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SHANLING SONO(シャンリン ソーノ) |
【はじめに】
個人的にイヤホンの基本ドライバーは「ダイナミック型ドライバーx1」だと思っています。ただ、「ダイナミック型x1 + BA型x2」くらいまでは、近年基本ドライバーに属するようになっていると思います。それ以外の構造を持つドライバーは「摩訶不思議ドライバー」と位置付けています。そして私はそんな「変態ドライバー」が大好きなのです。
SONOは「ダイナミック型x2?+1BA型x1」と不思議なドライバー
一般的にダイナミック型ドライバーx2となると、ダイナミック型ドライバーユニットが2個向き合って配置されたり、同じ向きに配置されていたり、並んでいたりします。しかし、このSONOは「低音用の振動板とコイルや磁石」と「中音用の振動板とコイルや磁石」が1つのユニットに収まっていると考えて良いと思われます。よって、低音・中音の音に一体感が生まれ、音ズレ等も発生しないのではと考えます。ただ、奥の方にある大きめの低音用の振動板から出る音はどうやって前に出て行くのでしょうか?ひょっとして低音は後ろに音が出るのでしょうか?謎です。
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図1 |
また、製品には3.5㎜のケーブルが付属していますが、最初からバランス接続したいので、ケーブル交換を同時に行いまいました。また、コネクタは人生初の(0.78mm 2pin 4.4mm)なのです。今までMMCXのタイプばかり使用していましたから新鮮です。
■バイオセルロースダイアフラム(低域) | 液晶ポリマーダイアフラム(中域)
少し太いですが、柔らかいので取り回しは悪くありません。タッチノイズもありません。
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右とか左とか向きがあるのでしょうか?穴の大きさは同じに見えます。 |
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ピンが折れないか心配でしたが、意外と簡単に装着完了! キラキラな本体と鮮やかなブルーの組み合わせは良い感じです |
【SpinFit(スピンフィット)イヤーチップに交換】
もちろん愛用の「医療用シリコンを採用したSpinFit スピンフィット CP100+(XL)」に交換しました。耳も痒くならない、低音域も高音域も綺麗に出る優れものです。
プレイヤーアプリは「Neutron Music Player」を使用します。
設定等が複雑ですが、機能が多く音質が良いです。
※ノーマライゼーション(OFF)・イコライザー(OFF)に設定
エージング0時間
■プレイヤーSHANLING(シャンリン) M6 Ver.21
ファーストインプレッションで使用するプレイヤーは勿論「SHANLING(シャンリン) M6 Ver.21」です。(ESSのDACチップ:ES9038Q2M x 2 + オペアンプ:OPA2211 x 2)を搭載しています。濃厚で繊細で乾いた切れの良い美しい音を出します。音圧もあって、解像度も高くて、とても見通しの良い音質は素晴らしいです。
しかし、気になるところが無い訳ではありません。低音がボーカルのすぐ後ろ斜め上の方から聴こえる感覚があります。高音域が少し前に感じます。SHANLING SONOのドライバーレイアウトが頭にあるからかもしれませんが、そのレイアウト通りの音の並びに感じました。う~ん、低音が強すぎて中音域と高音も埋もれている感じがします。また、解像度は高そうなのですが全体的に見通しが悪く音の粒が潰れた感じです。
奥行:比較的前の方に音が集まっている感じです
やはり特に低音の強いイヤホンには密閉過多はあまり良くないと感じました。
奥行:ボーカルと高音域が比較的近いです。
エージング20時間
高音域の音の見通しが良くなり解像度も高く感じます。今まで聴こえなかった繊細な高音も聞こえてきます。高音域が良くなってきた分、今度は中低音がモヤッとした音に感じます。見通しが悪いく輪郭も少しぼやけて感じます。
エージング100時間
低中音域の輪郭がシッカリとしてきました。見通しも良くなり解像度が更に上がった感じがします。音場も広くなり奥行きも出てきました。音場は広いですが、低音は拡散することもなく中央でドッシリと深みがあります。中音域は更に自然になります。高音域の共鳴は更に自然に伸びて行きます。全ての音の繋がりが自然で美しいです。しかもシッカリとした音圧もあり聴きごたえがあります。
