AFUL Perfomer 8
【初めに】 この完全ワイヤレスイヤホン全盛のご時世に、有線イヤホンにハマっています。きっかけは完全ワイヤレスイヤホンである「SONY WF-1000XM5 」を購入したときに感じた満足度と完成度。そう感じた時に「完全ワイヤレスイヤホンにあと、足りないものはなんだろう?」と考えました。そして「完全ワイヤレスイヤホンの未来を知るためには、今の有線イヤホンの進化を知る必要がある」と思い立った次第です。
また、どうせ買うなら「安くて、音が良いイヤホン」が欲しいと思いました。色々調べてみましたが、やはり現実的に中国メーカーのイヤホンしかない感じです。外れでショックを受けないように、まずは1万円前後の商品から購入しました。 最初に購入したのは「SHANLING SONO(シャンリン ソーノ) 」次に「TRN VX Pro(ティーアールエヌ ブイエックス プロ) 」を購入しました。まあ、以前の中国イヤホンの「安かろう、悪かろう」の音を想像していたのですが、音質を聞いてビックリ!造りも音質も1万円近辺とは思えない商品でした。「これでこんな音なら、もう少し高価なイヤホンはどんな音がするのだろうか?」と・・また、イヤホン沼に沈んでいくのでした。
さて、気を取り戻して、今回検討したのは中国のイヤホンメーカー・AFUL(アフー)の商品です。見た目が綺麗だったのと、例に漏れず、変態構造だったからです。 「Performer5(パフォーファイブ)」と上位の「Performer8(パフォーマーエイト)」、中途半端はやめて上位の「Performer8」を購入しました。★Amazon :HiFiGo AFUL Acoustic Performer 8 1DD+ 7BA ドライバー 有線 インイヤー モニター、マスターピース ハイブリッド ドライバー IEM 簡単に操作できるインイヤー イヤホン
タイトな低音域、クリアな中音域、伸びやかな高音域のバランスの取れたサウンドチューニングほとんどのジャンルの音楽に最適、目を引くフェイスカバーと絶妙な新しい外観。人間工学に基づいた軽量キャビティ、高純度単結晶銅銀メッキケーブル
仕様 ■7BA+1DD高性能ハイブリッド構成 8mmダイナミックドライバー、バイオロジカルダイアフラム搭載 カスタマイズされた高性能バランスド・アーマチュア・ドライバー
低音域用:8mmダイナミックドライバー×1 低音域用:BAドライバー×2 中音域用:BAドライバー×2 高音域用:BAドライバー×3
■強化された3Dプリント音響管構造、超長尺低周波音響管 ■RLCネットワーク周波数分割補正技術 ■高減衰空気圧バランス技術
■インピーダンス: 30Ω ■感度:115dB@1kHz ■周波数応答範囲: 5Hz-35kHz ■パッシブノイズリダクション:26dB
■標準2ピンコネクター ■付属ケーブル:シングルエンド3.5mmターミネーションプラグ ※詳細はメーカーホームページ をご覧ください
【開封】 箱は少し大きめです。中箱にデカデカと中国語が書かれています。正直チョット萎えます。立派なイヤホンケースと3.5mmケーブルと数種類のイヤーチップは入っていますが、どれも使う事はありません。イヤホン本体の色合いやデザインは「和の雰囲気」もあって凄い好みです。本来なら日本メーカーが造るべきデザイン・カラーだと感じました。
「な・・なんだこれは!」最初このノズルを見た時に愕然とします。引っかかりの全くないツルンツルンのノズル!大胆です。カルチャーショックです。でも、ツルンツルンのノズルで本当にイヤーチップが固定できるのでしょうか?イヤホンを耳から外すときに「スポン」とイヤーチップが抜けて耳の中に残りそうで怖いです。
当初スピンフィットにしようと思ったのですが、ノズルの先端をよく見るとフィルターがありません。ぽっかりと穴が空いているだけです。どんどん埃が溜まりそうな予感がします。そして、穴の中をよく見つと、各ドライバーの付近から伸びてきたと思われる、ダクトの様な更に小さな穴が空いています。小さなフィルターも見えます。これがPerformer8の売りの一つである「3Dプリント音響管構造、超長尺低周波音響管」の出口と思われます。穴は「(低音用)(中低音用)(高音用)の全部で3個かな?」また、外側は綺麗ですが、穴の中の仕上げはお世辞にも綺麗とは言えません。
今回はフィルタ付きの「AZLA SednaEarfit MAX」にします。しかし、ほんとにPerformer8は変態構造です。身震いしてしまいました。どんな音がするのでしょうか?
