操作は難しいですが、機能も多く音質も良いです。
※ノーマライゼーション(OFF)・イコライザー(OFF)に設定


■対応コーデック
対応コーデックにですが、 SoCがTensor G3(サムスンのSoCベース)になったのでひょっとして、aptX Adaptiveに対応していないか少し期待していたのですが、ヤッパリ駄目ですね!対応はaptxまででした。(aptX Adaptiveはスナップドラゴンサウンドに対応したクアルコムのSocでないと無理です)高音質コーデックはLDACのみでした。わかってはいましたが残念です。なのではやりPixel8ProはLDAC専用です。

aptX Adaptive対応イヤホンを接続するがaptXでしか接続できない


LDAC対応イヤホンを接続するとLDACで接続



■完全ワイヤレスイヤホン
高音質の完全ワイヤレスイヤホンはLDACのみで接続します。お気に入りのLDAC対応イヤホンは「AVIOT(アビオット)TE-Z1PNK」と「SONY(ソニー) WF-1000XM5」となります。音質はPixel7Proの時の変わりませんので書くイヤホンのページをご覧ください。
AVIOT(アビオット)TE-Z1PNK
SONY(ソニー) WF-1000XM5


【eSIMにしてしまった】

もう数年間、IIJのSIMをつかっています。先日IIJから「IIJmioギガプラン タイプD(ドコモ網)の音声eSIM提供開始のお知らせ」がどうでも良いとメールを捨てていました。しかし、10月末に思い出したように「ドコモの音声eSIM」にしました。レスポンスや接続は全く問題ありません。 motorola razr 40 ultraも「ドコモのデータeSIM」にしていますし、これで手持ちのスマートフォンから物理SIMが完全になくなりました。
物理SIM、SIMいずれもメリット・デメリットはありますが、一年後か二年後の機種編の時にはこのeSIMの選択が「良かったのか?悪かったのか?」わかるでしょう!





【総括】
今回、Pixel7ProからPixel8Proに変え変えて良かったのかどうか少し複雑です。個人的に良かったポイントは「ストレージの容量UP」「ドコモ回線 n79への対応」「全体的な動作が速い」くらい。逆に失ったもの「ヘーゼル色」です。あの、ヘーゼル色はエロ渋いです。
しかし、Pixel8ProはPixel7Proから確実に進化しています。劇的ではありませんが着実に進化しています。私はGoogle好き、新しもの好きなのでPixel8Proの購入に全く後悔はしていません。
これから、初めてGoogleスマートフォンを検討の方には迷わずお勧めします。迷惑電話の防止やカメラ機能AI機能、どれをとっても他社より一歩も二歩も進んでいます。実際一度Pixelシリーズに手を出すと中々抜け出せれません。


※内容はあくまでも個人的な考えですのでご了承ください。
 参考程度にお読みいただければ幸いです。