エージング0時間
流行は「スマートフォン&完全ワイヤレスイヤホン」に移ってきておりSHANLING SONOもやはりスマートフォンと接続して良い音で聴きたいものです。という事でSHANLING SONOを「FiiO BTR7&razr 40 ULTRA」との組み合わせで聴いてみます。SHANLING SONOとFiiO BTR7を有線接続し、FiiO BTR7とrazr 40 ULTRAをBluetoothにより無線接続します。
・FiiO BTR7対応のBluetoothコーデック
(LDAC:96kHz/24bit)および(aptX Adaptive:48kHz/24bit)に対応
・razr 40 ULTRAがサポートするBluetoothコーデック
razr 40 ULTRAは音源を圧縮してBluetoothで飛ばして、FiiO BTR7で受信して解凍してデジタルアナログ変換してアンプで鳴らすわけですから、有線接続に比べたら音質はかなり落ちます。しかし、FiiO BTR7はDACもアンプも性能がよく、SHANLING SONOはその辺の完全ワイヤレスイヤホンには負けない美しい音を出します。
低音~高音のバランスは悪くないですが、若干、低音と中音が近く高音が別に鳴っている感覚があります。解像度も高く感じますが、見通しが悪く、輪郭も少しあいまいです。低音も良く出ますが、いい意味で出しゃばりません。
奥行:ボーカルと高音域が比較的近いです。
エージング20時間
全体的に音の見通しが良くなりました。全体的なモヤッと感も少なくなってきましたが、低音と中音の輪郭が依然として甘く、もう少し切れが欲しいところです。解像度は少し高くなってきました。十分に良い音なんですが低音・中音のダイナミックドライバーの振動尾版のエージングによりまだ進化の余地があると感じます。
エージング100時間
低中音域の輪郭がシッカリとしてきました。見通しも良くなり解像度が更に上がった感じがします。音場も広くなりました、今まで聴こえなかった隅っこの方で鳴っている音や今まで分からなかったコーラスの声なども聴こえます。全体的に一歩下がった位置で聴こえるようになりました。奥行きも出てきました。レスポンスもよくアタック感も力強いです。ワイヤレスとは思えない音質の良さです。
エージング100時間
Astell&Kern AK HC2 Midnight Blue [リミテッドカラー 4.4mm5極バランス出力搭載ポータブルUSB-DAC]を使用します。
それでは聴いてみます。
奥行:音全体が目の前より少し奥にあります。
遮音性ですが、スタバで無音状態で人の話し声が微かに聞こえます。店内のBGMも微かに聞こえます。食器やフォークナイフを洗う音は少し聴こえます。
静かな自宅で聴くときと同じボリュームで聴いてみます。外音を気にすることなく音楽を楽しめます。少し暴力的だった低音と中音ですが、少し大人しく、輪郭がハッキリとし、非常に切れが良くなりました。高音域もシッカリと認識でき更にバランスが良くなりました。やっぱり密閉過多は良くないですね(笑
【総括】
バランスケーブル選びとイヤーチップ選びが重要となりますが、基本的に低音も中音も高音も繋がりよく繊細で美しくガッツリ出るイヤホンです。最初は少し耳にキツイ目のドンシャリですが、エージング50時間くらいから解像度が更に高く感じます。音場も広く迫力があるのに繊細で優しく美しい音に変わります。エージング100時間あたりから低音が引き締まります。更に中音域に抜け感も出てきます。12,000円前後でこの音質であればコストパフォーマンスは非常に高いと言えると感じました。しかし、この値段でここまでの良い音を出したら、上位機種はどうするのでしょうか?
SONO自体の個性がどんなプレイヤーであっても生きます。プレイヤーの違いによりSONOの音質が大きく変動はしない気がします。「プレイヤーの個性も生かしつつ、SONOの個性もシッカリと前面に出す」そんな感じがします。
個人的にはFiiO BTR7で無線化して利用する事が多くなると感じています。FiiO BTR7の場合無線なので有線接続にはかないませんが、十分に良い音なのです。好きな時に良い音で音楽も聞けてYouTubeも見れて電話にも出る事が出来るのは素晴らしいのです。
SHANLING SONOの音質は少し前の3万~6万円くらいのイヤホンに匹敵すると思います。1万円前後の金額で良い音をお探しの方は検討の一つに入れてはいかがでしょうか。
※ウレタン系とシリコン系のイヤーピースの違いだけでも音質はガラリと変わってしまいます。内容はあくまでも個人的な環境下での考えですのでご了承ください。参考程度にお読みいただければ幸いです。