サイズは(ML)と(L)サイズの両方を試しました。低音重視ということで(L)サイズにしました。良い感じです。ノズルは他の製品に比べると少し太めです、イヤーチップを装着する時もキツメデした。何度か耳に入れたり外したりしましたが、ノズルからイヤーチップが外れることも無いようです。ただ、時間が経ってイヤーチップのゴムが硬くなったり伸びてきたり劣化すると「スポット」外れる気もしました。時々、イヤーチップを押し込むように心がけようと思います。
【TRN T2 Pro ケーブルに交換】 製品には3.5㎜のケーブルが付属していますが、最初からバランス接続したいので、ケーブル交換を同時に行います。コネクタは(2pin)です。非常に柔らかくタッチノイズも全くなし、 2.5 3.5 4.4 mmコネクタにも簡単に交換でします。銅と銀で構成されており低音も高音も走る癖のない良いケーブルだと思います。 Performer8本体側の2pinの穴が思いのほかきつく、最初ピンが折れるかと思いました。注意が必要です。
★Amazon :TRN T2 Pro リケーブル 2Pin ケーブル 2.5 3.5 4.4 mm 交換式プラグ イヤホンケーブル 16芯OFC銀メッキ線 イヤモニ バランスケーブル イヤフォン アップグレードケーブル (2pin, ブラック)
【評価の環境】 個人的スタイルとして、最近は専用のDAPを使いません、基本「完全ワイヤレスイヤホン」を接続視聴する時と同じ環境にします。音楽もストリーミングもYouTubeも見る事のできる「スマートフォン」+「モバイルDACアンプ」+「有線イヤホン」も無線+有線のハイブリットです。また、基本コーデックは「aptX Adaptive」としています。※現状LDACは音切れが多いので不可
■プレイヤー: motorola razr 40 ULTRA 対応コーデック
コーデック サンプリング ビットレート
SBC 48kHz/16bit 192kbps
AAC 48kHz/16bit 非公開
aptX 48kHz/16bit 384kbps
aptX HD 48kHz/24bit 576kbps
aptX Adaptive 48kHz/24bit 280kbps~420kbps可変
aptX Adaptive 96kHz/24bit 260kbps~640kbps可変
LDAC 96kHz/24bit 990kbps/660kbps/330kbps
aptX Lossless 44.1kHz/16bit 最大1200kbpsでビットレート可変
LC3 48kHz/32bit 16kbps – 320kbps
LC3(plus) 96kHz/24bit 16kbps – 320kbps
■オーディオアプリ: 「Neutron Music Player 」 設定等が複雑ですが、機能が多く音質が良いです。※ノーマライゼーション(OFF)・イコライザー(OFF)に設定 ■DAC&アンプ①:FiiO(フィーオ) BTR7 DAC:ES9219C x2、アンプ:THX AAA-28
対応コーデック:LDAC:96kHz/24bi、
aptX Adaptive:48kHz/24bit ■DAC&アンプ②:iFi Audio(アイファイオーディオ) xDSD Gryphon DAC:バーブラウン製、アンプ:1000mW @ 32Ω
対応コーデック:LDAC:96kHz/24bi、
aptX Adaptive:48kHz/24bit
■評価に使う楽曲
評価にはいつものようにYouTubeの「
お洒落なミュージック 」に掲載しているような楽曲を使います。音源データのサンプリングレートは(44.1kHz)(48kHz)(96kHz)(192kHz)のハイレゾがメインです。ファイル形式はFLAC又はAACです。
VIDEO
※レビュー評価に際して最初に少し聴きましたが、音が「高音が耳に刺さる」「低音がボアっとしている」「音圧があるが少し聴いていると疲れる」「パーカッションやギターの音ばかり強調される」「全体的にばらつきがある」 などがありましたので約100時間ぶっ通しでエージングを行いました。今回のレビュー評価はエージング後からスタートです。
【聴いてみる】 ①FiiO(フィーオ) BTR7による評価 FiiO BTR7はスッキリとしたバランスの取れた音を出します。低音~高音域まで比較的フラットで力強い音質です。音場はさほど広くありません、奥行きも深くなくどちらかというと目の前で演奏が展開されます。イヤホンの個性をシッカリ生かしてくれるDCAアンプです。コンパクトで持ち運びにも優れてます。
それでは聴いてみます
比較的音場の狭いFiiO BTR7ですが、意外と広くバランスが良いです。これはPerformer8自身が音場の広い特性があるからのようですが、端っこの方で鳴る楽器もシッカリと分かりますし、音の共鳴が左右にスーッと伸びて行きます。非常に聴きやすいです。全ての楽器がキッチリ分かります。ボーカルは中心に位置しています。多ドライバーなのにこの一体感は素晴らしいです。ハイブリットは思えない繋がりの良さです。また、この手の多ドライバーの場合、低音域を担うダイナミックドライバーの低音の位置がどこかに偏っていたりするものですが、そういった感覚は全くありません。あたかも一基のダイナミックドライバーのごとく鳴ります。これは「3Dプリント音響管構造、超長尺低周波音響管」が良い仕事をしていると思われます。
音圧は無い訳ではありませんが、比較的タイトで穏やかです。「周波数応答範囲が 5Hz-35kHz」なので低音域に過度の期待をしていたので少しビックリです。通常ダイナミックドライバーは空気を振動させ迫力のある低音を波動として鼓膜に伝えますが、そのあたりが穏やかです。よって、低音域については「低音用のBA型ドライバーを凄く良くした感じ」という表現が当てはまるでしょうか?「ド~ン」と来る低音ではなく「ズドン」と来るタイトな低音です。ただ、裏を返すと「低音を迫力(空気の振動)で誤魔化さない」とも言えるかもしれません。しばらく聴いていると「こんな重低音も良いなぁ~」となって来ます。
中音域に関しても文句なしです。ボーカルやパーカッションが生き生きとしています。高音域の共鳴や余韻も美しく繊細。耳に刺さることもなく文句なしです。周波数応答範囲が( 5Hz-35kHz)とハイレゾではないので少し気になっていたのですが全く問題ないです。
解像度は素晴らしく高いです。全体的な音質の傾向は「切れがよくアタック感が強い」という感じではなく「柔軟にして繊細な切れ味」と言った感じでしょうか。また、音の見通しも良く、くすんだ音は微塵もありません。楽曲はオールラウンドに対応します。ジャズ・クラシック・EDMも良いですが、特に古いアコースティックなポップスも素晴らしく美しく蘇ります。 「FiiO BTR7」は比較的スッキリアッサリした音なので、リスニングとしてはある意味面白味に欠ける所もあるのですが、「Performer8」が見事に聴きごたえのある存在感のある音楽へと変貌させています。相性は素晴らしいです。
【相性評価】 ★★★★★ 5.0
②iFi Audio(アイファイオーディオ) xDSD Gryphonによる評価 xDSD Gryphonはとにかく官能的な音を出します。「性能の良いDACと上質はPowerのあるアンプだとこんなに音が良くなるんだ」と肌で感じる事の出来る商品です。しかも音源はBluetooth接続で・・・。
それでは聴いてみます
xDSD Gryphonの音はやっぱり凄いです。おおよその音質の感想は上記の「①FiiO(フィーオ) BTR7による評価」をベースとしていただいて良いです。アップする部分のみ記載します。
xDSD Gryphonにすると ●Gryphonにはいつも驚くのですが、全くノイズがありません。
FiiO BTR7とかはイヤホンを刺す時にも「ブッ」とか言いますが
Gryphonは本当に無音です。素晴らしいです。
●解像度は更に上がり、より繊細な表現になります。
●音の一粒一粒が見える様な気がします。
●音質は濃厚になり色気が漂います。
●音場と奥行きが一気に1.5~2倍近くなります。
●ボリュームを絞っていてもしっかりとした音圧を感じます。 ●埋もれそうで埋もれないディテールのシッカリした絶妙の低音。
●ベースはアコースティック楽器の方が深く沈み込む乾いた音を出します。
●中音域に自然な抜けもあり、ボーカルは更に美しく。
●本当に小さな音で鳴っているトライアングルなどの音も良く聴こえます。
●今まで聴こえなかったコーラスも聴こえます。伸びや共鳴も更に美しく。
【相性評価】 ★★★★★ 5.0
①と②でどちらがいいか? あくまでも個人的な感覚ですが、スッキリとした美しい音楽を楽しみたい時は「①FiiO(フィーオ) BTR7」、濃厚で感動的な色気を楽しむなら「②iFi Audio(アイファイオーディオ) xDSD Gryphon」となります。また、打ち込みでないアコースティックな楽器を多用した楽曲は「②iFi Audio(アイファイオーディオ) xDSD Gryphon」の圧勝でしょう。
あと、BTR7もxDSD Gryphonもバッテリの減りが少し早くなると感じました。「RLCネットワーク周波数分割補正技術」「高減衰空気圧バランス技術」とか新しい技術を投入しているのと「インピータンス30Ω」なのでちょっと燃費が悪いかなぁ~。
番外編 パソコン & Astell&Kern AK HC2 DAC:Cirrus Logic CS43198×2 (Dual-DAC)、アンプ:DACに内蔵
プレイヤーアプリは勿論「Neutron Music Player」のWindows版です。 ★Amazon :Astell&Kern AK HC2 Midnight Blue [リミテッドカラー 4.4mm5極バランス出力搭載ポータブルUSB-DAC]を使用します。それでは聴いてみます
音場の広さ、および音圧は適度です。シルキーで繊細な中音~高音域が得意なAstell&Kern AK HC2ですが、Performer8との組み合わせにおいて更にシッカリとした中高音が鳴ります。ただ、若干低音域の線が細いです。全体的に乾いた音質で、FiiO BTR7よりも個性的な音質に感じました。Performer8はDACやアンプ性能をシッカリと表現してくれます。
【どうしても比べる必要がある】
ドライバーの組み合わせ及び数が似ていますが、価格差約5万円の「
TRN VX Pro 」と音質の違いを比べる必要があると感じました。「Performer8は価格差に見合う音を出すのか?」個人的に「TRN VX Pro」の音は好きだし、不満という不満が無いのも事実なのです。
AFUL Performer8(アフー パフォーマーエイト)
「低音域用:8mmダイナミックドライバー×1、BAドライバー×2」+「中音域用:BAドライバー×2」+「高音域用:BAドライバー×3」で、合計8ドライバー構造です。「3Dプリント音響管構造、超長尺低周波音響管、RLCネットワーク周波数分割補正、高減衰空気圧バランス」などの技術を取り入れています。音場が広いのに、すべての音が目の前から立ち上がり、スーッと広がって行きます。しかも切れがよく、高い解像度ですべての帯域がキッチリ出ています。
TRN VX Pro(ティーアールエヌ ブイエックス プロ)
「低音域用:10mmの二重磁気ダイナミックドライバーx1」+「中音域用(30095)BA型ドライバーx4」+「高音域用(50060)BA型ドライバー」で、合計9ドライバー構造です。深い豊かな低音域と抜けの良いクリアで高空間の中音域・高音域・超高音域が美しいのです。
<聴いてみます> 音場の広がり Performer8:目の前から音が立ち上げり左右奥に音が伸びて行く、上質ヘッドフォンの音場に近いと感じます。この辺りは諸々の技術の成果でしょうか?
TRN VX Pro:少し奥の方から音が立ち上がります。硬質に広がる共鳴はイヤホンのアルミニウム筐体の空間もしっかり利用したものに感じます。
音圧 Performer8:すべての帯域においてしっかしとした音圧を感じます。ボリュームを絞っても音が痩せません
TRN VX Pro:音圧=空気の振動とすると、明らかにダイナミックドライバーが鳴っている時に感じます。ボリュームを絞ると音圧も痩せます。
高音域 Performer8:低音域も中音域も邪魔しないキッチリ存在感のある高音を出します。また、雑味がのない繊細で美しい煌めきもあります。高音域の周波数応答範囲が35kHzまでなので「高音はあまり出ないのかな?」と思っていましたが全く心配ありませんでした。
TRN VX Pro:アルミニウム筐体とBAドライバーの組み合わせは楽曲によっては少し金属音が強く感じる事もあります。このキラキラ感は、これはこれで心地良いのです。
中音域
Performer8:しっかりとした中音域を感じます。特にボーカルやドラムスの表現は素晴らしいです。中音域がシッカリしていると全体が良くまとまります。
TRN VX Pro:中音域~高音域が比較的フラットです。中音域の押し出しは控えめですが、中音域が痩せているわけではなく、比較的高音域寄りの中音です。これはこれで綺麗です。
低音 Performer8:地に足がついた迫力のある低音です。切れも良くキッチリ鳴ります。しかし、ダイナミックドライバー特有の空気を振動させるような低音ではなくタイトで上品なのです。低音域の周波数応答範囲 5Hzに偽りはないです。
TRN VX Pro:若干下の方から聞こえる傾向があります。低音量はもう少しあっても良いかなと思います。Performer8に比べると若干輪郭がぼやけています、
音の立ち上がりと収束 Performer8:音の立ち上がりの切れは良く、音場にスーッと伸びて行き、スッと収束します。残存が残り過ぎない感じです。まとまりが良いです。
TRN VX Pro:中音域~高音域は切れ良く立ち上がり収束も速いです。低音域は若干緩いです。ただ、全体的には違和感はありません。
濃厚具合 Performer8:質感の高い濃厚な音質です。アンプの性能を確実に引き出します。
TRN VX Pro:濃厚というよりは「軽快・硬質・クール」という音質です。
没頭できるか
Performer8:没頭できます。
TRN VX Pro:没頭できます。
デザイン性
Performer8:華やかでお洒落です。特に秋冬に映える色合いです。
TRN VX Pro:シンプルでお洒落なネイビー。冬場はひやりとします。
装着感
Performer8:耳にスッポリ入って装着しやすいです。
TRN VX Pro:耳にスッポリ入って装着しやすいです。
コストパフォーマンス
Performer8:絶対金額は高価ですが、音質を考えるとコストパフォーマンスは高いです。
TRN VX Pro:この価格帯ではダントツ文句なしにコストパフォーマンスは高いです。
点数をつけるなら 価格・音質・デザインを総合的に
Performer 8: ★★★★★ 5.0 TRN VX Pro: ★★★★ ☆ 4.0
比較のまとめ Performer8:低音・中音・高音はそれぞれが主張しているのですが、キッチリまとまっておりあたかも一基のダイナミックドライバーのようでもあります。ともすれば金属音が目につくBA型ドライバーですが、非常に心地よくまとめられています。低音域も非常に上質です。しかも、ズッシリと心に訴えかける低音です。Performer8は全てのドライバをしっかりとチューニングし、トータルバランスに優れた最良の音質を提供していると感じます。
TRN VX Pro:どちらかというとアルミニウム筐体やドライバーの「素材の味をそのままお届けしました!」そんな感じに感じます。しかし、この価格帯でここまでの音を出すのには驚きです。Performer8の音を聴いた後にこちらを聴いたとき「個性が違う」と感じても「音が悪い」と感じる事は全くありません。
【6N単結晶銅ケーブルにアップグレードしてみる】 2025.01
現在、1芯あたりにOFC(無酸素銅)を22本使用、16芯のケーブル本体が高純度の銀メッキを使用した「TRN T2 Pro ケーブル」を利用しています。「良く沈む低音、存在感のある中音、よく走る高音」と癖のないバランスの良いケーブルで、「どこかの帯域だけが飛びぬけて目立つ」と言ったことも少ないケーブルです。
しかし、最近購入した平面駆動型ドライバーを搭載した「
Linsoul 7Hz Aurora 」と「
HIDIZS MP145 」にKBEAR 4989という4芯6N単結晶銅ケーブルを組み合わせたところ、ビックリするくらい良い音質になり、改めて「銅のみ」の音質の良さに感動したのです。そこで、今回Performer8に装着してみました。
■TRN T2 Pro の「OFC(無酸素銅)」とKBEAR 4989の「6N単結晶銅」の違い OFC(無酸素銅)と6N単結晶銅は、どちらも純度が高く 導電性に優れていますが、6N単結晶銅の方がさらに優れた素材です。
・OFC(無酸素銅)
JIS規格に基づき、純度が99.96%以上 の銅を指します
酸素が極めて少なく、不純物も除去されているため、導電性や熱伝導性に優れています
・6N単結晶銅
超高純度の無酸素銅で、純度は99.9999% です
特殊な鋳造方式により結晶粒界(結晶同士の隙間)をなくした導電性に優れる素材です
純度は「N(Nine=9)」の数で表記され、現在「8N」までみられ、限りなく100%に近づいてゆきます。
・ Performer8+ KBEAR 4989(ブルー) + FIIO BTR17+Xperia 1 VI
TRN T2 Proからの 音質の変化
・間違いなく太い「6N単結晶銅」オンリーの効果がハッキリとわかります。全体的に音が太くなり解像度が上がりました。
・予想通り銀メッキが無い分、高音域のソリッド感は無くなります。しかし、高音の解像度も上がっているので、むしろ以前より高音域がよく出ています。Performer8は中低音域が中心の音質だと思っていたのですがそうではないようです。
・全体的の解像度が上がり、全体的に「くすみ」が取れ非常に見通しが良くなりました。 ・音場も少し広がりより深く澄んだ空間が広がります。 ・低音域はより深く濃厚になりました。
・中音域の安定感が増しています。 ・高音域はより繊細で空気感を感じます。ソリッド感は無いですが、より美しいです。 ・ドッシリトした音圧です。少しゲインが上がったように感じます。 ・存在感は更に増しますが、疲れはありません。いつまでも聴いていられます。
(総括)
音質は確実にアップしています。Performer8との相性はいいです。最近、純銅のみのケーブルをあまり見かけません。貴重な逸品と感じました。TRN T2 Proも良かったですが、KBEAR 4989との組み合わせは最強です。大人の音と言いますか、とにかく濃厚で存在感が半端ないです。
注意: 超高純度の無酸素銅を使用した4.4mm バランスケーブルを利用する場合、特にプレイヤー(DAC・アンプ) 性能の良し悪しで、音質が大きく変わると感じました。出来る限り良いプレイヤー(DAC・アンプ) を利用することをお勧めします。
☆おまけ
BTR17の子分のBTR15 でも聴いてみました。BTR15 は安くてコンパクトな商品です。以前 「Performer8+TRN T2 Pro+BTR15+Xperia」で聴いていたのですが、音質は正直「スマホ直付けより良いかな?」程度でBTR17 購入以降全く出番がありませんでした。しかし、今回ケーブルを変えてたので久しぶりに聴いてみました。なんと「音がいい!」もちろんBTR17には及びませんが、明らかに以前より音質が向上していました。これなら、今後ローテーションの中に入れてもいいと思いました。
【総括】 当たり外れもあると思いますが、本体は3Dプリントで作成されているという事もあり、見えないところが若干雑であったりもしますが、外見のデザインや色使いは素晴らしいです。
多ドライバーにもかかわらず、各周波数帯の音域にズレや段付きを全く感じません。
非常に自然で低音~超高音を繋がりよく、そして繊細に的確に表現をしてくれます。音楽を聴いて、心穏やかになりたい方にお勧めです。エージングはシッカリしてください。150~200時間くらいでかなり良くなってきます。
一般的にハイレゾ対応とされるのは、周波数応答範囲「 20Hz-40kHz (またはそれ以上)
」となっています。しかし、Performer8の周波数応答範囲は「 5Hz-35kHz 」とハイレゾ対応範囲から外れています。「ハイレゾ対応」と言う冠を無視してまでも最適なチューニングを行っています。実際、タイトで存在感のある低音、抜けの良い中音域、透き通るような高音域は周波数応答範囲の数値では測る事の出来ない美しいを音を奏でるのです。
冒頭で書いた「完全ワイヤレスイヤホンにあと、足りないものはなんだろう?」の回答ですが、想像するに「足りないものは」この「強化された3Dプリント音響管構造、超長尺低周波音響管、RLCネットワーク周波数分割補正技術、高減衰空気圧バランス技術」ではないかと思います。近い将来これらの新しい技術が組み込まれた完全ワイヤレスイヤホンが登場すると感じました。
ただ、この技術はBA型の多ドライバーイヤホンの時に威力を発揮するもので、例えば「
SONY WF-1000XM5 」の様にダイナミックドライバー1発のイヤホンや、「
TE-Z1PNK 」「
TE-BD21j-ltdpnk 」の様なダイナミックドライバーを主軸にしたハイブリッド型イヤホンには向かないと思います。
※ウレタン系とシリコン系のイヤーピースの違いだけでも音質はガラリと変わってしまいます。内容はあくまでも個人的な環境下での考えですのでご了承ください。 参考程度にお読みいただければ幸いです。